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NeoDraw ユーザーマニュアル

NeoDraw は、論文・スライド・ポスターなどの図版を作るためのベクター描画アプリです。NeoFlow のレイアウト機能だけを独立させたもので、フローサイトメトリーのデータ(FCS ファイル)を扱う機能は含みません。ベクター描画・多ページのレイアウト・PDF / Illustrator(.ai)/ PPTX / SVG / 画像の読み込みと、PDF / Illustrator(.ai)/ PPTX / PNG への書き出し、印刷、他のアプリとの互換性の高いコピー&ペーストが使えます。1 ページに 10 万個のオブジェクトを置いても高速に描画・操作できます。macOS 版と Windows 版があり、違いがある箇所には「Windows版との違い」と注記しています。


第1章 NeoDraw の概要と画面
1.1 NeoDraw とは
1.1.1 NeoDraw でできること

NeoDraw は、論文・スライド・ポスターなどの図版を作るためのベクター描画アプリです。NeoFlow のレイアウト機能だけを独立させたもので、フローサイトメトリーのデータ(FCS ファイル)を扱う機能は含みません。

  • 図形とテキストを描く: 線・矢印・矩形・円(楕円)・多角形・ベジェ曲線・ブロック矢印などの図形と、テキストを用紙の上に配置し、色・線・文字を整えます(第3章・第4章・第6章)。
  • 選んで整える: 選択・移動・拡大縮小・回転・重ね順・反転・グループ化・整列・分散を、マウス操作と数値入力で行います(第5章)。
  • 画像を扱う: 画像を配置し、解像度(dpi)の変更・トリミング・明るさや白色の調整ができます(第7章)。
  • 図形を加工する: 図形をベジェ曲線へ変換する、図形を合体・分解する、取り込んだ PDF の図形を修復するなどの加工ができます(第8章)。
  • ページを管理する: 1つの文書に複数のレイアウト(ページ)を持てます。用紙サイズ・印刷倍率・定規・ガイド・グリッド固定を備えています(第9章)。
  • 他のアプリとやり取りする: PDF・Illustrator(.ai)・PowerPoint(.pptx)・SVG・画像を取り込み、PDF・Illustrator(.ai)・PPTX・PNG へ書き出し、印刷できます。コピー&ペーストでも、ベクターのまま他のアプリと受け渡せます(第10章〜第12章)。

描画には、macOS では Metal、Windows では Direct3D 11 を使います。1つのレイアウトに 10 万個を超えるオブジェクトを置いても、高速に描画して操作できます。

1.1.2 NeoFlow との関係

NeoDraw と NeoFlow は、レイアウト機能(描画・編集・取り込み・書き出し・印刷)を共通のプログラムで動かしています。そのため、図形の描き方・操作・書き出し結果は両アプリで同じです。文書のファイル形式も共通で、NeoFlow で作った文書を NeoDraw で開くことも、NeoDraw の文書を NeoFlow で開くこともできます(2.2.4 参照)。

次の機能は NeoFlow だけにあり、NeoDraw にはありません。

NeoFlow の機能 NeoDraw
FCS ファイルの取り込み、サンプルのファイルリスト、グループ ありません
グラフウィンドウ、ゲートの作成・編集、統計 ありません
Compensation(蛍光補正) ありません
レイアウトへのプロットの配置、バッチ生成、プロット設定、凡例、ゲートスタイル ありません
FlowJo のワークスペース(.wsp / .jo)の取り込み ありません
ファイルメニューの「FCSをインポート…」「プロットを閉じる」、表示メニューの「ゲートをカラー表示」「蛍光データ」 項目自体がありません

NeoFlow で作った文書にプロットが含まれていても、NeoDraw にはプロットを表示・編集する機能がないため、NeoDraw では図形・テキスト・画像などの描画オブジェクトだけを編集します。

NeoDraw には、ワークスペースの代わりに「文書」があります。1つの文書は、複数のレイアウト(ページ)を持てます。ウィンドウ1つが文書1つに対応し、複数の文書を同時に開けます(macOS・Windows 共通)。ウィンドウごとに、編集・保存・閉じるを別々に行えます。

1.1.3 表記の約束と macOS・Windows の違い
  • 画面に表示される文字列は「 」で囲んで、表示されるとおりに書いています(例:「別名で保存…」)。
  • キーボードショートカットは macOS の記法で書きます(⌘=command、⇧=shift、⌥=option)。Windows では ⌘ を Ctrl、⌥ を Alt に読み替えます。
  • 選択肢のある項目は、選択肢を全て表に挙げ、数値には範囲と初期値を添えています。
  • ボタンやメニュー項目が使えない条件(グレーアウトする条件・そもそも表示されない条件)も明記しています。
  • 本書は macOS 版を基準に記述しています。Windows 版で動作や表示が異なる箇所は、その項目の直後に次の形式で注記しています。

Windows版との違い: …

1.2 画面の構成
1.2.1 ウィンドウの構成

NeoDraw のウィンドウは、上から次の順に並んでいます。

領域 内容 参照
ツールバー 行 1 アプリのロゴ(アイコンと「NeoDraw」)、用紙サイズ、「エクスポート」、印刷のボタン 13.2.1
ツールバー 行 2 作図・書式・整列・色・サイズなど、描画と編集の道具 13.2
レイアウトタブバー レイアウト(ページ)のタブ。右端に画面表示(ズーム)と印刷倍率 9.2
定規 上端と左端。単位はセンチメートルまたはインチ 9.3.2
用紙 図形・テキスト・画像を置く領域。周囲に 1 cm の余白 9.1

メニューバーの構成は 13.1 を参照してください。ウィンドウ1つが文書1つに対応し、複数の文書を同時に開けます。

1.2.2 画面の外観(ライト・ダーク)

「表示」メニューの「外観」で「システムに合わせる」(既定)・「ライト」・「ダーク」から選べます(13.1.5 参照)。「システムに合わせる」では OS の外観設定(macOS のダークモード、Windows の「設定 ▸ 個人用設定 ▸ 色」のアプリモード)に従い、OS 側を切り替えるとすぐに追従します。

ダークでは、ツールバー・レイアウトタブバー・定規・用紙の周囲の背景・浮動パネル・ダイアログ・メニューといった操作部分が暗い配色になります。一方、用紙の描画領域は、PDF・PPTX へ書き出す図と同じ白地のまま表示されます。選んだ外観は次回起動時にも引き継がれます。

Windows版との違い: ファイルを開く/保存するダイアログと確認メッセージは OS 標準の画面のため、アプリの「外観」ではなく OS の外観設定のまま表示されます。

1.3 起動とウィンドウ
1.3.1 起動したとき

NeoDraw を起動すると、新しい空の文書がレイアウトのウィンドウとして開きます。ただし、起動と同時にファイルが渡されたとき(Finder・エクスプローラーでの書類のダブルクリック、アイコンへのファイルのドロップなど)は、空の文書は作らず、そのファイルを開きます。

macOS では、すべてのウィンドウを閉じてもアプリは終了しません。Dock のアイコンをクリックすると、新しい空の文書が開きます。

Windows版との違い: 最後のウィンドウを閉じると、アプリが終了します(閉じる前に未保存の変更があれば、確認が出ます。2.3 参照)。

第2章 文書の作成・保存・読み込み
2.1 新規作成と開く
2.1.1 新規レイアウト

メニュー「ファイル」▸「新規レイアウト」(⌘N、Windows は Ctrl+N)で、新しい空の文書(レイアウト 1 枚)を新しいウィンドウで開きます。NeoFlow の「新規ワークスペース」に当たる項目はありません。

新しい文書のタイトルは「Layout 1」「Layout 2」…と自動採番され、文書を開く・保存すると、そのファイル名(拡張子を除いたもの)になります。今のウィンドウの文書には触れません。未保存の変更があっても、確認は出ません(今の文書はそのまま残ります)。新しいウィンドウは、直前に使っていたウィンドウの少し右下に開きます。

2.1.2 開く…
項目 内容
場所 メニューバー ファイル > 「開く…」
ショートカット ⌘O
パネルのタイトル 「レイアウトファイルを選択」
複数選択 不可
フォルダの新規作成 不可
選べる拡張子 ndw / neo / faws
開くフォルダ 前回このパネルで開いたフォルダを復元する

選択すると、そのファイルが独立した文書として開きます(2.1.3)。拡張子の違いは 2.2.4 を参照してください。

Windows版との違い: Windows のフィルタには「NeoDraw・NeoFlow の書類 (*.ndw;*.neo;*.faws)」と「All Files (*.*)」があります。拡張子のない古いファイルも開けるようにするためです。mac の「開く…」は拡張子で絞るため、All Files の選択肢はありません。

2.1.3 開いたときのウィンドウ

メニューの「開く…」、Finder(Windows ではエクスプローラー)でのダブルクリック、アイコンへのドロップ、ウィンドウへのドラッグ&ドロップで開いた場合、開き先は次の順で決まります。

  1. 再利用できる「まっさらな空の文書」(未保存の変更が無く、すべてのレイアウトが空)があれば、それを使う。探す順序は、まず最前面のウィンドウ、次に開いている文書のうち最初に条件を満たすもの。
  2. 無ければ、新しい文書(ウィンドウ)を作る。
  3. 文書の名前を、開いたファイル名(拡張子なし)に設定してから読み込む。

読み込みが終わると、そのウィンドウが前面に出ます。NeoFlow の文書のように FCS を含むファイルを開いても、NeoDraw にはワークスペースのウィンドウがないので、レイアウトのウィンドウだけを開き、レイアウト部分を編集します。

開けなかったとき

ファイルの中身が読み取れない(破損している)場合は、警告のアラートが表示され、そのファイルは開かれません。「開く…」・最近使ったファイル・Finder(Windows ではエクスプローラー)でのダブルクリック・ドロップのどの入口でも同じです。

項目 内容
メッセージ 「レイアウトを開けませんでした」
補足 「ファイルの内容を読み取れませんでした(破損している可能性があります): (ファイル名)」
ボタン OK

Windows版との違い: Windows では、同じ文面が OS 標準のメッセージボックス(警告のアイコンと「OK」ボタン)で表示されます。

2.1.4 最近使ったファイル

メニューバー ファイル > 「最近使ったファイル」(「開く…」の直下のサブメニュー)です。

項目 内容
並び 新しい順
上限 15件
各項目の表示 拡張子を除いたファイル名。ツールチップはフルパス
0件のとき グレーアウトした「最近使ったファイルなし」1項目のみ
1件以上のとき 末尾に区切り線と「リストを消去」が付く

登録されるのは、文書を開いたときと、保存に成功したときの両方です。同じパスは重複せず先頭へ移動します。

「リストを消去」を選ぶと記録が削除され、以後「最近使ったファイルなし」の表示になります。

「ファイルが見つかりません」

最近使ったファイルの項目を選んだのに、そのパスに実体が無かった場合に表示されます。

項目 内容
メッセージ 「ファイルが見つかりません」
補足 「「(ファイル名)」は削除されたか、移動された可能性があります。」

閉じると、そのパスは最近使ったファイルの一覧から取り除かれ、メニューが作り直されます。実体がある場合は通常どおり開きます。

2.1.5 Finder・エクスプローラーから開く

Finder(Windows ではエクスプローラー)で書類をダブルクリックする、アイコンへファイルをドロップする、「このアプリケーションで開く」を使うと、渡されたすべてのパスが順に開かれます。このとき、起動時に自動で作られる空の新規ウィンドウは作られません。ただし、PDF・PPTX・画像などレイアウトへ取り込む形式のファイルは、文書として開かずに、いちばん手前の文書のレイアウトへ取り込みます(11.1.1)。

macOS で NeoDraw に関連付けられている書類の種別は次のとおりです。

拡張子 役割
.ndw NeoDraw の書類。編集可能・このアプリが所有(ダブルクリックで立ち上がるのは NeoDraw)
.neo / .faws NeoFlow の書類。編集可能・代替の扱い(ダブルクリックで立ち上がるのは NeoFlow)
.pdf / .ai / .svg / .pptx / .png / .jpg / .jpeg / .gif / .bmp / .webp レイアウトへの取り込み用・閲覧用・代替の扱い(既定のアプリにはならない)

Windows版との違い: Windows では、アプリが起動するたびに自分で関連付けを登録します(HKEY_CURRENT_USER への登録のため管理者権限は不要)。.ndw は NeoDraw が既定のアプリ(ダブルクリックで立ち上がるアプリ)になります。.neo / .faws は NeoFlow が既定のアプリで、NeoDraw は「プログラムから開く」の候補に入ります。NeoDraw で .neo / .faws を開くには、「開く…」、ウィンドウへのドロップ、または exe のアイコンへのドロップを使います。exe のアイコンへファイルをドロップした場合は、ダブルクリックと同じく起動時の引数として受け取って開きます。

2.2 保存
2.2.1 保存と別名で保存
項目 「保存」 「別名で保存…」
場所 メニューバー ファイル メニューバー ファイル
ショートカット ⌘S ⇧⌘S
保存先が決まっているとき パネルを出さず、同じファイルへ無言で上書きする(失敗したときだけアラート) 保存先の有無に関わらず、必ず保存パネルを表示する
保存先が未定(新規未保存)のとき 保存パネルを表示する 同左
保存パネルの拡張子 ndw ndw
パネルをキャンセルしたとき 保存されない(呼び出し元へ「保存しなかった」ことが伝わる) 保存されない

この非対称(「保存」は黙って上書きし、「別名で保存…」は常に尋ねる)は意図的なものです。NeoDraw で開いた .neo や .faws を「保存」すると、そのファイルが元の拡張子のまま上書きされます。「別名で保存…」の拡張子の既定は ndw です。

Windows版との違い: 保存ダイアログのフィルタは「NeoDraw 書類 (*.ndw)」と「All Files (*.*)」です。

2.2.2 保存パネルの既定のファイル名とフォルダ

保存パネルの既定のファイル名は、次の優先順で決まります。

優先順 条件 既定名
1 すでに保存/読み込みした元ファイルがある その名前(拡張子なし。空なら "flow_layout")
2 レイアウトに PDF(または PDF 互換の .ai)を読み込んでいる 最後に読み込んだその PDF のファイル名(拡張子なし)
3 上のどちらも無い "flow_layout"

これに ".ndw" を付けたものが初期値になります。PDF を読み込んでから保存すると、その PDF の名前がそのまま既定になります(優先順 2)。ただし、すでに文書ファイルを開いて作業している場合は、その文書の名前が優先されます(優先順 1)。

保存パネルの既定のフォルダ(各種書き出しパネルにも共通)は、次の優先順で決まります。

優先順 候補
1 最後に開いた/保存した文書ファイルの親フォルダ。実在すること
2 ユーザーのドキュメントフォルダ

実在するかどうかを確認し、無ければ次の候補へ落ちます。

2.2.3 保存できなかったとき

書き込みに失敗した場合に表示される警告(重大)アラートです。「保存」「別名で保存…」「保存して閉じる」などのすべての保存経路で共通です。

項目 内容
メッセージ 「レイアウトを保存できませんでした」
補足 「「(ファイル名)」に書き込めませんでした。保存先の空き容量と書き込み権限を確認してください。変更はまだ失われていません。」
ボタン OK

保存に失敗した場合、ウィンドウは閉じませんし、アプリも終了しません。

Windows版との違い: Windows では、同じ文面が OS 標準のメッセージボックス(エラーのアイコンと「OK」ボタン)で表示されます。「保存」「別名で保存…」「保存して閉じる」のどの経路でも同じです。

2.2.4 保存されるファイルと拡張子(.ndw・.neo・.faws)

保存されるのは JSON 形式のファイルです。ファイルは一括(アトミック)に書き込まれるため、書き込み途中の壊れたファイルが残ることはありません。直前に読み込んだ内容を土台にするので、このバージョンの NeoDraw が管理していない項目も失われずに引き継がれます。

NeoDraw が保存する主な内容は、全レイアウト(用紙サイズ・印刷倍率・図形・テキスト・画像・グループ・ガイド)と、現在のレイアウト、文字スタイルの既定(太字・斜体・上付き/下付き)です。

保存に成功したときにだけ、保存先の記録・「未保存の変更あり」の解除・文書名の変更(保存ファイル名の拡張子なし)・ウィンドウタイトルの更新・最近使ったファイルへの登録が行われます。書き出しや書き込みに失敗した場合は、これらの更新は一切行われません。

.ndw・.neo・.faws の違い

項目 内容
フォーマット 完全に同一。違うのは拡張子だけ
保存 新規保存・別名で保存の既定は .ndw。.faws で保存する手段は UI 上にありません
読み込み .ndw・.neo・.faws のいずれにも対応
関連付け .ndw は NeoDraw、.neo / .faws は NeoFlow がダブルクリックで立ち上がる(2.1.5 参照)

NeoFlow でも .ndw を開けます(NeoFlow の「開く…」・ウィンドウへのドロップ・Dock へのドロップ)。実際の種別判定は拡張子ではなくファイル先頭の中身で行われます。

2.2.5 読み込み時に復元される内容

ファイルを読み込むと、保存されていたレイアウトが復元されます。

分類 復元される内容
レイアウト 全レイアウトと、現在のレイアウト。選択状態は無条件にリセットされ、レイアウトの取り消し履歴は破棄されます
文字スタイルの既定 太字・斜体・上付き/下付きの既定(保存データに無ければ現状維持)

読み込み後は「未保存の変更なし」の状態になります(読み込んだ直後は未保存の変更が無いためです)。文書の名前とウィンドウのタイトルも、開いたファイル名(拡張子なし)に更新されます。

2.3 閉じる・終了するときの確認
2.3.1 ウィンドウを閉じるとき

ウィンドウの赤い×ボタン(Windows は右上の ×)で閉じようとしたとき、未保存の変更が無い場合は、確認せずにそのまま閉じます。未保存の変更がある場合は、3 択の確認ダイアログが出ます。

