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NeoFlow ユーザーマニュアル

NeoFlow は、フローサイトメトリーの解析(FCSファイル、FlowJoのwspファイルの読み込み・ゲーティング・蛍光補正)と、 グラフィックアプリ並みの強力なレイアウト機能により論文用の図の作成までを 1つのアプリで行うためのソフトウェアです。1ページに500個のプロット、10万個のオブジェクトを高速に描画することができます。 ベクター描画・多ページのレイアウト・PDF/PPTX 読み込み/書き出し・他のアプリとの互換性の高いコピーペースト機能があります。


第1章 ワークスペース(1)FCSの取り込みとファイル管理
1.1 ワークスペースとは

NeoFlow の作業単位が「ワークスペース」です。1つのワークスペースは、読み込んだFCSファイルの一覧とその所在、各ファイルに作ったゲート、補正(スピルオーバー)行列、グループ、軸スケールの設定、そしてレイアウト(図版)をひとまとめに保持します。ワークスペースは1つのウィンドウに対応し、複数のワークスペースを同時に開いておくことができます。ウィンドウのタイトルは、新規作成時は「Workspace 1」「Workspace 2」…と自動採番され、ワークスペースファイルを開く/保存すると、そのファイル名(拡張子を除いたもの)に変わります。

1.1.1 画面構成

ワークスペースウィンドウは次の4つの領域からできています。

領域 位置 主な内容
ツールバー ウィンドウの上端(高さ42px) ファイルの取り込み・保存・読込、各種ビューの呼び出し、自動Compensation、ステータス表示
左パネル(ファイルリスト) ウィンドウの左側 「FCSファイル」ヘッダー行、グループバー、列見出し、ファイルツリー、ドロップゾーン
デスクトップ領域 左パネルの右側 グラフウィンドウなどを配置する作業領域。何も無いときは操作ヒントを表示
ステータス ツールバー最右端 読み込み済みサンプル数/ドラッグ&ドロップの案内

ツールバーの並び(左から右)

位置 要素 内容
1 ロゴ
2 区切り線
3 「📥 FCSインポート」 FCS選択パネルを開く
4 「💾 保存」 ワークスペースを保存する
5 「📂 開く」 ワークスペース/FlowJoファイルを、いま開いているこのワークスペースへ読み込む
6 区切り線
7 「🖼️レイアウト」 レイアウト(図版編集)を開く
8 「📊統計」 統計テーブルを開く
9 「🎛️Compensation」 Compensation エディタを開く
10 スペーサ 以降を右寄せする
11 「自動Compensation」チェックボックス 1.3.4 参照
12 適用状況ラベル 自動Compensation の適用状況(1.3.4 参照)
13 区切り線
14 ステータスラベル 1.2.7 参照

左パネルの並び(上から下)

位置 要素 内容
1 「FCSファイル」ヘッダー行 右側に「グループから除外」(または「選択削除」)ボタンと「↩ 取り消し」ボタン
2 グループバー グループのタブ(ピル)が横1行に並ぶ。右端は「+」
3 列見出し行 左端に「全サンプル選択」チェックボックス、続いて「Name」列と「Date」列
4 ファイルツリー サンプル行とその下のゲート行
5 ドロップゾーン 点線枠の「FCSファイル、FCSファイルを含むフォルダをドロップ」ラベル
1.1.2 デスクトップ領域のヒント表示

グラフウィンドウが1つも無いとき、デスクトップ領域の中央に2行のヒントが表示されます。

  • 1行目(14pt): 「サンプルをダブルクリックしてグラフを開いてください」
  • 2行目(12pt): 「(ゲートをダブルクリックすると、その集団をさらに展開できます)」

色は #95a0ae、中央寄せ、最大2行です。表示条件は次のとおりです。

状況 ヒントの表示
グラフウィンドウが1つでも開いている 無条件で隠す
FCSを読み込んだ直後/削除した直後 読み込み済みファイルが0件のときだけ表示
グラフウィンドウを閉じた直後など、上記以外 読み込み済みファイルが1件以上あるときだけ表示
1.1.3 ウィンドウが開かれるきっかけ
きっかけ 動作
アプリ起動 起動から0.3秒後に、起動時にファイルが開かれておらず、かつ開いているウィンドウが0件のときだけ、空のワークスペースウィンドウを作る
Dockアイコンをクリック 可視ウィンドウが無く、開いているウィンドウが0件のとき、新しい空のワークスペースを開く
ファイル > 「新規ワークスペース」(⌘N) 新しいワークスペースを作って前面化する(1.5.1)
FCSの取り込み 取り込みの最後にワークスペースウィンドウが無ければ開く
ワークスペースファイルを開く 空のワークスペースがあれば再利用し、無ければ新しく作る(1.5.7)

Windows版との違い: レイアウト専用アプリ NeoDraw では、Dockアイコン相当の復帰時に開かれるのはレイアウトウィンドウです。


1.2 FCSファイルの取り込み
1.2.1 取り込み方法の対応表

FCSの取り込み口は複数ありますが、次の3つはまったく同じ「FCS選択パネル」を開きます。どれを使っても結果は同じです。

操作 場所 ショートカット 結果
「FCSをインポート…」 メニューバー ファイル ⇧⌘I FCS選択パネルを開く
「📥 FCSインポート」 ワークスペースウィンドウツールバー FCS選択パネルを開く
ドロップゾーンをクリック 左パネル下部の点線枠 FCS選択パネルを開く

このほかに、ドラッグ&ドロップによる取り込みがあります(1.2.3/1.2.4)。

「FCSをインポート…」はメニューの区切り線の下、「別名で保存…」の次のブロックに置かれています。ドロップゾーンのラベルは中央寄せ・最大2行で、マウスを載せると文字色が薄いグレーから通常の文字色に変わり、カーソルが指の形になります。

1.2.2 FCS選択パネル
項目 仕様
複数選択
フォルダの選択 不可(ファイルのみ)
選べる拡張子 fcs のみ
開くフォルダ 指定していないため、macOS の既定フォルダが開く(保存パネルのような「前回のフォルダ」復元は行われない)
キャンセルしたとき 何も起きない

Windows版との違い: Windows の FCS 選択ダイアログには「FCS Files (.fcs)」に加えて「All Files (.*)」のフィルタもあります。mac 版は .fcs のみで、All Files の選択肢はありません。

1.2.3 ワークスペースウィンドウへのドラッグ&ドロップ

ワークスペースウィンドウはウィンドウの全面でファイルのドロップを受け付けます。ドロップされたファイルは、拡張子を小文字にした文字列で次の4通りに振り分けられます。

ドロップしたもの 起きること
フォルダ 配下を再帰的に走査して .fcs だけを集め、フォルダ名をグループ名として取り込む。同名のグループが既にあればそこへ追加し、無ければその名前で新規グループを作成する。いずれの場合もそのグループがアクティブになる。.fcs が1つも無ければアラート(下記)
拡張子 .fcs まとめて取り込む。アクティブグループが All Samples 以外ならそのグループへも追加し、All Samples ならグループ指定なしで取り込む
拡張子 .neo / .faws / .wsp / .jo 独立した文書として開く(1.5.7)
それ以外(PDF / PPTX / SVG / 画像 など) レイアウトウィンドウを開き(既に開いていれば前面化して)、用紙の位置 (40, 40) へ配置する

判定は拡張子の文字列一致だけで行われるため、拡張子の無いFCS(旧Mac形式のファイルなど)は最後の「それ以外」に回ります

フォルダ内のFCS収集の仕様(ワークスペースウィンドウ・レイアウトウィンドウとも共通)

  • サブフォルダを含め、深さの制限なく走査します。
  • 拡張子を小文字にして "fcs" のものだけを集めます。
  • 取り込み順を安定させるため、ファイル名の言語順(昇順)に並べ替えてから取り込みます。

「「(フォルダ名)」にFCSファイルが見つかりませんでした」

フォルダをワークスペースウィンドウへドロップしたのに、そのフォルダ配下に .fcs が1つも無かった場合に表示されます。

ボタン 結果
OK 閉じる(何も取り込まれない)
1.2.4 レイアウトウィンドウへのドラッグ&ドロップ

レイアウト(図版編集)ウィンドウもファイルのドロップを受け付けます。振り分けはワークスペースウィンドウと似ていますが、フォルダの扱いが異なります

ドロップしたもの 起きること
フォルダ 配下の .fcs のみを再帰収集し、直接ドロップした .fcs と合流させて取り込む。PDF等は無視される。フォルダ名のグループは作られず、.fcs が0件でもアラートは出ない
拡張子 .fcs(フォルダ由来を含む) 取り込む。アクティブグループが All Samples 以外ならそのグループへ追加、All Samples ならグループ指定なし
拡張子 .neo / .faws / .wsp / .jo 独立した文書として開く
それ以外 実際にドロップした位置(用紙座標)へ配置する。複数ファイルのときは1件ごとに (18, 18) ずつずらして並べる

レイアウトウィンドウはファイルのほかに、グラフウィンドウ・ゲート行・ファイル行のドラッグも受け付けます。これらのペイロードが先に処理され、残ったファイルだけが上表のとおり配置されます。レイアウトへ実際に何かを配置したときにだけ、ウィンドウ構成の見直し(FCSを1つも含まないワークスペースならファイルリストを隠してレイアウトのみ表示する処理)が行われます。

1.2.5 レイアウトにファイルを配置…
項目 内容
場所 メニューバー ファイル > 「レイアウトにファイルを配置…」
ショートカット ⇧⌘O
パネルのタイトル 「レイアウトに配置するファイルを選択」
複数選択
フォルダの選択 不可
選べる拡張子 pdf / png / jpg / jpeg / gif / bmp / svg / webp / pptx
配置位置 レイアウトウィンドウが無ければ開いたうえで、既定位置 (40, 40)
1.2.6 取り込みに失敗したとき

FCSの解析に失敗した場合

1ファイルごとに次のアラートが出て、OKを押すと残りのファイルの読み込みを続行します。黙って読み飛ばすことはありません。

表示 ボタン
「解析失敗 (ファイル名): (エラー内容)」 OK

この文言は、FCS選択パネル経由・ワークスペースウィンドウへのドラッグ&ドロップ経由・レイアウトウィンドウへのドロップ経由の3つの経路すべてで同じです(レイアウトウィンドウ経由のときだけボタンが標準のOKになります)。

レイアウトへの配置に失敗した場合

「レイアウトにファイルを配置…」およびレイアウトウィンドウへのドロップで、FCS以外のファイルを取り込めなかったときは、タイトルが常に「取り込み」のアラートが出ます。理由の文は次の4種類です。ボタンは標準のOK1つです。

理由の文 発生条件
「ファイルを読み込めませんでした」 ファイルの中身を読み出せなかった
「対応していないファイル形式です」 画像として解釈できない拡張子だった
「PDFを解析できませんでした」 PDFの解析に失敗した
「PDFから取り込めるベクトル要素が見つかりませんでした」 PDFは読めたが、取り込めるベクトル要素が無かった
1.2.7 取り込み結果の表示(ステータスラベル)

ツールバー最右端のラベル(11pt・薄いグレー)は、ファイルツリーが再描画されるたびに更新されます。

読み込み済みサンプル数 表示
0件(初期状態を含む) 「FCSファイルをドラッグ&ドロップ」
1件以上 「(件数) サンプル」

この件数はワークスペース全体のファイル数です。グループタブで絞り込み表示していても、表示中のグループのファイル数ではなく全体の数が出ます。


1.3 取り込み時に自動で起きること
1.3.1 取り込み全体の流れ

FCS選択パネルからの取り込みでも、ドラッグ&ドロップでの取り込みでも、次の処理が共通して行われます。

順序 処理
1 取り消し用のスナップショットを1回だけ積む。複数ファイルの一括読み込みは、まとめて1回の取り消しで元に戻せる(この履歴は10段まで)
2 先頭ファイルの親フォルダを「最後に使ったFCSフォルダ」として記録する。この値は、次回の再リンク探索・保存パネルの既定フォルダ・ワークスペース保存時のFCS所在情報に使われる
3 1件ずつ読み込む。失敗したファイルはアラートを出して次へ進む
4 グループへの振り分け(1.3.2)
5 1件でも成功したら「未保存の変更あり」の状態にし、ファイルリストを更新する
6 ワークスペースウィンドウが無ければ開く
1.3.2 グループへの振り分け
取り込み経路 振り分け先
FCS選択パネル アクティブグループが All Samples 以外なら、読み込んだ全ファイルをそのグループへ追加し、テンプレートゲートを適用する
.fcs をドロップ アクティブグループが All Samples 以外なら、そのグループへ追加してテンプレートゲートを適用し、そのグループをアクティブにする
フォルダをドロップ(ワークスペースウィンドウ) フォルダ名と同名の通常グループがあればそこへ追加、無ければその名前で新規グループを作成(識別色はパレットを巡回して自動割当)。いずれもそのグループをアクティブにする

グループの指定は二者択一で、グループを直接指定する経路が、フォルダ名によるグループ指定より優先されます。どの経路で取り込んでも、全ファイルは必ずワークスペース全体(All Samples)にも入ります。

1.3.3 1ファイルを読み込むときに起きること
処理 内容
ヘッダーのみ読む HEADER と TEXT セグメントだけを読み、実イベントデータ(DATA本体)は読み込まない。実データは描画のタイミングで遅延充填される
日時の決定 FCS の $DATE + $BTIM を使う。無ければOSのファイル更新日時、それも無ければ 1970年1月1日
装置指紋の保持 $CYT / $CYTSN / $P1V〜$PnV を保持する($PnV は値が途切れたところで打ち切り、パラメータ数が不明な場合は最大100個まで)
自動Compensation 条件を満たせば適用する(1.3.4)
チャンネルの取捨選択 1.3.5 のルールで取り込むチャンネルを絞る
テンプレートゲートの適用 手動取り込み・ドラッグ&ドロップでは All Samples のテンプレートゲートを自動適用する。ワークスペースファイルからの復元では適用しない(1.3.6)
1.3.4 自動Compensation

チェックボックス

ツールバー右寄せ領域の「自動Compensation」チェックボックスで切り替えます。既定はONで、この状態はワークスペースファイルに保存されないため、起動するたびに必ずONに戻ります

操作 起きること
OFF → ON 読み込み済みの全ファイルに対して自動Compensationを再試行し、チャンネルを登録し直して実データを非同期で再充填する
ON → OFF 元のスピルオーバー行列を退避してあるファイルだけ、FCS 既定の行列へ戻し、同様に再充填する

どちらの場合も最後にファイルリストと適用状況ラベルが更新されます。

適用される条件

次のすべてを満たしたときだけ適用されます。

  1. 「自動Compensation」がONである。
  2. そのファイルが $SPILLOVER などのスピルオーバー行列を持っている。
  3. 装置指紋($CYT・$CYTSN・$P1V〜$PnV の組み合わせから作るキー)に対応するプリセットが保存済みで、正しく読み出せる。
  4. 保存済みプリセットのチャンネル名の並びと、そのファイルのチャンネル名の並びが、個数が同じで、同じ位置どうしを大文字化して比較して一致する(順序も一致していなければならない)。

適用するとき、元のスピルオーバー行列がまだ退避されていなければ退避してから、プリセットの行列に差し替えます。

適用状況ラベル

チェックボックスの右隣(フォント10pt・緑 #1aa06d)に、ツリーで選択中のファイルについての状態が出ます。

条件 表示
「自動Compensation」がOFF/ファイル未選択/スピルオーバー行列が無い/装置指紋を作れない (空欄)
装置指紋はあるが、保存されたプリセットが無い 「(保存データなし)」
保存されたプリセットがあり読み出せる 「適用中: (保存日時) 保存」(例: 「適用中: 2026/7/15 12:34:56 保存」)

日時は日本語ロケール・書式「y/M/d H:mm:ss」で表示されます。

1.3.5 チャンネルの取捨選択

取り込むチャンネルは自動で絞り込まれます。UIからの設定項目はありません。

チャンネル 取り込み
名前に "Imaging" を含む(大文字小文字を区別しない) 取り込まない
FSC / SSC で始まる(Imaging を含まないもの) -A / -H / -W / -T / -P をすべて取り込む
それ以外(蛍光検出器) -A のみ取り込む。-H / -W / -T / -P は「同じ基底名の -A が実在するときだけ」除外する(-A を持たない旧機種の -H などはそのまま残る)
保持指定されたチャンネル 上のどのルールよりも優先して取り込む

「保持指定されたチャンネル」は、FlowJo の .wsp から取り込んだゲートやレイアウトが参照しているチャンネルのために用意された仕組みで、ワークスペース保存時にも記録され、次回の読み込みで復元されます。除外したあと、チャンネル番号は振り直されます。

1.3.6 テンプレートゲートの自動適用

新しいFCSを読み込んだり、ファイルをグループへ追加したりすると、既存ファイルのルートゲートが自動的に複製されます。適用範囲は2種類あります。

スコープ 発動タイミング 複製されるゲート
All Samples FCSを新規に読み込んだ直後(手動取り込み・ドラッグ&ドロップのみ。ワークスペース復元時は適用しない) 読み込み済み全ファイルが持つゲートのうち、親を持たず・グループ指定が無く・このサンプル固有ではないもの
グループ ファイルがグループへ入るすべての経路(取り込み時のグループ指定、グループタブへのドラッグ、チェックしたファイルの追加) 追加先グループ(All Samples は対象外)の既存メンバーが持つゲートのうち、親を持たず・そのグループのゲートで・このサンプル固有ではないもの

いずれの場合も、同じ系統(linkId)のゲートは1つに重複除去され、新しいファイルが既に同じ系統のゲートを持っていればスキップされます。ドラッグしたファイルが元々持っていたゲートには一切手を触れません。 All Samples スコープの複製ではグループ指定が外れた状態になり、グループスコープの複製では元のグループ指定が保たれます。


1.4 グループ機能
1.4.1 グループバー

グループバーは左パネルの「FCSファイル」ヘッダー行のすぐ下、ファイルツリーの上にある横1行のタブ(ピル)列です。

  • 既定の並び順はグループの作成順で、先頭は常に All Samples です。ピルをドラッグすると左右に並べ替えられます(All Samples 自体はドラッグできず、常に一番左に固定されたままです)。ドラッグ中はつかんだピル自身がカーソルに追従して左右へ動き(上下には動きません)、他のピルは挿入位置を示すように詰めて表示されます。グループの選択はマウスを離した時点で確定するため、選択していないグループもそのままつかんで並べ替えられます。
  • 一番右には破線枠の「+」ピルがあります。
  • ピルの外観は角丸11px・上下2px/左右9pxの余白・1pxの枠線です。アクティブなピルは背景が青(#2f6fed 相当)で文字が白、非アクティブなピルは背景が白・枠が #c5ccd6・文字が #1d2733 です。
  • バー自体は、ピルの間隔4pt・左右の余白8pt・上下の余白5pt・最小の高さ34pt です。

横スクロール

ピルは分割できない語の幅まで縮みます。それでも収まらない場合だけ、バーが横スクロールします。マウスホイールは縦・横のうち移動量の大きい方を横スクロールに割り当てます。スクロールバーが実際に表示されたときは、その分だけバーの高さが増え、ピルが隠れないようになります。タブを切り替えると、アクティブなピルが0.25秒のアニメーションで見える範囲の中央へスクロールします(すでに収まっている場合はスクロールしません)。

Windows版との違い: Windows版は同じピル列をD3D描画で構築し、独自描画のスクロールバーを持ちます。また内部のグループ配列に All Samples を含まないため、グループ番号が mac 版と1つずれます。

1.4.2 All Samples タブの特別扱い

All Samples はワークスペース全体を表す特別なグループで、常に先頭にあります。通常のグループとの違いは次のとおりです。

項目 All Samples 通常グループ
位置 常に先頭(グループ0) 作成順に後ろへ並ぶ
メンバー ワークスペース全体のファイル(メンバー一覧を持たない) 登録されたファイル一覧
件数「 (N)」の表示 表示しない 表示する
ダブルクリックでの名前変更 不可
右クリックでの削除 不可
ファイル行のドロップ 受け付けない 受け付ける
ゲート行のドロップ 受け付ける(All Samples への昇格) 受け付ける(グループ全体へ適用)
識別色 持たない(色の変更操作は無効) 持つ
ツールチップ 「全サンプル(チェックで選択→グループ作成で追加)」 「ダブルクリックで名前変更 / 右クリックで削除」

グループの削除・名前変更・メンバー追加・メンバー除外は、いずれも All Samples に対しては実行されません。ワークスペースファイルを読み込んだとき、保存データの先頭に All Samples が無ければ強制的に先頭へ挿入されます。

「+」ピルは All Samples と同じ扱いで作られるため、ツールチップも「全サンプル(チェックで選択→グループ作成で追加)」になります。破線で描かれており、ファイル行・ゲート行のドロップを一切受け付けません

1.4.3 件数表示

通常グループのピルには、グループ名の直後に「 (件数)」が付きます。件数はそのグループに属するファイル数です。文字色・フォント(11pt)はグループ名とまったく同じで、アクティブ時は白、非アクティブ時は #1d2733 です。All Samples には件数が付きません。

1.4.4 グループの作成

グループバー右端の「+」ピルをクリックすると、新規グループ名ダイアログが開きます。

項目 内容
メッセージ 「新規グループ名」
入力欄 幅200×高さ22。初期値は "Group (グループ総数)"(All Samples を含めた数。All Samples しか無ければ "Group 1")
ボタン 「作成」/「キャンセル」
ボタン 結果
作成 その時点でチェックボックスがオンになっているファイルを初期メンバーとして、新しいグループを作る
キャンセル 何もしない

入力欄を空にして「作成」を押すと、グループ名は "Group" になります。前後の空白は取り除かれないため、空白だけを入力するとその空白がそのまま名前になります。

作成時の動作は次のとおりです。

  • 取り消し用のスナップショットを積む(=「未保存の変更あり」になる)。
  • グループを配列の末尾に追加し、作成した新しいグループを即座にアクティブにする
  • 識別色は「既存の通常グループの数 ÷ 8 の余り」でパレットから巡回的に自動割当する(1.4.9)。
  • ファイルツリーだけでなく、開いている全グラフウィンドウも新しいタブのスコープで再描画する。

フォルダをワークスペースウィンドウへドロップしたときも、同名グループが無ければ同じ手順で自動作成されます(1.2.3)。

Windows版との違い: Windows版のダイアログには入力欄に「グループ名:」のラベルが付きます(mac版は無ラベル)。初期値の数値は mac 版と同じになります。

1.4.5 グループ名の変更

通常グループのピルをダブルクリックすると、ピルの上に入力欄が重なり、現在の名前が全選択された状態で編集できます(11pt・幅は最小60、ピル幅−8)。

操作 結果
Enter 確定
フォーカスを外す 確定
Escape 取消(名前は変わらない)

確定時、前後の空白を取り除いた結果が「空でなく、かつ元の名前と異なる」場合だけ名前が変更されます。名前の変更は取り消し(⌘Z)の対象です。

ダブルクリックの1打鍵目でタブの切り替えが先に起き、2打鍵目で名前の編集が始まります。切り替えは取り消されません。

Windows版との違い: Windows版の名前変更欄は Enter でのみ確定し、フォーカスを失っても確定しません。

1.4.6 グループの削除

通常グループのピルを右クリックすると、すぐに確認ダイアログが出ます(メニューは出ません)。

項目 内容
メッセージ 「グループ「(名前)」を削除?」
補足 「(サンプル自体は残ります)」
ボタン 結果
削除 グループを削除する。アクティブグループが範囲外になった場合は All Samples に戻る。「未保存の変更あり」になり、ファイルツリーと全グラフウィンドウが再描画される。サンプル自体はワークスペースから消えない
キャンセル 何もしない

名前をインライン編集している最中は、右クリックは無視されます。

Windows版との違い: Windows版は同じ文言を1つの本文へ改行でつないだメッセージボックスとして表示します。

1.4.7 グループタブの切り替え

ピル(All Samples を含む)を1回クリックすると、そのグループがアクティブになります。切り替えで起きることは次のとおりです。

  • ファイルツリーとグループバーが再描画され、ツリーはそのグループのファイルだけを表示します(1.4.11)。
  • 開いている全グラフウィンドウが再描画され、ゲートの表示が新しいタブのスコープへ即座に追随します。
  • アクティブなピルが見える範囲の中央へスクロールします。

タブの切り替えは、取り消し(⌘Z)の対象ではなく、「未保存の変更あり」にもなりません。

グラフウィンドウを開いたままタブを切り替えたときの副作用として、選択中のゲートが新しいタブのスコープから外れると、そのゲートの選択ハンドルと選択枠が消えます。選択そのものは保持されているため、元のタブへ戻すとハンドルも自動的に復元されます。

また、グラフウィンドウのサンプル送り「◀」「▶」がめぐる範囲はアクティブグループのファイルだけです(ワークスペース全体ではありません)。母集団は名前で対応付けられ、対象が1件以下のときは反応しません。タブを切り替えると、この巡回範囲も変わります。

1.4.8 グループへのメンバー追加と除外

追加(ファイル行をグループピルへドラッグ)

ファイルツリーのサンプル行を掴んで、通常グループのピルへドロップします。

状況 対象になるファイル
ドラッグした行がチェック済み チェック済みの全ファイル
ドラッグした行がチェックされていない ドラッグに載っている全ファイル行(ツリーで複数行選択していればそのすべて)
  • 既にそのグループに居るファイルと、存在しないファイルは自動的に除かれます。
  • 追加時にそのグループのテンプレートゲートが自動適用されます(1.3.6)。
  • 追加操作は取り消し(⌘Z)の対象です。
  • ファイルは複数のグループに同時に所属できます。
  • ドラッグにファイル行が1件でも含まれていれば、同じドラッグに紛れ込んだゲート行は完全に無視されます(ファイルのドラッグとゲートのドラッグは分離されています)。
  • ファイル行のドロップ先はグループピルだけです。ツリー内の行から行へのドロップではファイルは受け付けられません。

ドラッグ中、受け入れ可能なピルは背景 #d7ffe7・枠 #1aa06d になり、外側に2pxのリング(#1aa06d の30%・角丸12)が表示されます。ドラッグが離れるか、ドロップが完了すると元の見た目に戻ります。ドロップ操作の種別はコピーです。

ファイル行のツールチップには「上のグループタブにドラッグでグループへ追加(複数選択:チェックボックスで選んでからドラッグ)」と表示されます。ファイル名の部分には別途、拡張子を除いたフルネームのツールチップが付きます(列幅の都合で中央が省略されるためです)。

除外/削除(ヘッダー行のボタン)

左パネル上部の「FCSファイル」ヘッダー行の右側(「↩ 取り消し」の左)にあるボタンは、アクティブグループによってラベルが変わります。

アクティブグループ ボタン名 ツールチップ
通常グループ 「グループから除外」 「グループから除外(All Samplesには残ります)」
All Samples 「選択削除」 「選択中のサンプルを完全に削除」

チェック済みファイルが0件のときは、ボタンはグレーアウトして押せません。

ボタン 確認ダイアログ 選択肢と結果
「グループから除外」 「(件数) サンプルをグループ「(グループ名)」から除外しますか?」 「除外」=そのグループのメンバーから外す(ワークスペース全体と他のグループからは消えない。除外後はチェックも解除される)/「キャンセル」=何もしない
「選択削除」 「選択したサンプルを削除しますか?」+補足「(件数) 個のサンプルを完全に削除します。(ゲートも削除されます)」 「削除」=ワークスペース全体から完全に削除する/「キャンセル」=何もしない

除外は取り消し(⌘Z)の対象で、「未保存の変更あり」になります。ツリーで複数行を選択して Delete キーを押した場合も、同じ削除確認を通ります。

全サンプル選択チェックボックス

ファイルツリーの列見出し行の左端にある無題のチェックボックス(ツールチップ「全サンプル選択」)は、オンにするとワークスペース全体の全ファイルをチェックし、オフで全解除します。表示中のグループではなくワークスペース全体を対象にするため、グループタブで絞り込み表示している最中にオンにすると、画面に出ていないファイルまでチェックされます。チェック状態の表示は「ファイルが1件以上あり、かつチェック数が全体数と等しい」ときにオンになります。

1.4.9 グループ識別色

ファイル行の色ドット

ファイルツリーのサンプル行では、チェックボックスの右隣に直径14ptの円が表示されます。

表示中のタブ ドットの描き方
通常グループ そのグループの色1色で塗る
All Samples そのファイルが属するすべての通常グループの色を、扇形で等分に按分して描く(0度=右、反時計回り。n個のうち i 番目が i/n×360度〜(i+1)/n×360度)
(どのグループにも属さないファイル) 中立グレー「#808080」1色

カーソルを載せると指の形になります。

色の変更

色ドットを右クリックすると macOS 標準のカラーパネルが開きます。対象になるグループは次のように決まります。

状況 対象グループ
通常グループを表示中 そのグループ
All Samples 表示中で、そのファイルの所属グループが1つ そのグループ
All Samples 表示中で、所属グループが複数 クリックした位置の角度(ドットの扇形分割と同じ 0度=右・反時計回り)に対応するグループ
所属グループが0 何も起きない

カラーパネルを開く直前に取り消し用スナップショットが1回だけ積まれます(ドラッグ中に何度も積むと10段の履歴が同じ内容で埋まってしまうためです)。パネルで色を動かすたびにグループの色が更新され、「未保存の変更あり」になり、ファイルツリーと全グラフウィンドウが再描画されます。変わるのはファイル行の色ドットの色だけで、グループ色は他の描画には使われません。 All Samples に対しては色の設定自体が無効です。

macOS のカラーパネルには取消の経路が無いため、変更は即時確定です。元に戻すには ⌘Z を使います。

Windows版との違い: Windows版は標準のカラーパネルではなく自前の色ピッカー(グラデーション無し)を使い、ライブ反映・適用に加えて取消でも元の色へ戻ります。

自動割当のパレット

新規グループには8色の固定パレットから「既存の通常グループの数 ÷ 8 の余り」で巡回的に色が割り当てられます。

#
1 #2e8ce6
2 #1aa16e
3 #e67d21
4 #8f59d4
5 #d93d59
6 #21a1b2
7 #c9990d
8 #6670e6

保存された色があればそれを使い、無ければ通常グループの出現順から同じパレットを導出します(色を保存していない古いワークスペースを読み込んだ直後にだけ通る互換動作です)。範囲外の場合は「#808080」になります。

Windows版との違い: Windows版のパレットも完全に同じ8色です。

1.4.10 ファイルツリーのソート

列見出しをクリックすると並べ替えられます。

ツールチップ 比較キー
「Name」(初期幅177・最小幅100) 「名前順に並べ替え」 ファイル名の言語順比較
「Date」(幅は見出しの文字幅から算出・最小32) 「日付順に並べ替え」 ファイルの日時($DATE+$BTIM → OSの更新日時 → 1970年1月1日 の順にフォールバック)
  • 既定の並びは Date の昇順 です。
  • 同じ列をもう一度クリックすると昇順/降順が反転します。別の列に切り替えたときは昇順にリセットされます。
  • 比較結果が同値のファイルは、元の読み込み順を保ちます(安定ソート)。
  • 見出しの表示は、選択中の列だけ「Name ▲」(昇順)/「Name ▼」(降順)のように矢印が付き、選択していない列には矢印が付きません。

この並び順は、レイアウトのバッチ生成でタイルを並べる順にも使われます。

なお、列タイトルの "Name" / "Date" は日本語化されず、英字のまま表示されます。

1.4.11 グループによる絞り込みと、グループが効く場所

アクティブグループは、ファイルリストだけでなく複数の画面に影響します。

場所 グループの効き方
ファイルツリー アクティブグループのファイルだけを行として構築する(All Samples なら全ファイル、通常グループならグループへの登録順に解決したファイル)。行の並びはソート設定に従う
ステータス行の件数 ワークスペース全体の件数を表示する(グループで絞られない)
ゲートのイベント数の再計算 アクティブグループの範囲だけを対象にする
統計テーブル 行はアクティブグループのファイルで構成され、基準ファイルはその先頭。サンプルが0件のときは「サンプルなし」と表示する。列(母集団)は基準ファイルのゲート順を深さ優先でたどって作られ、ここにはグループのスコープ判定は適用されない
グラフウィンドウの「◀」「▶」 巡回範囲がアクティブグループのファイルに限られる(1.4.7)
レイアウトのバッチ生成 「バッチ:」の右のプルダウンで対象グループを選ぶ(1.4.13)
1.4.12 グループとゲートのスコープ

ゲートは「どのグループのものか」を持ち、表示・作成・削除がグループ単位で制御されます。

表示の絞り込み

表示中のタブ 見えるゲート
All Samples グループ指定の無いゲートだけ
通常グループ グループ指定の無いゲート(=全グループへ適用されるゲート)と、そのグループのゲート。他のグループ固有のゲートは隠れる

このルールはファイルツリーのゲート行と、浮動グラフウィンドウに描かれる子ゲートの外形線・ラベル・ヒットテストの両方に同じように効きます。したがってタブを切り替えると、開いたままのグラフウィンドウのゲート表示もそのグループのものへ自動更新されます。レイアウト(図版)のプロットタイルは意図的に対象外で、常に全ゲートが見えます。

新しいゲートの刻印と伝播

グラフウィンドウで新しいゲート(矩形・範囲・楕円・多角形・フリーハンドなど)を作ると、そのゲートにはアクティブグループが刻まれます。All Samples なら「グループ指定なし」、通常グループならそのグループです。作成直後に、スコープ内の他のサンプル(All Samples なら全ファイル、通常グループならそのメンバー)へ同じ系統のゲートとして複製され、以後は同期する家系になります。四象限ゲートと二分割ゲートはファイルごとの扱いで、グループは刻まれず伝播もしません。

ゲート行をグループピルへドラッグ

ドロップ先 起きること
通常グループのピル ドラッグしたゲートとその全子孫を、新しい系統・そのグループのゲート・非固有として元のファイル上に独立コピーし、さらにそのコピーをグループの他の全メンバーへ複製する。表示に必要な祖先ゲートは、対象スコープで見える分だけ複製・再利用される。元のゲートや他ファイルの既存コピーは一切変更されない(同名ゲートがあっても置換せず追加される)。完了後、ステータス行に「ゲート「(ゲート名)」を「(グループ名)」の全サンプルへ適用しました」と表示
All Samples のピル ゲートを All Samples へ「昇格」する。元ファイル上に新しい独立ゲート(グループ指定なし・非固有・子孫込み)を作り、昇格前の部分木を元ファイルから削除し、新しいゲートを他の全ファイルへ母集団名で親を対応付けながら伝播し、最後に昇格前の系統(グループの他メンバーが持っていた同期コピーを含む)を全ファイルから削除する。つまりコピーではなく実質的な移動。完了後、ステータス行に「ゲート「(ゲート名)」を「All Samples」へ昇格しました(グループ固有のゲートは削除されました)」と表示

ドラッグにファイル行が1件でも混ざっていた場合、このゲート適用は発火しません(ファイルの追加が優先されます)。

グループタブで All Samples 由来のゲートを編集したとき(自動フォーク)

通常グループのタブを表示中に、グループ指定の無いゲート(All Samples 由来)をグラフウィンドウでドラッグして形を変え、確定した瞬間に次の処理が走ります。

  1. ドラッグ後の形状のまま、新しい独立ゲート(新しい系統・そのグループのゲート・非固有・子孫込み)を作る。
  2. 元の All Samples ゲートの形状はドラッグ開始時の形へ戻され、以後変更されない。
  3. 新しいゲートの名前は「元の名前-1」。同じ基底名で再びフォークするたびに -2、-3 と連番になる(同じグループの全メンバーを走査して既存の最大の連番+1)。
  4. 新しいゲートの色はランダムな色に付け替えられる。
  5. 同じグループの他のメンバー全員へ同じ新しいゲートが複製される。

ステータス行には「「(元の名前)」を編集し、グループ「(グループ名)」の新しいゲート「(新しい名前)」として全サンプルへ登録しました(元の All Samples ゲートは変更されていません)」と表示され、選択は新しいゲートへ移ります。条件を満たさない場合は、従来どおり同じ系統のゲートへ変更が同期されます。

ゲート削除のスコープ

ツリーのゲート行を右クリックして「ゲート削除」、またはゲート行を選択して Delete キーを押すと、状況に応じて確認文言が変わります。ボタンはいずれも「削除」/「キャンセル」です。

状況 確認メッセージ 「削除」の効果
このサンプル固有のゲート 「ゲート「(名前)」をこのサンプルから削除?」 そのファイルからのみ削除
固有でないゲート/All Samples タブ 「ゲート「(名前)」を全サンプルから削除?」 スコープ内の全ファイルから、同じ系統の非固有ゲートを子孫込みで削除
固有でないゲート/通常グループタブ 「ゲート「(名前)」をグループ「(グループ名)」内の全サンプルから削除?」 同上(スコープはそのグループ)
1.4.13 バッチ生成のグループ選択

レイアウトウィンドウのツールバー1行目、「バッチ:」ラベルの右にあるプルダウン(ツールチップ「バッチ対象グループ」)で、バッチ生成の対象グループを選びます。

項目 内容
選択肢 「All Samples」/以降は現在のグループ名が作成順に並ぶ
既定 最初の項目=「All Samples」
同期 選択UIが更新されるたびにグループ一覧と同期される(現在の選択は名前一致で維持される)

「Batch」ボタンを押すと、選択したグループのファイル(All Samples なら全ファイル、通常グループならそのメンバー)を1.4.10 のソート順に並べたグリッドで、新しいレイアウトを作ります。グループにファイルが1件も無い場合は「バッチ生成 / テンプレートのプロットを配置してから実行してください。」と表示されます。

同じ行の隣のコントロールは、並べ方向のプルダウン(選択肢「横方向」「縦方向」)と、列数/行数のプルダウン(1〜20、既定6)です。

1.4.14 グループ操作の取り消し/やり直し
操作 場所・キー
取り消し 左パネル上部ヘッダー右端の「↩ 取り消し」ボタン、またはメニュー/⌘Z
やり直し ⇧⌘Z

ボタンのツールチップは「ゲートの作成・コピー・変更を取り消す (Cmd/Ctrl+Z)」です。

グループの作成・改名・削除・メンバー追加・メンバー除外、およびグループ色の変更は、ファイル関連のスナップショット(読み込み済みファイル・並び順・グループ・アクティブグループ・軸スケール設定をまとめて記録するもの、上限10段)に積まれます。ゲート操作用のスナップショット(上限30段)とは別のスタックですが、操作の時系列が記録されているため、⌘Z は常に「直近の操作」の種別に応じて正しい方を1回だけ取り消します。取り消し/やり直しの後は、ファイルリスト・グループバー・全グラフウィンドウが更新されます。

⌘Z の行き先は前面のウィンドウで決まり、Compensation エディタ → レイアウト → ワークスペースの順に振り分けられます。

タブの切り替えだけは取り消しの対象外です。


1.5 ワークスペースの新規作成・保存・読み込み
1.5.1 新規ワークスペース/新規レイアウト
メニュー項目 ショートカット 動作
「新規ワークスペース」 ⌘N 新しいワークスペースを作り、単一ウィンドウをワークスペース表示にして前面化する。タイトルは「Workspace 1」「Workspace 2」…と自動採番
「新規レイアウト」 ⇧⌘N FCSを含まない新しいワークスペースを、レイアウトウィンドウとして開く(空のレイアウト1枚)。この場合、左のファイルリストは非表示の状態で開く
1.5.2 開く…
項目 内容
場所 メニューバー ファイル > 「開く…」
ショートカット ⌘O
パネルのタイトル 「ワークスペース / FlowJo .wsp を選択」
複数選択 不可
フォルダの新規作成 不可
選べる拡張子 neo / faws / wsp / jo
開くフォルダ 前回このパネルで開いたフォルダを復元する

選択すると、そのファイルが独立した文書として開きます(ウィンドウの出し分けは 1.5.7)。

Windows版との違い: Windows のフィルタには「NeoFlow / FlowJo Workspace (*.neo;*.faws;*.wsp;*.jo)」に加えて「All Files (*.*)」があります。旧Macの拡張子なしファイルを開けるようにするためです。mac の「開く…」は拡張子で絞るため、All Files の選択肢はありません。

1.5.3 ツールバーの「📂 開く」

ツールバーの「📂 開く」は、メニューの「開く…」と選べる拡張子(neo / faws / wsp / jo、単一選択)は同じですが、新しいウィンドウを作らず、いま開いているこのワークスペースへ読み込みます。開くフォルダの復元は行われません。読み込み前に「最近使ったファイル」への登録とフォルダの記録が行われ、中身の判定結果に応じて、FlowJo形式ならバックグラウンドで変換してから読み込みます。

1.5.4 最近使ったファイル

メニューバー ファイル > 「最近使ったファイル」(「開く…」の直下のサブメニュー)です。

項目 内容
並び 新しい順
上限 15件
各項目の表示 拡張子を除いたファイル名。ツールチップはフルパス
0件のとき グレーアウトした「最近使ったファイルなし」1項目のみ
1件以上のとき 末尾に区切り線と「リストを消去」が付く