項目 内容
メッセージ 「ウィンドウを閉じますか?」
補足 「保存していない変更があります。」+改行+「レイアウトを保存してから閉じることができます。」
ボタン 結果
「保存して閉じる」 保存を実行し、保存に成功した場合だけウィンドウを閉じる(保存に失敗した/保存パネルをキャンセルした場合は閉じない)
「保存せずに閉じる」 保存せずに閉じる
「キャンセル」 閉じない

Windows版との違い: 確認は OS 標準のメッセージボックスで、ボタンは「はい」(保存して閉じる)・「いいえ」(保存せずに閉じる)・「キャンセル」です。ほかのウィンドウが開いている間は、1 つのウィンドウを閉じてもアプリは終了しません。最後のウィンドウを閉じるとアプリも終了します。

2.3.2 アプリを終了するとき

アプリメニューの「NeoDrawを終了」(⌘Q)を実行すると、開いているすべての文書のうち未保存の変更があるものだけが確認の対象になります。1つも無ければ即座に終了します。対象がある場合は1つずつ順に確認します。

項目 内容
メッセージ 「アプリを終了しますか?」
補足 「保存していない変更があります。」+改行+「レイアウトを保存してから終了することができます。」
ボタン 結果
「保存して終了」 保存を実行し、成功したら次の文書の確認へ進む。失敗した場合(保存パネルのキャンセルを含む)は終了そのものを中止する
「保存せずに終了」 この文書は保存せず、次の確認へ進む
「キャンセル」 終了を中止する

確認の途中で、別のウィンドウでの保存などによって未保存の変更が解消された文書は、確認を飛ばします。

Windows版との違い: 終了は「ファイル」メニュー末尾の「終了」(Alt+F4 はウィンドウを閉じる操作)です。確認は OS 標準のメッセージボックス(「はい」=保存して終了/「いいえ」=保存せずに終了/「キャンセル」)です。確認の途中で「キャンセル」を選ぶと、どのウィンドウも閉じずに終了を中止します。

2.4 アップデートの確認
2.4.1 起動時の通知

NeoDraw は起動時に配布サイトを見て、使用中のバージョンより新しい NeoDraw が公開されていれば知らせます(NeoFlow とは別に公開されている NeoDraw 用の最新版を確認します)。「起動時にアップデートを確認」の設定は NeoFlow とは別々に保存されるので、一方で「今後表示しない」を選んでも、もう一方の通知は止まりません。

新しいバージョンがある場合だけ、次のメッセージが出ます。最新の場合は何も表示されません。

項目 内容
メッセージ 「新しいバージョンがあります」
補足 最新版の番号と、使用中のバージョンの番号
「ダウンロード」 既定のブラウザで配布サイトを開きます。mac は dmg、Windows はインストーラーがダウンロードされます
「キャンセル」 何もせずに閉じます
「今後表示しない」 チェックを入れて閉じると、以後は起動時に確認しなくなります

「今後表示しない」にチェックを入れても、次のメニューからいつでも確認でき、自動確認を元に戻すこともできます。

2.4.2 手動で確認する・自動確認を切り替える
メニュー 場所 内容
「アップデートを確認」 mac: アプリメニュー(NeoDraw メニュー)/Windows: ヘルプメニュー その場で配布サイトを確認します。最新の場合は「お使いのバージョンは最新です」と表示します
「起動時にアップデートを確認」 同上 起動時の自動確認のオン/オフ。チェックが入っているときが自動確認ありです
2.4.3 ネットワークにつながらないとき

確認は起動を妨げないように行われ、ネットワークが使えないときや配布サイトが停止しているときは、何も表示せずにそのまま起動します(待たされることはありません)。手動で「アップデートを確認」を選んだときだけ、「アップデートを確認できませんでした」と表示します。

2.4.4 mac で「ローカルネットワーク」の許可を求められたとき

学内のネットワークで mac の NeoFlow(NeoDraw)を使うと、「“NeoFlow”がローカルネットワーク上のデバイスを見つけることを許可しますか?」(NeoDraw では「“NeoDraw”が…」)という確認が macOS から出ることがあります。これは、アップデートの確認で配布サイトへ接続するとき、学内では配布サイトがローカルネットワーク上のサーバーにつながるため、macOS が許可を求めているものです。アップデートの確認を使うときは「許可」を選んでください。 学外のネットワークで使うときは、この確認は出ません(配布サイトが学外の公開アドレスにつながるためです)。「許可しない」を選んでも、起動や編集はこれまでどおり使えますが、学内ではアップデートの確認ができなくなります(あとから、システム設定の「プライバシーとセキュリティ」▸「ローカルネットワーク」で切り替えられます)。Windows には、この確認はありません。

第3章 図形を描く
3.1 作図の基本
3.1.1 作図ツールの一覧
項目 大きさ ツールチップ 動作
選択モード「↖」 30×22 「選択モード」 ツールを選択モードにする。選択中のモードボタンは青くハイライトされる
取消「↩」 30×22 「取消 (Cmd+Z)」 レイアウトの取り消しを実行する。トグル状態は持たない実行ボタン
右向き矢印 31×14 「右向き矢印」 終点側に矢じりを付けた矢印の作図モードへ入る
線 31×14 「線」 直線の作図モードへ入る
左向き矢印 31×14 「左向き矢印」 始点側に矢じりを付けた矢印の作図モードへ入る
矢印用「▼」(上段・下段の右) 15×14 「矢印の種類」 矢印プリセットのメニューを開く
線種用「▼」(中段の右) 15×14 「線の種類(点線/破線)」 線種のメニューを開く
矩形 30×22 「矩形(ドラッグで描く)」 矩形の作図モードへ入る
円・楕円 30×22 「円・楕円(ドラッグで描く)」 楕円の作図モードへ入る
多角形 30×22 なし 多角形の作図モードへ入る
ベジェ曲線 30×22 なし ベジェ曲線の作図モードへ入る
図形ボタン 45×22 なし 現在選ばれているパラメトリック図形の作成モードへ入る
図形用「▼」 15×22 「図形の種類」 パラメトリック図形の種類を選ぶメニューを開く
「フォント」プルダウン 60×22 「フォント: (現在の書体名)」 選択中のテキストの書体を切り替える(4.2.2 参照)

矢印と線の 3 つのボタン(右向き矢印・線・左向き矢印)は縦に 3 段並び、ボタンの絵柄は現在のプリセットを実際に描いたプレビューになっています。同じボタンをもう一度クリックしてもモードは解除されず、同じモードに入り直すだけです(作図を終えると自動的に選択モードへ戻ります)。

3.1.2 作図中の操作

ドラッグで描く図形(線・矢印・矩形・円(楕円)・パラメトリック図形)は、用紙の上をドラッグして描きます。描き終えると新しい図形が選択され、ツールは自動的に選択モードへ戻ります。

操作 結果
⇧ を押しながらドラッグ(線・矢印) 水平または垂直の線に固定する(ドラッグの動きが大きい方の軸に合わせる)
⇧ を押しながらドラッグ(矩形・円・パラメトリック図形) 縦と横を同じ長さにする(正方形・正円)
ごく短くドラッグした(画面上でおよそ 4 ピクセル以下) 図形は作られない

線と矢印は、⇧ を押さないときは自由な角度に描けます。

多角形とベジェ曲線は、ドラッグではなく、用紙を順にクリックして頂点を置いて描きます(3.4・3.5)。

3.2 線と矢印
3.2.1 線・矢印を描く
  1. ツールバーの右向き矢印・線・左向き矢印のいずれかを押す。
  2. 用紙上をドラッグして描く。
  3. 描き終えると自動的に選択モードへ戻る。

矢じりの形と大きさは、矢印ボタン右の「▼」で選んだプリセット(既定は「標準 小」)が使われます。線種は線ボタン右の「▼」で選んだもの(既定は「実線」)が使われます。

3.2.2 矢印の種類

現在値にチェックが付いた 6 項目です。各項目のアイコンは実際の矢じり形状のプレビューです。選ぶと 2 つの矢印ボタンのプレビュー画像も更新されます。

選択肢
「標準 小」(既定)
「標準 中」
「標準 大」
「細型 小」
「細型 中」
「細型 大」
3.2.3 線の種類(点線・破線)

先頭が「実線」(既定)で、続いて 5 種類あります。各項目には実際のプレビューアイコンと、現在値のチェックが付きます。選ぶと線ボタンのプレビューも更新されます。

選択肢 備考
「実線」 既定
「細かい点線」 パターンは線幅に比例
「点線」 線幅 w に対して [1.4w, 2.2w]
「短い破線」
「長い破線」 線幅 w に対して [7w, 3w]
「一点鎖線」 線幅 w に対して [6w, 2.2w, 1.4w, 2.2w]

破線パターンは線幅に比例して伸縮します。PPTX へ書き出すときだけ PowerPoint 標準の破線種別に変換され、画面表示・PDF・SVG では幾何的に分割して描画されます。

3.2.4 線と矢印の相互変換

選択中に線や矢印があるときの特例: 線・矢印のボタンを押すと、作図モードには入らず、選択中の線/矢印の種類をその場で変換します(線 ⇄ 矢印の相互変換)。

3.2.5 端点の編集

線と矢印を選択すると、両端に端点のハンドルが現れます。端点のハンドルをドラッグすると、掴んでいない側の端点を動かさずに、線の向きと長さを変えられます。

  • ⇧ を押しながらドラッグすると、掴んだ時点の線の向き(水平に近いか、垂直に近いか)に合わせて、水平または垂直に固定されます。
  • 線を回転させてある場合も、掴んでいない側の端点は画面上の位置を保ちます。

線の太さ・色・線種は 6章 のとおりです。

3.3 矩形・円(楕円)

矩形ボタン/円・楕円ボタンを押し、用紙上をドラッグして描きます。

⇧ を押しながらドラッグすると、正方形・正円になります。描いたあとは、ハンドルで大きさを変え(5.3)、「透明度…」「光沢…」などを設定できます(6章)。矩形は「角を丸める…」で角丸にできます(8.1.1)。

3.4 多角形
  1. 多角形ボタンを押す。
  2. 用紙をクリックするたびに頂点が追加される。
  3. 始点をクリックすると、閉じた多角形として確定する(頂点が 3 個以上必要)。
  4. ダブルクリックすると、閉じずに(開いたまま)確定する(頂点が 2 個以上必要)。折れ線を描きたいときはこちらを使います。
  5. 途中で Escape を押すと、作図中の下書きを取り消して選択モードへ戻る。
3.5 ベジェ曲線
  1. ベジェ曲線ボタンを押す。
  2. 用紙をクリックするたびに頂点が追加される。
  3. ダブルクリックすると、閉じずに(開いたまま)確定する(頂点が 2 個以上必要)。
  4. 始点をクリックすると、閉じた曲線として確定する(頂点が 3 個以上必要)。
  5. 途中で Escape を押すと下書きを取り消して選択モードへ戻る。

多角形・ベジェ曲線とも、ダブルクリックの判定は Windows 版では OS のダブルクリック速度設定に従います。macOS 版は直前のクリックからの実測時間(0.36 秒)と距離で判定します。

3.6 パラメトリック図形
3.6.1 種類と描き方

本体ボタンには今選ばれている図形が表示され、押すとその図形の作成モードに入ります。「▼」で種類を選ぶと、その場で作成モードへ切り替わります。どの図形を選んでいても、点灯するのはこの 1 つのボタンです。

3.6.2 黄色いハンドルで形を調整する

図形ボタン(または「▼」で種類を選択)を押し、用紙上をドラッグして描きます。描いた後、選択すると現れる黄色いハンドルで、その図形固有のパラメータ(棒の太さ、矢じりの大きさ、角の半径など)を調整できます。調整できる項目は次の表のとおりです。

選択肢 黄色ハンドルで調整できるもの
「ブロック矢印」 太さ、矢じり
「両側ブロック矢印」 棒の太さ、矢じりの長さ
「曲がった矢印」 太さ、曲がりの半径、矢じり
「直角の曲がった矢印」 棒の太さ、矢じりの縦横
「Uターン矢印」 太さ、曲がりの半径、矢じりの縦横と上下位置
「角丸四角形」 角の半径
「大括弧 [」 曲線
「中括弧 {」 曲線、中央の位置
3.6.3 ポリゴン・ベジェへの変換
項目 出る条件 内容
「ポリゴンに変換」 選択に「ブロック矢印」「両側ブロック矢印」「直角の曲がった矢印」が含まれるとき パラメトリック図形としての標識を外し、普通のポリゴンにする。見た目は変わらない
「ベジェに変換」 選択に「曲がった矢印」「Uターン矢印」「角丸四角形」「大括弧 [」「中括弧 {」が含まれるとき 標識を外して普通のベジェにする。見た目は変わらない
「頂点を編集」 ポリゴンまたはベジェを単一選択しているときのみ ポリゴンならポリゴンのノード編集、ベジェならベジェのノード編集に入る
3.7 頂点(ノード)の編集
3.7.1 編集モードに入る・出る

多角形またはベジェ曲線を単一選択して右クリックし、「頂点を編集」を選ぶと編集モードに入ります。ダブルクリックは図形内テキストの入力に統一されているため、ノード編集の入口はこの右クリックメニューです。

編集モード中の操作は 3.7.2 と 3.7.3 を参照してください。ベジェ編集モード中にノードをダブルクリックすると、角(コーナー)と自由(スムーズ)を切り替えられます。

編集モードでは、頂点や制御点のハンドルをドラッグして動かせます。⇧ を押しながら頂点を動かすと、動かし始めの位置を通る水平線または垂直線の上に固定されます。グリッド固定がオンのときは、頂点も刻みに合います。

3.7.2 頂点を右クリックしたとき

ベジェ/ポリゴンの編集モード中にノードの上で右クリックすると、通常のメニューより優先して専用メニューが出ます。

項目 出る条件・有効条件
「曲線にする」 先頭項目。現在のノードが角(コーナー)のときに表示される
「尖らす」 先頭項目。現在のノードが角でないときに表示される。旧形式のパスでは常にこちらが出る
「スムージング」 通常形式のパスでは常に有効。旧形式のパスでは内部の点のときのみ有効
「ハンドルを追加」 ハンドルを追加できるノードのときだけ表示される
「曲線を閉じる」 閉じていない曲線で、かつ端点で、かつ頂点が 3 個以上あるとき
「開く」 閉じた曲線なら頂点 3 個以上のすべての頂点で。開いた曲線なら内部の点かつ頂点 3 個以上のとき
「ポイント削除」 通常形式のパスでは頂点が 3 個以上(2 個超)のとき。旧形式のパスでは先頭以外の頂点で、かつ 2 個超のとき
3.7.3 曲線本体を右クリックしたとき

ノード以外の曲線上を右クリックすると、次の 1 項目だけのメニューが出ます。

項目 動作
「編集モード終了」 ノード編集モードを抜ける
第4章 テキスト
4.1 テキストの作成と編集
4.1.1 テキストを作る

ツールバーに専用のテキスト作成ボタンはありません。テキストは次の方法で作ります。

  • 選択モードのまま、用紙の空いている場所をダブルクリックする → その位置に新しいテキストが作られる。
  • 矩形・楕円などの図形をダブルクリックする → 図形内テキストの入力に入る。

既存のテキストをダブルクリックすると、その場でインライン編集に入ります。

4.1.2 図形の中に文字を入れる

矩形・円(楕円)などの図形をダブルクリックすると、図形の中に文字を入力できます。図形内の文字にも、フォント・サイズ・色・太字・斜体・揃えなどの書式を設定できます(4章の4.2)。

図形内の文字は、水平方向(左揃え・中央揃え・右揃え)と、上下方向(上揃え・上下中央揃え・下揃え)の位置を指定できます。単独のテキストは、箱の高さが文字の量で決まるため、上下方向の揃えはありません。

4.1.3 編集中の矢印キー

編集中の矢印キー: 文字を編集している間、← → ↑ ↓ はキャレットを動かします。向きは文字の回転で変わります。1 行の文字では、4 つのキーとも 1 文字ずつ動きます。

文字の回転 ← →
-90° 〜 90° 1 文字前(先頭側) 1 文字先(末尾側)
それ以外(90° を超える/-90° を下回る) 1 文字先(末尾側) 1 文字前(先頭側)
文字の回転 ↑ ↓
0° から左(反時計回り)へ 180° まで(-180° 〜 0°) 1 文字先(末尾側) 1 文字前(先頭側)
0° から右(時計回り)へ 180° まで(0° 〜 180°) 1 文字前(先頭側) 1 文字先(末尾側)

ふつうの横書き(回転 0°)では ↑ が右へ 1 文字、↓ が左へ 1 文字です。左へ 90° 回した縦書き(-90°・上向きに読む文字など)では、↑ が末尾側、↓ が先頭側です。

複数行の文字(改行や折り返しで 2 行以上になっているもの)では、行から行への移動が加わり、見た目に沿って動きます(上キーは上へ、右キーは右へ)。行を動かすのは、読み方向が横に近い(回転が ±45° 以内、または 135° 以上離れている)ときは ↑ ↓、縦に近いときは ← → です。もう一方のキーは、上の表のとおり 1 文字ずつ動きます。ちょうど ±45° は横書き、ちょうど ±135° は上下逆さまの扱いです。「前の行」「次の行」は、文章の順での前後です。

文字の回転 行から行へ動くキー もう一方のキー
±45° 以内(ふつうの横書き) ↑ が上の行(前の行)、↓ が下の行(次の行) ← → は 1 文字ずつ(上の表どおり)
45° を超え 135° 未満(右へ傾けた縦書き・下向きに読む) ← が左の行(次の行)、→ が右の行(前の行) ↑ ↓ は 1 文字ずつ(上の表どおり)
-45° を下回り -135° を超える(左へ回した縦書き・上向きに読む) → が右の行(次の行)、← が左の行(前の行) ↑ ↓ は 1 文字ずつ(上の表どおり)
135° 以上離れている(上下逆さま) ↑ が上の行(次の行)、↓ が下の行(前の行) ← → は 1 文字ずつ(上の表どおり)
  • ⌘(Windows は Ctrl)や Option(Windows は Alt)を併用した動き(単語単位・行頭行末・文書の先頭末尾など)は、従来どおりです。