登録されるのは、ワークスペースを開いたときと、保存に成功したときの両方です。同じパスは重複せず先頭へ移動します。

**「リストを消去」**を選ぶと記録が削除され、以後「最近使ったファイルなし」の表示になります。

「ファイルが見つかりません」

最近使ったファイルの項目を選んだのに、そのパスに実体が無かった場合に表示されます。

項目 内容
メッセージ 「ファイルが見つかりません」
補足 「「(ファイル名)」は削除されたか、移動された可能性があります。」

閉じると、そのパスは最近使ったファイルの一覧から取り除かれ、メニューが作り直されます。実体がある場合は通常どおり開きます。

1.5.5 保存/別名で保存
項目 「保存」 「別名で保存…」
場所 メニューバー ファイル、およびツールバー「💾 保存」 メニューバー ファイル
ショートカット ⌘S ⇧⌘S
保存先が決まっているとき パネルを出さず、同じファイルへ無言で上書きする(失敗したときだけアラート) 保存先の有無に関わらず、必ず保存パネルを表示する
保存先が未定(新規未保存)のとき 保存パネルを表示する 同左
保存パネルの拡張子 neo neo
パネルをキャンセルしたとき 保存されない(呼び出し元へ「保存しなかった」ことが伝わる) 保存されない

保存パネルの既定ファイル名

優先順 条件 既定名
1 すでに保存/読み込みした元ファイルがある その名前(拡張子なし。空なら "flow_layout")
2 元ファイルが無い 最初に読み込んだFCSが入っているフォルダ名(空でない場合)
3 どちらも無い "flow_layout"

これに ".neo" を付けたものが初期値になります。

保存パネルの既定フォルダ(各種書き出しパネルにも共通)

優先順 候補
1 最後に使ったFCSフォルダ(FCSを開いた/再リンクで選んだフォルダ)。実在するディレクトリであること
2 最後に開いた/保存したワークスペースファイルの親フォルダ。実在すること
3 ユーザーのドキュメントフォルダ

実在するかどうかを確認し、無ければ次の候補へ落ちます。

「ワークスペースを保存できませんでした」

書き込みに失敗した場合に表示される警告(重大)アラートです。「保存」「別名で保存…」「保存して閉じる」などのすべての保存経路で共通です。

項目 内容
メッセージ 「ワークスペースを保存できませんでした」
補足 「「(ファイル名)」に書き込めませんでした。保存先の空き容量と書き込み権限を確認してください。変更はまだ失われていません。」
ボタン OK

保存に失敗した場合、呼び出し元はウィンドウを閉じませんし、アプリも終了しません

1.5.6 保存される内容と .neo / .faws

保存されるのは version 7 の JSON ファイルです。ファイルは一括(アトミック)に書き込まれるため、書き込み途中の壊れたファイルが残ることはありません。直前に読み込んだ内容を土台にするので、このバージョンの NeoFlow が管理していない項目も失われずに引き継がれます。

保存される主な内容は次のとおりです。

分類 内容
レイアウト 全レイアウトと、現在のレイアウト。各プロット項目とオーバーレイヒストグラムの系列には、参照先のFCSファイル名が添えられる
ファイルごとの情報 ゲート、ゲートの並び順、スピルオーバー行列、Compensation で隠したチャンネル、保持指定したチャンネル(ファイル名をキーにする)
ファイル一覧 表示順のファイル名一覧と、ファイル名→フォルダの対応
FCSフォルダ 最後に使ったFCSフォルダ(無ければ空)
グループ All Samples は名前と「全体である」印だけ。通常グループは名前・メンバーのファイル名一覧・識別色
軸の設定 軸のスケール種別、biex パラメータ、log パラメータ、Compensation 画面の軸縮尺
レイアウトの既定値 文字スタイルの既定(太字・斜体・上下付き)

グループのメンバーは内部IDではなくファイル名で保存されるため、読み込み時にファイル名で対応付け直されます。識別色は通常は必ず保存されますが、色が未確定の古いファイルを一度も保存し直していない場合は、色の項目自体が省かれます。

保存に成功したときにだけ、保存先の記録・「未保存の変更あり」の解除・ワークスペース名の変更(保存ファイル名の拡張子なし)・ウィンドウタイトルの更新・最近使ったファイルへの登録が行われます。書き出しや書き込みに失敗した場合は、これらの更新は一切行われません。

.neo と .faws の違い

項目 内容
フォーマット 完全に同一(version 7 の JSON)。違うのは拡張子だけ
保存 常に .neo(新しい既定の拡張子)。.faws で保存する手段はUI上にありません
読み込み .neo と .faws の両方に対応(後方互換)
書類の種別 .neo は「NeoFlow Workspace」、.faws は「NeoFlow Workspace (旧形式)」として別々に宣言され、1つの書類タイプ(編集可能・このアプリが所有)が両方を受け持つ

なお、実際の種別判定は拡張子ではなくファイル先頭の中身で行われます(1.6.1)。

1.5.7 ワークスペースを開いたときのウィンドウの出し分け

メニューの「開く…」、Finder のダブルクリック、Dockへのドロップ、ウィンドウへのドラッグ&ドロップで開いた場合、次の順で開き先が決まります。

  1. 再利用できる「まっさらな空のワークスペース」(ファイルを1つも読み込んでおらず、未保存の変更が無く、すべてのレイアウトが空)があればそれを使う。探す順序は、まず最前面のウィンドウ、次に登録済みのワークスペースのうち最初に条件を満たすもの。
  2. 無ければ新しいワークスペースを作る。
  3. ワークスペース名を開いたファイル名(拡張子なし)に設定してから読み込む。

読み込みが終わると、内容に応じてウィンドウの構成が調整されます。

読み込んだ内容 ウィンドウ
FCSを1つも含まない ファイルリストを隠し、レイアウトウィンドウのみを表示する(既存のワークスペースウィンドウは閉じる。この自動的な出し替えでは保存確認は出ません
FCSを含む ワークスペースウィンドウを確保し、ファイルリストを表示状態に戻す

最後に、取り込み先のウィンドウが前面化されます。

1.5.8 Finder からワークスペースを開く

Finder でのダブルクリック、Dockアイコンへのドロップ、「このアプリケーションで開く」から開くと、渡されたすべてのパスが順に開かれます。このとき、起動時に自動で作られる空の新規ウィンドウは抑止されます。

アプリに関連付けられている書類の種別は次のとおりです。

拡張子 役割
.neo / .faws 編集可能・このアプリが所有(アプリアイコンから書類アイコンが自動生成される)
.wsp FlowJo Workspace・閲覧用・代替の扱い

.jo は書類の種別として宣言されていません。 そのため、パネルやドラッグ&ドロップでは .jo を開けますが、Finder のダブルクリックや「このアプリケーションで開く」では .jo を NeoFlow に関連付けられません

1.5.9 ワークスペースを読み込むときに復元される内容

FCSの所在が解決できてから(1.7)、次の内容が適用されます。

分類 復元される内容
ファイル 読み込み済みファイルを一度クリアして各FCSを読み直す。このときテンプレートゲートの自動適用は行わない。FlowJo由来の保持指定チャンネルは読み込み前に渡される
ゲート 保存済みのゲートとゲートの並び順で上書きし、すべてのゲートに旧形式の幾何情報の正規化をかける。ゲートIDの採番カウンタを同期し直し、系統IDの衝突を修復する
補正 保存済みのスピルオーバー行列があれば、FCS 自身の $SPILLOVER より優先して復元する
レイアウト レイアウトを復元する(保存データにレイアウトが無ければ旧形式にフォールバック)。ファイル名から新しいIDへ対応付け直し、選択状態は無条件にリセット、レイアウトの取り消し履歴は破棄、連番を同期し直す
グループ ファイル名から新しいIDへ再マップし、先頭が All Samples でなければ強制挿入し、アクティブグループは必ず All Samples(先頭)にリセットする
その他 文字スタイルの既定(保存データに無ければ現状維持)、軸のスケール種別・biex/log パラメータ、Compensation 画面の軸縮尺
FCSフォルダ 今回の読み込み中に再リンクダイアログでフォルダを選び直していない場合にだけ、保存されていた値を反映する

読み込み後は「未保存の変更なし」の状態になります(読み込んだ直後は未保存の変更が無いためです)。ワークスペース名とウィンドウタイトルも、開いたファイル名(拡張子なし)に更新されます。


1.6 FlowJo(.wsp / .jo)の取り込み
1.6.1 取り込み方法と種別の判定

FlowJo のワークスペースは、ファイル > 「開く…」、ツールバーの「📂 開く」、Finder からのドロップやダブルクリック(.wsp のみ。1.5.8)から取り込めます。

種別は拡張子ではなくファイル先頭の中身で判定されます。

判定 条件
FlowJo .jo 先頭6バイトが "FlowJo"
FlowJo .wsp 先頭の空白やBOMを最大8バイト読み飛ばした結果が '<'
NeoFlow ワークスペース 上記以外

NeoFlow ワークスペース以外は、バックグラウンドで NeoFlow の形式へ変換され、変換が終わってから通常の読み込みへ合流します。変換中もメインの画面は固まりません。

1.6.2 .wsp から取り込まれる内容
分類 取り込まれる内容
グループ FlowJo のグループから作る。先頭に All Samples を固定で置き、名前が "All Samples" と "Compensation" のグループは除外する。サンプル参照が1件も解決できないグループも除外する
ゲート 各サンプルのポピュレーション木をゲートへ変換する(サンプル単位で並列に解析し、系統の色は「出会った順」に決まる)。同じ系統でも種類や形状がサンプルによって異なるゲートには「このサンプル固有」の印が付く
補正行列 スピルオーバー行列があれば、-H と -P を除いた行列を全ファイルの補正行列として設定する
表示スケール -H / -W / -A を問わず全チャンネルについて取り込む。linear は最大レンジを上限に、log は offset を最小値・offset×10^decades を最大値に(offset の既定 1.0、decades の既定 6.0)、biex は pos / width / neg / length(既定 256)/max(属性が無ければ 262144、0や数値でない場合は 1048576)
レイアウト ウィンドウ位置などを 96/72 倍して pt から px へ換算して取り込む。レイアウトが1つも無ければ 794×1123 の空レイアウト1枚("Layout 1")を作る
FCSの所在 検出したフォルダ集合の1つ目を既定のFCSフォルダに、ファイル名→フォルダの対応も記録する

変換結果には、FlowJo の .wsp から変換したという記録が残ります。

1.6.3 「ワークスペース変換エラー」

.wsp / .jo の変換に失敗すると表示されます。メニュー/Finder 経由でも、ツールバーの「📂 開く」経由でも同じです。

項目 内容
メッセージ 「ワークスペース変換エラー」
補足 失敗の理由。XMLの解析に失敗した場合は「WSP XMLのパースに失敗しました」、JSONへの変換に失敗した場合は「JSON変換に失敗しました」

.jo の変換に失敗した場合は、理由の文が日本語で表示されません。 .jo 用に用意されている説明文(「FlowJo の .jo ファイルではありません…」「ファイルが途中で終わっています: …」「未対応の構造です: …」)は表示されず、代わりに英語の定型文「The operation couldn't be completed. (FlowCore.JoImportError error N.)」が出ます。


1.7 FCSが見つからないときの再リンク
1.7.1 FCSの自動探索(3段階)

ワークスペース(.neo / .faws / 変換後の .wsp / .jo)を読み込むとき、必要なFCSファイルは次の順に探されます。不足分を段階的に補いながら進みます。

段階 探す場所
0 ファイルごとに記録されていたフォルダ
1 保存されていた「FCSフォルダ」(単一)
2 ワークスペースファイル自身と同じフォルダ

フォルダ内での照合はファイル名の一致で行いますが、拡張子が "fcs" でないファイルについては、先頭6バイトのマジック(FCS1.0 / FCS2.0 / FCS3.0 / FCS3.1)が一致すれば受け入れます。旧Macの拡張子なしFCSに対応するためです。

すべて見つかればそのまま読み込みが進みます。見つからないものがあれば、再リンクダイアログが出ます。

1.7.2 再リンクダイアログ

警告アラートとして表示されます。文言は不足の程度で変わります。

状況 メッセージ 補足
1件も見つからない 「FCSファイルが見つかりません」 「必要な (必要数) 個のFCSファイルが見つかりませんでした。」+改行+「例: (不足名の先頭5件をカンマ区切り)」
一部が見つかった 「一部のFCSファイルが見つかりません」 「(必要数) 個のうち (不足数) 個が見つかりませんでした。」+改行+「見つからないファイル: (先頭5件。5件を超える場合は末尾に " …")」

ボタンは3つです。

ボタン 結果
「フォルダを選ぶ」 フォルダ選択パネル(タイトル「FCSファイルのフォルダを選択」、メッセージ「見つからない (不足数) 個のFCSファイルを含むフォルダを選択してください」、ディレクトリのみ・単一選択)を開く。選ぶと「最後に使ったFCSフォルダ」が更新され、新たに見つかった分が足されたうえで、まだ不足があれば再びこのダイアログが出る。このフォルダ選択パネルをキャンセルすると、ワークスペースの読み込み全体が中止される
「見つからない分はスキップ」 見つかった分だけで読み込みを続行する
「キャンセル」 ワークスペースの読み込み全体を中止し、何も適用しない

ダイアログを出す前に、NeoFlow が最前面へ出ます。

1.7.3 「ワークスペースの読込」(見つからなかった一覧)

「見つからない分はスキップ」などで、実際に読み込めなかったFCSがあった場合に表示される警告アラートです。

項目 内容
メッセージ 「ワークスペースの読込」
補足 「見つからなかったFCSファイル((件数)件):」に続けて、見つからなかったファイル名を改行区切りで全件列挙

1.8 未保存の変更がある状態で閉じる/終了する
1.8.1 ウィンドウを閉じるとき

ワークスペースウィンドウ/レイアウトウィンドウの赤い×ボタンで閉じようとしたとき、未保存の変更が無く、かつファイルを1つも読み込んでいない場合は、確認せずにそのまま閉じます。それ以外は3択の確認ダイアログが出ます。

項目 内容
メッセージ 「ウィンドウを閉じますか?」
補足(サンプルが1件以上) 「(件数) 個のサンプルが読み込まれています。」+改行+「未保存の変更があります。」+改行+「ワークスペースを保存してから閉じることができます。」
補足(サンプルが0件) 「保存していない変更があります。」+改行+「ワークスペースを保存してから閉じることができます。」
ボタン 結果
「保存して閉じる」 保存を実行し、保存に成功した場合だけウィンドウを閉じる(保存に失敗した/保存パネルをキャンセルした場合は閉じない)
「保存せずに閉じる」 保存せずに閉じる
「キャンセル」 閉じない
1.8.2 アプリを終了するとき

アプリメニューの「NeoFlowを終了」(⌘Q)を実行すると、開いているすべてのワークスペースのうち未保存の変更があるものだけが確認の対象になります。1つも無ければ即座に終了します。対象がある場合は1つずつ順に確認します。

項目 内容
メッセージ 「アプリを終了しますか?」
補足(サンプルが1件以上) 「(件数) 個のサンプルが読み込まれています。」+改行+「未保存の変更があります。」+改行+「ワークスペースを保存してから終了することができます。」
補足(サンプルが0件) 「保存していない変更があります。」+改行+「ワークスペースを保存してから終了することができます。」
ボタン 結果
「保存して終了」 保存を実行し、成功したら次のワークスペースの確認へ進む。失敗した場合(保存パネルのキャンセルを含む)は終了そのものを中止する
「保存せずに終了」 このワークスペースは保存せず、次の確認へ進む
「キャンセル」 終了を中止する

確認の途中で、別のウィンドウでの保存などによって未保存の変更が解消されたワークスペースは、確認を飛ばします。


第2章 ワークスペース(2)グラフウィンドウとゲート

本章では、ワークスペース画面でサンプルのプロットを表示する「グラフウィンドウ」と、そこで作成・編集するゲートについて説明します。グラフウィンドウは左パネルのツリーから開き、軸の設定・グラフ種別の切り替え・ゲートの作図をすべてこのウィンドウの中で行います。作成したゲートは左パネルのツリーに階層として現れ、他のサンプルやグループへ広げていくことができます。


2.1 グラフウィンドウを開く・閉じる
2.1.1 サンプル行をダブルクリックして開く

左パネルのツリーでサンプル(ファイル)行をダブルクリックすると、右側のデスクトップ領域に浮動グラフウィンドウが開きます。開かれるのは ungated(そのファイルの全細胞)の母集団です。

  • 単クリックは選択のみで、ウィンドウは開きません。
  • グラフウィンドウを開く前に自動的にデスクトップ表示へ切り替わります。統計画面やレイアウト画面を表示中でも、ダブルクリックすればデスクトップへ戻ってからウィンドウが開きます。
2.1.2 ゲート行をダブルクリックして開く

ツリーのゲート行をダブルクリックすると、そのゲートを母集団とするグラフウィンドウが開きます。ゲート行の右クリックメニューには「グラフウィンドウで開く」に相当する項目はなく、ダブルクリック専用の操作です。

ゲート名フィールドには「クリックでプロット表示」というツールチップが表示されますが、実際の動作は「ダブルクリックで表示・単クリックは選択のみ」です(2026-07-30 の仕様変更以降、ツールチップの文言が実挙動と一致していません)。

2.1.3 同じプロットのウィンドウは重複して開かない

すでに同じファイル・同じ母集団のグラフウィンドウが開いている場合、新しいウィンドウは作られず、既存のウィンドウが最前面へ回されるだけです。

2.1.4 ウィンドウの初期サイズとカスケード配置
項目
ウィンドウ全体のサイズ 430 × 430 px(固定)
タイトルバーの高さ 26 px
内容領域(ツールバー+プロット) 404 px
配置 現在開いているウィンドウの数 n に対し、左端から 60 +(n を 6 で割った余り)× 38 px、上端から 50 +(n を 6 で割った余り)× 34 px のカスケード

ウィンドウの数 n は「そのとき開いているウィンドウの数」なので、ウィンドウを閉じれば次に開くウィンドウの位置は戻ります(増え続けるカウンタではありません)。

2.1.5 ウィンドウが1つも無いときの案内表示

グラフウィンドウが1つも開いていないとき、デスクトップ中央に2行の案内が表示されます。

文言 書式
1行目 「サンプルをダブルクリックしてグラフを開いてください」 14 pt
2行目 「(ゲートをダブルクリックすると、その集団をさらに展開できます)」 12 pt

色は #95a0ae、中央揃え、最大2行です。

表示条件は次のとおりです。

  • グラフウィンドウが1つでも開いていれば、案内は必ず隠れます
  • ウィンドウが1つも無い状態で最後のウィンドウを閉じたときは、サンプルが1つ以上読み込まれていれば案内が表示されます
  • ウィンドウが1つも無い状態でツリーが再構築されたとき(ファイルの読み込み・削除に限らず、ツリーが作り直されるたび)は、逆にサンプルが1つ以上あると案内は隠れます。サンプルが0件のときだけ表示されます。

つまり「最後のウィンドウを閉じると案内が再表示される」のは正しいのですが、その状態のままツリーが再構築されると案内は消えます。

2.1.6 ウィンドウを閉じる
  • タイトルバー右端の「✕」をクリックすると、そのウィンドウが閉じます。
  • ファイルメニューの「プロットを閉じる」(⌘W)は、最前面のグラフウィンドウを1つだけ閉じます。ワークスペースウィンドウ自体は閉じません。

また、ゲート(母集団)が削除されると、その母集団を表示していたグラフウィンドウは自動的に閉じられます。


2.2 グラフウィンドウの画面構成
2.2.1 パネルの外観

グラフウィンドウはデスクトップ領域の中に置かれた浮動パネルです。

要素 仕様
背景
アクセント色(#2f6fed)の 1 px
角丸 8
黒 22%・ぼかし半径 8・オフセット (0, −4)
2.2.2 タイトルバー

高さ 26 px、濃い青(srgb 0.16, 0.32, 0.60)の帯です。

  • 表示文字列は「拡張子を除いたファイル名 · 母集団名」(半角スペース+中黒+半角スペース区切り)。母集団名はゲート名で、ルート(ungated)の場合は必ず ungated と表示されます。
  • 書式は白の Bold 11 pt、長い場合は中央を省略して表示します。
  • タイトル文字は左端から 8 px・上から 5 px の位置に、幅は「ウィンドウ幅 − 110」で配置され、ウィンドウ幅の変化に追従します。
  • 右側の各ボタンは上から 3 px・20 × 20 px で、ウィンドウ幅を変えると右端に追従します。

タイトルバーの右側には4つのボタンが並びます。

ボタン 位置 動作
右から4番目 親集団のプロットを開く(ツールチップ「親集団のプロットを開く」)
右から3番目 前のサンプルへ切り替え
右から2番目 次のサンプルへ切り替え
右端 このウィンドウを閉じる

▲(親集団のプロットを開く) 現在の母集団のゲートの親を母集団とする新しいグラフウィンドウを開きます。現在がルート(ungated)の場合や、該当するゲートが見つからない場合は何も起きません。開くときの軸は、親母集団に子ゲートがあればその子ゲートの軸、無ければ「最後に表示した軸」、それも無ければゲート自身の定義軸が使われます。ゲート階層を上へ辿る唯一の操作で、2.8.6 のドリルダウン(下へ辿る操作)の逆にあたります。