⇧ を押しながら押すと、同じ向きへ選択を伸ばします。

4.1.4 テキストの幅

テキストを選択すると、選択枠の四隅に幅のハンドルが現れます(テキストには、幅のハンドル以外のサイズ変更ハンドルはありません)。幅のハンドルを左右にドラッグすると、テキストの箱の幅が変わり、文字が折り返されます。箱の高さは文字の量に合わせて自動で決まります。

  • 左側のハンドルを動かすと、右端を保ったまま左端が動きます(回転しているテキストでは、回転の向きに沿って動きます)。
  • 幅を手で変えたテキストは、幅が固定されます。新しく作ったテキストは、文字の量に合わせて幅が自動で決まります。
4.2 文字の書式
4.2.1 フォントサイズと線の太さの欄

図形・書体の 2 段の右に、フォントサイズ欄(上段)と線の太さ欄(下段)が縦 2 段で並びます。画像を選択している間は、この位置に 5.2.4 の欄が代わりに出ます。

項目 初期値 表示条件 動作
「フォントサイズ(pt)」欄+プルダウン 12.0 画像を選択している間は隠れ、dpi 欄と入れ替わる 確定すると、選択中ならそのオブジェクトへ、未選択なら以後の既定サイズとして適用される
「線の太さ(pt)」欄+プルダウン 1.0 選択の主対象が画像のときは欄ごと隠れる 確定すると、選択中ならそのオブジェクトへ、未選択なら以後の既定線幅として適用される

フォントサイズの適用範囲は状況で変わります。

  • テキスト編集中で文字を範囲選択している → その範囲だけ。
  • テキスト編集中でカーソルだけの状態 → そのテキストボックス全体。
  • 編集していないとき → 選択しているテキスト全体。

プルダウンには現在値にチェックの付いたプリセットが整数(「12 pt」など)で並びます。欄の数値は小数 1 桁(12.0)で表示され、一覧に無い値(13.5 など)も、欄をクリックして直接入力し Return で確定できます。入力中は欄の枠が青くなり、カーソルが表示されます。

テキスト編集中は、編集中の文字(範囲選択中はその範囲、カーソルだけのときは次に入力する文字)のサイズが欄に表示されます。範囲内でサイズが混在しているときは表示が変わりません。

欄に出る値の決まり方(フォントサイズ欄・線の太さ欄に共通)

  • オブジェクトを選択している間は、そのオブジェクトの値が出ます。この状態で値を変えると、選択中のオブジェクトだけが変わり、既定値には影響しません。変更は選択解除を待たずその場で欄の表示に反映されます。
  • 何も選択していないときは、次に作るものに使われる既定値が出ます。この状態で値を変えると、既定値そのものが変わり、その場で欄の表示にも反映されます。
  • 選択を外すと、直前に選んでいたオブジェクトの値ではなく既定値(選択中に値を変えていなければ元のまま)へ戻ります。
  • 線の太さ・フォントサイズを持たない種類(テキスト・画像など)を選んでいる間は、値を変えても欄の表示・既定値のどちらも変わりません。
フォントサイズのプリセット
6 / 8 / 9 / 10 / 11 / 12 / 14 / 16 / 18 / 20 / 24 / 28 / 32 / 36 / 40 / 44 / 48 / 54 / 60 / 66 / 72 / 80 / 88 / 96
4.2.2 書体を選ぶ(フォント設定)

テキストの書体は、このアプリで使う書体をあらかじめ選んでおき、その中からツールバーで指定する、という 2 段構えです。

「表示」メニューの「フォント設定…」でダイアログが開き、OS にインストールされている書体の一覧が出ます。ここでチェックした書体が、ツールバーの「フォント:」プルダウンに並びます。一覧の書体名は、その書体自身で表示されます。

  • 初期状態は従来と同じ 3 書体です(mac: Arial / Hiragino Sans / Courier New、Windows: Arial / Yu Gothic UI / Courier New)。一度もこのダイアログを開かなければ、表示は今までと一切変わりません。
  • 「書体名で絞り込み」に文字を入れると、名前にその文字を含む書体だけに一覧を絞り込めます(大文字・小文字は区別しません)。
  • 「すべて選択」「すべて解除」「既定に戻す」で一括操作できます。絞り込み中は、「すべて選択」「すべて解除」は表示されている書体だけに効きます(「既定に戻す」は全書体が対象)。
  • 選択中の書体の数が「N 書体を選択中」と表示されます。Enter で OK、Esc でキャンセルです。
  • 1 つも選ばずに OK を押した場合は、書体を選べなくなるのを避けるため既定の 3 書体に戻ります。
  • 選んだ内容はアプリに保存され、次回起動時も引き継がれます(mac は環境設定、Windows は %LOCALAPPDATA%\NeoFlow\enabled_fonts.txt)。
4.2.3 書体を適用する

テキストを選択してツールバー行 2 の「フォント:」プルダウンから書体を選ぶと、その注釈全体の書体が変わります。適用の単位は「等幅フォント」トグルと同じ注釈(テキストボックス)単位で、1 つのテキストの中で部分的に書体を変えることはできません。

  • プルダウンには常に実際の書体名が表示されます。書体を指定していないテキストでも「既定」とは表示されず、そのテキストが実際に使っている書体名(プロポーショナルなら Arial、等幅フォントなら Courier New)が出ます。「既定」という項目はありません。
  • 元の状態に戻したいときは、その既定の書体名(Arial など)をそのまま選びます。見た目は書体を指定していないときと同じです。
  • 複数のテキストを選んでいて書体が混在している場合、プルダウンは既定の書体名を表示します。この状態で書体を選べば、選択中の全テキストに同じ書体が適用されます。
  • プルダウンの幅は上段の「ブロック図形」と揃えてあるため、長い書体名は末尾が「…」で省略されます。省略されていても、マウスを乗せればツールチップに書体名の全体が出ます。
4.2.4 太字・斜体・上付き・下付きと揃え

フォントサイズ・線の太さの欄の右に、水平揃え・上下揃え・書式の順で並びます。いずれも下表の条件のときだけ表示されます。

項目 大きさ 表示条件 選択肢
テキスト水平揃え(縦 3 段) 各 34×14 選択が 1 件以上で全てテキストのとき、または矩形・楕円など図形内テキストに対応した型のとき 「左揃え」/「中央揃え」/「右揃え」(同時に 1 つだけオン)
テキスト上下揃え(縦 3 段) — 矩形・楕円など図形内テキストに対応した型を選択したときだけ 「上揃え」/「上下中央揃え」/「下揃え」
テキスト書式(縦 2 段 × 2 列、各 24×22) 各 24×22 テキストまたは図形内テキストを選択したとき 「太字」(B・⌘B)/「斜体」(I・⌘I)/「上付き」(A²)/「下付き」(A₂)

テキスト注釈は箱の高さが内容で決まるため、上下揃えの対象外です。書式の 4 つはそれぞれ独立してオン/オフできます。

4.2.5 下線

下線: 選択したテキストを右クリックし、「下線」サブメニューから線種を選びます。単線 / 二重線 / 太線 / 点線 / 破線の5種類があり、「なし」で解除します。現在の線種にはチェックが付きます。テキストを編集中に文字を選択して右クリックすればその文字だけに、編集していない状態でテキストオブジェクトを選択して右クリックすればそのオブジェクト全体に掛かります。線の位置と太さは使用中のフォントの下線メトリクスから決まるため、フォントやサイズを変えても文字との間隔が自然に保たれます。PPTX へ書き出すと PowerPoint の下線として(線種込みで)書き出され、PowerPoint 側でそのまま編集できます。

4.2.6 行間・等幅フォント・標準フォントへの置換

テキスト注釈を右クリックしたとき、または図形内テキストを編集中に右クリックしたときに追加されます。

項目 出る条件 内容
「行間…」 テキストを編集中(その段落が対象)、またはテキスト注釈を選択しているとき(テキスト全体が対象) 下記参照
「等幅フォント (Courier New)」 同上 チェック式トグル。選択しているテキストが全て等幅ならチェックが付く
「標準フォントに置換」 選択の中に、PDF・Illustrator(.ai)取り込みで埋め込みフォントを使って表示しているテキストが1つでもあるとき 下記参照

「行間…」のパネルのタイトルは、対象範囲によって「行間(この行のみ)」「行間(選択した n 行)」「行間(テキスト全体)」に変わります。

パネルの中身は 2 つのラジオです。

ラジオ スライダ範囲
「標準の倍率」 0.1〜5 倍
「ポイント数で指定」 4〜120 pt(改行の高さ)

スライダを動かすたびに即座に適用されます。キャンセルの概念は無く、閉じた時点で確定します。

「標準フォントに置換」を選ぶと、選択中の該当テキストの埋め込みフォント表示をやめ、以後は等幅設定に応じた既定の書体(Arial または Courier New)で表示・編集します。元のフォントに戻す操作はありません(Undo(Cmd+Z)でのみ取り消せます)。埋め込みフォントの取り込みそのものについては 11.2 を参照してください。

4.2.7 書体の書き出し・印刷・コピーでの扱い
出力先 書体の扱い
画面・PNG・印刷 選んだ書体そのままで描画されます。
PDF 既定の 3 書体はこれまでどおり標準 14 フォントの参照(埋め込み無し・ファイルが小さい)で書き出します。それ以外の書体を選んだテキストだけ、その書体をサブセット化して PDF に埋め込みます。
PPTX / SVG 書体名を書き出します(形式上、フォント本体は埋め込まれません)。開いた環境にその書体が無い場合は、その環境の代替書体で表示されます。
アプリ内のコピー&ペースト 書体の指定ごと複製されます。
他アプリへのコピー PDF・画像は上と同じ扱い、SVG は書体名で渡します。Windows の EMF(Word・PowerPoint などへ「図 (拡張メタファイル)」として貼る形式)には、日本語を含む文字を文字データのまま書体名つきで入れます。

埋め込みが許可されていない書体(フォント側の設定で禁止されているもの)を選んだ場合でも、画面と印刷はその書体のままです。PDF 書き出しのときだけ埋め込めないため、その部分は画像として書き出されます。

4.2.8 取り込んだ PDF などの書体

PDF・PPTX・EMF から取り込んだテキストは、取り込み元が主張する書体名を保持しています。その書体が実際にインストールされていれば、その書体で表示します。インストールされていない場合は、従来どおり既定の書体で表示します。取り込み元にフォント本体が埋め込まれていた場合は、そちらが優先されます。

埋め込まれたフォントは1 書体ぶん(1 つの太さ・1 つの傾き)のデータです。PDF は Regular と Bold を別々のフォントとして埋め込むため、取り込んだテキストへ太字や斜体を掛けたとき、その埋め込みフォントだけでは表現できないことがあります。この場合は、取り込み時に記録した書体名と同じ書体がシステムにあれば、そちらでスタイルを付けて表示します(例: 埋め込みが Arial Bold のテキストを斜体にすると、システムの Arial の斜体で表示)。同名の書体がインストールされていない場合だけ、既定の書体(等幅なら Courier New、それ以外は Arial)に倒れます。埋め込みフォント自身のスタイルに戻せば、また埋め込みフォントの字形で表示されます。

PDF の /BaseFont には、画面に出る「ファミリー名」ではなくPostScript 名が書かれています。末尾の MT は Monotype(その書体を供給しているベンダー名)、PS は PostScript 由来であることを表す印で、書体そのものが違うわけではありません(TimesNewRomanPSMT = Times New Roman、ArialMT = Arial)。

取り込むときはこの名前をファミリー名へ直してから保存します。そのため、取り込んだテキストの書体はツールバーの「フォント」で他のテキストと同じ書体として扱え、PPTX や SVG へ書き出したときも相手のアプリが認識できる名前になります。太字・斜体は書体名から外し、文字スタイルとして保持します(TimesNewRomanPS-BoldMT → 書体は Times New Roman、太字オン)。

照合では、PDF が使う書体名の書き方の違いを吸収します。

PDF 内の書体名の例 表示に使う書体
ABCDEF+TimesNewRomanPSMT Times New Roman(サブセットタグ ABCDEF+ と接尾辞 PSMT を外す)
TimesNewRomanPS-BoldMT Times New Roman(太字・斜体は書体名ではなく文字スタイルとして保持)
ArialMT Arial
Helvetica / Times / Courier インストールされていればそのまま。無ければ Arial / Times New Roman / Courier New

TimesNewRomanPSMT のように語の区切りが無い書き方も語に分けて照合します(PowerPoint や Word が書き出す PDF はこの書き方です)。Windows で PowerPoint からコピーした場合はクリップボードに EMF が載りますが、こちらも同じく書体名を保持して表示します。

実在しない書体名(取り込み元でしか使われていない名前など)はあえて解決しません。OS に問い合わせると勝手に別の書体で代替されてしまい、以前に取り込んだ文書の見た目が変わってしまうためです。この場合は既定の書体で表示します。

第5章 選択・移動・変形
5.1 選択
5.1.1 選択のしかた

ツールバー行 2 の左端の「↖」(選択モード)が、オブジェクトを選んで動かす基本のモードです。作図を終えると、自動的に選択モードへ戻ります。

操作 結果
オブジェクトをクリック そのオブジェクトだけを選択する(それまでの選択は解除される。すでに選択中のオブジェクトをクリックしても、選択は変わらない)
⇧+クリック 選択に加える。選択済みのオブジェクトを ⇧+クリックすると、そのオブジェクトだけが選択から外れる(⇧ を押したままドラッグした場合は、外さずに移動する)
⌘+クリック(Windows は Ctrl+クリック) 選択済みなら外し、未選択なら加える(反転)
用紙の空きをクリック 選択を解除する
用紙の空きをドラッグ 点線の枠で範囲を囲む(マーキー選択)。枠に完全に収まったオブジェクトを選ぶ。ごく短いドラッグ(3 ピクセル以下)は選択に使わない
⇧ または ⌘(Ctrl)を押しながら空きをドラッグ 今の選択に、枠に収まったオブジェクトを加える(グループは展開せず、枠に収まったメンバーだけを加える)
⌘A 現在のレイアウトのすべてのオブジェクトを選択する
選択がないときに ← または → 前または後ろのレイアウトタブへ切り替える

オブジェクトが重なっている位置では、手前にあるオブジェクトが選ばれます。グループに属するオブジェクトをクリックしたときの動作は 5.6.1 を参照してください。

5.1.2 選択枠とハンドル

選択したオブジェクトには、選択枠とハンドルが表示されます。ハンドルの大きさは、表示の拡大率にかかわらず画面上で一定で、掴める範囲は中心から約 5.5 ピクセルです。

対象 ハンドル
矩形・円(楕円)・多角形・ベジェ曲線・画像 外接矩形の 8 か所(四隅と各辺の中央)に、拡大縮小のハンドル
線・矢印 両端に端点のハンドル(3.2.5)
テキスト 四隅に幅のハンドル(4.1.4)
パラメトリック図形 通常のハンドルに加えて、形を調整する黄色いハンドル(3.6.2)。黄色いハンドルは、重なる位置にある通常のハンドルより優先して掴める
グループ グループ全体を囲む枠と、その 8 か所のハンドル(5.3.3)、グループ全体の回転ハンドル
回転ハンドル テキスト・矩形・円(楕円)・多角形・ベジェ曲線・パラメトリック図形に、選択枠の外側(オブジェクトの向きの延長上)に表示される(5.4)。線・矢印・画像には回転ハンドルはない
5.2 移動
5.2.1 ドラッグで移動する

選択したオブジェクトの上をドラッグすると、選択全体(選択しているオブジェクトすべて)が一緒に動きます。

  • 動かし始めは、画面上でおよそ 3 ピクセル動かすまで何も起きません(クリックして選ぶだけの操作と区別するため)。動かし始めた時点で、取り消しの履歴が 1 回分だけ積まれます。
  • ⇧ を押している間は、動きの大きい方の軸だけが残り、水平または垂直に固定されます。
  • グリッド固定がオンのときは、着地点がグリッドの刻みに合います。⌥(Windows は Alt)を押している間は、一時的に解除されます(9.4.2)。
  • 「移動距離表示」がオンのときは、ドラッグ中に移動量がカーソルの脇に表示されます(9.4.3)。
5.2.2 矢印キーで移動する

オブジェクトを選択している間(テキストを編集中でないとき)は、矢印キーで動かせます。

キー 動作
← → ↑ ↓ 選択を 1 ピクセル動かす(取り消し可能)
⇧+← → ↑ ↓ 10 ピクセル動かす

ここでの 1 ピクセルは、用紙上の長さの単位です(用紙の表示倍率には影響されません)。

5.2.3 位置を数値で指定する

ツールバー行 2 の「X」「Y」の数値欄(単位は cm)で、選択の左端と上端の位置を数値で指定できます。数値欄は、選択があるときだけ表示されます(13.2.4)。

5.3 大きさを変える
5.3.1 ハンドルで拡大縮小する

選択枠のハンドルをドラッグして、大きさを変えます。

ハンドル 修飾キー 結果
辺(上・下・左・右の中央) なし その辺だけを動かして、高さまたは幅を変える(反対側の辺は動かない)
角 なし 幅と高さを同時に変える(対角は動かない)
角 ⇧ 縦横比を保ったまま拡大縮小する
  • 最小の大きさは 4 ピクセルです。
  • 回転しているオブジェクトでも、掴んでいない側の辺や角が画面上で動かないように補正されます。
  • テキストは幅のハンドルだけ(4.1.4)、線と矢印は端点のハンドルだけ(3.2.5)です。
  • 画像のドラッグによる拡大縮小では、「dpi ロック」がオンのとき、拡大縮小を終えた時点で基準の解像度に合わせて画素が作り直されます(7.2.1)。
  • ドラッグ中、移動距離表示がオンのときは、大きさの変化量が表示されます。
5.3.2 大きさを数値で指定する

ツールバー行 2 の次の数値欄で、選択の大きさを数値で指定できます(13.2.4)。

欄 内容
高さ(cm)・幅(cm) 選択の高さと幅を、実寸で表示・編集する
縦横比固定のトグル オンにすると、幅と高さが連動する
「W」「H」(%) 横方向・縦方向の拡大率(選択オブジェクトの拡大率)