◀ / ▶(前後のサンプル) 現在のグループ内のファイル一覧を巡回して、1つ前/1つ後のファイルへ切り替えます(端まで行くと反対の端へ回ります)。ファイルが1つしか無い場合は何も起きません。

  • 母集団は名前の一致で切替先ファイルへ対応付けられます。
  • X/Y チャンネルの選択位置は維持されます。
  • タイトルも切替に合わせて更新されます。
  • 切替先のファイルに同じ名前の母集団が無い場合は、そのサンプルは ungated 表示になります(タイトルも「… · ungated」になります)。
2.2.3 ウィンドウの移動と重なり順

グラフウィンドウは OS のウィンドウではなくデスクトップ領域の中に置かれた部品なので、複数のウィンドウは自由に重なります。ウィンドウ内のどこ(タイトルバー・ツールバー・軸コントロール・プロット領域・リサイズハンドルなど)をクリックしても、そのウィンドウが常に最前面へ来ます。タイトルバー(上端 26 px 以内)を押した場合に限り、そのままドラッグしてウィンドウを動かせます。

2.2.4 右下のリサイズハンドル

ウィンドウの右下角には 16 × 16 px のハンドル(#9aa6b6・線幅 1.6 の斜めストライプ3本)があります。

  • ドラッグで自由にリサイズできます。
  • 最小サイズは幅 300 × 高さ 300 でクランプされます。
  • 左端と上端は固定され、右下方向へ伸びます。
  • ドラッグ中は毎フレーム、プロットと軸コントロールが新しい寸法で作り直されます。
2.2.5 ツールバーの2行構成

タイトルバーの直下に、2行のツールバーがあります。

内容 配置
上段 グラフ種別 / 解像度 / H / サイズ ウィンドウの全幅に対して中央寄せ
下段 ゲート作図ツール(8個) 中央寄せ

行間の間隔は 3、外周の余白は上 4 / 左 6 / 下 4 / 右 6 です。「⤴」ボタンだけは中央のボタン群から外され、上段と同じ高さでウィンドウの右端(右余白 6)に独立して置かれます。

2.2.6 プロット領域のレイアウト

ツールバーの下の残り全域がプロットボックスになります。

  • プロットボックスの寸法は、ウィンドウの大きさからツールバーの実測高さ+2 を引いて求めます。
  • その中から左 60 / 右 10 / 上 8 / 下 52 の余白を引いた領域に、幅と高さの小さい方を一辺とする正方形(最小 10)としてプロット本体が中央配置されます。
  • ウィンドウのリサイズに追従して再計算されます。
2.2.7 描画は2段階で行われます

プロットの描画は2段階に分かれています。まず枠・目盛り・ゲートの外形線・軸の文字からなる「フレーム」がバックグラウンドで作られて先に表示され、続いて密度・点群・ヒストグラムの「雲」が作られて上書きされます。そのため、大きなファイルでは枠と目盛りが先に現れ、少し遅れて中身が描かれます。グラフウィンドウの背景は不透明です。

2.2.8 グラフウィンドウの右クリックメニュー

プロットウィンドウのプロット領域(ツールバーやドロップダウンではない部分)を右クリックすると、コンテキストメニューが表示されます。項目は「細胞数を表示」のみで、チェック付きのトグル項目です。オンにすると、プロット右上に現在の母集団名と件数(例:「ungated: 1234」)が表示されます。既定はオフです。アプリ全体の設定のため、開いている全てのグラフウィンドウに即座に反映され、次回起動後も設定が保持されます。ゲートの右クリックメニュー(名前変更/色変更/ゲート削除)は、従来どおり左パネルのツリーのゲート行だけに用意されています(2.12 参照)。


2.3 ツールバー上段のコントロール
2.3.1 グラフ種別(プルダウン)

ツールバー上段の左端にあるプルダウンです。選択すると、ゲート作図ツールの表示が切り替わり(2.7.2)、プロットが再描画されます。幅は固定せず、最も長い項目「Pseudocolor」が省略されない幅で表示されます。

選択肢 内容
Pseudocolor 既定
Dot plot
Contour
Density
Histogram 1次元ヒストグラム。ゲートツールが range / bisector のみになる
2.3.2 解像度(プルダウン)

グラフ種別の右隣(幅 62 pt)。ビニング解像度(1軸あたりのグリッド数)を指定します。ツールチップは「解像度」です。

選択肢 既定
64ch
128ch ● 既定
256ch
512ch
1024ch

Density / Contour では、この値の2乗(解像度 × 解像度)のグリッドで密度テクスチャや等高線を作ります。点の描画サイズも「プロット幅 ÷ 解像度」で決まります。

2.3.3 H(高解像度トグル)

解像度の右隣(28 × 23)。押すたびにオン/オフが切り替わるトグルボタンで、オンのときはアクセント色で塗りつぶされます。既定はオフです。ツールチップは「高解像度でレイアウトへ追加(300dpi)」。

状態 レイアウトへ追加するプロットの解像度
オフ(既定) 96 dpi
オン 300 dpi

この設定は「⤴」ボタンのクリック・ドラッグの両方に反映されます。

Windows版との違い: 同じ H トグルですが、押下時はアクセント色で塗りつぶしたフラットな矩形として描画されます。

2.3.4 サイズ(プルダウン)

ツールバー上段の右端(幅 46 pt)。「⤴」でレイアウトへ追加するときのプロット寸法プリセットです。ツールチップは「レイアウトへ追加するプロットサイズ」。

選択肢 寸法(design px)
230 × 240(既定)
180 × 190
140 × 150

この値はグラフウィンドウ自身の表示には一切影響せず、レイアウトへ追加するときだけ参照されます。

Windows版との違い: プルダウンではなく、クリックのたびに 大 → 中 → 小 → 大 と巡回するサイクル式のボタンです。プリセットの寸法自体は同一です。

2.3.5 ⤴(このプロットをレイアウトへ追加/ドラッグでドロップ)

上段と同じ高さでウィンドウの右端にある 30 × 23 のアクセント色の角丸ボタン(角丸 4)です。ツールチップは「このプロットをレイアウトへ追加(クリック=現在のレイアウトへ/ドラッグ=レイアウトの好きな位置へ)」。1つのボタンで2つの動作を行います。

クリック=現在のレイアウトへ即時追加

現在の X/Y チャンネル・グラフ種別・母集団・サイズプリセット・H(300dpi / 96dpi)を使って、レイアウトへプロットを追加します。配置は既存項目数 n に対して、列 = n を 3 で割った余り、行 = n ÷ 3 として、左端から 12 +(列 ×(幅 + 12))、上端から 12 +(行 ×(高さ + 20))の位置になります。追加後は自動的にレイアウト画面へ切り替わります。

ドラッグ=レイアウトの好きな位置へドロップ

3 px を超えてドラッグすると、ファイル・母集団・X/Y チャンネル・グラフ種別・解像度・出力 dpi を含む「完成したプロット設定」を持ち運ぶドラッグになり、レイアウトの任意の位置へドロップできます。

Windows版との違い: 「⤴」の記号が Windows の既定フォントに無いため、専用のベクター矢印アイコンで描画されます。


2.4 軸の設定
2.4.1 X軸・Y軸のチャンネル選択

X軸はプロット領域の下辺中央(プロットの中心 x、プロット下端+28 px の位置)に配置されます。X軸のコントロールは、チャンネル選択・スケール・歯車を左から横一列に並べた1行(間隔 4)です。

Y軸はプロット領域の左側(左端から 20 px と「プロット左端 − 40 px」の大きい方の位置)に、−90° 回転して配置されます。縦位置はプロット高さの 58% の位置です。

どちらのプルダウンにも、その FCS ファイルの全チャンネル名が並びます。チャンネルを変更すると次の3つが起こります。

  1. そのチャンネルに設定されているグローバルな変換方式に合わせて、スケールのプルダウンが自動的に追従する。
  2. 歯車ボタンの表示/ツールチップが更新される。
  3. プロットが再描画される。

グラフ種別を Histogram にしても、Y軸のチャンネル選択・スケール・歯車は隠れずに表示されたままです(ヒストグラム描画では Y チャンネルは使われません)。

2.4.2 グラフウィンドウを開いたときの軸の決まり方

軸は次の順に決まります。

  1. まず既定軸を選びます。チャンネル名を大文字化した完全一致で、X は FSC-A → FSC-H → 1番目のチャンネル、Y は SSC-A → SSC-H → 3番目(チャンネル数が少なければ最後)のチャンネルの順に探します。
  2. 呼び出し側から X/Y の明示指定が無い場合、この母集団に描かれる子ゲートがあれば、その子ゲートの軸を採用します(そうすることでゲートが画面に見え、クリックできる状態になります)。ファイルを ungated で開く場合も、ルートにゲートがあればその軸が使われます。ゲートが無ければ既定の FSC/SSC のままです。
  3. 採用した子ゲートの Y チャンネルが無い(1次元ヒストグラムのゲート)場合、グラフ種別も自動的に Histogram に切り替わります。
  4. 最後に、呼び出し側から X/Y やグラフ種別の明示指定があればそれで上書きします。
2.4.3 軸の変換方式(スケール)

X軸ではチャンネル選択の右隣、Y軸では回転したコントロール(プロット高さの 28% の位置。ただし少なくともプロット上端+58 px より下)にあるプルダウンです。ツールチップは「スケール(全データに反映)」。

表示ラベル 変換方式
Lin linear(線形)
Log 対数
Biex biexponential

この設定は全ファイル共通のグローバル設定です。 変更すると、そのチャンネルを使っている開いている全グラフウィンドウとレイアウトへ即座に反映されます。

未設定のチャンネルの既定は自動判定で、チャンネル名に FSC または TIME を含めば linear、それ以外は log になります。

Windows版との違い: プルダウンの項目ラベルが「Linear / Log / Biexponential」となっており、macOS 版の Lin/Log/Biex と表記が異なります。動作は同一です。

2.4.4 ⚙(軸の詳細設定)の表示条件

各軸のスケールの隣に「⚙」ボタンがあります(Y軸では回転したコントロールの隣、間隔 2)。

  • その軸の変換方式が log または biex のときだけ表示され、linear のときは隠れます。
  • ツールチップは現在の設定値を示します。log なら「Log設定: (最小)〜(最大)」、biex なら「Biex設定: Positive Decades (値・小数2桁)」。
  • クリックするとポップオーバーが開きます。ポップオーバーはアンカーの上側に出て、外側をクリックすると閉じます。値はスライダーを動かした時点で確定・保存されています。

Windows版との違い: 同じ設定パネルを浮動ウィンドウとして表示します。位置は X軸なら歯車の下、Y軸なら歯車の左です。スライダーの範囲は macOS 版と同一です。

2.4.5 歯車パネル(Log設定)

幅 280 × 高さ 128 のパネルです。タイトルは「Log: (チャンネル名)」(Bold 12 pt)。2行のコントロールがあり、いずれも「スライダー(連続・幅 256)+右端に編集可能な数値フィールド(幅 92・右寄せ・11 pt)」の組です。

項目 スライダーの範囲 既定値
最小値 log10 空間で 0 〜 ceil(log10(max(1, チャンネルの range))) 1
最大値 同上 そのチャンネルの range
  • 数値フィールドは実数値を表示します。1000 以上は整数表示、それ未満は有効数字4桁相当の表示です。入力した値は log10 に変換のうえ範囲内にクランプされます。
  • 値を動かすと即座に全プロットへライブ反映されます。
  • 最小値は 1 〜 range に、最大値は「最小値 × 1.01」〜 range にクランプされます。
2.4.6 歯車パネル(Biex設定)

幅 280 × 高さ 176 のパネルです。タイトルは「Biex: (チャンネル名)」。FlowJo 式の3つのパラメータをスライダーで調整します。

項目 スライダーの範囲 実際に効く値 表示書式 既定値
Positive Decades 2 〜 7 同じ 小数2桁 チャンネルの range から自動計算(下記)
Width Basis log10 空間で 0 〜 3 −10 のべき乗= −1 〜 −1000 整数 −1000
Extra Neg. Decades 0 〜 2 同じ 小数2桁 0

Positive Decades の既定値は固定値ではなく、そのチャンネルの range(fjMax の既定=チャンネルの range)から max(1, min(7, log10(range) − 1)) として求められます。例えば range が 262144 のチャンネルでは約 4.42 が初期値として表示されます。

値の保存時には、Positive Decades は 0.5 〜 7、Width Basis は −1 以下、Extra Neg. Decades は 0 以上にクランプされます。いずれの値も動かした瞬間に全プロットへライブ反映されます。

2.4.7 他のウィンドウ・レイアウトとの変換の同期

変換方式や log / biex のパラメータを変更すると、開いているすべてのグラフウィンドウが次の処理を行います。

  1. 表示中チャンネルのスケールのプルダウンをグローバル値へ追従させる。
  2. 歯車ボタンの表示/ツールチップを更新する。
  3. 再描画する。

「そのチャンネルを使っているか」の絞り込みは行われず、開いている全ウィンドウが無条件に再描画されます。

2.4.8 最後に表示した軸の記録

プロットを描画するたびに、その母集団について「最後に表示した X軸・Y軸・グラフ種別」が記録されます。この記録は、▲(親を開く)・ドリルダウン・レイアウトへのドラッグで軸を復元するのに使われ、子ゲートが無い母集団を開くときはゲート自身の定義軸よりもこの記録が優先されます。


2.5 プロット上に表示される統計

グラフウィンドウのプロット上に出る統計的な表示は次の2つです。どちらのラベルもクリックを一切奪いません。ラベルの上をクリックしても、その下にあるゲートの選択やドリルダウンが正常に働きます。

2.5.1 母集団カウント(右上)

プロット領域の右上(右端から 2 px の位置に右寄せ、上端+2 px)に、「母集団名: 件数」を表示する読み取り専用のラベルです。

  • 母集団名は現在のゲート名、ルートなら ungated
  • 書式は Arial 15 pt・色 #333333・右寄せ。
  • 描画のたびに更新されます。
  • レイアウトのタイルには表示されず、グラフウィンドウだけの表示です。
  • この件数が、各ゲートの「%親」の分母としても使われます。
2.5.2 ゲート名+%親(プロット内)

プロットに描かれている各子ゲートの近くに、「ゲート名 %親%」を表示します。

項目 仕様
フォント Arial-BoldMT 18 pt
そのゲートの色(色が未設定なら #e11)
縁取り 白 2 pt のハロー(文字の太さを損なわない2パス描画)
% の計算 100 × ゲートの件数 ÷ 親母集団の件数
% の書式 1 未満なら小数2桁、1 以上なら小数1桁

ラベルの基準位置はゲートの種類ごとに異なります。

ゲートの種類 ラベル位置
矩形 / 4分割 左上角の少し内側(左端+2、上端−1・ベースラインは下)
楕円 楕円の境界を48分割したうち、画面上で最も上にある点(回転していても正しい頂点になる)
多角形 / フリーハンド 最初の頂点
範囲 / 2分割 境界 x の少し右・プロット上端+2(ベースラインは上)

ラベルはプロットの矩形からはみ出さないよう、左右とも幅の中に、上端はプロット上端にクランプされます。ゲートをドラッグしている間は、編集中の1ゲートだけが % を毎フレーム再計算し、他のゲートは文言をそのままに位置だけが追従します。


2.6 プロットに表示されるゲートの絞り込み

プロット上に外形線・ラベルが描かれ、クリックの対象になる子ゲートは、次のすべてを満たすものだけです。

  1. 親が現在の母集団と一致している。
  2. 現在アクティブなグループタブのスコープで可視である(2.11.4 参照)。
  3. グラフ種別に合っている。
    • Histogram 表示のとき: 種類が範囲(range)または 2分割(bisector)で、X チャンネルが一致する。
    • 2D 表示のとき: 範囲・2分割を除外し、X チャンネルと Y チャンネルが両方一致する。

グループタブを切り替えて、選択中のゲートがスコープ外になった場合、ハンドルだけが消えますが選択そのものは保持されます。タブを戻せば選択状態が復元されます。

なお、ゲート作図ツールを選んでいる間(「操作」以外を選択中)は、選択中ゲートのハンドルは一切表示されません。また、選択中のゲートの外接矩形に青い枠が付くことはありません。選択の目印はハンドルだけです。


2.7 ゲートの作成
2.7.1 ゲート作図ツール(ツールバー下段の8ボタン)

ツールバー下段には 28 × 23 のモードボタンが8個、中央寄せ・間隔3で並びます。排他選択で、選択中のボタンはアクセント色で塗りつぶされ、アイコンが白になります。既定は「操作」です。

ツール 表示 ツールチップ 表示条件
操作 ↖(15 pt) 「操作」 常に表示
矩形 矩形アイコン 「矩形」 2D プロット時のみ
多角形 多角形アイコン 「多角形」 2D プロット時のみ
楕円 楕円アイコン 「楕円」 2D プロット時のみ
4分割 ✛(16 pt) 「4分割」 2D プロット時のみ
フリーハンド ✎(16 pt) 「フリーハンド」 2D プロット時のみ
範囲 ▭(14 pt) 「範囲」 Histogram 時のみ
2分割 ┃(16 pt) 「2分割」 Histogram 時のみ

「操作」以外を選ぶと作図モードに入ります。「操作」に戻すと、選択中ゲートのハンドル表示が復帰し、既存ゲートの選択・移動・リサイズ・頂点編集ができるようになります。

Windows版との違い: ツールチップの文言(操作/矩形/多角形/楕円/4分割/フリーハンド/範囲/2分割)は完全に同一です。記号グリフが Windows の既定フォントに無いため、アイコンは専用のベクター描画に置き換えられています。

2.7.2 グラフ種別に連動したツールの表示切替

グラフ種別を変更すると、ゲート作図ツールの表示が自動的に切り替わります。

グラフ種別 表示されるツール
Pseudocolor / Dot plot / Contour / Density 操作・矩形・多角形・楕円・4分割・フリーハンド
Histogram 操作・範囲・2分割

「操作」は常に表示されます。切替の結果、いま選択中のツールが隠れる側になった場合は、自動的に「操作」へ戻ります

2.7.3 矩形(rect)

操作手順

  1. グラフ種別を 2D 系(Pseudocolor / Dot plot / Contour / Density)にする。
  2. ツールバー下段の矩形ツールを選ぶ。
  3. プロット上をドラッグして矩形を描く。ドラッグ中は赤(#e0004d 相当)の破線(線幅 1.5)でプレビューが表示される。
  4. マウスボタンを離す。幅が 4 px を超え、かつ高さが 4 px を超える場合だけ確定する(誤クリックによる極小ゲートは作られない)。
  5. 「ゲート名を入力」ダイアログが開く。初期値は「R(連番)」。
  6. 「OK」を押すとゲートが作成される。「キャンセル」なら何も作られない。

作成後に起こること

  • 座標はデータ空間で保存され、左右・上下は自動的に小さい方が始点になるよう正規化されます。
  • ツールは自動的に「操作」へ戻り、作成したゲートが選択状態(ハンドル表示)になります。そのまま Delete キーで削除できます。
  • リンク識別子には自分自身が刻まれ、グループ識別子には現在アクティブなグループが刻まれます(All Samples タブなら無所属)。
  • スコープ内の他のサンプルへ自動的に複製されます(2.11.1 参照)。
2.7.4 多角形(poly)

操作手順

  1. 2D 系のグラフ種別にして、多角形ツールを選ぶ。
  2. プロット上をクリックするたびに頂点が追加される。
  3. 頂点が3個以上になったら、次のどちらかで閉じる。
    • ダブルクリックする。
    • 始点から縦横それぞれ 12 px 以内をクリックする。
  4. 「ゲート名を入力」ダイアログが開く。初期値は「P(連番)」。
  5. 「OK」で作成、「キャンセル」で何も作らない。

作図中の表示

要素 表示
確定済みの辺 #e8123a の実線(線幅 2.4)
最終頂点 → カーソルのライブ辺 #e8123a の実線(線幅 2.4)
カーソル → 始点のヒント 半透明の赤の破線(線幅 1.4)
確定した頂点 半径 3.2 px の赤いドット
カーソル位置のマーカー #e8123a の直径 8 px のドット+中心に白の直径 3.2 px のドット(二重丸)
閉じられるときの合図 頂点3個以上でカーソルが始点の 12 px 以内に入ると、緑(#1aa06d)のスナップリング(直径 16・線幅 2.5・25% の塗り)が表示される

頂点が3個未満のまま閉じようとした場合は破棄され、ゲートは作られません。

2.7.5 楕円(ellipse)

操作手順

  1. 2D 系のグラフ種別にして、楕円ツールを選ぶ。
  2. プロット上をドラッグして外接矩形を描く。ドラッグ中は破線の楕円がプレビューされる。
  3. マウスボタンを離す。幅が 4 px を超え、かつ高さが 4 px を超える場合だけ確定する。
  4. 「ゲート名を入力」ダイアログが開く。初期値は「O(連番)」。
  5. 「OK」で作成、「キャンセル」で何も作らない。

作成後に起こること

  • 楕円は表示座標(中心 x/y と半径 x/y を 0〜1 で持つ形)で保存されます。回転角の初期値は 0 です。
  • ドラッグした矩形が画面の軸(0 または 1)に到達/超過した方向は、その方向へ無制限に拡張されます。これは軸まで届いた矩形ゲートよりも % が低く出てしまう逆転を防ぐためです。
2.7.6 フリーハンド(freehand)

操作手順

  1. 2D 系のグラフ種別にして、フリーハンドツールを選ぶ。
  2. プロット上でマウスボタンを押したまま、囲みたい形をなぞる。ドラッグ中は破線(線幅 1.5)の折れ線が描かれる。
  3. マウスボタンを離す。点が4個以上収集されている場合だけ確定する。
  4. 「ゲート名を入力」ダイアログが開く。初期値は「P(連番)」(多角形と同じ連番)。
  5. 「OK」で作成、「キャンセル」で何も作らない。

作られるのはフリーハンド型のゲートですが、形状・当たり判定・頂点編集は多角形と完全に同一です。作成のジェスチャーだけが異なります。

2.7.7 4分割(quad)

操作手順

  1. 2D 系のグラフ種別にして、4分割ツールを選ぶ。
  2. プロット上を1回クリックする。クリックした位置が十字の中心になる。
  3. ゲート名ダイアログは表示されず、Q1 / Q2 / Q3 / Q4 の4つのゲートが即座に作られる。

作成後に起こること

  • 4つは共通の識別子で束ねられ、各象限の外側方向は「無限」を表す番兵座標で表現されます。
  • 4つそれぞれに独立したランダム色が割り当てられます。
  • グループ識別子は刻まれません(どのグループタブでも常に可視)。
  • 他のサンプルへは自動複製されません(そのファイル専用のゲートです)。
  • 取り消し履歴は4件作成前に1回だけ積まれるので、⌘Z 一回で4つとも取り消せます
  • ツールは自動的に「操作」へ戻ります。
2.7.8 範囲(range・ヒストグラム専用)

操作手順

  1. グラフ種別を Histogram にする。
  2. 範囲ツール(▭)を選ぶ。
  3. プロット上を横方向にドラッグして X の帯を指定する。プレビューはプロットの高さ全体を覆う破線の帯(線幅 1.5)。
  4. マウスボタンを離す。横方向の移動量が 4 px を超える場合だけ確定する。
  5. 「ゲート名を入力」ダイアログが開く。初期値は「R(連番)」(矩形と同じ「R」の接頭辞ですが、範囲型だけを数える別の連番です)。
  6. 「OK」で作成、「キャンセル」で何も作らない。

作られるのは Y チャンネルを持たない範囲型のゲートです(Y の上下端は保存されません)。この型はヒストグラム表示での絞り込み・ハンドルの種類・候補名の連番に影響します。

2.7.9 2分割(bisector・ヒストグラム専用)

操作手順

  1. グラフ種別を Histogram にする。
  2. 2分割ツール(┃)を選ぶ。
  3. プロット上を1回クリックする。クリックした X 位置が分割位置になる。
  4. ゲート名ダイアログは表示されず、下側・上側の2つのゲートが即座に作られる。

作成後に起こること

  • 名前は「X チャンネル名 -」(下側)と「X チャンネル名 +」(上側)になります。
  • グループ識別子は刻まれず、他のサンプルへも自動複製されません(そのファイル専用のゲートです)。
  • 取り消し履歴は2件作成前に1回だけ積まれるので、⌘Z 一回で2つとも取り消せます
  • ツールは自動的に「操作」へ戻ります。
2.7.10 「ゲート名を入力」ダイアログ

矩形・多角形・楕円・フリーハンド・範囲の5種類で、確定時にモーダルダイアログが表示されます。4分割と2分割はこのダイアログを経由せず即時に作成されます。

項目 内容
メッセージ 「ゲート名を入力」
入力欄 幅 220 × 高さ 22。候補名が事前入力され、全選択された状態でフォーカスされる
ボタン 「OK」/「キャンセル」
  • 「OK」を押すとゲートが作成されます。
  • 「キャンセル」を押すと何も作られません。ツールの選択状態も変わりません。
  • 入力を前後の空白を除いてトリムした結果が空だった場合、ゲート名は「Gate (内部ID)」(例: Gate g7)になります。
2.7.11 候補名の自動採番

そのファイルの既存ゲートを種類ごとに数えて +1 した名前が候補として提案されます。

ゲートの種類 候補名 数える対象
矩形 R(連番) 矩形型のみ
楕円 O(連番) 楕円型のみ
多角形 / フリーハンド P(連番) 多角形とフリーハンドの合算
範囲 R(連番) 範囲型のみ
4分割 Q (固定。実際にはダイアログが出ず Q1〜Q4 の固定名になる)

ファイルが存在しない場合の候補名は「Gate」です。

2.7.12 新規ゲートの色

新しいゲートには自動的にランダムな色が割り当てられます(色相 0〜359 の整数乱数、彩度 70%、明度 42%)。4分割は4象限それぞれに独立した乱数色が付きます。Unique をオンにしたときや、グループタブで All Samples ゲートを編集してフォークが起きたときも、新しいランダム色が振り直されます。

色が未設定のゲートに使われる代替色は、表示箇所ごとに異なります。

表示箇所 代替色
ツリーの色スウォッチ #3a7bd5
色変更パネルの初期値 #e0004d
プロット上のゲート名ラベル #e11

2.8 ゲートの編集

ゲートの選択・移動・変形は、ツールバー下段で「操作」(↖)を選んでいるときに行います。

2.8.1 ゲートの選択

プロット上をクリックすると、次の優先順位で対象が決まります。

  1. 現在選択中のゲートのハンドル(最優先)。
  2. 描画順の逆順(最前面から背面へ)に、ゲートを1つずつ「そのゲートのハンドル → そのゲートの本体」の順で判定。

この2番目は「全ゲートのハンドルをまとめて調べてから本体を調べる」2パス方式ではないため、前面のゲートの本体は、背面のゲートのハンドルよりも優先されます。

  • 何もヒットしない場所をクリックすると選択が解除されます。
  • 対象になるのは 2.6 の絞り込み条件を満たすゲートだけです。
2.8.2 ハンドルの外観と当たり判定
項目 仕様
通常のハンドル 白塗り・#2f6fed の枠・線幅 1.5 の 8 × 8 の正方形
楕円の回転ハンドルだけ 丸枠+回転矢印のグリフ(半径は 13 × 0.8 × 0.75)
当たり判定 ハンドル中心から縦横それぞれ 7 px 未満

楕円の回転ハンドルが e ハンドルから 20 px 外側に置かれているのは、この 7 px の判定範囲と重ならないようにするためです。

2.8.3 ゲートの種類ごとのハンドル
ゲートの種類 ハンドル
矩形 nw / n / ne / e / se / s / sw / w の8個
楕円 e / w / n / s / center と、e からさらに 20 px 外側の rot(回転)
多角形 / フリーハンド 各頂点(v0, v1, … 頂点の数だけ)
範囲 x0 / x1(縦位置はプロットの高さの中央)
2分割 c(同じく高さの中央)
4分割 center の1個のみ

矩形のリサイズ ハンドル名に "w" を含めば左端、"e" を含めば右端、"n" を含めば上端、"s" を含めば下端がマウス位置へ追従します(角のハンドルは2軸同時)。ドラッグを終えた時点で、左右・上下が入れ替わっていれば自動的に正規化されます。

楕円のリサイズと回転 e / w は長半径を、n / s は短半径を変更します(回転角を考慮したローカル座標で計算され、最小値は 0.01)。ハンドルを画面の軸(正規化座標で 0 以下、または 1 以上)まで、あるいはそれより外側までドラッグすると、その半径は無制限に拡張されます(矩形ゲートが軸に到達したときの無制限化と同じ考え方です)。このとき中心は動きません。center は中心の平行移動、rot はドラッグした方向で回転角を設定します。

多角形・フリーハンドの頂点編集 頂点ごとにハンドルが出て、ドラッグするとその頂点だけが動きます。頂点の追加・削除を行う UI はありません。 ゲート内部かどうかの判定はデータ空間で行われ、母集団の計算と同一の空間・同一のアルゴリズムを使うため、log / biex 軸でも判定がずれません。

範囲・2分割のハンドル 範囲は左右2つのハンドルで、それぞれの境界 X を変更します。2分割は1つのハンドルで分割位置を変更します。2分割の下側・上側の2ゲートは分割位置を共有せず個別に持っているため、両者はリンクを通じて同期されます。

4分割の中心ハンドル 4分割にはリサイズハンドルが無く、中心が1つだけです。ドラッグすると、同じ4分割に属する4つのゲートの「中心に近い側」の座標がすべて新しい中心へ更新され、外側の無限方向はそのまま保たれます。つまり4象限が同時に動きます。ドラッグを終えると、4象限それぞれが個別に他サンプルへ同期されます。

2.8.4 ゲートの移動(本体ドラッグ)

ゲートの内部をドラッグすると移動します。種類ごとの動作は次のとおりです。

ゲートの種類 本体ドラッグでの移動
矩形 4隅を画面上の移動量ぶん平行移動
楕円 中心を移動量ぶん平行移動
多角形 / フリーハンド 全頂点を平行移動
範囲 左右の境界を平行移動
4分割 移動しない(中心ハンドルを使ってください)
2分割 移動しない(本体の当たり判定自体がありません)
  • ドラッグの最初の1フレームでだけ取り消し履歴が積まれるので、⌘Z 一回で1ドラッグぶんを戻せます
  • ドラッグ中は毎フレーム、プロットの再描画・ハンドルの追従・ゲート名/%ラベルの位置と % のライブ更新が行われます。ちらつきを防ぐため、ドラッグ中は外形線だけを同期的に作り直し、密度や点群は既存のものを温存します。
2.8.5 ホバー時のカーソル

「操作」ツールのとき、マウスが動くたびにヒットしたハンドルに応じてカーソルが変わります。

ヒット対象 カーソル
何もヒットしない 矢印
本体 / center 移動
rot(回転) つかむ(grab)
頂点(v0, v1, …) 指差し
n / s 上下リサイズ
e / w / x0 / x1 / c 左右リサイズ
ne / sw 右上−左下リサイズ
nw / se 左上−右下リサイズ
その他 指差し

カーソルは前回と同じでも毎回設定し直されます(外部の要因でカーソルが矢印に戻ったまま固定される問題を防ぐためです)。

2.8.6 ドラッグ確定時に起こること(正規化・フォーク・伝播)

マウスボタンを離した時点で、実際に移動が起きた場合だけ次の処理が走ります(単なるクリック=未移動なら選択されるだけです)。

  1. 正規化: 左右・上下が入れ替わっていれば入れ替え直します。
  2. フォーク(例外的な分岐): 現在アクティブなタブが特定のグループ(All Samples 以外)で、かつ編集したゲートが All Samples 由来(グループ識別子を持たない)の場合、元のゲートは変更されません。代わりに次が起こります。
    • 現在の形状で新しい独立したゲート(新しい ID・新しいリンク識別子・非 Unique・そのグループに所属・子孫込み)が作られる。
    • 名前は「元の名前-1」になる(すでにあれば -2、-3 …と連番)。
    • 色は新しいランダム色になる。
    • 元の All Samples ゲートは編集前の形状に戻され、一切変更されません。
    • そのグループの他のメンバーファイル全部にも複製されます。
    • ステータスに「「(元の名前)」を編集し、グループ「(グループ名)」の新しいゲート「(新しい名前)」として全サンプルへ登録しました(元の All Samples ゲートは変更されていません)」と表示されます。
  3. 通常の伝播: 上記に当てはまらない場合は、同じリンク識別子を持つ非 Unique の全コピー(他ファイル含む)へ形状がそのまま反映されます。

最後に、開いている全グラフウィンドウが再描画されます。ただし4分割・2分割のように他サンプルへ伝播しないゲートの編集では、そのファイルのウィンドウだけが再描画されます。

なお、ゲートの形状を書き換えるたびに、読み込んだ .wsp 由来の格子ラスタ判定規則は消去されます。古い規則が残っていて、ドラッグしても母集団が変わらないという状態が起きないようになっています。

2.8.7 ダブルクリックでドリルダウン

「操作」ツールのとき、ゲートの内側をダブルクリックすると、そのゲートを母集団とする新しいグラフウィンドウが開きます。

  • どのゲートに当たったかの判定はデータ空間で行われ、重なっている場合は最前面のものが選ばれます。
  • 開こうとしたファイル・母集団のウィンドウがすでに開いていれば、新しいウィンドウは作られず前面化されるだけです。
  • 開く軸は、そのゲートに子ゲートがあればその子の軸、無ければそのゲートの「最後に表示した軸」、それも無ければゲート自身の定義軸です。
  • グラフ種別は引き継がれません。 新しいウィンドウのグラフ種別は既定(Pseudocolor)になります。ただし採用した子ゲートが Y チャンネルを持たない場合は自動的に Histogram になります。

ワークスペースのデスクトップに開くグラフウィンドウでは、ドリルダウンは常にデスクトップ上の新しい浮動ウィンドウとして開きます。デスクトップ以外の経路(浮動ウィンドウとして開く指定が無い場合)のフォールバックとして、468 × 500 の独立した OS ウィンドウ(最小 300 × 300、画面中央に配置、母集団を指定した場合は少しずらして配置)を開く経路も用意されていますが、こちらには ▲ ◀ ▶ のナビゲーションバーがありません。

2.8.8 Delete キーでゲートを削除

プロット上でゲートを選択している状態で Delete または Forward-Delete(⌦)を押すと、そのゲートを削除できます。

  • スコープに応じた確認ダイアログが表示されます(2.12.3 参照)。ボタンは「削除」「キャンセル」。
  • 「削除」を選ぶと、リンクのスコープに従ってまとめて削除されます。取り消し履歴が積まれるので ⌘Z で戻せます。
  • プロットをクリックした時点でプロット側がキー入力の受け手になるため、ツリー側のゲートが誤って消えることはありません。
  • ゲートを選択していない場合、Delete キーは通常のキー処理に渡されます。

2.9 ゲートツリー(左パネル)
2.9.1 階層表示

左パネル「FCSファイル」のツリーには、ファイル行の下にそのファイルのゲートが親子関係の木として表示されます。

  • 表示されるのは、現在のグループコンテキストで可視なゲートだけです(2.11.4 参照)。
  • ゲート階層は常に全展開で固定されています。折りたたみの操作はなく、開閉の三角マークもすべて非表示になっています。
  • 1階層あたり 8 pt の字下げ、行の高さは 20 pt です。
  • Shift クリック・⌘クリック・ドラッグ範囲選択による複数選択ができます。
  • 単クリックは選択のみ、ダブルクリックでそのゲート(母集団)のグラフウィンドウが開きます(すでに開いていれば前面化)。
2.9.2 列(Name / Date / Count / %)
ソート ヘッダーのツールチップ
Name 177(最小 100・パネルを広げるとこの列だけ伸びる) クリックで名前順に並べ替え 「名前順に並べ替え」
Date 「Date ▲」「Date ▼」が収まる実測幅(最小 32) クリックで日付順に並べ替え 「日付順に並べ替え」
Count 46 不可 なし
% 46(見出しは「%」のみ) 不可 なし

列のリサイズと並べ替え(列の順序変更)はできません。列間の水平余白は 0 です。

2.9.3 Count 列(イベント数)
行の種類 表示内容
ファイル行 そのファイルの総イベント数
ゲート行 その母集団の件数
  • 件数はファイル・ゲート・データのバージョン単位でキャッシュされ、バックグラウンドで全ゲート分がまとめて計算されてから画面に反映されます。
  • 計算が終わるまでは「…」が表示されます。
  • 書式は右寄せ・等幅数字・12 pt・控えめな色です。
2.9.4 % 列(%Parent)
行の種類 表示内容
ファイル行 常に「100%」
ゲート行 そのゲートの件数 ÷ 親の件数 × 100 を小数1桁+「%」(例「12.3%」)
  • 分母は、親がゲートならその親の件数、親が無い(ファイル直下のルートゲート)ならファイルの総イベント数です。
  • 分母は最低 1 としてガードされるため、親が 0 件でもゼロ除算にはならず「0.0%」と表示されます。
  • 件数が未計算の間は空欄です。
  • 書式は右寄せ・等幅数字・12 pt・緑系のアクセント色です。
2.9.5 色スウォッチ

ゲート行の名前の左にある 9 × 9 pt(角丸 2)の四角に、そのゲートの色が表示されます。ツールチップは「クリックで色を変更」。

  • 単クリックで直接システムの色ピッカーが開きます(行の選択より先にクリックを受け取ります)。
  • 色ピッカーで色が変わるたび(ドラッグ中は連続して)取り消し履歴が積まれ、色が反映されます。右クリックメニューの「色変更」と違い、開く前の1回ぶんの履歴は積まれません。
  • 色が未設定のゲートは #3a7bd5 で表示されます。
2.9.6 軸ラベル

ゲート名の右隣に、そのゲートの定義軸が「X/Y」の形式で小さく表示されます(9 pt・#888 のグレー)。例:「FSC/SSC」。

  • チャンネル名末尾の「-A」(大文字小文字を問わず)だけが除去されます。「-H」「-W」は除去されません。
  • Y チャンネルを持たないゲート(範囲・2分割など)は X だけが表示されます。
  • X チャンネルの番号が範囲外の場合は「?」と表示されます。
2.9.7 Unique チェックボックス(U)

ゲート行の右端に、9 pt の「U」ラベル(#aaa)とミニチェックボックスがあります。

要素 ツールチップ
「U」ラベル 「Unique: ONで独立ゲート」
チェックボックス 「Unique: ONにすると他のサンプルに変更が反映されません(独立ゲート)」
状態 意味
オン 独立ゲート
オフ(既定) リンクされた共有ゲート

切り替えると確認ダイアログなしで即座に反映されます。詳細は 2.11 を参照してください。


2.10 ツリー上のドラッグ操作
2.10.1 同じファイル内でのドラッグ=親子の付け替え(移動)

ゲート行を、同じファイルの中の別のゲート行、またはそのファイル行へドラッグ&ドロップすると「移動」になります(ドラッグ画像には移動のバッジが付きます)。

ドロップ先 結果
ゲート行 そのゲートの子になる
ファイル行 トップレベル(親なし)になる
  • 変更されるのは親子関係だけです。ID・リンク識別子・グループ識別子・Unique・形状は一切変わりません。
  • 子孫は親を辿って付いてくるので、部分木ごと移動します。
  • 次の場合は無効です: 自分自身へのドロップ/自分の子孫へのドロップ(循環になるため)/親が変わらない場合(この場合は取り消し履歴も消費しません)。
  • 成功するとステータスに「ゲート「(名前)」を「(親の名前)」の子に移動しました」または「ゲート「(名前)」をトップレベルに移動しました」と表示されます。
  • 移動したゲートが非 Unique の場合、同じリンク識別子を持つ他ファイルの非 Unique コピーにも同じ再配置が反映されます。新しい親は名前のパスで解決され、解決できないファイルや循環になるファイルはそのファイルだけスキップされます。Unique なゲートはそのファイルの中だけの移動にとどまります。

この機能は元の JavaScript 版には無く、ユーザーの明示的な依頼で追加されたものです。

2.10.2 別のファイルへのドラッグ=他サンプルへのコピー

ゲート行を別のファイルのファイル行またはゲート行へドラッグ&ドロップすると「コピー」になります(バッジはコピー)。

ドロップ先 結果
ゲート行 そのゲートの子として追加
ファイル行 トップレベルとして追加
  • そのゲートと子孫を含む部分木がコピー先へ複製されます。
  • 複製には新しい ID が発行されますが、リンク識別子は保持されます。したがって以後も同じ家系として形状・名前・色が同期します。
  • グループ識別子と Unique フラグは元のまま保たれます。
  • 同名の既存ゲートがあっても置換されず、必ず追加されます。 既存のゲートが変更・削除されることは一切ありません。
  • 完了するとステータスに「ゲートを (拡張子を除いたファイル名) に適用しました」と表示され、ツリー・全グラフウィンドウ・レイアウトが更新されます。

ファイル行をドラッグしてもゲートはコピーされません(ファイル行の唯一のドロップ先はグループのピルです)。ツリーの行が受け付けるのはゲート行のドラッグだけです。

2.10.3 グループタブへのドロップ=グループスコープへのコピー

ゲート行を、左パネル上部のグループタブ(All Samples 以外)へドラッグ&ドロップすると、そのグループ専用のゲートとしてコピーされます。ドロップ中のピルは緑地(#d7ffe7)・緑の枠・2 px の外側リングで表示されます。