サイズ欄で大きさを変えても、線の太さは変わりません。

5.3.3 グループの拡大縮小

グループを選択すると、グループ全体を囲む枠と、その 8 か所のハンドルが現れます。ハンドルをドラッグすると、メンバー全員がまとめて拡大縮小します。

  • ⇧+角のハンドルは、縦横比を保ちます。
  • 最小の大きさは 8 ピクセルです。
  • グループ全体の枠のハンドルで拡大縮小すると、線の太さも倍率に合わせて変わります。
5.4 回転
5.4.1 回転ハンドルで回す

回転ハンドルは、選択枠の外側、オブジェクトの向きの延長上に表示されます(5.1.2 の表)。ハンドルを掴んで動かすと、オブジェクトがマウスの向きへ回転します。回転の中心は、矩形・円(楕円)・多角形・ベジェ曲線・パラメトリック図形では図形の中心、テキストではテキストの基点(左上)です。

  • 回転角は 5 度刻みです。
  • 回転中は、カーソルの脇に角度("n°")が表示され、ツールバーの角度欄も同時に変わります。
  • 複数のオブジェクトを選択しているときは、選択中のすべてのオブジェクトが同じ角度だけ回ります。
  • グループは、1 つの剛体として回ります。グループ全体の回転ハンドルを使ってください。
5.4.2 角度を数値で指定する

ツールバー行 2 の「角度」の数値欄(ツールチップは「回転角(度)」)で、回転角を数値で指定できます。選択が無いとき、および PDF から取り込んだオブジェクトのときは、この欄は表示されません(13.2.4)。

5.5 重ね順と反転
5.5.1 前面へ・背面へ
項目 ショートカット 動作 有効条件
「最前面へ」 なし 選択オブジェクトを最前面に移す(並び順も変わる)。取り消し可能。 選択が空なら何も起きない
「最背面へ」 なし 選択オブジェクトを最背面に移す。取り消し可能。 選択が空なら何も起きない
5.5.2 上下反転・左右反転
項目 ショートカット 動作 有効条件
「上下反転」 なし 選択を上下に反転する。 選択時
「左右反転」 なし 選択を左右に反転する。 選択時
5.6 グループ化
5.6.1 グループ化とグループ解除
  • グループ化(⌘G): 2 件以上を選択して実行すると、それらが 1 つのグループになります。条件を満たさないときはツールバーのボタンが薄く(無効に)なります。

グループ解除(⇧⌘U。⌘U 単独でも解除できます)は、選択の中にグループがあれば、そのグループを解除します。グループが無ければ何もしません。ツールバーの「グループ解除」ボタンは、選択にグループに属するオブジェクトが 1 つでもあるときに使えます。

  • メンバーが 1 つだけのグループは残りません: 取り込み(PDF・PowerPoint・SVG・EMF など)やペーストで入ってくるオブジェクトが、メンバーがそれ 1 つだけのグループに入っていたときは、入れる際に自動でグループが解除されます。グループのメンバーを削除して 1 つだけ残ったときも、その 1 つのグループは自動で解除されます(元に戻すと、グループも元に戻ります)。

グループは、整列・分散では 1 つの剛体エンティティとして、グループ全体を囲む矩形で扱われます。

5.6.2 グループの選択と移動
  • グループの一員をクリックすると、グループ全体が選択され、グループ全体を囲む矩形の枠が表示されます。
  • この枠の線の上にマウスを乗せると移動カーソルに変わり、そこからドラッグしてグループ全体を移動できます(枠の四隅・辺の中央にあるハンドルは従来どおりリサイズで、ハンドルが優先されます)。枠の線をクリックしただけ(ドラッグしない)では選択は変わりません。
  • グループを選択している状態でグループ内のオブジェクトをクリックすると、そのオブジェクト 1 つだけが選択された状態(グループ内フォーカス)になります。
  • グループ全体を選択している状態でシフト+クリックした場合は、グループを選ぶきっかけになったオブジェクトと、いまクリックしたオブジェクトの 2 つが選ばれた状態(グループ内フォーカス)になります。
  • グループ内フォーカス中にシフト+クリックすると、同じグループ内のオブジェクトを 1 つずつ選択に追加できます。追加したオブジェクトにはそれぞれハンドルが表示されたままになり、結果としてグループのメンバー全員を選び終えても、グループ全体の選択へ戻ったりはしません。
  • 選択済みのオブジェクトをもう一度シフト+クリックすると、そのオブジェクトだけが選択から外れます(他の選択はそのまま残ります)。これはグループの中でも、グループになっていない複数選択でも同じように使えます。シフトを押したままドラッグした場合は、解除ではなく選択したものの移動になります。
  • グループ内フォーカス中は、フォーカスしている範囲を囲む枠も表示されます。この枠の線をクリック(ドラッグしない)すると、グループ全体の選択へ戻ります。
5.7 整列と分散
5.7.1 整列

整列は 3 列 × 2 行のグリッド(各セル 28×22)です。検索ボタンの右に置かれます。

項目 動作
「左揃え」 選択の左端を揃える
「横中央揃え」 選択の横方向の中心を揃える
「右揃え」 選択の右端を揃える
「上揃え」 選択の上端を揃える
「縦中央揃え」 選択の縦方向の中心を揃える
「下揃え」 選択の下端を揃える

整列の基準は次のように決まります。

  • ガイドバーがオンで、該当する軸のガイドがアクティブ(赤色)になっている場合は、そのガイドの座標を基準にします。この場合は選択が 1 件でも動作します。
  • ガイド基準でない場合は、選択した順番の先頭のオブジェクトが基準になります。この場合は 2 件以上の選択が必要です。

グループは 1 つの剛体として扱われ、グループ全体を囲む矩形で位置が決まります。整列は取り消し可能です。

5.7.2 分散(均等配置)

分散(均等配置)は整列から 8 ピクセル空けた右に、縦 2 段で並びます。

項目 動作 有効条件
「縦に均等配置」 上下の両端を固定したまま、間のオブジェクトの中心が等間隔になるように並べる 対象が 3 つ以上必要(グループは 1 つと数える)
「横に均等配置」 左右の両端を固定したまま、中心が等間隔になるように並べる 同上

分散もグループは剛体として扱い、グループ全体を囲む矩形の中心で並べます。対象が 3 つ未満のときは何も起きません。

5.8 削除・取り消し・やり直し
5.8.1 削除

選択したオブジェクトは、Delete キー(Forward-Delete も同じ)で削除できます。「カット」(⌘X)でも、コピーしてから選択を削除できます(10.1)。削除は取り消せます。

5.8.2 取り消しとやり直し
操作 方法
元に戻す(取り消し) 「編集」▸「元に戻す」(⌘Z)、ツールバーの「↩」(ツールチップは「取消 (Cmd+Z)」)、右クリックメニューの「↩ 取消」
やり直す 「編集」▸「やり直す」(⇧⌘Z)、右クリックメニューの「↪ やり直し」

取り消せる操作が無いときは、右クリックメニューの「↩ 取消」は選べません。やり直せる操作が無いときも同様に、「↪ やり直し」は選べません。ドラッグによる移動や変形は、ひと続きの操作が 1 回の取り消しになります。

用紙サイズの変更、印刷倍率の変更、レイアウトの削除と並べ替えも、取り消し履歴に入ります。ガイド線の移動は取り消しの対象外です。

Windows版との違い: 「やり直す」のショートカットは Ctrl+Y です。

5.9 オブジェクト検索
5.9.1 同じ見た目のオブジェクトを探して選ぶ

ツールバー行 2 の「検索」ボタンで、オブジェクト検索のパネルを開きます。

ツールチップは「選択中(未選択なら全体)から同じ種類・色・太さ・書体を検索」。開くウィンドウの見出しは「オブジェクト検索」です。

  • 何も選択していない状態で開くと、説明は「レイアウト内の全ての図形・文字オブジェクトの一覧」。
  • 選択がある状態で開くと、説明は「選択中に含まれる見た目ごとのオブジェクト一覧」。
  • 見た目が同じものを 1 行にまとめて一覧にします。図形と線は線の色・塗りの色・線の太さ、テキストは書体とスタイル・文字サイズ・文字の色・背景色、画像はピクセル数と解像度(dpi)が同じものが同じ行になります。
  • テキストは書体とスタイルの組ごとの小見出し(「フォント: Arial スタイル: 太字」など)の下に並び、各行の見本「Ab」もその書体・スタイルで表示されます。スタイルは、太さ・傾きの「標準」「斜体」「太字」「太字 斜体」と、文字位置の「上付き」「下付き」の組み合わせ(「上付き」「太字 上付き」など)で、通常 → 上付き → 下付きの順に並びます。書体を指定していないテキストは、実際に使っている書体(ツールバーの「フォント:」に出る名前と同じ)の下に入ります。ある書体・スタイルのテキストだけを選びたいときは、その小見出しの下の行にチェックを入れて「選択」を押します。
  • 1 つのテキストの中で一部だけ太字にした場合や、「CD4⁺」のように一部だけ上付きにした場合のように、複数のスタイルが混在しているテキストは、含まれているスタイルの組み合わせ(「標準+太字」「標準+上付き」など)ごとにまとめられ、単一のスタイルの後に並びます。見本は「A」を最初のスタイル、「b」を最後のスタイルで表示します(上付き・下付きは「b」を小さく上げ下げして表示します)。空白や改行だけの部分のスタイルは数えません。
  • 書体名が長くて入りきらないときは書体名の方が「…」で省略され、スタイルは常に全体が表示されます。
  • 種別は「テキスト」「線」「長方形」「ポリゴン」「ベジェ」「円」「画像」として表示され、塗りが無いものは「なし」と表示されます。
  • ボタンは「クリア」と「選択」(Return が既定ボタン)。
  • オブジェクトが多いときは一覧だけがスクロールします。見出し・「クリア」「選択」ボタン・説明文はパネルの上端に固定され、常に押せます。一覧の高さは画面(Windows 版はレイアウトウィンドウ)の高さの 60 % から見出しの分を引いた値が上限で、小さいモニターでもパネル全体が画面に収まります(最低でも数行は表示されます)。オブジェクトが少なく上限に収まるときは、これまでどおりスクロールせずに全体を表示します。
  • パネルの外をクリックすると、チェックを付けた状態は選択に反映されずにパネルが閉じます(クリックした先の操作はそのまま行われます)。パネルの中の余白をクリックしても閉じません。
  • 1 つもチェックせずに「選択」を押すと「少なくとも1つチェックしてください」と表示されます。
  • 対象が 0 件のときは「検索対象となる図形・文字オブジェクトがありません」または「まず複数の図形・文字オブジェクトを選択してください」と表示されます。

Windows版との違い: 一覧の右端にスクロールバーが出ます。マウスホイール、スクロールバーのつまみのドラッグ、帯のクリック(1 画面ぶん移動)でスクロールします。説明が長い行は行の右端で「…」に省略されます。

第6章 色・線・効果
6.1 色
6.1.1 色のボタン

分散から 8 ピクセル空けた右に、色バーが 2 段で並びます。

項目 ツールチップ 対象
「線・文字の色」 「線・文字の色」 線の色、文字の色
「背景色」 「背景色(四角・テキスト背景)」 図形の塗り、テキストの背景

クリックするとボタンの下に色ピッカーが開きます。バーに表示される現在色は選択内容に応じて更新され、塗りが設定されていないときは透明として表示されます。

6.1.2 色ピッカー
  • 44 色のパレット。先頭のセルは「透明」です。
  • 「最近使った色」の並び。
  • 「HSB」タブ(スライダは「色相」「彩度」「明度」)と「RGB」タブ(スライダは「R」「G」「B」)。
    • スライダと数値欄の変更は、選択中のオブジェクトにその場で反映されます(まだ確定していません)。
    • 「OK」で確定します。数値欄に打ち込んだまま(Enter を押さずに)「OK」を押した場合も、その値で確定します。確定した色は「最近使った色」の先頭に入ります。
    • 「キャンセル」やピッカーの外のクリックで閉じると、調整前の色に戻ります。
    • ピッカーを開いた色ボタンをもう一度押しても、調整中の色はそのまま残ります。
    • ピッカーを開いたまま選択を変えて調整を続けると、前に選んでいたオブジェクトは調整前の色に戻り、続きの調整は新しく選んだオブジェクトに入ります。
    • 選択中のオブジェクトの色を変えても、次に描く図形の既定の色は変わりません(オブジェクトを選んでいない時に選んだ色が既定の色になります)。
    • 色を選ぶと、そのオブジェクトの透明度は自動的に 0 %(不透明)へ戻ります。 半透明のオブジェクト(右クリックの「透明度…」で設定したものや、他のアプリから取り込んだ半透明の図形)でも、選んだ色がそのまま見えます。スライダのドラッグ中から反映され、「透明度…」を開くと 0 % と出ます。「キャンセル」やピッカーの外のクリックで閉じたとき、取り消し(元に戻す)をしたときは、透明度も元に戻ります。塗りを「透明」(なし)にしただけのとき、グラデーションを外しただけのときは、色を選んだことにならないので透明度は変わりません。グラデーションを選んだとき、文字の編集中に色を選んだとき(編集の確定時)も、同じように透明度が 0 % に戻ります。
  • 「グラデ」タブ(塗りつぶし可能な図形の背景色、または線のある図形の線色でのみ使用可能)。「なし」「線形」「円形」を切り替え、選択したストップの色・位置・不透明度をスライダで調整します。プレビューバーをクリックするとストップが追加され、丸マーカーは左右ドラッグで位置移動、下方向へ大きくドラッグすると削除されます(ストップは最低2個)。線形では角度、円形では中心位置・楕円比・半径を調整します。「ポイントをリセット」でストップだけを既定の2色へ戻せます。
    • 「最近:」の並び(最大8件)。クリックするとそのグラデーションを即座に読み込んでライブ反映します(パレットのスウォッチと異なり、クリックしてもパネルは閉じません)。
    • グラデーションを持たないオブジェクトで「グラデ」タブを初めて開くと、直前にOK確定したグラデーション(無ければ既定の白→青の線形)が自動的に設定され、即座にプレビュー適用されます。
    • 「最近使った色」「最近使ったグラデーション」「直前のグラデーション」はいずれもアプリ再起動後も保持されます。
  • スポイト。
  • 「キャンセル」ボタン。押すと元の色に戻して閉じます。

色セルのツールチップは、通常の色ではその色コード、透明のセルでは「色なし(透明)」です。

6.2 線の太さ
6.2.1 線の太さの欄

線の太さは、ツールバー行 2 の「線の太さ(pt)」欄(初期値 1.0)で指定します。欄に出る値の決まり方(選択中のオブジェクトの値か、次に作るものの既定値か)は 4.2.1 の説明のとおりです。

線の太さの欄には、左に太さのプレビューが付きます。プルダウンも太さのプレビュー付きの一覧です。線・矢印・矩形・楕円・多角形・ベジェを選ぶと、その線幅が欄に表示されます。フォントサイズと同じく、欄をクリックして一覧に無い値も直接入力できます。

線の太さのプリセット
0.5 / 1 / 1.5 / 2 / 3 / 4 / 6 / 8
6.3 透明度と光沢
6.3.1 透明度…

オブジェクトを右クリックして「透明度…」を選びます(選択があるときに使えます)。

「透明度…」: 0〜100 % のスライダ。0 % =不透明、100 % =透明。開いた瞬間からライブ反映される。ボタンは「OK」「キャンセル」。最初に出る値は見た目どおりの透明度で、他のアプリから取り込んだ半透明の図形(塗りや線の不透明度を個別に持つもの)も、半透明 50 % なら 50 % と出る。開いただけ、または同じ値へ戻しただけでは何も変わらず、値を変えると塗りと線の両方がその透明度になる。なお、オブジェクトの色(塗り・線・文字・グラデーション)を選ぶと、そのオブジェクトの透明度は自動的に 0 % へ戻る(選んだ色がそのまま見えるように)

6.3.2 光沢…

オブジェクトを右クリックして「光沢…」を選びます(選択があるときに使えます)。

「光沢…」: 色ピッカー、「輪郭のサイズ」0〜10 Pt、「透明度」0〜100 %

6.4 書式のコピーとペースト
6.4.1 オブジェクトの書式をコピーして貼り付ける

図形・線・テキスト・画像などのオブジェクトを 1 つだけ選んで「コピー」(⌘C。右クリックメニューの「コピー」でも同じ)すると、別のオブジェクトを右クリックしたときのメニューの対象別セクションに「書式のペースト」が出ます。選ぶと、コピーしたオブジェクトの見た目だけが、右クリックで選ばれているオブジェクトへ移ります。

条件 「書式のペースト」
コピーしたのがオブジェクト 1 つだけ 出る
複数のオブジェクト、またはグループをコピーした 出ない
何もコピーしていない、またはコピーした後に他のアプリなどで別の物をコピーした 出ない
用紙の空き部分を右クリックした 出ない

貼り付け先は 1 つでも複数でもかまいません。複数のオブジェクトやグループを選んだ状態でその中の 1 つを右クリックすると、選択中のオブジェクトすべてへ貼り付けられます(選ばれていないオブジェクトを右クリックすると、そのオブジェクトだけが選ばれて対象になります)。1 回の貼り付けにつき取り消し(⌘Z)は 1 回で、すべての貼り付け先がまとめて元に戻ります。見た目が何も変わらないときは何もしません。

移る書式は、コピー元と貼り付け先の種類で決まります。貼り付け先が持たない書式は移りません。

書式 移る組み合わせ
線の色(グラデーションを含む)・太さ・線種(点線/破線)・線の不透明度 図形(矩形・楕円・多角形・ベジェ)と線・矢印の間。矢印は線種を持たないので、矢印へは線種が移らない
矢印の形(種類・大きさ) 矢印から矢印へ。矢じりがどちらの端に付くかは変えない
塗り(色・不透明度・グラデーション) 図形どうし
テキストの背景の塗り テキストどうし(図形の塗りとテキストの背景の間では移らない)
文字の書式(書体・サイズ・色・太字・斜体・下線・上付き/下付き・揃え・行間) テキストと、中に文字を持つ図形の間。コピー元が図形のときは中の文字の書式が使われ、書式が混ざっているときは先頭の文字の書式にそろう。中に文字の無い図形へ貼ると、後で文字を入れたときの書式になる
上下揃え 図形どうし
透明度・光沢 すべての種類