起こることは次のとおりです。

  • 元のゲート(および他ファイルにある既存のコピー)は一切変更されません。
  • ドラッグしたゲートと子孫が、新しい ID・新しいリンク識別子(元とも兄弟とも連動しません)・Unique オフ対象グループに所属という形で複製されます。
  • 表示に必要な祖先の階層は、対象スコープで可視になるように解決/複製されます。すでに可視な祖先があればそれを再利用し、階層が増殖しないようになっています。
  • さらにその複製が、対象グループの他の全メンバーファイルへも無条件に追加複製されます(衝突検知はなく、既存のゲートは変更されません)。
  • ドラッグ元が Unique だった場合でも、生成される新しい家系は常に非 Unique です。
  • ファイルのグループ所属は変更されません。
  • 完了するとステータスに「ゲート「(名前)」を「(グループ名)」の全サンプルへ適用しました」と表示されます。

複数選択したドラッグにファイル行が1件でも含まれる場合は「ファイルのドラッグ」とみなされ、ゲート行は完全に無視されます(意図しないゲートの複製を防ぐためです)。ゲートのグループ適用は、純粋にゲート行だけを選択したドラッグでのみ実行されます。

2.10.4 All Samples タブへのドロップ=全サンプルへの昇格

ゲート行を「All Samples」タブへドラッグ&ドロップすると、昇格が行われます。これはコピーではなく、実質的な移動です。

処理は次の順に行われます。

  1. 昇格前の部分木が使っているリンク識別子をすべて先に控える。
  2. ドラッグ元のファイル上に、新しい独立したゲート(新しい ID・新しいリンク識別子・グループ無所属・非 Unique・子孫込み)を作る。
  3. ドラッグ元のファイルから昇格前の部分木を削除する。
  4. 新しい独立ゲートを他の全ファイルへ複製する(祖先の階層は各ファイルで名前によって解決/複製される)。
  5. 昇格前のリンク家系(グループの他のメンバーが持っていた同期コピーも含む)を全ファイルから削除する。

つまり、グループ固有のゲートは消えて、全サンプル共通のゲートになります。 完了するとステータスに「ゲート「(名前)」を「(グループ名)」へ昇格しました(グループ固有のゲートは削除されました)」と表示されます。

新規グループを追加する「+」の破線ピルは、ドロップを受け付けません。


2.11 Unique ゲートとリンクによる伝播
2.11.1 新規ゲートのスコープ内自動伝播

矩形・範囲・楕円・多角形・フリーハンドを新規作成すると、アクティブなグループのスコープ内(All Samples タブなら全ファイル、グループタブならそのグループに属するファイル)の他の全ファイルへ自動的に複製されます。

  • 複製は新しい ID を発行しつつリンク識別子を保持し、グループ識別子と Unique フラグは元のままです。
  • 複製先での親の位置は、名前のパスで解決されます。見つからない場合はルート(トップレベル)に置かれます。
  • 同名の既存ゲートがあっても置換せず追加します。
  • 4分割と2分割はこの自動伝播の対象外です(そのファイル専用のゲートです)。
2.11.2 リンク識別子による伝播の仕組み

新しいゲートは「リンク識別子=自分自身の ID」として生まれ、他のサンプルへ複製されるときもリンク識別子はそのまま引き継がれます。つまりリンク識別子は「同じゲート」であることを示す家系の識別子です。

同期の対象になるのは「リンク識別子が一致し、かつ Unique でない」ゲートです。

操作 同期されるか
形状の変更 される
名前の変更 される
色の変更 される
ツリー内の親子位置の変更 される
削除 される(ただしアクティブグループのスコープ内のファイルに限定)
最後に表示した軸・グラフ種類 Unique 判定を行わず、リンク識別子が一致する全コピーへ伝播する(唯一の例外)

4分割ゲートの形状同期は、同じ4分割に属する4象限それぞれが個別に同期されます。

グループスコープへのコピー(2.10.3)と All Samples への昇格(2.10.4)で作られる家系だけは、リンク識別子も新しく発行されるため、元とは連動しません。

2.11.3 Unique がオフのとき/オンのとき

Unique は「このゲートを、このサンプルだけの独立したゲートにするかどうか」を決めるスイッチです。ゲート行の右端の「U」チェックボックスで切り替えます。

変更操作の伝播範囲の違い

操作 Unique オフ(リンクされた共有ゲート・既定) Unique オン(独立ゲート)
形状(移動・リサイズ・頂点編集) 同じリンク識別子を持つ他サンプルの全コピーへ反映される このサンプルだけが変わる
名前の変更 同じリンク識別子を持つ全コピーへ反映される このサンプルだけが変わる
色の変更 同じリンク識別子を持つ全コピーへ反映される このサンプルだけが変わる
ツリー内の親子移動 同じリンク識別子を持つ他ファイルのコピーにも同じ再配置が反映される このサンプルだけが動く
削除 アクティブグループのスコープ内の各ファイルから、同じリンク識別子のゲートが子孫ごと削除される このサンプルからのみ削除される
削除確認の文言 All Samples タブ:「ゲート「〜」を全サンプルから削除?」/グループタブ:「ゲート「〜」をグループ「〜」内の全サンプルから削除?」 「ゲート「〜」をこのサンプルから削除?」
最後に表示した軸・グラフ種類 全コピーへ伝播する オンでも全コピーへ伝播する(唯一の例外)

切り替えたときに起こること

Unique をオンにする Unique をオフにする
取り消し履歴 冒頭で必ず1回積む 冒頭で必ず1回積む
名前 現在の名前から末尾の「-数字」を除いた基底名を求め、全ファイルを走査して、同じリンク識別子を持つ他の Unique ゲートの末尾「-N」の最大値を調べ、「基底名-(最大+1)」にする(最初の独立化なら「-1」) 下記の復帰処理で共通名に戻る(オン中に付いた「-N」は上書きされる)
新しいランダム色を振り直し、リンク側と見分けられるようにする 復帰先の兄弟の色をコピーする
形状 変わらない 復帰先の兄弟の形状をコピーする
以後の扱い 形状・名前・色・ツリー内の位置・削除がこのサンプルだけに閉じる 共通ゲートの家系に戻る

Unique をオフに戻したときの詳しい復帰手順

  1. まず、同じリンク識別子を持つ「非 Unique の兄弟」を全ファイルから探します。見つかれば、その形状・色・名前をそのままコピーして共通ゲートへ復帰します。
  2. 兄弟が1つも見つからない場合(誕生時から一度も共有されたことがない孤立ケース)は、まず名前末尾の「-N」を除去します。次に、他のファイルから「名前のパス(ルートから葉まで)が一致し・非 Unique・同じグループ識別子」のゲートを探します。
    • 見つかれば、このゲート(子孫を含む)を削除して、そのテンプレートの独立コピーで同じ位置に置き換えます。リンク識別子をテンプレートから受け継ぐので、以後は本当にその家系の一員になります。
    • どこにも見つからなければ、Unique の解除と「-N」の除去だけを反映して終わります(形状と色は変更されません)。

いずれの切り替えでも、完了後にツリー・全グラフウィンドウ・レイアウトが更新されます。

2.11.4 グループスコープによるゲートの可視性

ゲートには作成時にグループ識別子が刻まれます(All Samples タブで作れば無所属、グループタブで作ればそのグループ)。可視かどうかは次のように決まります。

表示している場所 可視になるゲート
レイアウト・統計など 常にすべて可視
All Samples タブ グループ無所属のゲートのみ
グループタブ グループ無所属(All Samples ゲート)は常に可視。それ以外はそのグループに属するゲートだけ

グラフウィンドウもタブの切り替えに追従し、ゲートの外形線・クリック対象・ラベルが変わります。レイアウトのタイルは意図的にこのフィルタの対象外で、常にすべて表示されます。

タブを切り替えて選択中のゲートがスコープ外になると、ハンドルは消えますが選択自体は保持されるため、タブを戻せば選択が復元されます。


2.12 ゲート行の右クリックメニュー

ゲートツリーのゲート行を右クリックすると、3つの項目が表示されます。項目の間にはそれぞれ区切り線が入ります。

項目
名前変更
───────
色変更
───────
ゲート削除

サンプル(ファイル)行を右クリックしても、メニュー項目は一切表示されません。

「グラフウィンドウで開く」はダブルクリック、「レイアウトに追加」はドラッグ&ドロップ、Unique は行内のチェックボックスで到達できるため、メニューには重複させていません。

Windows版との違い: ありません。同じ3項目「名前変更」「色変更」「ゲート削除」で、サンプル行では何も出ない点も同じです。

2.12.1 名前変更

操作手順

  1. ゲート行を右クリックし、「名前変更」を選ぶ。
  2. ダイアログ(メッセージ「ゲート名」、幅 220 × 高さ 22 の入力欄に現在の名前が初期入力される)が開く。
  3. 名前を入力して「OK」を押す。「キャンセル」なら変更しない。

結果

  • 入力は前後の空白がトリムされます。空文字だった場合、または現在の名前と同じ場合は何も起きません(取り消し履歴も積まれません)。
  • 変更があれば取り消し履歴を積んでから名前が設定されます。
  • 名前は同じリンク識別子を持つ非 Unique の全コピー(他ファイル含む)へ反映され、ツリー・全グラフウィンドウ・レイアウトが更新されます。Unique なゲートは自分だけが変わります。
2.12.2 色変更

操作手順

  1. ゲート行を右クリックし、「色変更」を選ぶ。
  2. システムの色ピッカーが開く(初期色は現在のゲート色。色が未設定なら #e0004d)。
  3. 色を選ぶ。OK / Cancel はなく、色が変わるたびに即座に反映されます。

結果

  • メニューを選んだ時点で取り消し履歴が1回積まれ、さらに色が変わるたび(ドラッグ中は連続して)取り消し履歴が積まれます。
  • 色は同じリンク識別子を持つ非 Unique の全コピーへ反映され、ツリー・全グラフウィンドウ・レイアウトが更新されます。
2.12.3 ゲート削除(1件)

右クリックメニューの「ゲート削除」、ツリーで1件選択して Delete キー、グラフウィンドウで選択して Delete キー(⌦ も同じ)のいずれでも実行できます。

確認メッセージは状況によって3通りに分かれます。

状況 メッセージ
対象が Unique 「ゲート「(名前)」をこのサンプルから削除?」
非 Unique・アクティブタブが All Samples 「ゲート「(名前)」を全サンプルから削除?」
非 Unique・アクティブタブが特定グループ 「ゲート「(名前)」をグループ「(グループ名)」内の全サンプルから削除?」

ボタンは「削除」/「キャンセル」です。

  • 「削除」を選ぶと、取り消し履歴を積んだうえで削除されます。Unique なら当該ファイルのみ非 Unique ならアクティブグループのスコープ内(All Samples タブなら全ファイル)の各ファイルから「同じリンク識別子かつ非 Unique」のゲートを探して、その子孫ごと削除します。
  • 「キャンセル」を選ぶと何も起きません。
  • 削除された母集団を表示していたグラフウィンドウは自動的に閉じられます。
2.12.4 ゲート削除(複数選択)

ツリーで複数行を選択して Delete キーを押したときの動作です。

選択内容 動作
ファイル行が1つでも含まれる 「ファイルの削除」とみなし、選択中のファイルのみを削除する。同じ選択にゲート行が混ざっていても、そのゲートは削除されない
ゲート行だけ・1件 2.12.3 のスコープ別確認ダイアログ
ゲート行だけ・2件以上 「選択した (件数) 個のゲートを削除しますか?」という1回きりの確認(ボタンは「削除」/「キャンセル」)。「削除」なら取り消し履歴を1回だけ積んでから各ゲートを削除するので、⌘Z 一回で全部戻せます

2.13 取り消しとやり直し

ゲート操作は取り消し(Undo)できます。

到達方法 内容
左パネル「FCSファイル」ヘッダー右端のボタン「↩ 取り消し」 ツールチップ「ゲートの作成・コピー・変更を取り消す (Cmd/Ctrl+Z)」
編集メニュー「元に戻す」 ⌘Z
編集メニュー「やり直す」 ⇧⌘Z
  • レイアウトビューが非アクティブのときは、メニューの「元に戻す」「やり直す」も左パネルのボタンと同じゲート Undo を実行します。
  • 取り消しは、ゲート操作とファイル/グループ操作を実際に行われた時系列の新しい順に1回ずつ取り消します。
  • ゲート側のスナップショットは全ファイルのゲート情報を最大30段まで保持します(超えると古い順に破棄されます)。
  • ⇧⌘Z で対称にやり直せます。

取り消し履歴が積まれるゲート操作

操作 積まれる単位
ゲートの作成 1回(4分割は4件作成前に1回、2分割は2件作成前に1回)
編集ドラッグ 1ドラッグにつき最初の1フレームで1回
削除 1回(複数選択削除は全体で1回)
名前変更 1回(変更が無い場合は積まない)
色変更 メニューから開くときに1回+色が変わるたび毎回
Unique の切り替え 1回
ツリー内の移動 1回(親が変わらない場合は積まない)
別サンプルへのコピー 1回
グループスコープへのコピー・All Samples への昇格 1回

ゲート操作は未保存フラグを立てるため、保存確認の対象になります。未保存のままウィンドウを閉じようとすると「ウィンドウを閉じますか?」の確認(ボタンは「保存して閉じる」/「保存せずに閉じる」/「キャンセル」)が、アプリを終了しようとすると「アプリを終了しますか?」の確認(ボタンは「保存して終了」/「保存せずに終了」/「キャンセル」)が表示されます。


2.14 ゲート表示に関するその他の設定
2.14.1 ゲートをカラー表示(表示メニュー)

メニューバー「表示」メニューのチェック式項目「ゲートをカラー表示」です。ツールチップは「オンにすると、レイアウトのゲート線・ゲート名を各ゲートの色で表示します(従来の表示)。オフ(既定)では全て黒で表示します。この設定は次回起動時にも引き継がれます。」

選択肢 結果
オン レイアウトのゲート線・ゲート名を各ゲートの色で表示
オフ(既定) すべて黒(#000000)で表示
  • 設定は保存され、次回起動時にも引き継がれます。
  • 切り替えると、開いている全レイアウトウィンドウが即座に再描画されます。
  • 影響するのはレイアウトの描画と PDF / PPTX などの書き出しだけです。ワークスペースのグラフウィンドウは対象外で、常にカラー表示です。
  • NeoDraw ではこの項目自体が存在しません。
2.14.2 グラフウィンドウとレイアウトでのゲート線の太さ
表示場所 線の太さ
ワークスペースのグラフウィンドウ 2 pt(白のハローは片側 0.5 px)
レイアウトのプロットタイル 1 pt(手動の上書きが無い場合)
2.14.3 ゲートスタイル(レイアウトタイルごとの個別設定)

レイアウトエディタでプロットタイルを右クリックし、「ゲートスタイル」サブメニューからゲート名を選ぶと、そのタイルのそのゲートだけの色・線幅を変更できます。

  • サブメニューには、そのタイルの全ゲート(4分割・2分割の兄弟ゲートを含む)が名前で並びます(名前が空なら内部 ID)。
  • ゲートが0件のタイルでは、メニュー項目自体が**無効(グレーアウト)**になります(非表示にはなりません)。
  • 項目を選ぶと 220 × 130 px のフローティングパネル(角丸 7・影付き)が開きます。ヘッダーをドラッグして移動できます。ヘッダーには「ゲート: (ゲート名)」と「✕」の閉じるボタンがあります。
コントロール 内容
「色:」 カラーウェル(44 × 22)
「線幅:」 スライダー(最小 0.5・最大 8・ステップ 0.1)+数値入力欄(幅 40)
  • 末尾に「このプロットのゲートだけを変更します」という注記(10.5 pt)が入ります。
  • OK / Cancel は無く、色・線幅とも即時反映されます。
  • 1操作セッション中の最初の変更でのみ取り消し履歴を1回積みます。
  • パネルの外を左クリックまたは右クリックすると閉じます(そのクリック自体は消費されません)。
  • スライダーの初期値は、手動の上書きがあればその値、無ければレイアウトの既定 1 pt です。
2.14.4 ゲートを図形に変換(PPTX 書き出し)

書き出しダイアログで形式に PPTX を選んだときだけ表示されるオプション欄にあるチェックボックスです。

項目 既定 内容
「ゲートを図形に変換」 オン オンにすると PPTX 上でゲートが編集可能な図形として書き出される
「目盛りをテキストに変換(指数は上付き)」 オン 同じ欄に縦に並ぶもう1つのオプション

PPTX 以外の形式を選ぶと、この欄自体が非表示になります。

2.14.5 集団(ゲート)プルダウン(レイアウトのプロット設定)

レイアウトのプロットタイル設定パネルの先頭にある「集団(ゲート)」プルダウンです。

選択肢 内容
「ungated(全細胞)」 母集団を指定しない(先頭項目)
(以降) そのファイルの全ゲートが登録順に並ぶ(表示名はゲート名、無ければ内部 ID)
  • 変更するとタイルの母集団が切り替わります。
  • 複数のタイルを選択している場合は、選んだゲートの名前でターゲット側ファイルのゲートを引き当てて各タイルへ適用します。別のファイルのタイルでも、同じ名前のゲートがあれば追随します。
  • 重ね合わせを持つタイルでは、同じファイルの重ね合わせ側の母集団も同時に更新されます。
2.14.6 ファイルを削除するときのゲートの扱い

左パネルの「選択削除」ボタン、またはツリーでファイル行を選択して Delete キー(⌦ も同じ)を押したときの動作は、アクティブなタブによって変わります

アクティブタブ ボタン名 確認ダイアログ 結果
All Samples 「選択削除」 メッセージ「選択したサンプルを削除しますか?」/説明「(件数) 個のサンプルを完全に削除します。(ゲートも削除されます)」/ボタン「削除」「キャンセル」 「削除」でサンプルとそのゲートが完全に削除される
特定のグループ 「グループから除外」 メッセージ「(件数) サンプルをグループ「(グループ名)」から除外しますか?」/ボタン「除外」「キャンセル」 「除外」でグループから外れるだけ。ファイルもゲートも削除されない

第3章 Compensation(蛍光補正)

NeoFlow の Compensation エディタは、FCS ファイルが持つ補償行列($SPILLOVER)を、蛍光チャンネルの総当たり散布図を見ながら直接調整するための専用ウィンドウです。散布図のドラッグ、スライダー、数値入力の 3 通りで係数を変更でき、確定した値は原則として読み込み済みの全ファイルへ名前一致で伝播します。調整した行列は JSON ファイルへ書き出せるほか、装置の指紋(機種名・シリアル番号・パラメーター構成)に紐づけたプリセットとして保存し、次回同じ装置の FCS を読み込んだときに自動適用させることもできます。

この章では、エディタの開き方と画面構成、3 通りの調整方法、表示の絞り込み、リセット、書き出し/読み込み、プリセット、自動 Compensation、そして取り消し(⌘Z)と全ファイル伝播の正確な挙動を順に説明します。


3.1 Compensationエディタを開く
3.1.1 開き方

ワークスペース上部のメニューバーにある「🎛️ Compensation」ボタンを押します。メニューバーの並びは左から次のとおりです。

位置 内容
ロゴ |「📥 FCSインポート」「💾 保存」「📂 開く」|「🖼️ レイアウト」「📊 統計」「🎛️ Compensation」
(スペーサ)「自動Compensation」チェックボックス、適用状況テキスト、区切り線、ステータス表示

「🎛️ Compensation」はアイコンとラベル「Compensation」を縦に積んだボタンです。押すと、対象ファイル 1 つに対して独立したエディタウィンドウ(モードレス)が開きます。

mac 版ではこのボタンが唯一の入口で、アプリケーションメニューには Compensation エディタを開く項目はありません。

なお、レイアウト画面を表示している間は「📊 統計」とともにこのボタンは非表示になります。ワークスペース画面に戻ると再び表示されます。

3.1.2 対象ファイルの決まり方

エディタが対象とするファイルは、ボタンを押した時点で次の順に決まります。

条件 対象になるファイル
左ツリーでファイル行を選択している その選択中のファイル
左ツリーでゲート行を選択している そのゲートの親ファイル
何も選択していない アクティブグループの先頭ファイル
読み込み済みファイルが 1 つも無い 何も起きない(ウィンドウは開かない)

エディタを開いたあとでも、ヘッダー 2 行目の「ファイル:」プルダウンで対象を切り替えられます(3.3.1 参照)。

3.1.3 ウィンドウのタイトルとサイズ

ウィンドウタイトルは「Compensation — 」+拡張子を除いたファイル名です。「ファイル:」プルダウンで対象を切り替えると、タイトルも追随して更新されます。