位置・大きさ・回転、文字列や頂点などの中身、グループ、角丸などの形は変わりません。段落ごとに設定した行間や段落の前後の間隔もそのまま残ります。

第7章 画像
7.1 画像を置く
7.1.1 画像の取り込みと配置
状況 配置される大きさ
画像に物理 DPI のメタデータがある(DPI が 1 より大きい) 実寸で配置(ピクセル数 × 96 ÷ dpi)
メタデータが無い 420 × 420 に収まるようにアスペクト比を保って縮小。拡大はしません

幅・高さとも最小 8 ピクセルです。

画像は常に PNG に変換した形で保持され、同時に元のデータと元のピクセル寸法も保存されます。そのため、あとから dpi を変えたりトリミングを取り消したりできます。

画像の取り込みだけは、取り込んだオブジェクトが選択されたままになります(ベクターの取り込みが選択を解除するのとは異なります)。

7.2 解像度とトリミング
7.2.1 解像度(dpi)と dpi ロック

画像を選択している間だけ、フォントサイズ欄と入れ替わって次の 3 つが現れます。

項目 ショートカット ツールチップ 動作
「dpi」ラベル+数値欄(幅 50) なし 「画像の解像度(dpi)」 入力中は解像度を確定せず、打鍵が止まってから 180 ミリ秒後に、入力中の数値で元の画像から作った画像を表示する(例: 1000dpi の画像に「300」と打つ途中の「3」「30」でも、元の画像は変わらない)。Return を押すか欄の外をクリックした時点で確定し、確定した画像が以後の元の画像になる。「元に戻す」1回で入力前に戻る。数値でないまま欄を離れると確定せず、元の画像の表示へ戻る
dpi ロック(28×22 のトグル) なし 「画像サイズを変えてもdpiを維持」 押し込み式のトグル
7.2.2 トリミング
項目 ショートカット ツールチップ 動作
「トリミング」ボタン Return=確定 / Escape=取消 「画像をトリミング(Returnで確定・Escapeで取消)」 トリミングモードのオン/オフを切り替える

トリミングモード中は、Return(確定)と Escape(取消)が他のすべてのキー処理より優先され、マウス操作はハンドルのドラッグだけを受け付けます。

トリミングモードに入ると、画像の周りに橙色の枠と 8 つのハンドルが現れ、トリミングで除かれる部分が半透明の黒で示されます。ハンドルをドラッグして残す範囲を決め、Return で確定、Escape で取り消します。

7.3 明るさ・白色・角・文字の抽出

画像を選択して右クリックすると、次の 4 項目がメニューに加わります。

7.3.1 明るさ調整…

「明るさ調整…」: 明るさ範囲の下限・上限の 2 本のスライダ(各 0〜1000)。既定は下限 0・上限 1000。2 つのつまみは交差せず、下限は上限−1 まで、上限は下限+1 までしか動かせない

7.3.2 白色透明化…

「白色透明化…」: 「白を透明化」/「透明を白化」のラジオ(既定は「白を透明化」)と、0〜1000 のスライダ(既定 1000 =しきい値 255 =何も透明化しない)。スライダのラベルはモードによって「白判定しきい値」/「白/灰レベル」に変わる

7.3.3 画像の角を丸める…

「画像の角を丸める…」: 半径 (%) 0〜100、既定 0。

7.3.4 文字列抽出…

「文字列抽出…」: 画像から文字列を抽出する

第8章 図形の変換・加工
8.1 角を丸める
8.1.1 矩形の角を丸める

「角を丸める…」: 半径 (%) 0〜100。100 % =短辺の 1/2。パネルには「半径: n.npx(100% = 短辺の1/2 = n.npx)」という情報が出る(表示される条件: 矩形を単一選択しているとき)

「角を丸める(再調整)…」: 同上(表示される条件: 既に角丸として作られたベジェを単一選択しているとき(ラベルだけが変わる))

8.2 ベジェ曲線への変換
8.2.1 図形をベジェ曲線にする

「四角/円をベジェ化…」: 矩形・楕円をベジェ曲線に変換する(表示される条件: 選択に矩形または楕円が 1 つでもあるとき)

「ポリゴンをベジェ化…」: 角の閾値スライダ 90〜179 度(既定 150)。説明は「閾値より鋭い角は尖ったまま残し、それ以外を滑らかに近似します」(表示される条件: 選択に頂点 2 個以上のポリゴンが 1 つでもあるとき)

8.3 図形の合体と分解
8.3.1 オブジェクト合体・オブジェクト分解

「オブジェクト合体」: 図形を合体する(表示される条件: 重なった閉じたベクターが 2 つ以上あるとき)

「オブジェクト分解」: 図形を分解する(表示される条件: 同上)

合体・分解に失敗した場合は、「ベジェ曲線を保ったまま処理できませんでした。交点計算を確認してください」または「変換できる輪郭が見つかりませんでした」というアラートが出ます。

8.4 ベクターを画像に変換する
8.4.1 PNG変換…

「PNG変換…」: 解像度 36〜600 DPI、既定 300(表示される条件: 選択にベクターを含むとき(矩形・楕円・多角形・ベジェ・線・矢印・テキストのいずれかを 1 つ以上選択しているとき)だけ表示)

8.5 修復メニュー
8.5.1 修復メニューの全項目

ツールバー行 2 の「修復メニュー」は、取り込んだ PDF の図形の重なりの整理、画像の補正、図形の合体・分解などをまとめたポップアップメニューです。

項目 有効条件 実行後のメッセージ
「PDF修正: 重なったオブジェクトの集約」 常時有効 タイトル「PDF形状修復」。対象が無い場合は「修復するPDFグループを選択してください」「修復できる重複ポリゴンがありません」「修復できる重複図形は見つかりませんでした」のいずれか。成功時は「PDF図形を修復しました(n件)」
「画像修正: 明度、コントラスト調整」 画像を選択しているときのみ有効 —
「白色修正: 白色の透明化」 画像を選択しているときのみ有効 —
「ベクターオブジェクト合体」 常時有効 失敗時は「ベジェ曲線を保ったまま処理できませんでした。交点計算を確認してください」または「変換できる輪郭が見つかりませんでした」
「ベクターオブジェクト分解」 常時有効 同上
「ポリゴンを四角形化」 常時有効 タイトル「ポリゴンを四角形化」。「変換するポリゴンを選択してください」/「ポリゴンを四角形へ変換しました(n件)」/「変換できる枠ポリゴンがありませんでした」
「ポリゴンをベジェ化」 常時有効 タイトル「ポリゴンをベジェ化」。対象が無ければ「ポリゴンを選択してください」
「2点ポリゴンを直線化」 2 点のポリゴンを選択しているときのみ有効 —
「選択ベクターをPNG画像に変換」 ベクターを選択しているときのみ有効 —
「透過度の設定」 選択があるときのみ有効 —
第9章 用紙・ページ・表示
9.1 用紙
9.1.1 用紙サイズ

ツールバー行 1 の「用紙:」プルダウン(ツールチップ「用紙サイズ」)で切り替えます。5 択で、初期選択は「A4 縦」です。

選択肢 基準寸法(内部単位) 用紙の実寸
「プリンターから」 プリンターの用紙設定どおり プリンターに設定されている用紙の実寸
「A4 縦」 794 × 1123(既定) 210 × 297 mm
「A4 横」 1123 × 794 297 × 210 mm
「レター 縦」 816 × 1056 8.5 × 11 インチ
「レター 横」 1056 × 816 11 × 8.5 インチ

基準寸法は 96 dpi 換算です(A4 の 210 mm = 8.268 インチ × 96 = 794、レターの 8.5 インチ × 96 = 816)。

9.1.2 「プリンターから」で用紙を決める

「プリンターから」を選ぶと、既定のプリンターに設定されている用紙の大きさと向きを読み取り、その大きさをこのレイアウトの用紙にします。ダイアログは開かず、印刷も始まりません。A4・レターの縦横と同じ大きさのときは、プルダウンの表示も該当する項目(「A4 縦」など)になります。それ以外の大きさ(A3、プリンターに登録した独自サイズなど)のときは、表示は「プリンターから」のまま、読み取った実寸の用紙になります。

  • 読み取り元は、Windows が「既定のプリンター」の印刷設定(用紙と向き)、mac が macOS がこのアプリの用紙設定として返す既定のプリンターの用紙と向きです。
  • 読み取った結果は用紙の実寸(96 dpi 換算の内部単位)としてレイアウトに保存します。プリンターの設定そのものは保存しないので、別のパソコンやプリンターで開いても同じ用紙で開き、プリンターを変えても自動では変わりません。プリンターの設定を変えたあとは、もう一度「プリンターから」を選んで読み取りなおします。
  • 既定のプリンターが無いなど、用紙の設定を読み取れないときは、メッセージを表示して用紙サイズは変えません。
  • 以前のバージョンの「自由」(1100 × 850 の作業領域)で作った文書は、同じ大きさのまま開きます。用紙の欄は「プリンターから」と表示されます。
9.1.3 ページ設定…
  • 「ファイル」→「ページ設定…」でも用紙を決められます。OS 標準のページ設定パネル(Windows ではダイアログ)で、プリンター・用紙サイズ(プリンターに登録された独自サイズを含む)・向きを選び、OK を押すと、その用紙が現在のレイアウトの用紙になります。キャンセルしたときや、用紙が今と同じときは何も変わりません。選んだ設定はアプリを終了するまで覚えていて、次にパネルを開いたときの初期値と、「プリンターから」の読み取り元になります。

選ぶと、基準となる用紙寸法を切り替えたうえで取り消し履歴に登録し、レイアウトに保存して、印刷倍率を適用しなおしたうえで内容を再配置します。用紙サイズはレイアウトごとに保存されるため、レイアウトタブを切り替えるとプルダウンの表示もそのレイアウトの用紙へ追従します。

9.1.4 印刷倍率

レイアウトタブバーの右端、ズームの右にある数値フィールドです(幅 50・右寄せ・初期値 "100")。ツールチップは「印刷倍率(%):用紙の物理サイズ。画面ズームとは別。」。

  • 入力値は 10〜500 % にクランプされます(既定 100 %)。
  • 用紙の表示寸法は「基準寸法 × 100 ÷ 印刷倍率」で決まります。つまり倍率を大きくすると用紙の内部寸法は小さくなり、同じ図がより大きく印刷されます。
  • 値が実際に変わったときだけ取り消し履歴に登録されます。
  • 印刷倍率を変えると、定規の cm / inch 換算も再計算されます。
  • ファイルを読み込むとき、印刷倍率が 5 以下の旧式の分数表現になっている場合は「100 ÷ 値」に正規化してから 10〜500 にクランプします。
9.1.5 用紙の縁をドラッグして印刷倍率を変える

用紙の右辺・下辺・右下角(縁の両側 12 ピクセル以内)を、選択モードで単クリックしてドラッグすると、印刷倍率を直接変えられます。

ドラッグする場所 変わるもの
右辺 幅
下辺 高さ(幅も比例して計算される)
右下角 対角方向に拡大・縮小
  • ドラッグ開始時に一度だけ取り消し履歴に登録されます。
  • 縮小の下限は基準寸法の 0.5 倍です。
  • 結果の印刷倍率は「100 × 基準幅 ÷ 新しい幅」を四捨五入し、10〜500 % にクランプします。
  • ドラッグ中は用紙と注釈が再描画され、マウスを離した時点で印刷倍率として確定し、全体が描画しなおされます。
9.1.6 用紙の外側の余白

用紙の外側には常に 1 cm 分のスクロール余白(ガター)があります。スクロールの対象は用紙そのものではなくこの余白を含めた領域で、編集用のオーバーレイも余白全域に張られているため、用紙の外側でのクリックやドラッグも受け付けられます。

9.2 レイアウトタブ(ページ)
9.2.1 レイアウトタブバー

レイアウトタブバーは、ツールバーのすぐ下にあります。1つの文書の中の複数のレイアウト(ページ)を、タブで切り替えます。右端には、画面表示(ズーム)と印刷倍率の欄があります(9.3.1・9.1.4)。

操作 結果
タブをクリック そのレイアウトへ切り替える。選択はクリアされ、用紙幅に合わせてズームが再フィットされる
タブをドラッグ 左右の位置を並べ替える(「タブの並べ替え」参照)
タブをダブルクリック インラインで名前を変更する
タブを右クリック 「名前を変更」/「レイアウトを削除」メニュー(9.2.6 参照)
「+」タブ(破線ボーダー)をクリック 新しいレイアウトを追加する
選択が無い状態で ← / → 前後のレイアウトタブへ切り替える

ツールチップは、通常のタブが「クリックで切替 / ダブルクリックで名前変更 / 右クリックでメニュー」、「+」タブが「新しいレイアウト」です。タブが多くなるとバーは折り返して高さが伸びます。

9.2.2 名前の変更

ダブルクリックまたは右クリックの「名前を変更」でインライン編集に入ります。

キー・操作 結果
Enter 保存する
Escape 取り消す
欄の外をクリック(フォーカスを失う) 保存する

空白のみの入力は無視され、元の名前が保持されます。編集欄の幅は文字数に応じて 60〜200 の範囲で決まります。

9.2.3 レイアウトの追加

「+」タブを押すと新しいレイアウトが追加されます。

  • 名前は、未使用の最も小さい番号 N を使って「Layout N」になります。
  • 用紙サイズは現在のレイアウトの設定を引き継ぎます。
  • 画面ズームは維持されます(タブの切り替えと違い、再フィットしません)。
9.2.4 レイアウトの削除

右クリックメニューの「レイアウトを削除」から行います。レイアウトが 2 つ以上あるときだけ表示されます。確認アラート「「(名前)」を削除?」で「OK」を押すと削除、「キャンセル」を押すと中止です。削除は取り消し履歴に入っているため、⌘Z で戻せます。

9.2.5 タブの並べ替え

タブをドラッグすると左右の位置を並べ替えられます。ドラッグ中はつかんだタブ自身がカーソルに追従して左右へ動き(上下には動きません)、他のタブは挿入位置を示すように詰めて表示されます。離した位置で確定します。タブの選択(表示の切り替え)はマウスを離した時点で確定するため、選択していないタブもそのままつかんで並べ替えられます(並べ替えただけの場合は選択は変わりません)。並べ替えは取り消し履歴に入っているため、⌘Z で戻せます。並べ替え自体はアクティブなレイアウトの中身や選択状態を変えません(ズームの再フィットも起きません)。

9.2.6 タブの右クリックメニュー
項目 出る条件 動作
「名前を変更」 常に タブ名のインライン編集を始める
「レイアウトを削除」 レイアウトが 2 つ以上あるときだけ表示 警告アラート「「(名前)」を削除?」を出し、「OK」で削除、「キャンセル」で中止。削除は取り消し可能

「+」タブの上では右クリックメニューは出ません。

9.3 画面表示
9.3.1 画面表示(ズーム)とパン

レイアウトタブバーの右端に「画面表示:」ラベル、編集可能な数値フィールド、「%」、そして「−」「スライダ」「+」が並びます。

コントロール 範囲 備考
スライダ 5〜500 % 初期値 100 %
「−」「+」 現在のズームから ±10 % 5〜2920 % にクランプ
数値フィールド — 編集中は外部からの更新で上書きされない

実際に設定できるズームの範囲は 5 % 〜 2920 % です。

操作 動作
ホイール(カーソルが用紙の上・「スクロールでズーム」オン) ズーム。カーソル位置を固定して拡大・縮小する
ホイール(カーソルが用紙の上・「スクロールでズーム」オフ=既定) 上下スクロール
ホイール(カーソルが用紙の外) 上下スクロール
ピンチ ズーム。カーソルが用紙の外でも、「スクロールでズーム」がオフでも、常にズームになります
⇧+スクロール 左右スクロール。カーソルが用紙の内外どちらでも、「スクロールでズーム」の設定に関わらず常に左右です
スペースキー+ドラッグ 手のひらツール。スペースを押した瞬間にカーソルが手のひらに変わり、離すとパン中でも即座に通常操作へ戻る

ホイールで拡大・縮小するかどうかは「表示」メニューの「スクロールでズーム」で切り替えます。既定はオフで、このときカーソルが用紙の上にあってもホイールは上下スクロールです。オンにすると、用紙の上だけがカーソル位置を固定した拡大・縮小になります。この設定は次回起動時にも引き継がれます。ズームそのものは、オフのままでもピンチ・ズーム%欄・「−」「+」・スライダで行えます。

「用紙の外」は用紙の周囲の余白(ガター)と灰色の地だけではありません。定規・レイアウトタブ・ツールバー・上部のメニュー行・ウィンドウの余白など、ウィンドウ内のどこでも、ホイールはレイアウトの上下スクロールになります。用紙の上へ重なって見える位置(下へスクロールしているときの定規の下など)でも、カーソルが用紙を映している領域の外にあれば必ず上下スクロールです。

ウィンドウの外側(他のアプリの上)にカーソルがあるときは、OS がそのアプリにホイールを渡すため、NeoDraw 側はスクロールしません。

Windows版との違い: Windows 版はウィンドウのタイトルバーとメニューバーの上でも同じように上下スクロールします。mac 版のタイトルバーは OS が扱う領域のため、その上では何も起きません。

9.3.2 定規(ルーラー)と単位

レイアウトエディタの上端と左端に、それぞれ 20 pt の定規があります。上端と左端の定規が交わる左上には小さな装飾用のコーナーボックスがあり、これは操作できません。