ウィンドウはタイトルバー付き・クローズ可・リサイズ可・最小化可です。サイズについては次のように決まります。

項目
最小サイズ(コンテンツ) 700 × 420 pt。これ以上は縮まない(縮むとフッターの微調整スライダー等が隠れてしまうため明示的に設定されている)
初期の幅 行ヘッダ幅 32 + セル最大サイズ 160 × 表示チャンネル数 + 16 を計算し、下限 700 pt・上限「画面幅 × 0.9」でクランプした値
初期の高さ ヘッダー・フッターを含む高さとグリッド本体の高さの合計を、下限 420 pt・上限「画面高 × 0.8」でクランプした値
表示位置 幅・高さを決めたあと画面中央に配置

画面幅の 90 %・画面高の 80 % は上限であり、チャンネル数が少なく必要が無ければそれより小さいサイズで開きます。


3.2 画面構成
3.2.1 全体の並び

エディタウィンドウは上から順に、次の要素で構成されます。

内容
ヘッダー1行目 タイトルラベル「Compensationエディター」と操作ボタン群
ヘッダー2行目 「ファイル:」プルダウン、「集団:」プルダウン、「軸上ドット:」スライダーと数値欄
チャンネル表示フィルタ 表示/非表示を切り替えるチェックボックス群(折り返し表示)
グリッド N × N 散布図(縦横スクロール可)
フッター H / V 微調整パネル(高さ 64 pt 固定・常時表示)
ステータス行 最下段のメッセージ表示
3.2.2 ヘッダー1行目(操作ボタン)

左端に太字 13 pt の固定ラベル「Compensationエディター」が置かれ、その右に次の順でボタンが左詰めで並びます(角丸ボタン・11 pt)。

並び順 ボタン 機能の参照先
1 「FCS既定値に戻す」 3.7.1
2 「すべて0にリセット」 3.7.2
3 「↩ 取り消し」 3.8
4 「💾 保存」 3.10.1
5 「📂 読み込み」 3.10.2
6 「📌 プリセット保存」 3.11.1
7 「🗂 プリセット一覧」 3.11.3
3.2.3 N×N 散布図グリッド

グリッドに並ぶのは、$SPILLOVER の名前と一致し、かつ検出器名が FSC / SSC / TIME で始まらない蛍光チャンネルです。行と列に同じチャンネル群が並び、行チャンネル(Y 軸)×列チャンネル(X 軸)の総当たり散布図になります。

要素 仕様
列ヘッダ(上端) 高さ 32 pt の固定行。背景は淡い青(RGB 0.80 / 0.87 / 0.94)、太字 16 pt、文字は上下左右中央。ツールチップにチャンネル名を表示
列ヘッダのスクロール 垂直方向には動かず、水平位置だけがグリッド本体のスクロールに一方向で追従する
列ヘッダ上でのホイール操作 ヘッダ自身はスクロールせず、同じホイール/トラックパッド操作をグリッド本体へ転送する(ヘッダだけが別位置へずれない)
行ヘッダ(左端) 幅 32 pt、列ヘッダと同じ見た目。文字は 90° 回転し、下から上に読める向き
セル 1 マスの一辺 max(70, min(160, floor((ウィンドウ幅 − 32 − 16) ÷ 表示チャンネル数)))。すなわち 70〜160 pt の範囲
対角セル(行と列が同じチャンネル) 白ではなくグレー 0.95 の空白ビュー(散布図は描かれない)
スクロールビューの余白背景 グレー 0.8
セル内の描画領域
スクロールバー グリッド本体は縦・横ともスクロールバーを持つ。チャンネル数が多く 1 画面に収まらない場合は縦横にスクロールして残りのセルを見る(列ヘッダ側にはスクロールバーは無い)
縮めたときの隠れ方 上端が原点なので、ウィンドウを縮めると下端側から隠れていく
グリッド領域の最小高さ 140 pt。ウィンドウ最小サイズ 700 × 420 と対になって、縮めてもフッターの微調整 UI が消えないことを保証する
再構築のタイミング FCS の読み込みが完了したあと、ウィンドウ幅が 1 pt 以上変わるとグリッドを組み直す
3.2.4 セル1マスの見方

非対角セルはすべて、両軸とも固定の Log スケールで描かれます。表示座標は (log10(max(値, 1)) − log10(1)) ÷ (log10(max(1.01, $PnR)) − log10(1)) で求められ、X 軸には列チャンネルの $PnR、Y 軸には行チャンネルの $PnR を使います。

要素 見た目
背景
通常の点 1.2 × 1.2 の正方形、色は RGBA(20, 30, 50, 0.55) の濃紺半透明
選択中セルの点 不透明の黒
軸上ドット 左端(X 表示座標 ≤ 0)または下端(Y 表示座標 ≤ 0)のどちらか一方だけに張り付いた点は、赤 RGBA(220, 40, 40, 0.82) の円で描かれる。半径は 3.6 参照
枠線 グレー 0.6、線幅 1
右上のラベル 半透明白背景の 2 行、右寄せで「H xx.xx%」「V xx.xx%」を重ねて表示

「H」は行(Y 軸)チャンネル行・列(X 軸)チャンネル列の成分を 100 倍した値、「V」はその転置位置(列チャンネル行・行チャンネル列)の成分を 100 倍した値です。

Windows版との違い: 非選択セルのドット色が RGB(140, 140, 140) の不透明グレーです(mac の濃紺半透明から変更されています)。

3.2.5 ステータス行

ウィンドウ最下段に 11 pt のグレー文字で状況を表示します。

表示 意味
「FCS を読み込み中…」 FCS を非同期で解析中
「FCS 読み込み失敗」 解析に失敗した
「このファイルには Compensation マトリクス($SPILLOVER)が含まれていません。」 この場合、グリッドとチャンネル表示フィルタは空になる
「補正対象の蛍光チャンネルが不足しています。」 対象となる蛍光チャンネルが 0 本
「各プロット内でドラッグ:横→列の補正、縦→行の補正。離すと全ファイルへ適用。」 通常時の案内
その他 JSON 保存・JSON 読み込み・プリセット保存・プリセット削除の各結果メッセージ(3.10、3.11 参照)

3.3 対象ファイルと集団を選ぶ
3.3.1 「ファイル:」プルダウン

ヘッダー 2 行目の左端に、11 pt のラベル「ファイル:」とプルダウン(幅は最大 220 pt)が並びます。

項目 内容
列挙される順序 ワークスペースのファイルリストがその時点で表示している順(Name / Date 列ヘッダのソート切り替えを反映)
更新のしかた ライブ追従ではなく、ウィンドウを開いた時点/ファイルを切り替えた時点のスナップショット
対象範囲 読み込み済みの全ファイル。グループによる絞り込みは適用されない
表示名 拡張子を除いたうえで、実測幅 190 pt に収まるよう中央を省略(先頭…末尾)した文字列。省略は 1 回だけ適用

選択を変えるとエディタが対象ファイルに合わせて再構成され、「集団:」の選択は必ず「ungated(全細胞)」へリセットされます

3.3.2 「集団:」プルダウン

「ファイル:」の右隣に、ラベル「集団:」(11 pt)とプルダウン(幅は最大 220 pt)が並びます。散布図に描く母集団を、そのファイルのゲートで絞り込むためのものです。

選択肢 内容
「ungated(全細胞)」 先頭の既定項目。ゲートで絞らず全イベントを対象にする
(以下、そのファイルのゲート) ゲートの並び順どおりに全ゲートを列挙。親をたどった深さぶん、全角スペース「 」を前置して階層をインデント表示する。名前が付いていないゲートは ID を表示する

選択を変えたときの挙動は次のとおりです。

  • FCS の読み込み中(データ未確定)なら、その場では何もせず、読み込み完了時の再構成で反映されます。
  • 読み込み済みなら、母集団を求め直し、補償値を計算し直し、グリッドを再描画します。
  • 母集団が解決できない場合は全イベントへフォールバックします。
  • 母集団が 2500 件を超えるときは、等間隔サンプリングで 2500 件へ間引いて描画します。
  • ゲートの内外判定には、確定済みの補償状態のデータを使います(エディタがプレビュー用に自前で読み込んだ未補償データではありません)。

3.4 補正値を調整する — 3つの方法

Compensation エディタでは、同じ係数を 3 通りの方法で調整できます。どの方法でも、確定した瞬間に読み込み済みの全ファイルへ伝播します(3.9 参照)。

3.4.1 H と V の意味

散布図 1 マスは、行チャンネル(Y 軸)と列チャンネル(X 軸)のペアに対応します。ここで編集できる係数は 2 つあります。

記号 対応する行列成分 フッター見出しでの説明 ドラッグ方向
H 行(Y 軸)チャンネル行 × 列(X 軸)チャンネル列 「H: <X 軸名>への補正」 水平(横)ドラッグ =「列への補正」
V 列(X 軸)チャンネル行 × 行(Y 軸)チャンネル列 「V: <Y 軸名>への補正」 垂直(縦)ドラッグ =「行への補正」

セル右上に重ねて表示される「H xx.xx%」「V xx.xx%」は、この 2 つの成分をそれぞれ 100 倍したものです。

3.4.2 方法1: 散布図をドラッグする

手順

  1. 調整したい非対角セルの上でマウスボタンを押します。押した時点でそのセルが選択状態になり、それまで選択されていたセルの点は灰(通常色)へ戻り、新しく選択したセルの点は不透明の黒になります。同時にフッターの微調整パネルに、そのセルの H / V が表示されます。
  2. そのままドラッグします。移動量が |dx| < 3 px かつ |dy| < 3 px の間は方向が未確定で、何も起こりません。
  3. 3 px を超えた時点で方向が固定されます。|dx| > |dy| なら水平(H を編集)、そうでなければ垂直(V を編集)です。方向が確定したその瞬間に、取り消し用のスナップショットが 1 回だけ積まれます。
  4. ドラッグしている間は、そのセルに関係する 2 チャンネルだけを計算し直してライブで再描画します。フッターのスライダー・表示バー・数値欄も同時に追随します。
  5. マウスボタンを離すと確定し、全ファイルへ伝播したうえで、全セルを計算し直して再描画します。

目標値の求め方

ドラッグの基準は、押した時点でのそのセルの中央値を表示座標に直した位置です。そこへ「移動ピクセル数 ÷ セル一辺の長さ」を加え、0〜1 にクランプしてから Log の逆変換で値に戻したものが目標値になります。この目標値に対して、「補償後の対象チャンネルの中央値がその目標値になる係数」を二分探索で求めます。探索範囲は元の係数 ± 0.8、反復は 30 回で、範囲内に解が無い場合は近い側の端にクランプされます。

注意

方向が確定しないままマウスを離した場合(=ドラッグせずクリックしただけの場合)は、確定も取り消しスナップショットの追加も行われません。セルの選択とフッターへの表示だけが行われます。

3.4.3 方法2: フッターのスライダーを動かす

フッターの微調整パネルは、ウィンドウ下部(グリッドとステータス行の間)に高さ 64 pt で常時表示されています。

セル未選択のとき

案内文「プロット内のセルをクリックすると、ここで補正係数を微調整できます。」だけが表示され、スライダーや数値欄を触っても安全に無反応です(どの成分にも結び付いていない状態)。

セルを選択したとき

見出しが「微調整: <Y 軸名> ← <X 軸名>(H: <X 軸名>への補正、V: <Y 軸名>への補正)」(太字 10 pt・グレー 0.27)に変わり、その下に H 行と V 行が等分幅で横に並びます。

各行は左から「H:」/「V:」ラベル(太字 11 pt・幅 18 pt)→ スライダー+表示バー → キー操作ヒント → 数値欄 → 「%」ラベル、の順です。

部品 仕様
スライダー範囲 −1 〜 1(連続変化)
スライダーと係数の対応 非線形(平方根)。スライダー位置 s から係数へは s ≥ 0 なら s²、s < 0 なら −s²、係数 c からスライダー位置へは c ≥ 0 なら √min(1, c)、c < 0 なら −√min(1, −c)。0 付近の可動域が広く取られ、細かい調整がしやすい
表示バー スライダーの直下、高さ 4 pt の表示専用(操作不可)。トラックはグレー 0.87、塗りは中央 50 % を基準に係数の符号側へ伸びる青(#4a8ee8)
スライダー+バーの幅 行幅から固定要素(ラベル 18 + 数値欄 56 +「%」ラベル幅 + 間隔 18)を引いた残りの 70 % に比例で固定
数値欄 幅 56 pt・右寄せ・11 pt・枠付き。値は「係数 × 100」を小数 2 桁で表示(単位「%」は右隣の固定ラベル)

手順

  1. 調整したいセルをクリックして選択します。
  2. H 行または V 行のスライダーをドラッグします。マウスを押した時点で、1 ドラッグにつき 1 回だけ取り消しスナップショットが積まれます。
  3. ドラッグ中は係数が更新され、数値欄と表示バーが同期し、そのセルだけがライブ再描画されます。
  4. マウスを離すと確定し、全ファイルへ伝播します。
3.4.4 方法3: 数値を直接入力する(↑/↓キーを含む)

手順

  1. セルを選択し、H 行または V 行の数値欄をクリックして編集状態にします。
  2. パーセント値を入力します(表示は小数 2 桁)。
  3. Enter キーを押すか、フォーカスを他へ移すと確定します。確定時には、取り消しスナップショットの追加(最初の編集から 500 ms のデデュープ付き)→ 係数の反映 → スライダー/表示バーの再同期 → ライブ再描画 → 即座に全ファイルへの確定、が順に行われます。
  4. 数値として解釈できない文字列を入力した場合は、現在の値へ戻されます。

キーボードでの増減

数値欄とスライダーの間には、9 pt のグレー文字で「↑/↓ ±1; Shift+↑/↓ ±0.1」というヒントが常時表示されています。

キー 増減量
↑ / ↓ ±1.00 %(=係数 ±0.01)
⇧↑ / ⇧↓ ±0.10 %(=係数 ±0.001)

数値欄を編集中に押すと表示値がその量だけ増減し、そのつど通常の確定処理(係数の反映 → 再同期 → ライブ再描画 → 全ファイルへの確定)を通ります。


3.5 表示チャンネルを絞り込む

チャンネル数が多いとグリッドが巨大になるため、表示するチャンネルを絞り込めます。

場所: ヘッダー 2 行目の下、グリッド列ヘッダの上。

表示のしかた

  • $SPILLOVER の対象となる蛍光チャンネル全部(現在非表示にしているものも含む)に、チェックボックスが 1 つずつ並びます。
  • ラベルはチャンネルの表示名から末尾の "-A" を取り除いたもの(11 pt)です。
  • 幅に収まらない分は次の行へ折り返します(横の間隔 8、縦の間隔 4、行の高さ 20)。折り返しに応じて領域の高さも自動で変わります。

操作と結果

状態 結果
チェック ON そのチャンネルを表示する
チェック OFF そのチャンネルを行・列とも完全にグリッドから除外する
すべて OFF グリッド領域に「すべてのチャンネルが非表示です。上のチェックボックスで表示するチャンネルを選択してください。」と表示される
ファイルに $SPILLOVER が無い チェックボックスが 1 つも出ない(フィルタ自体が空になる)

チェックを切り替えるとグリッドが再構築されます。この設定はワークスペースファイル(.faws)に、ファイルごとの設定(files[].compHiddenChans)として保存・復元されます。ただし表示上のフィルタなので、切り替えただけではワークスペースの未保存フラグは立ちません


3.6 軸上ドット(赤ドットのサイズ)

ヘッダー 2 行目の右端(「集団:」プルダウンの右)に、ラベル「軸上ドット:」(10 pt・グレー)とスライダー、数値フィールドが並びます。

部品 仕様
スライダー 小コントロールサイズ、幅 90 pt、最小 0.1・最大 1.5
数値フィールド 幅 44 pt・右寄せ・編集可能
刻み 0.05 単位でスナップ&クランプ(表示は小数 2 桁)
既定値 0.5
連動 スライダーと数値欄は双方向に同期する

この値が効く対象

散布図で、左端(X 表示座標 ≤ 0)または下端(Y 表示座標 ≤ 0)のどちらか一方だけに張り付いた点は、赤い円で描かれます。その半径は

r = max(1.0, 軸上ドット値 × √(同一ピクセルに重なった点数))

です。値を大きくすると、重なりの多い軸上の点ほど大きく描かれます。

保存と適用範囲

  • 値を変えると、そのウィンドウの全セルへ配って即座に再描画します。
  • 値はアプリ全体のグローバル設定として扱われ、ワークスペースファイル(.faws)の全体設定 extras["compAxisRedScale"] として保存・復元されます。
  • ただし、エディタウィンドウが保持している値はそのウィンドウを開いた時点のグローバル値のコピーです。変更するとグローバル値には書き戻されますが、再描画されるのは自分のウィンドウのセルだけで、すでに開いている別の Compensation エディタウィンドウには即時反映されません

3.7 リセットする — 2つのボタンの違い

ヘッダー 1 行目には性質のまったく異なる 2 つのリセットボタンがあります。適用範囲が違う点に注意してください。

3.7.1 「FCS既定値に戻す」

動作

  1. 現在の行列を取り消しスタックへ積みます(やり直しスタックは破棄)。
  2. 行列を、このエディタウィンドウを開いた時点で捕捉した FCS 既定の $SPILLOVER へ戻します。
  3. 編集中のファイル 1 つだけへ確定します。

適用範囲: このファイルのみ。他のファイルの補償行列は書き換えません。「すべて0にリセット」「↩ 取り消し」が全ファイルへ伝播するのと非対称なので、混同しないでください。

このボタンにツールチップはありません。

3.7.2 「すべて0にリセット」

ツールチップ: 「対角成分(100%)以外をすべて0%にリセット」

動作

  1. 現在の行列を取り消しスタックへ積みます。
  2. 行列を N × N の単位行列(対角成分=1.0、それ以外=0.0)へ置き換えます。
  3. 全ファイルへ伝播して確定します。
3.7.3 2つのリセットの比較
「FCS既定値に戻す」 「すべて0にリセット」
戻す先 ウィンドウを開いた時点の FCS 既定の $SPILLOVER 単位行列(対角 100 %、他 0 %)
適用範囲 編集中のファイルのみ 読み込み済みの全ファイル
取り消し(⌘Z)の対象 なる なる
ツールチップ なし あり

3.8 取り消し(⌘Z)とやり直し(⇧⌘Z)
3.8.1 操作方法
操作 方法
取り消し ヘッダー 1 行目の「↩ 取り消し」ボタン、または ⌘Z、または編集メニューの「元に戻す」
やり直し ⇧⌘Z、または編集メニューの「やり直す」

「↩ 取り消し」ボタンのツールチップは「直前の変更を取り消す (⌘Z)」です。Compensation エディタが前面にあるとき、編集メニューの取り消し/やり直しはエディタの補償履歴へ振り分けられます。

Windows版との違い: 同じボタンのツールチップが「直前の変更を取り消す (Ctrl+Z)」になります。

3.8.2 どこまで取り消せるか(履歴に積まれる 6 経路)

取り消し履歴に積まれるのは、次の 6 つの操作だけです。

# 操作 積まれる粒度
1 散布図セルのドラッグ 方向が確定した瞬間に 1 回(=1 ドラッグ 1 回)
2 フッターのスライダー・ドラッグ ドラッグ開始時に 1 回(=1 ドラッグ 1 回)
3 フッター数値欄の編集 最初の編集から固定 500 ms のデデュープ(連続した細かい編集は 1 回にまとめられる)
4 「FCS既定値に戻す」 押すたびに 1 回
5 「すべて0にリセット」 押すたびに 1 回
6 「📂 読み込み」による JSON 読み込み 読み込みごとに 1 回
3.8.3 履歴の上限とやり直し
項目 仕様
履歴の上限 30 段。超えると古いものから破棄される
新しい変更を積んだとき やり直し(redo)の履歴は全消去される
取り消しの動作 履歴から 1 つ取り出し、その直前の現行行列をやり直し履歴へ積んでから、取り出した行列を適用する
履歴が空のとき 何も起きない。ボタン自体はグレーアウトしない
3.8.4 取り消しの適用範囲(誤解しやすい点)

「↩ 取り消し」/⌘Z による取り消しは、編集中のファイルだけを元に戻すのではなく、確定と同じ経路で全ファイルへ伝播します。 つまり取り消し後の行列が、名前一致で読み込み済みの全ファイルへ再びコピーされます。

一方、「FCS既定値に戻す」だけは単一ファイルへの適用です。したがって次のような組み合わせになります。

操作 伝播範囲
散布図ドラッグの確定(マウスアップ) 全ファイル
スライダーの確定(マウスアップ) 全ファイル
数値欄の確定(Enter/フォーカスアウト/↑↓キー) 全ファイル
「すべて0にリセット」 全ファイル
「↩ 取り消し」/⌘Z/⇧⌘Z 全ファイル
「📂 読み込み」 全ファイル
「FCS既定値に戻す」 編集中のファイルのみ