  • 原点は用紙の左上です。
  • 主目盛りは、画面上で 48 ピクセル以上の間隔になるように 1 → 2 → 5 の進行から選ばれます。副目盛りは、主目盛りの先頭桁が 2 のときは 4 分割、それ以外は 5 分割です。
  • 主目盛りには数値ラベルが付きます(末尾の余分なゼロは表示しません)。
  • 表示単位は「表示」メニューの「定規の単位」で切り替えます。
「定規の単位」の選択肢 備考
「センチメートル」 既定
「インチ」

この設定は次回起動時にも引き継がれます。変更するとその通知で、開いている全てのレイアウトの定規が即座に再描画されます。ガイド線に表示される cm ラベルの換算式と、定規の換算式は完全に一致します。

9.4 作図の補助
9.4.1 ガイドバー

「表示」メニューの「ガイドバー」でオン/オフします。レイアウトウィンドウが無いときはグレーアウトします。

  • 初めてオンにするとき、ガイド位置が未設定なら縦ガイドは用紙幅の 1/2、横ガイドは用紙高さの 1/2 に初期化されます。このとき両方とも非アクティブ(通常色)です。
  • 線の太さは 1.5 ピクセル。通常色は緑(rgba(76,190,110,.7))、アクティブ色は赤(rgba(240,110,110,.85))です。
  • 線の脇に「n.nncm」というラベルが出ます(9 px・白背景の角丸ピル・文字色は濃い緑)。

ガイド線の操作

操作 結果
そのままドラッグ ガイド線を移動する。0 〜 用紙幅/高さ の範囲にクランプされる。取り消しの対象外
ダブルクリック、または ⇧/⌘/Ctrl +クリック そのガイドのアクティブ色を切り替える(ドラッグはしない)

アクティブかどうかは可視性とは無関係で、色と、整列のスナップ対象になるかどうかだけを決めます。ある軸のガイドがアクティブなとき、整列コマンドは選択が 1 個だけでもそのガイド座標へ揃えます(通常は 2 個以上必要)。

なお、ガイドバーの切り替えは以前はオブジェクトの右クリックメニューにありましたが、現在は「表示」メニューに移されています。

9.4.2 グリッド固定

「表示」メニューの「グリッド固定」サブメニューで刻みを選びます。ツールチップは「移動をグリッドの刻みに固定します。Option を押しながらドラッグすると一時的に解除できます。」。

選択肢
「オフ」(既定)
「1 mm」
「2 mm」
「5 mm」
「10 mm」
  • 丸められるのは移動量ではなく着地点です。そのため一度グリッドに載れば、以後はきっちり刻み単位で動きます。
  • Option キーを押しながらドラッグすると、一時的に解除されます。
  • この設定は次回起動時にも引き継がれます(未設定=オフ)。
9.4.3 移動距離表示

「表示」メニューの「移動距離表示」でオン/オフします。ツールチップは「オンにすると、ドラッグ中に移動量(長さ・X・Y)をカーソル脇に表示します。」。

  • 対象は現在アクティブなレイアウト画面です。既定はオフ。
  • オンにすると、ドラッグ中にカーソルの右下(+12, −56 の位置)に次の 3 行が表示されます。
l: n cm
x: n cm
y: n cm
  • 値は有効数字 3 桁で、印刷倍率を織り込んだ cm 換算です。
  • レイアウトウィンドウが無いときはグレーアウトします。
  • メニューを開く直前に、チェック状態が実データから更新されます。

回転ドラッグ中の角度表示("n°")は同じ表示欄を使いますが、このトグルとは無関係に常に表示されます。

第10章 コピー・カット・ペースト・複製
10.1 コピーとカット
10.1.1 内部クリップボードとシステムのクリップボード

NeoDraw のレイアウトには内部クリップボードがあり、これとシステムのクリップボードの両方を使い分けます。NeoDraw の中でコピーしたもの(同じ文書の別のレイアウト、別のウィンドウの文書を含みます)を貼り付けるときは内部クリップボードの内容がそのまま使われ、他のアプリでコピーしたものを貼り付けるときはシステムのクリップボードから取り込みます。内部クリップボードはアプリ全体で 1 つなので、ウィンドウをまたいでコピー・ペースト・切り取りができます。

10.1.2 コピー(⌘C)

「コピー」を実行すると、次のことが順に起こります。

  1. 選択オブジェクトを内部クリップボードへ完全な複製として保持する(対象、選択状態、コピー元のレイアウトを含む)。
  2. 直近のクリック位置の記憶をクリアし、連続ペーストのカウンタを 0 に戻す。
  3. システムのクリップボードにも書き込む。書き込む形式は選択内容で決まります。
選択内容 システムクリップボードへ書き込まれる形式
画像オブジェクト 1 つだけ PNG(+TIFF)。Windows では PNG(+DIB)
それ以外(画像とベクターの混在、ベクターのみ) ベクター PDF。Windows では EMF を先頭に、PDF・PNG(+DIB)も併せて書き込みます
  1. 書き込んだ直後のクリップボードの状態を記録する。これにより、自分が書き込んだ内容を外部からのコンテンツと取り違えて用紙の (0,0) へ再取り込みしてしまうことを防ぎます。

テキストを編集している最中(数値欄やリッチテキストの中)に ⌘C を押した場合は、その入力欄のコピーとして処理されます。

Windows の EMF の中の図形はベクター、文字は文字データ(書体名つき。日本語・既定以外の書体・回転した文字も含む)なので、拡大してもにじまず、貼り付け先で図のグループ化を解除すれば文字として編集できます。文字の位置・大きさ・回転の向きは画面と同じです。どの書体にも無い文字(一部の絵文字など)だけは、その部分が画像として入ります。

Word・PowerPoint の通常の貼り付け(Ctrl+V)は、EMF ではなく PNG(300dpi の画像)を選びます。EMF で入れるには「形式を選択して貼り付け」(Ctrl+Alt+V)で「図 (拡張メタファイル)」を選びます。PowerPoint で図のグループ化を解除して文字枠にすると、日本語の文字は PowerPoint 側の文字組みにより欧文より少し上(18pt の文字で約 3pt)にずれることがあります。貼り付けた図のままであれば正しい位置です。

10.1.3 カット(⌘X)

テキスト編集中は入力欄のカットに転送されます。そうでなければ、コピーを実行してから選択を削除します。削除は取り消し履歴に入ります。

10.2 ペースト
10.2.1 ペースト(⌘V)の優先順位

貼り付け位置は、直近に用紙をクリック/右クリックした位置です。それが無ければ (40, 40) が使われます。

貼り付ける内容は次の順で決まります。

(1) 内部クリップボードがあり、かつシステムクリップボードが自分の直近のコピー以降変化していない場合 → 内部クリップボードの内容をクリック位置へ貼り付けます。

(2) システムクリップボードが変化していた場合(他のアプリがコピーした場合) → システムクリップボードから取り込みます。この場合も (1) と同じくクリック位置へ貼り付けます。取り込んだ内容は、その外接矩形の左上がクリック位置に来るように置かれます(PDF・SVG・画像・EMF のいずれでも同じ)。対応形式の優先順位は次のとおりです。

順位 形式
1 PDF
2 PNG
3 TIFF
4 JPEG
5 GIF
6 BMP
7 AVIF
8 JPEG 2000
9 上記のどれにも該当しないが画像として読める場合の汎用画像
  • PDF が選ばれた場合、その解析に失敗しても画像へフォールバックすることはありません。
  • PDF が先頭に無い場合に限り、SVG 形式があればそれを SVG として取り込みます。
  • 形式があるかどうかは、クリップボードの「先頭アイテム」と「クリップボード全体」の両方で判定します。
  • PowerPoint などからの文字の揃え: PowerPoint・Word・Excel で図形やテキストボックスをコピーすると、クリップボードには見た目どおりの PDF(Windows では EMF)と一緒に、Office 独自の図形データ(DrawingML)も載ります。PDF/EMF は各行を座標で置いただけで「中央揃え」「右揃え」の情報を持たないため、NeoDraw は見た目(図形・画像・文字の位置・書体)は PDF/EMF から、段落の揃えだけを Office の図形データから取り込みます。
    • 1 行だけの中央揃え・右揃えのテキストも揃えが保たれます(PDF だけでは 1 行の揃えは判別できません)。
    • 揃えを付けるとき、テキスト枠は PowerPoint と同じ幅に広げ、中央揃えなら中心、右揃えなら右端の位置を保ちます。貼り付け直後の文字の位置は変わらず、あとで文字を編集しても揃えが保たれます。
    • 対応付けは本文の一致で行います。同じ本文が別々の揃えで複数ある場合は、推測せずそのままにします。
    • 図形データを丸ごと取り込む方式にしないのは、テーマの画像塗りや矢じりの大きさなどが PDF 経由より正確に再現できないためです。
  • EMF の大きさ(Windows): EMF は、記録に使った基準装置の寸法(ピクセル数と実寸)から縮尺を求めて取り込みます。PowerPoint などからコピーした図形・文字は、元と同じ大きさ(24pt の文字は 24pt)で貼り付けられます。
  • PowerPoint の線・矢印: PowerPoint は線や矢印を stroke(線描画命令)ではなく、線幅ぶんの薄い塗り(矢印なら矢じり部分の三角形を添えた塗り)として PDF に書き出します。この形を検出した場合、塗り潰した図形としてではなく、NeoDraw 本来の「線」「矢印」オブジェクトとして取り込みます。取り込み後は線・矢印ツールで作図したものと同様に、矢じりの形・線種・太さなどを編集できます。

(3) プレーンテキストしか無い場合 → 新しいテキストオブジェクトとして貼り付けます。幅は内容に合わせた自動幅で、色・サイズ・左揃えは既定値、太字/斜体/上付き・下付きは既定のテキストスタイルを引き継ぎます。

(4) どれにも当たらない場合 → 内部クリップボードの内容にフォールバックします。

10.2.2 貼り付け位置の決まり方

内部クリップボードから貼り付けるときの位置は、次の 3 通りに分かれます。

状況 貼り付け位置
コピー元のレイアウトが現在のレイアウトと違う(同じ文書の別のレイアウトタブ、または別のウィンドウの文書。先頭のレイアウトからコピーした場合も同じです) ずらさない(元と同じ座標)
直近のクリック位置がある 選択集合の左上(最小 X・最小 Y)がその位置に来るように平行移動する。貼り付け後、クリック位置の記憶はクリアされ、連続ペーストのカウンタも 0 に戻る
どちらでもない(同じレイアウトへの連続ペースト) 連続ペーストのカウンタを 1 増やし、その回数 × 20 ピクセルを X・Y の両方に加える(20 → 40 → 60 …)

貼り付けられたオブジェクトには新しい ID と新しいグループ ID が割り当てられます。コピー元で同じグループだったものは、貼り付け後も同じ新しいグループにまとまります。貼り付け直後、それらは選択状態になります。

10.3 複製
10.3.1 複製(⌘D)とスマートオフセット

「複製」は、選択したオブジェクトのコピーを少しずらして作ります。ずらす量は次のように学習されます。

  1. 前回の複製で作られたオブジェクトが、そのあとユーザーによって移動されていれば、その移動量を次回の複製間隔として採用します。
  2. 複製の直前に、元のオブジェクトの位置を記録します。

つまり「複製 → 好きな位置へ動かす → もう一度複製」とすると、同じ間隔で並べていくことができます。

テキスト編集中は「複製」メニューは無効になります。

10.4 PNG コピーと SVG コピー
10.4.1 PNG コピーと SVG コピー
コマンド ショートカット 出力
「PNGコピー」 なし 選択部分を 300 dpi(既定)で描画し、PNG と TIFF の 2 形式でクリップボードへ。PNG には物理解像度の情報が埋め込まれる
「SVGコピー」 ⇧⌘C 選択をベクター SVG に書き出して、SVG 形式のみでクリップボードへ。失敗するとビープ音が鳴る

どちらも「編集」メニューのほか、注釈を右クリックしたときの「特殊コピー」サブメニューからも実行できます。

「PNGコピー」の解像度: 既定は 300 dpi です。PNG には物理解像度の情報が埋め込まれるため、貼り付け先で実寸が保たれます。

10.4.2 画像を 1 枚だけ選んでいるとき

画像を1枚だけ選んでいる場合: 「エクスポート」の中は解像度の一覧ではなく「PNG(元の解像度)」の1項目になります。その画像が持っている画素をそのまま書き出すので、拡大も縮小もされません。ベクターだけを選んでいる場合や、ベクターと画像を一緒に選んでいる場合は、元の解像度が一つに決まらないため従来どおり 72 / 144 / 300 / 600 dpi から選びます。

第11章 外部ファイルの取り込み
11.1 取り込みの方法
11.1.1 取り込む方法

外部ファイルは次の 4 通りで取り込めます。

  • レイアウトの用紙へドラッグ&ドロップする。
  • 「ファイル」→「レイアウトにファイルを配置…」(⇧⌘O)でファイルを選ぶ。選べる拡張子は pdf / ai / svg / pptx とラスタ画像です。
  • クリップボードから貼り付ける(PDF・SVG・ラスタ画像)。
  • Dock の NeoDraw のアイコンへドラッグ&ドロップする(mac 版)。受け付けるのは「レイアウトにファイルを配置…」と同じ pdf / ai / svg / pptx / png / jpg / jpeg / gif / bmp / webp です。
    • 取り込み先は、画面でいちばん手前にある文書のレイアウトです。
    • 文書が 1 つも開いていない場合や、アプリが起動していない場合は、新しい文書を作って取り込みます。
    • 置く位置、複数のファイルや複数ページのタブへの振り分けは、「レイアウトにファイルを配置…」と同じです。
    • Finder の「このアプリケーションで開く」で NeoDraw を選んだ場合も、同じように取り込みます。NeoDraw がこれらの形式の既定のアプリになることはありません(ダブルクリックで開くアプリは変わりません)。

Windows版との違い: Windows には Dock に当たる受け口が無いため、アイコンへのドロップで取り込む方法は mac 版だけです。

11.1.2 「レイアウトにファイルを配置…」
  • 選択パネルのタイトルは「レイアウトに配置するファイルを選択」。複数選択可、フォルダは選べません。
  • 選べる拡張子は pdf / png / jpeg / jpg / gif / bmp / svg / webp / pptx。
  • レイアウトウィンドウが開いていなければ先に開いてから配置します。
  • 配置位置は (40, 40) が基点で、複数ファイルを選んだ場合は 1 つごとに 18 ピクセルずつずらして置かれます(PDF と PPTX は例外。11.2・11.3 参照)。
11.1.3 ドロップの振り分け

用紙にファイルをドロップすると、拡張子で行き先が振り分けられます。

ドロップしたもの 行き先
.ndw / .neo / .faws 独立した文書として開く
それ以外(pdf / ai / pptx / svg / 画像) レイアウトへ配置する。複数ファイルは 1 つごとに 18 ピクセルずつずらして配置し、2 本目以降はそれぞれ新しいタブから始める
11.2 PDF と Illustrator(.ai)の取り込み
11.2.1 PDF・.ai の取り込みの挙動

PDF は 1 ページずつベクターに変換されます。ファイルの中から PDF の実体(%PDF から %%EOF まで)を探して正規化してから解析します。

Adobe Illustrator の .ai ファイルも、同じ経路でそのまま取り込めます。 Illustrator 9(2000 年)以降は「PDF 互換ファイルを作成」が既定で有効になっており、保存された .ai の実体は PDF そのものだからです(Illustrator 固有の編集データが併せて埋め込まれているだけです)。したがって取り込みの挙動は下の表のとおり PDF と完全に同じで、レイヤーやアートボードといった Illustrator 固有の構造は使われず、見えているとおりのベクター図形として展開されます。

項目 挙動
配置位置 ページ数に関わらず、常に用紙の左上 (0, 0)。ドロップ位置や貼り付け位置は無視されます
複数ページ 1 ページ=1 タブで取り込みます。取り込み先のタブが空ならそこから、既に中身があれば新しいタブから始めるので、先に作ってあった内容に混ざりません(1 ページだけの PDF は、これまでどおり現在のタブへ置きます)
複数ファイルを一度に ドラッグ&ドロップなどで複数のファイルをまとめて取り込むと、2 本目以降はそれぞれ新しいタブから始まります
用紙の向き 自動切替はしません
はみ出しの調整 ページが用紙より大きい場合に限り、印刷倍率を下げて収めます(1 ピクセルの許容差、10〜100 % にクランプ)
グループ化 取り込んだ注釈が複数あれば 1 つのグループにまとめます
選択状態 取り込み後、それらは選択されません
文字認識 OCR は使いません(機能自体が無効で、UI もありません)
画像の形式 一般的な JPEG・PNG 等はそのまま取り込みます。自前で解けない形式(progressive JPEG、JPEG 2000、FAX の CCITT G3/G4)は、OS の画像処理(mac は ImageIO、Windows は GDI+)へ渡して取り込みます。どちらでも解けない形式(JBIG2 など)は、中身の無い枠を残さずに取り込みを飛ばし、「この PDF の画像 N 個は対応していない形式のため取り込めませんでした」と件数をお知らせします

ベクター要素が 1 つも取れなかった場合は「PDFから取り込めるベクトル要素が見つかりませんでした」と表示されます。

11.2.2 取り込める .ai と取り込めない .ai
保存形式 判定のしかた 結果
Illustrator 9 以降(PDF 互換・既定) ファイル先頭に %PDF がある PDF として取り込む
Illustrator 8 以前、または「PDF 互換ファイルを作成」を外して保存したもの ファイル先頭が %!PS(PostScript) 取り込めません。「このIllustratorファイルは古い形式(PostScript)のため取り込めません。Illustratorで「PDF互換ファイルを作成」を有効にして保存し直してください。」と表示されます
どちらでもない %PDF も %!PS も見つからない 取り込めません。「このIllustratorファイルの形式を判別できませんでした。」と表示されます

取り込めない場合の対処は表のメッセージのとおりです。Illustrator の「別名で保存」ダイアログで 「PDF 互換ファイルを作成」にチェックを入れて保存し直すか、いったん PDF として書き出してからその PDF を取り込んでください。

11.2.3 穴の空いた図形・クリップについて
元データの描き方 取り込み結果
1 つのパスが複数の輪郭からなる複合パス(ドーナツ、文字の「O」、はしごの踏桟など) 塗り規則(nonzero / even-odd)で外側と穴を判定し、穴が空いたまま取り込みます
曲線や凹形状によるクリップ(曲がったストローに縞を重ねる、など) クリップ形状で正確に切り取ります。切り取られて複数の島に分かれる場合は、島ごとの図形になります

複合パスは、穴を外周へ「幅ゼロの橋」でつないだ 1 つの図形として取り込まれます。塗った見た目は元と同じですが、取り込み後に頂点を編集すると橋の部分が見えることがあります。

11.2.4 特色(スポットカラー)・CMYK について

Illustrator の図版でよく使われる特色(/Separation)と /DeviceN は、濃度(tint)変換関数を評価したうえで、下地の色空間(CMYK など)を経由して RGB へ変換されます。CMYK・ICC ベース・Lab・インデックスカラーも同様に解釈されます。単色塗りだけでなくグラデーションの各色もこの経路を通ります。

11.2.5 埋め込みカラープロファイル(ICC)について

ファイルにカラープロファイルが埋め込まれている場合(Illustrator の図版ではほぼ常に埋め込まれます)、そのプロファイルを解釈して画面表示用の色へ変換します。プロファイルの種類ごとの扱いは次のとおりです。

プロファイルの形式 扱い
変換表つき(A2B0/ルックアップテーブル方式。CMYK 用のプロファイルは通常こちら) 入力表 → 多次元の変換表 → 出力表を順に適用して変換します
行列+階調カーブ方式(sRGB や Adobe RGB などの RGB プロファイル) 階調カーブと行列で変換します
グレースケール(kTRC) 階調カーブで変換します
上記以外・解釈できないもの 代替色空間(/Alternate)または成分数から推定した色空間で変換します

プロファイルを見ずに数値をそのまま RGB とみなすと、同じファイルでも Illustrator やプレビューで見た色と違って見えます。この変換により、色管理された表示とほぼ同じ色で取り込めます。

11.2.6 透明・ソフトマスクについて
元データの描き方 取り込み結果
一定の不透明度(/ca・/CA) 図形の不透明度としてそのまま持ちます。右クリックの「透明度…」には見た目どおりの値(半透明 50 % なら 50 %)が出て、そこから変更できます
位置で濃さが変わるソフトマスク(/SMask の輝度マスク) 不透明度が変化するグラデーション塗りへ写します。曲線的な変化もそのまま保ちます
画像によるソフトマスク(任意の濃淡) グラデーションでは表せないため、図形とマスクを画素単位で合成して 1 枚の画像として取り込みます
描画モード(/BM)が Multiply・Screen などで、その塗りが下地を変えない場合(Multiply の白、Screen の黒) 描かないのが厳密に正しいので省きます

制限: 描画モードそのもの(Multiply・Screen など)は図形の属性として保持できないため、上記の「下地を変えない場合」以外は通常の重ね方で描かれます。下地と混ざって中間色になる部分だけ、元の見た目とわずかに異なります。

11.2.7 埋め込みフォントについて

PDF・.ai のフォントに実体(フォントプログラム)が埋め込まれている場合、そのフォントを取り込んで元と同じ書体のまま表示します。編集(文字の追加・削除)もその書体のまま行えます。

埋め込み形式 対応状況
TrueType(/FontFile2) 対応
OpenType(/FontFile3・OpenType) 対応
素の CFF(/FontFile3・Type1C/CIDFontType0C) 対応(内部で OpenType 形式に組み直してから使います)
Type1(/FontFile) 非対応。取り込み後は既定の書体(Arial または Courier New)で表示されます
フォントの実体が埋め込まれていない(システムフォント参照のみ) 非対応。既定の書体で表示されます(従来どおり)

取り込んだ埋め込みフォントを使うテキストを右クリックすると「標準フォントに置換」が選べます(4.2.6 参照)。選ぶと以後は既定の書体で表示・編集するようになります。

同じ埋め込みフォントを複数の箇所で使っていても、内容が同じであれば内部では 1 つとしてまとめて保持します(ファイルサイズが余分に増えることはありません)。

11.2.8 上付き・下付き文字について

PDF の中の指数や化学式の添え字(「10⁴」「CO₂」「CD4⁺」など)は、上付き・下付きの文字として取り込みます。PDF の中での描き方が次のどちらでも認識します。

元データの描き方 取り込み結果
文字の位置を上げ下げする指定(テキストライズ)で描かれたもの 上付き・下付きの書式を持つ 1 つのテキストになります
本体と同じ大きさ、または少し小さい別の文字として、位置だけを上(下)へずらして置いたもの(Canvas X Draw など、作図ソフトが書き出す PDF に多い描き方) 直前の文字に続く 1 つのテキストにまとめ、ずらされた部分だけを上付き(下付き)にします。例: 「(X10」「4」「 MFI)」の 3 つの別テキスト → 「(X10⁴ MFI)」の 1 つのテキスト
  • 上付きにするのは、本体の文字に空白なしでぴったり続く短い文字列(空白を除いて 5 文字まで)で、位置(基準線)が本体のサイズの 0.2〜0.8 倍だけ上にあるものです。大きさは本体の半分以上であれば、本体と同じ大きさでも構いません。
  • 下付きにするのは、本体の 0.92 倍以下の大きさで、位置が本体のサイズの 0.1〜0.5 倍だけ下にあるものです。本体と同じ大きさのまま下へずれているだけの文字は、下付きにしません(同じ行の通常の文字の位置のわずかなばらつきと区別できないため)。
  • 「P < 0.05」の「0.05」のように空白で離れている文字、「²H」のように本体より前にある文字、5 文字を超える文字列は、これまでどおり別の語・別のテキストとして取り込みます。
  • まったく同じ位置・書体・大きさ・色に完全に重ねて 2 回描かれた同じ文字(作図ソフトが書き出す PDF に見られます)は、見た目が変わらないので 1 つにまとめます。わずかにずらして太く見せているものは、そのまま残します。
11.3 PPTX の取り込み
11.3.1 PowerPoint ファイルの取り込みの挙動

PowerPoint ファイルからスライドを抽出します。

項目 挙動
配置位置 PDF と同じく常に用紙の左上 (0, 0)
複数スライド 1 スライド=1 タブで取り込みます。取り込み先のタブが空ならそこから、既に中身があれば新しいタブから始めるので、先に作ってあった内容に混ざりません(1 枚だけのファイルは、これまでどおり現在のタブへ置きます)
複数ファイルを一度に ドラッグ&ドロップなどで複数のファイルをまとめて取り込むと、2 本目以降はそれぞれ新しいタブから始まります
用紙の向き PPTX だけは自動で切り替えます。スライドが横長なら横向き、縦長なら縦向きに設定し、印刷倍率を 100 % へ戻します。切り替わるのは向きだけで、用紙の種類(A4 かレターか)はそのまま保たれます。ただし、以前のバージョンの「自由」(1100 × 850)で作った用紙は対象外です。「プリンターから」で決めた用紙は、A4 やレターと同じく向きだけが切り替わります
はみ出しの調整 向きを合わせたうえで、まだスライドが用紙を超えていれば印刷倍率を下げます
文字の書体・サイズ・揃え PowerPoint で表示されるとおりに取り込みます。スライドに書かれていない書体・サイズ・揃えは、PowerPoint と同じ順で、レイアウト・スライドマスター・プレゼンテーションの既定の書式とテーマのフォントから受け継ぎます(例: 書体を指定していないタイトルはテーマの見出し用フォント、本文・日付・フッター・テキストボックスは本文用フォント)。1 つのテキストに複数の書体が混ざっている場合は、文字数の最も多い書体にそろいます。その書体がインストールされていなければ、既定の書体で表示されます
文字の色・下線 スライドに色や下線を書いていない文字は、書体・サイズと同じ順で受け継ぎます(段落の既定 → 図形/レイアウト/スライドマスターの既定 → 図形のスタイル → プレゼンテーションの既定)。濃い背景に白文字といった、色をマスター側にだけ書いた資料も PowerPoint と同じ色で取り込みます
縦書き・文字枠の回転 縦書き(vert / vert270 / eaVert)は枠ごと 90 度回した形で取り込みます(字形を立てたまま縦に積む組版そのものではなく、見た目の向きを合わせる近似です)。文字枠だけの回転も図形の回転に足して反映します
穴のある図形 ドーナツのように内側のパスが穴になっている図形(custGeom の複数サブパス)は、穴が空いたまま取り込みます

解析できなかった場合は「PowerPointを解析できませんでした」、要素が 1 つも取れなかった場合は「PowerPointから取り込めるベクトル要素が見つかりませんでした」と表示されます。

11.4 SVG の取り込み
11.4.1 SVG の取り込みの挙動

ドラッグ&ドロップ、「レイアウトにファイルを配置…」、そしてクリップボードからの貼り付け(PDF が無い場合)で取り込めます。

項目 挙動
配置位置 ドロップ位置に配置します(PDF / PPTX と違ってドロップ位置を使います)
大きさ 420 × 420 に収まるように配置されます
グループ化 複数要素は 1 つのグループにまとめます
選択状態 取り込み後、選択されません

要素が取れなかった場合は「SVGから取り込めるベクトル要素が見つかりませんでした」と表示されます。

11.5 取り込みに失敗したとき
11.5.1 取り込みに失敗したときのメッセージ

読み込めないファイルをドロップまたは配置したときは、タイトル「取り込み」のアラートが出ます。本文は状況に応じて次のいずれかです。

本文
「ファイルを読み込めませんでした」
「対応していないファイル形式です」
「画像を読み込めませんでした」
「画像を変換できませんでした」
「PDFを解析できませんでした」
「このIllustratorファイルは古い形式(PostScript)のため取り込めません。Illustratorで「PDF互換ファイルを作成」を有効にして保存し直してください。」
「このIllustratorファイルの形式を判別できませんでした。」
第12章 書き出しと印刷
12.1 エクスポートダイアログ
12.1.1 ダイアログの開き方

ツールバー行 1 の「エクスポート」ボタンで開きます。押した時点で、進行中のインライン編集(テキスト・軸名)は確定されます。ダイアログは 640 × 560 の独立ウィンドウで、タイトルは「エクスポート」です。

Windows版との違い: ツールバーの同じ「エクスポート」ボタンを押すと、まず書式選択のポップアップメニューが開きます。「PNG書き出し…」「PPTX書き出し(現在のレイアウト)…」「PPTX書き出し(全レイアウト)…」「PDF書き出し(現在のレイアウト)…」「PDF書き出し(全レイアウト)…」「Illustrator書き出し(現在のレイアウト)…」「Illustrator書き出し(全レイアウト)…」と、区切り線の下に「PDFバッチ書き出し(レイアウトを選択)…」「PPTXバッチ書き出し(レイアウトを選択)…」「PNGバッチ書き出し(レイアウトを選択)…」「Illustratorバッチ書き出し(レイアウトを選択)…」が並びます。「…バッチ書き出し」を選ぶと、この節で説明する進捗表示・キャンセル・複数レイアウト選択に対応したダイアログが、形式ごとに別々に開きます(mac 版は1つのダイアログの中で形式を切り替えられます)。レイアウト一覧は、サムネイルのないチェックボックスと名前だけで、「全選択」のチェックボックスもありません(既定でチェックされているのは、現在のレイアウトだけです)。「解像度:」の選択は、このダイアログの中ではなく、書式選択メニューの「PDFの点群解像度」「PNGの解像度」のサブメニューで行います(次に変更するまで有効です)。メニューの最後の方にある「目盛りをテキストに変換(指数は上付き)」「ゲートを図形に変換」は、プロットとゲートのための設定で、NeoDraw では書き出しの内容に影響しません。ボタンは「エクスポート」ではなく「書き出す」、「キャンセル」ボタンは実行前は「閉じる」と表示されます。保存先は mac 版と同じく、実行前に尋ねます。

12.1.2 書き出すレイアウトの選択(左カラム)
  • 一番上に「全選択」チェックボックス。
  • その下に、レイアウトごとの行(チェックボックス+サムネイル+名前)が並ぶスクロールリスト。
  • 既定でチェックされているのは、現在アクティブなレイアウトだけです。
  • 行のどこをクリックしてもチェックが切り替わります。
  • 「全選択」は、全部にチェックが付いているときだけオンになります(中間状態は使いません)。
  • 名前が空のレイアウトは "Layout n" と表示されます。
12.1.3 形式と解像度(右カラム)
コントロール 表示条件
「形式:」プルダウン 常時
「解像度:」プルダウン PDF・PNG・Illustrator のときだけ表示(PPTX では非表示)
形式ごとの説明文 常時
ステータス表示・プログレスバー 常時
「キャンセル」「エクスポート」ボタン 常時。「エクスポート」が Return の既定ボタン
「形式:」の選択肢
「PDF」
「PPTX(PowerPoint)」
「PNG(画像)」
「Illustrator(.ai)」
形式 「解像度:」の選択肢 既定
PDF 72 / 144 / 200 / 300 / 600 300(プロット画像のみに適用)
Illustrator 72 / 144 / 200 / 300 / 600 300(プロット画像のみに適用。実体が PDF のため PDF と同じ挙動)
PNG 72 / 144 / 300 / 600 144
PPTX (解像度の項目は出ません) —

PDF と Illustrator(.ai)の「解像度」は、プロットの画像に対する設定です。NeoDraw にはプロットがないため、この設定は書き出しの内容に影響しません(図形と文字はベクター、貼り付けた画像は元の画質のまま埋め込まれます)。PNG の解像度は、書き出す画像の解像度として働きます。

12.1.4 実行時の挙動
  • レイアウトを 1 つもチェックせずに「エクスポート」を押すと、ダイアログは閉じずに「レイアウトを選択してください」と表示されます。
  • 実行中はすべてのコントロールが無効になります。
  • 実行中に「キャンセル」を押すと「キャンセルしています…」と表示されます。
  • 進捗欄には「準備中…」「PNGを描画中…」「PNGを圧縮中…」「PNGを保存中…」「PDFを保存中…」などが順に出ます。
12.2 形式ごとの書き出し
12.2.1 書き出しの既定のファイル名

保存先を選ぶパネルの既定ファイル名の「ベース名」は、最後に開いた/保存した文書のファイル名です。文書がまだ無い場合は "flow_layout" になります(文書の保存パネルの既定名の規則とは違い、読み込んだ PDF の名前は見ません。2.2.2 参照)。

12.2.2 PDF

説明文: 「全レイアウトを1つの複数ページPDFに書き出します。解像度はプロット画像のみに適用(文字/枠/目盛り/ゲートはベクター)。」

  • 保存パネルのタイトルは「PDFを書き出し」。
  • 既定ファイル名は「(ベース名).pdf」。
  • 文字と図形はベクターとして書き出されます。NeoDraw にはプロットがないので、解像度の設定は書き出しの内容に影響しません。
  • 貼り付けた画像は元の画質のまま埋め込まれます。JPEG は再圧縮せず元のデータをそのまま入れるため、画質が落ちず、ファイルも小さくなります。画像を回転させている場合も、回転を画素に焼き付けず PDF の変換行列として書き出すので、拡大しても輪郭がぼやけません。
  • 失敗したときは「PDFの生成に失敗しました。」と表示されます。
12.2.3 Illustrator(.ai)

説明文: 「全レイアウトを1つの複数ページIllustrator(.ai)ファイルに書き出します。実体はPDF互換形式のため、Illustrator 9以降で開けます。解像度はプロット画像のみに適用(文字/枠/目盛り/ゲートはベクター)。」

  • 保存パネルのタイトルは「Illustratorを書き出し」。
  • 既定ファイル名は「(ベース名).ai」。
  • 生成される内容は PDF 書き出しと完全に同一です(Illustrator 9 以降の既定「PDF 互換ファイルを作成」と同じ、実体が PDF そのものである .ai)。文字と図形はベクターとして書き出され、画像も PDF と同じく元の画質のまま埋め込まれます。
  • 失敗したときは「Illustratorファイルの生成に失敗しました。」と表示されます。

取り込みとの対応: この書き出しは 11.2「PDF と Illustrator(.ai)の取り込み」 と対になっています。NeoDraw 自身が書き出した .ai ファイルは、当然そのまま再取り込みできます。

12.2.4 PPTX

説明文: 「全レイアウトを1つの複数スライドPPTX(ベクター)に書き出します。」

  • 保存パネルのタイトルは「PPTXを書き出し」。
  • 既定ファイル名は「(ベース名).pptx」。
  • 失敗したときは「PPTXの生成に失敗しました。」と表示されます。
12.2.5 PNG

説明文: 「各レイアウトを個別のPNGに書き出します(複数選択時は保存先フォルダを選択)。」

選んだレイアウトの数 保存の流れ ファイル名
1 つ 保存パネル(タイトル「PNGを書き出し」) 「(ベース名)_(dpi)dpi.png」
複数 フォルダ選択パネル(タイトル「保存先フォルダを選択」・ボタン「選択」) 「(ベース名)_(レイアウト名)_(dpi)dpi.png」。レイアウト名のうち英数字・アンダースコア・ハイフン以外の文字はアンダースコアに置き換えられます

失敗したときは「PNGの生成に失敗しました。」と表示されます。

Windows版との違い: 「PNGバッチ書き出し(レイアウトを選択)…」から、チェックした複数レイアウトを個別の PNG として書き出せます。ファイル名は「(レイアウト名)_(dpi)dpi.png」(ベース名は付きません)。ファイル名の組み立て・フォルダ/単一ファイルの切り替え条件は mac 版と同じです。

12.2.6 右クリックからの書き出し

注釈を選択して右クリックすると、「エクスポート」サブメニューから選択部分だけを直接書き出せます。

項目
「PDF」
「PNG 72dpi」
「PNG 144dpi」
「PNG 300dpi」
「PNG 600dpi」

また、ベクターを選択しているときに出る「PNG変換…」では、解像度 36〜600 DPI(既定 300)を指定して、選択したベクターを PNG 画像オブジェクトに置き換えられます。

12.3 印刷
12.3.1 印刷の入口

印刷は次の 3 つの入口から実行できます。

入口 対象
「ファイル」→「印刷…」(⌘P) 全レイアウト(複数ページ)
ツールバーの「🖨 印刷」 全レイアウト(複数ページ)
ツールバーの「🖨 レイアウト印刷」 現在アクティブなレイアウト 1 枚だけ(1 ページ)
12.3.2 印刷の流れ
  1. まず「印刷の準備」というシートが出ます。中身は「印刷データを準備中…」というラベル、プログレスバー、「キャンセル」ボタンです。ここでバックグラウンドで PDF を生成します。
  2. 生成中は、対象のレイアウトウィンドウの編集が止まります。
  3. 「キャンセル」を押すと「キャンセルしています…」に変わります。
  4. 生成に失敗した場合は「印刷データの生成に失敗しました」というアラートが出ます。
  5. 生成が終わると、macOS 標準の印刷パネルへ渡されます。印刷パネルと進捗パネルの両方が表示されます。

Windows版との違い: 「印刷の準備」シートは出ません。代わりに、まずアプリ内の「印刷プレビュー」ウィンドウが開き、印刷される用紙 1 枚ごとの絵を、印刷と同じ描き方でそのまま表示します。「前のページ」「次のページ」(← → / PageUp・PageDown / Home・End / マウスホイール)でページを送り、「印刷…」を押すと OS の印刷ダイアログへ進みます。「閉じる」(Esc)を押すと印刷しません。Windows 11 の印刷ダイアログは Win32 アプリのプレビューに対応しておらず「このアプリは印刷プレビューをサポートしていません」と表示されるため、アプリ内にプレビューを用意しています。

12.3.3 印刷設定
  • 用紙サイズは 1 ページ目の寸法がそのまま使われます。
  • 余白は上下左右すべて 0 で、上下左右中央寄せがオンです。
  • 拡大縮小は行いません(倍率 1.0、ページに合わせる処理なし)。はみ出す分は切り取られます。
  • 用紙の向きは 1 ページ目の縦横から決まり、必要に応じて自動回転します。
  • 印刷するページ範囲は、macOS 標準の印刷パネルの「ページ」欄で指定します。
第13章 リファレンス(メニュー・ツールバー・キー操作)
13.1 メニューバー
13.1.1 メニューバーの構成

メニューバーのトップレベルは「アプリメニュー」「ファイル」「編集」「表示」「ウィンドウ」の 5 つです。mac 版にはヘルプメニューはありません。

Windows版との違い: Windows 版には「ヘルプ」メニューがあり、その中に「NeoDrawについて」「アップデートを確認」「起動時にアップデートを確認」が入っています。

13.1.2 アプリメニュー
項目 ショートカット 動作 有効条件
「NeoDrawについて」 なし 標準の About パネルを開く。 常時
「アップデートを確認」 なし 配布サイトを確認し、新しいバージョンがあれば知らせる。最新の場合は「お使いのバージョンは最新です」と表示する(2.4 参照)。 常時
「起動時にアップデートを確認」 なし 起動時の自動確認のオン/オフを切り替える(チェックが入っているときがオン)。 常時
「NeoDrawを終了」 ⌘Q アプリを終了する。区切り線の下に置かれる。 常時

Windows版との違い: Windows 版にはアプリメニューがありません。「NeoDrawについて」「アップデートを確認」「起動時にアップデートを確認」は「ヘルプ」メニューの中に、終了は「ファイル」メニュー末尾の「終了 Alt+F4」にあります。

13.1.3 「ファイル」メニュー
項目 ショートカット 動作 有効条件
「新規レイアウト」 ⌘N 新しい空の文書(レイアウト 1 枚)を新しいウィンドウで開く。 常時
「開く…」 ⌘O ファイル選択パネルを開き、レイアウトファイルを開く。 常時
「最近使ったファイル」 なし サブメニュー。最近開いた/保存した文書を一覧する。 常時(0 件のときは無効項目のみ)
「保存」 ⌘S 既存の保存先があれば確認なしで上書き。保存先が未定なら初回だけ保存先を尋ねる。 常時
「別名で保存…」 ⇧⌘S 常に保存パネルを表示する。 常時
「レイアウトにファイルを配置…」 ⇧⌘O 画像・ベクターファイルを選んでレイアウトに配置する。 常時
「ページ設定…」 ⇧⌘P OS 標準のページ設定パネルを開き、プリンター・用紙サイズ・向きを選ぶ。OK を押すと、その用紙を現在のレイアウトの用紙にする(詳細は 9.1.3)。 レイアウトウィンドウがあるとき
「印刷…」 ⌘P 全レイアウトを複数ページ PDF にして印刷する(ツールバーの「🖨 印刷」と同一動作)。 常時

「開く…」「レイアウトにファイルを配置…」の前にはそれぞれ区切り線が入ります。

13.1.4 「編集」メニュー
項目 ショートカット 動作 有効条件
「元に戻す」 ⌘Z レイアウトの取り消し。 テキスト編集中は無効
「やり直す」 ⇧⌘Z レイアウトのやり直し。 同上
「コピー」 ⌘C テキスト編集中(数値欄・リッチテキスト)は、その入力欄のコピーに転送。編集中でなければ選択オブジェクトを内部クリップボードに複製し、同時にシステムのクリップボードにも書き込む。 常時
「SVGコピー」 ⇧⌘C 選択をベクター SVG に書き出してクリップボードへ入れる。 常時(失敗時はビープ音)
「PNGコピー」 なし 選択部分を 300 dpi(既定)で描画し、PNG と TIFF の 2 形式でクリップボードへ書き込む。 常時
「カット」 ⌘X テキスト編集中は入力欄のカットに転送。そうでなければコピーしてから選択を削除する(取り消し可能)。 常時
「ペースト」 ⌘V テキスト編集中は入力欄のペーストに転送。そうでなければ内部クリップボードまたはシステムクリップボードから貼り付ける(10.2.1 参照)。 常時
「複製」 ⌘D 選択を複製する。スマートオフセット付き(10.3.1 参照)。 テキスト編集中は無効
「すべてを選択」 ⌘A テキスト編集中は文字の全選択に転送。そうでなければ現在のレイアウトの全オブジェクトを選択する。 常時
「太字」 ⌘B 選択またはテキスト編集中の文字を太字にする/解除する。 常時(テキスト編集中でも無条件に働く)
「斜体」 ⌘I 選択またはテキスト編集中の文字を斜体にする/解除する。 常時(テキスト編集中でも無条件に働く)

「太字」の前に区切り線が入り、「斜体」がメニューの最下段です。

Windows版との違い: Windows 版の「やり直す」のショートカットは Ctrl+Y です。

13.1.5 「表示」メニュー
項目 ショートカット 動作 有効条件
「定規の単位」 なし サブメニュー。「センチメートル」「インチ」の相互排他ラジオ。 常時
「外観」 なし サブメニュー。「システムに合わせる」(既定)・「ライト」・「ダーク」の相互排他ラジオ。操作部分の配色を切り替える。用紙の描画領域は常に白地のまま。選んだ外観は次回起動時にも引き継がれる(1.2.2 参照)。 常時
「フォント設定…」 なし ダイアログを開き、OS にインストールされている書体から、このアプリで使うものを選ぶ(4.2.2 参照)。 常時
「移動距離表示」 なし チェック式トグル。ドラッグ中に移動量をカーソル脇に表示する。 レイアウトウィンドウが無いときはグレーアウト
「ガイドバー」 なし チェック式トグル。用紙上の縦横ガイド線の表示を切り替える。 レイアウトウィンドウが無いときはグレーアウト
「グリッド固定」 なし サブメニュー。移動の着地点をグリッド刻みに丸める。 常時
「スクロールでズーム」 なし チェック式トグル。オン=カーソルが用紙の上にあるときのホイールが拡大・縮小。オフ(既定)=用紙の上でも上下スクロール。次回起動時にも引き継がれる。 常時

「外観」の前・「移動距離表示」の前にそれぞれ区切り線が入り、「スクロールでズーム」が最下段です。各項目の詳細は、9.3.2(定規の単位)、1.2.2(外観)、4.2.2(フォント設定)、9.4(移動距離表示・ガイドバー・グリッド固定)、9.3.1(スクロールでズーム)にあります。

13.1.6 「ウィンドウ」メニュー
項目 ショートカット 動作 有効条件
「最小化」 ⌘M 前面ウィンドウをしまう。 常時
「ズーム」 なし 前面ウィンドウの拡大/復元。 常時

このメニューは macOS のウィンドウメニューとして登録されているため、上記 2 項目に加えてウィンドウ一覧などの標準項目が OS 側から自動的に追加されます。

Windows版との違い: Windows 版は「最小化 Ctrl+M」「ズーム」「すべてを最前面に」を明示的に並べ、区切り線の下に、開いているウィンドウの一覧(ウィンドウのタイトル)を出します。前面のウィンドウにチェックが付き、選ぶとそのウィンドウが前面に出ます。

13.2 ツールバー
13.2.1 行 1
項目 ツールチップ 動作
アプリのロゴ(アイコンと「NeoDraw」) なし アプリのアイコンと「NeoDraw」の文字。
「用紙:」プルダウン 「用紙サイズ」 用紙サイズを切り替える(9.1.1 参照)。
「エクスポート」ボタン 「PNG / PPTX / PDF で書き出し」 進行中のインライン編集(テキスト・軸名)を確定してからエクスポートダイアログを開く。
「🖨 レイアウト印刷」ボタン 「現在のレイアウトのみ印刷」 現在アクティブなレイアウト 1 枚だけを 1 ページで印刷する。
「🖨 印刷」ボタン 「全レイアウトを印刷」 全レイアウトを複数ページで印刷する(⌘P と同一動作)。
13.2.2 行 2 の並び

行 2 は左から、作図(3.1.1)、フォントサイズと線の太さ(4.2.1。画像を選択している間は 7.2.1 の欄に替わる)、テキストの揃えと書式(4.2.4)、重ね順・反転・グループ・修復・検索(13.2.3)、整列・分散(5.7)、色(6.1)、サイズ・位置・角度・選択情報(13.2.4)の順に並びます。

行 2 のうち、フォントサイズ欄・線の太さ欄・画像用の欄・テキスト揃え・書式・サイズ・位置・角度は、選択している対象の種類によって表示されたり隠れたりします。表示条件は各項目に記載します。

13.2.3 行 2 の主な操作
項目 ショートカット 動作 有効条件
「最前面へ」 なし 選択オブジェクトを最前面に移す(並び順も変わる)。取り消し可能。 選択が空なら何も起きない
「最背面へ」 なし 選択オブジェクトを最背面に移す。取り消し可能。 選択が空なら何も起きない
「上下反転」 なし 選択を上下に反転する。 選択時
「左右反転」 なし 選択を左右に反転する。 選択時
「グループ化」 ⌘G 選択に新しいグループを割り当てる。 2 件以上選択しているとき。条件を満たさないとボタンが薄く(無効に)なる
「グループ解除」 ⇧⌘U(⌘U 単独も可) 下記参照。 選択にグループに属するオブジェクトが 1 つでもあれば有効
「修復メニュー」 なし ポップアップメニューを開く(下表)。 常時
「検索」 なし オブジェクト検索パネルを開く。 常時
13.2.4 選択の大きさ・位置・角度の欄

選択があるときだけ表示されます。

項目 ツールチップ 内容
高さ (cm) — 選択の高さを実寸で表示・編集
幅 (cm) — 選択の幅を実寸で表示・編集
縦横比固定トグル 「縦横比を固定」 オンにすると幅・高さが連動する
「W」(横方向の拡大率 %) 囲みに「選択オブジェクトの拡大率」 横方向の拡大率
「H」(縦方向の拡大率 %) 同上 縦方向の拡大率
「X」(cm) — 左端の位置
「Y」(cm) — 上端の位置
「角度」(幅 34 の数値欄) 「回転角(度)」 回転角。選択が無いとき、および PDF 由来のオブジェクトのときは非表示
選択情報(行 2 の右端) — 右寄せ 3 段(主情報 11 pt、線色・塗り色 10 pt)。幅は 80〜420 pt にクランプされ、あふれると末尾が省略される

数値欄を編集している間は、自動更新で値が上書きされることはありません。数値欄の幅は、取りうる最大幅を実測した固定幅です。

回転ドラッグ中は角度欄の値がリアルタイムで更新され、カーソル脇にも角度が表示されます。

13.3 右クリックメニュー
13.3.1 右クリックメニューの構成

右クリックメニューは、共通ヘッダ(必ず出る 7 項目) + 選択対象に応じた項目 の組み合わせで構成されます。

右クリックした位置は記録され、以後の「ペースト」の貼り付け位置になります。

右クリックしたときの選択の変化は次のとおりです。

  • 用紙の空きを右クリック → 選択が解除される。
  • オブジェクトの上を右クリックして、それがまだ選択されていなければ、そのオブジェクトが選択される。
13.3.2 共通ヘッダ

選択の有無に関わらず、右クリックメニューの先頭には必ず次の 7 項目が出ます。

項目 ショートカット表記 有効条件
「↩ 取消」 — 取り消せる操作があるときのみ有効
「↪ やり直し」 — やり直せる操作があるときのみ有効
(区切り線)
「コピー」 ⌘C 選択があるときのみ有効
「カット」 ⌘X 選択があるときのみ有効
「ペースト」 ⌘V 常に有効
「複製」 ⌘D 選択があるときのみ有効
「すべてを選択」 ⌘A 常に有効
13.3.3 何も選択していないとき

用紙の空いている部分を右クリックすると選択が解除され、共通ヘッダの 7 項目だけが出ます。対象別のセクション(区切り線より下)も、選択がある場合の共通セクション(「透明度…」以降)も出ません。

このとき「コピー」「カット」「複製」はグレーアウトし、「ペースト」と「すべてを選択」だけが使えます。

13.3.4 オブジェクトを選択しているとき

図形・線・テキスト・画像などの注釈を右クリックすると、共通ヘッダの後に、(該当するものだけ)対象別のセクションが続き、さらにその下に次の項目が出ます。

項目 出る条件 内容
「透明度…」 選択があるとき 0〜100 % のスライダ。0 % =不透明、100 % =透明。開いた瞬間からライブ反映される。ボタンは「OK」「キャンセル」。最初に出る値は見た目どおりの透明度で、他のアプリから取り込んだ半透明の図形(塗りや線の不透明度を個別に持つもの)も、半透明 50 % なら 50 % と出る。開いただけ、または同じ値へ戻しただけでは何も変わらず、値を変えると塗りと線の両方がその透明度になる。なお、オブジェクトの色(塗り・線・文字・グラデーション)を選ぶと、そのオブジェクトの透明度は自動的に 0 % へ戻る(選んだ色がそのまま見えるように)
「光沢…」 選択があるとき 色ピッカー、「輪郭のサイズ」0〜10 Pt、「透明度」0〜100 %
(区切り線)
「PNG変換…」 選択にベクターを含むとき(矩形・楕円・多角形・ベジェ・線・矢印・テキストのいずれかを 1 つ以上選択しているとき)だけ表示 解像度 36〜600 DPI、既定 300
「特殊コピー」(サブメニュー) 選択があるとき 「PNGコピー」/「SVGコピー」(⇧⌘C)
「エクスポート」(サブメニュー) 選択があるとき 「PDF」/「PNG 72dpi」/「PNG 144dpi」/「PNG 300dpi」/「PNG 600dpi」

選択しているものの種類に応じて、共通ヘッダと上の項目のあいだに、対象別の項目が加わります。

選択しているもの 加わる項目 説明
テキスト 「行間…」「等幅フォント (Courier New)」「標準フォントに置換」「下線」 4.2.6・4.2.5
画像 「明るさ調整…」「白色透明化…」「画像の角を丸める…」「文字列抽出…」 7.3
矩形 「角を丸める…」 8.1.1
矩形・円(楕円)・ポリゴン 「四角/円をベジェ化…」「ポリゴンをベジェ化…」 8.2.1
重なった閉じたベクター 「オブジェクト合体」「オブジェクト分解」 8.3.1
パラメトリック図形 「ポリゴンに変換」「ベジェに変換」 3.6.3
ポリゴン・ベジェ曲線(1 つだけ選択) 「頂点を編集」 3.7
1 つのオブジェクトをコピーしたあと 「書式のペースト」 6.4.1
13.4 キーボード操作
13.4.1 キーボード操作の概要

用紙の上での(テキスト編集中でない)キー操作をまとめます。

13.4.2 ⌘ を伴うキー
キー 動作
⌘Z 元に戻す
⇧⌘Z やり直す
⌘G グループ化
⌘U / ⇧⌘U グループ解除
⌘A すべてを選択
⌘C コピー
⇧⌘C SVG コピー
⌘X カット
⌘V ペースト
⌘D 複製
⌘B 太字
⌘I 斜体
13.4.3 修飾キーなしのキー
キー 動作
← → ↑ ↓(選択があるとき) 選択を 1 ピクセル動かす。取り消し可能
⇧+← → ↑ ↓ 10 ピクセル動かす
← →(選択が無いとき) レイアウトタブを切り替える
Delete / Forward-Delete 選択を削除する
Escape 多角形・ベジェの作図モードのときだけ、作図中の下書きを取り消す(他のモードでは何も起きない)
スペース(押している間) 手のひらツール。押した瞬間にカーソルが手のひらになり、離すとパン中でも即座に通常操作へ戻る
13.4.4 トリミングモード中のキー

トリミングモード中は Return(確定)と Escape(取消)が他の全てのキー処理より優先されます。

13.5 ダブルクリックの振り分け
13.5.1 ダブルクリックの結果

用紙上のダブルクリックは、次の優先順で解釈されます。

順位 ダブルクリックした場所 結果
1 オブジェクトの上 テキストならインライン編集、図形なら図形内テキストの入力など
2 空きの上(かつ選択モードのとき) その位置に新しいテキストを作る

ベジェ編集モード中にノードをダブルクリックした場合は、角(コーナー)と自由(スムーズ)の切り替えになります。