3.9 全ファイルへの伝播で何が起きるか
3.9.1 名前一致でのコピー

全ファイルへの伝播では、次の処理が行われます。

  1. ワークスペースを「変更あり(未保存)」の状態にします。レイアウトに変更が無くても、補償の変更は保存対象の変更として扱われます。
  2. 編集中のファイルへ新しい補償行列を適用します。
  3. そのうえで、他のすべてのファイルについて、そのファイル自身の $SPILLOVER のチャンネル名(大文字化)を索引にして、編集元の行名・列名と名前が一致する成分だけをコピーします。

この方式のため、

  • サイズやチャンネルの並びが違うファイルでも、そのファイル自身の行列の形は保たれます。
  • 名前が一致しない行・列は、元の値のまま残ります。
3.9.2 伝播後に更新されるもの

各ファイルは補償行列を差し替えたうえでデータ版数が 1 つ進み、補償の使用が有効になり、データストアへ再登録されて背景処理で再補償されます。

画面の更新通知は処理の最後に 1 回だけまとめて行われ、次が実行されます。

  • ファイル一覧の更新通知
  • 表示中でないものも含めた全レイアウトタブを横断し、影響を受けるファイルを参照しているプロット項目の GPU キャッシュを破棄
  • グラフウィンドウの再描画
  • 表示中レイアウトの再構築

「FCS既定値に戻す」による単一ファイルへの確定でも、同様にデータ版数の更新・再登録・背景での再補償が行われ、そのファイルだけを対象にした補償変更通知(該当プロットの GPU キャッシュ破棄+グラフウィンドウ/レイアウトの再描画)が出ます。

3.9.3 伝播しても更新されないもの(開いたままの別ウィンドウ)

Compensation エディタは、外部からの補償変更を自動では追従しません。 別の Compensation エディタウィンドウでの編集や、「自動Compensation」チェックボックスの切り替えによってそのファイルの補償行列が変わっても、開いたままのエディタの行列表示は更新されません。最新の状態を反映させるには、「ファイル:」プルダウンでそのファイルを選び直して(=再構成させて)ください。


3.10 行列をファイルに書き出す/読み込む
3.10.1 「💾 保存」(行列 JSON の書き出し)

ツールチップ: 「マトリクスをJSONファイルに書き出す($CYT/$CYTSN/$PnVも含む)」

(ボタンのラベルからは "(.json)" を意図的に外し、JSON 形式である旨はツールチップに残しています。)

手順と結果

  1. ボタンを押すと、まず現在の行列が装置指紋キーのプリセットにも同時保存されます(3.11.2 参照)。ファイルへ書き出す前に必ず実行されます。
  2. 続いて保存ダイアログが開きます。初期ファイル名は「compensation_matrix.json」、許可される拡張子は json、初期ディレクトリはアプリの既定保存先です。
  3. 保存に成功すると、ステータス行に「マトリクスを保存しました(プリセットにも反映)」と表示されます。
状況 表示
成功 ステータス行「マトリクスを保存しました(プリセットにも反映)」
書き出し失敗 アラート「保存エラー: <詳細>」
対象の行列が取得できない アラート「マトリクスがありません」

書き出される JSON の内容

項目 内容
savedAt 書き出した時刻(ISO8601 形式)
cyt $CYT(機種名)
cytsn $CYTSN(シリアル番号)
pnvs $PnV の辞書(例: {"$P1V": …}
spillover チャンネル名の配列(names)と行列(mat)

ファイルは整形(インデント付き)され、キーは名前順に並べて書き出されます。

3.10.2 「📂 読み込み」(行列 JSON の読み込み)

ツールチップ: 「保存済みJSONファイルからマトリクスを読み込む」

手順

  1. ボタンを押すと開くダイアログで JSON ファイルを 1 つ選びます(json のみ・複数選択不可・ディレクトリ選択不可)。
  2. ファイルが正しい形式でない、またはチャンネル名か行列が空の場合は、アラート「無効なマトリクスファイルです」が出て中止されます。
  3. ファイル内のチャンネル数が現在のファイルと異なる場合は、確認アラートが出ます。
ダイアログ 内容
メッセージ 「チャンネル数が異なります(ファイル:N, 現在:M)。チャンネル名で対応付けて読み込みますか?」
「読み込む」 名前一致による対応付けで読み込みを続行する
「キャンセル」 何もせず中止する
  1. 続行すると、取り消し履歴へ 1 回積んだうえで、現在のチャンネル名と読み込んだチャンネル名を大文字化した名前一致で突き合わせ、一致した成分だけを現在の行列へ代入します。一致しなかった行・列は現状のままです。
  2. その後、全ファイルへ伝播して確定し、グリッドを再描画します。

結果表示

ステータス行に「マトリクスを読み込みました」と表示されます。ファイル内の保存日時が ISO8601 として解釈できる場合は、続けて「 (保存日: <日本語表記の日時>)」が付きます。


3.11 プリセット

プリセットは、補償行列を装置の指紋(機種名・シリアル番号・パラメーター構成)に紐づけて保存しておく仕組みです。次に同じ装置の FCS を読み込んだとき、条件が揃えば自動的に適用されます(3.12 参照)。

3.11.1 「📌 プリセット保存」

ツールチップ: 「現在のマトリクスを設定として保存(次回同じ装置のFCS読込時に自動適用されます)」

状況 結果
ファイルに $SPILLOVER が無い 何も起きない
$SPILLOVER がある 装置指紋キーでプリセットが保存され、ステータス行に「プリセットとして保存しました(次回同じ装置のFCS読込時に自動適用)」と表示される

このボタンはファイルへの書き出しは行いません。ファイルにも残したい場合は「💾 保存」を使ってください(「💾 保存」はプリセット保存も同時に行います)。

3.11.2 装置指紋 — どうやって装置と紐づくのか

プリセットの保存・自動適用・一覧・削除は、すべて同じ「装置指紋キー」を共有します。UI 上には表示されませんが、仕組みを知っておくと動作を理解しやすくなります。

項目 内容
キーの作り方 接頭辞 fca_comp_{"cyt": $CYT, "cytsn": $CYTSN, "pnvArr": [$P1V, $P2V, …]} をキー名順に整列した JSON を Base64 化した文字列
$CYT / $CYTSN / $PnV の取得 FCS を読み込むときに前後の空白を取り除いて保持する
$PnV の並び $P1V から番号順に集め、欠番が現れた時点で打ち切る。パラメーター数は $PAR、無ければ 100 とみなす
保存先(mac) アプリの環境設定領域(UserDefaults)
安全弁 一覧・削除の対象は接頭辞 fca_comp_ を持つキーだけ。無関係な設定は列挙も削除もされない

Windows版との違い: プリセットの保存先が %LOCALAPPDATA%\NeoFlow\comp_presets\*.json で、キーはプリセット JSON の絶対パスになります。一覧に表示する内容の整形と並び順は mac と共通の実装を使っており、両 OS で一致します。

3.11.3 「🗂 プリセット一覧」

ツールチップ: 「保存済みプリセットの一覧を表示(機種名・シリアル番号・保存日・パラメーターの種類/選択して削除)」

押すと「補償プリセット一覧」という別ウィンドウが開きます。

項目 仕様
同時に開ける枚数 1 枚だけ。すでに開いている場合は内容を読み直して前面に出す
ウィンドウ タイトルバー付き・クローズ可・リサイズ可、初期サイズ 860 × 420、画面中央に表示
閉じたあと ウィンドウは破棄されずアプリ内に保持される。閉じてから開き直すと新しいウィンドウが作られる

上部バーと表

上部バーには「全選択」「選択解除」「選択を削除」の 3 ボタンとステータス文字列が並びます。「選択を削除」は赤い文字色で、チェックが 1 つも入っていない間は**グレーアウト(クリック不可)**です。

表の仕様は次のとおりです(交互行の背景色付き、複数行選択不可、行の高さ 20)。

幅(既定 / 最小) 内容
チェックボックス 24 / 24 削除対象の選択
機種名 180 / 80 $CYT。空なら「-」
シリアル番号 150 / 80 $CYTSN。空なら「-」
保存日 160 / 100 日本語表記の「y/M/d H:mm:ss」。無ければ「-」
パラメーターの種類 320 / 120 「N 種: ch1, ch2, …」の形式
  • 行の並び順は保存日の新しい順です。日付が無い行は末尾に置かれ、同順のものは機種名 → シリアル番号 → 内部キーの順で安定して並びます。
  • 各セルは幅に収まらない部分を末尾省略で表示し、省略前の同じ文字列をツールチップに出します。
  • ステータス文字列は、0 件のときは「保存されているプリセットはありません。」、それ以外は「全N件 / 選択 M件」です。
  • 削除対象はセル内のチェックボックスだけで決まります。 表の行をクリックして選択しても、ダブルクリックしても、何の動作も割り当てられていません(チェックとも連動しません)。
ボタン 動作
「全選択」 すべての行にチェックを入れる
「選択解除」 すべてのチェックを外す
「選択を削除」 チェックした行を削除する(3.11.4)
3.11.4 プリセットの削除
  1. 一覧でチェックボックスを入れます。1 つも入っていない状態では「選択を削除」はグレーアウトしており、押しても何も起きません。
  2. 「選択を削除」を押すと警告アラートが出ます。
ダイアログ 内容
メッセージ 「選択した N 件のプリセットを削除しますか?」
補足 「この操作は取り消せません。」
「削除」 選択したプリセットを削除する
「キャンセル」 何もせず閉じる
  1. 「削除」を選ぶと、接頭辞 fca_comp_ を持つキーだけが削除されます。削除後はチェックがすべて外れ、一覧が再読み込みされます。
  2. 実際に削除できた件数が、一覧ウィンドウのステータスエディタ本体のステータス行の両方に「N 件のプリセットを削除しました。」として表示されます。

この削除は取り消せません(Compensation エディタの ⌘Z の対象にもなりません)。


3.12 自動Compensation
3.12.1 チェックボックス

場所: ワークスペース上部メニューバーの右側(スペーサの後、適用状況テキスト・区切り線・ステータス表示の直前)。ラベルは「自動Compensation」(11 pt)。

項目 内容
既定値 ON
保存 ワークスペースファイル(.faws)には保存されない。アプリを起動するたびに ON へ戻る
レイアウト画面表示中 適用状況テキスト・区切り線・ステータス表示とともに非表示になる
3.12.2 ON にしたときの動作と、自動適用される条件

ON にすると、読み込み済みの全ファイルについて、装置指紋($CYT / $CYTSN / $PnV)が一致する保存済みプリセットを探します。見つかった場合でも、実際に補償行列が差し替えられるのは次の条件を満たすときだけです。

プリセットのチャンネル名の並びと、現在のファイルのチャンネル名の並びが、個数も並び順も(大文字比較で)完全に一致すること。

条件を満たすと補償行列が差し替えられます。このとき、そのファイルの FCS 既定の行列がまだ記録されていなければ、差し替える前に記録されます(OFF に戻したときに復元するため)。

新しく FCS を読み込んだときにも、同じ自動適用処理が走ります。

「📂 読み込み」との違い

「📂 読み込み」(手動) 自動Compensation
対応付けの条件 チャンネル名が一致した成分だけをコピー(個数・並び順が違っても可) 個数も並び順も完全一致した場合に限り、行列ごと差し替え
一致しない行・列 現状維持 (そもそも適用されない)
3.12.3 OFF にしたときの動作

OFF にすると、FCS 既定の行列が記録されているファイルはすべて FCS 既定の行列へ戻されます

ON / OFF どちらの場合も、対象ファイルはデータストアへ再登録され、背景処理で再補償されたうえで、ファイル一覧の更新通知が出ます。

なお、すでに開いている Compensation エディタウィンドウの表示は、このトグルによる変更に自動追従しません(3.9.3 参照)。

3.12.4 適用状況テキスト

「自動Compensation」チェックボックスの右隣に、10 pt の緑色で現在の適用状況が表示されます。対象は左ツリーで現在選択中のファイルです。

条件 表示
自動Compensation が ON、かつ $SPILLOVER があり、かつ装置指紋キーが作れる。該当キーの保存データが無い 「(保存データなし)」
同上で、該当キーの保存データがある 「適用中: 」+保存日時(日本語表記「y/M/d H:mm:ss」)+「 保存」
自動Compensation が OFF 空欄
対象ファイルが無い/保存データが壊れている 空欄

この表示が更新されるのは、ツリーの再読み込み時、ツリーの選択変更時、「自動Compensation」の切り替え時です。


3.13 プレビュー計算とウィンドウのふるまい
3.13.1 プレビューに使うデータ

エディタを開いたとき、および「ファイル:」「集団:」を切り替えたときに、散布図用の値が計算されます。

項目 内容
FCS の解析 非同期で行われる。その間ステータス行に「FCS を読み込み中…」と表示される
母集団の件数 2500 件を上限とし、超える場合は等間隔サンプリングで間引く
補償計算 対象チャンネルの部分行列を 1 回だけ逆行列化して使い回す。Gauss-Jordan 法で解けない特異な列はスキップする
ゲート判定に使うデータ 確定済みの補償状態のデータ(プレビュー用の未補償データではない)

チャンネル名の対応が取れないとき

$SPILLOVER の行列名と実際のチャンネル名の対応が 2 組未満しか取れないファイルでは、エディタを開いた直後の描画に使う一括計算が空を返すため、どのセルにも点が 1 つも描かれません(未補償の生値が代わりに描かれることはありません)。一方、チャンネルを 1 本ずつ求める経路では、対応が 2 組未満の場合や対象チャンネルが対応表に無い場合、未補償の生値がそのまま返されます。

3.13.2 Compensation エディタとワークスペースの結びつき

複数のワークスペースを同時に開いている場合、Compensation エディタはボタンを押した時点で前面にあったワークスペースに束縛されます。エディタ内のすべての操作(ファイル一覧、ゲート一覧、伝播先のファイル群、プリセット保存など)は、その束縛されたワークスペースに対して行われます。エディタウィンドウを閉じると、この結びつきは解除されます。


第4章 レイアウト(1)プロットの配置と設定

レイアウトは、解析したプロットを用紙の上に並べて図版に仕上げるための画面です。この章では、プロットをレイアウトへ置く方法、置いたプロット(プロットタイル)の選択・移動・リサイズ、プロット設定パネルの全項目、プロット上のラベルの編集、ヒストグラムの重ね合わせ、書式のコピー、バッチ帳票、プロットの分解、ゲートスタイルまでを扱います。


4.1 レイアウト画面と各部の名称
レイアウト画面を開く

グラフウィンドウのツールバー右端にある「⤴」ボタンをクリックすると、現在アクティブなレイアウトへプロットが1枚追加され、続けてレイアウト画面へ自動的に切り替わります。すでにレイアウトを開いている場合は、ワークスペースの一覧やグラフウィンドウからレイアウトの用紙上へ直接ドラッグして置くこともできます(詳細は 4.2)。

用紙とグリッド固定

プロットタイルや注釈は用紙の上に配置します。用紙にはグリッド固定(グリッドスナップ)の設定があり、既定はオフです。グリッド固定が有効なとき、タイルをドラッグ移動すると着地点がグリッドへ丸められます。Option キーを押しながらドラッグすると、その操作の間だけグリッド固定を一時解除できます。

ツールバー

この章に関係するツールバーの主な要素は次のとおりです。

要素 位置 用途 参照
「バッチ:」グループ/方向プルダウン、「列数」プルダウン、「Batch」ボタン ツールバー行1(レイアウト名の右) 帳票の一括生成 4.9
線幅欄(数値入力+▼プリセット) ツールバー プロット枠線・目盛り線の太さ 4.6
フォントサイズ欄(数値入力+▼プリセット) ツールバー 選択中ラベルのフォント、またはプロットの目盛り数値フォント 4.6
グループ解除アイコンボタン ツールバー グループ解除、およびプロットの分解 4.10
「最前面へ」「最背面へ」 ツールバー プロットタイルを含む重ね順の変更 4.3
浮動パネル

レイアウトでは次の浮動パネルを使います。

パネル 開き方 内容
プロット設定 プロットタイルをダブルクリック、または右クリック→「プロット設定」 プロット1枚(または選択中の全プロット)の描画設定
凡例(「ヒストグラム凡例」/「プロット凡例」) 重ね合わせ系列が2件以上あるタイルをクリック(自動表示) 系列の順序・色・線幅・塗り濃度・削除
ゲートスタイル プロットタイルを右クリック→「ゲートスタイル」→ゲート名 そのプロットに描かれるゲート線の色・線幅
調整パネル 注釈用インスペクタ。プロットタイルを選択すると自動でプロット項目モードになる X/Y・W/H の数値指定と「光沢」

4.2 プロットをレイアウトへ置く

プロットをレイアウトへ置く経路は3つあります。

  1. グラフウィンドウの「⤴」ボタンをクリックする
  2. グラフウィンドウの「⤴」ボタンからレイアウトの用紙上へドラッグ&ドロップする
  3. ワークスペース左のファイル一覧またはゲートツリーの行を、レイアウトの用紙上へドラッグ&ドロップする

いずれの経路でも、ドロップ先に既存のプロットタイルがあり条件が合えば、新規タイルを作らずそのタイルへ重ね合わせ(系列追加)されます(4.2.5)。

4.2.1 「⤴」ボタンをクリックしてレイアウトへ転送

「⤴」ボタンはグラフウィンドウのツールバー右端に独立して置かれた 30×23px のボタンで、アクセント色のベタ塗り・角丸4で描かれます。ツールチップは「このプロットをレイアウトへ追加(クリック=現在のレイアウトへ/ドラッグ=レイアウトの好きな位置へ)」です。

クリックすると、現在アクティブなレイアウトへプロットタイルを1枚追加し、続けてレイアウト画面へ自動的に切り替わります。追加されるタイルの内容は次のとおりです。

項目 クリック転送時の値
配置位置 既存タイル数 n から 列 = n を 3 で割った余り、行 = n を 3 で割った商 を求め、X = 12 + 列×(幅+12)、Y = 12 + 行×(高さ+20)
タイル寸法 ツールバーの「サイズ」プルダウンの値(大=230×240/中=180×190/小=140×150)
グラフ種類 グラフウィンドウの「種類」プルダウンの現在値
X軸/Y軸チャンネル グラフウィンドウの X/Y プルダウンの現在値
母集団 グラフウィンドウの母集団
解像度 256 固定(グラフウィンドウの「解像度」プルダウンは使われません)
背景 不透明
重ね順 z = 1
出力解像度(dpi) 「H」トグルが ON なら 300、OFF なら 96
4.2.2 「⤴」ボタンをドラッグして好きな位置へ置く

「⤴」ボタンを押したまま 3px を超えて 動かすとドラッグが始まります。ドラッグ中はグラフウィンドウの完成したプロット設定(ファイル・母集団・X軸・Y軸・グラフ種類・解像度・出力解像度)が運ばれ、レイアウトの用紙上でドロップすると ドロップ点を中心 に新規タイルが生成されます。このとき軸の再解決は行わず、グラフウィンドウの設定がそのまま使われます。

押下位置から 3px 以内で離した場合は、ドラッグではなく通常のクリック(=4.2.1 の「現在のレイアウトへ追加」)として扱われます。

ドラッグ&ドロップで作られる新規タイルの寸法は 230×230 固定 で、「サイズ」プルダウンの設定は使われません。

4.2.3 転送に影響するグラフウィンドウの上段コントロール

グラフウィンドウツールバー上段には、レイアウトへの転送に影響する3つのコントロールがあります。

コントロール 種類 選択肢 既定値 効果
サイズ プルダウン(幅46px・ツールバー上段右端) 大/中/小 「⤴」クリック転送時のタイル寸法。大=230×240、中=180×190、小=140×150。ツールチップ「レイアウトへ追加するプロットサイズ」
解像度 プルダウン(幅62px) 64チャンネル/128チャンネル/256チャンネル/512チャンネル/1024チャンネル 128チャンネル 「⤴」ドラッグ転送時のタイル解像度。ツールチップ「解像度」
H トグルボタン ON/OFF OFF ON のとき、レイアウトへ追加するタイルの出力解像度を 300dpi にする(OFF は 96dpi)。クリック転送・ドラッグ転送の双方に効く。ツールチップ「高解像度でレイアウトへ追加(300dpi)」

「サイズ」はクリック転送のみ、「解像度」はドラッグ転送のみに効き、「H」は両方に効きます。クリック転送では解像度が 256 に固定され、ドラッグ転送ではタイル寸法が 230×230 に固定される、という非対称がある点に注意してください。

4.2.4 ワークスペースのファイル行・ゲート行をドラッグ&ドロップ

ワークスペース左のファイル一覧やゲートツリーの行を、レイアウトの用紙上へドラッグ&ドロップできます。ドロップ点を中心に新規プロットタイルが作られます。

項目
タイル寸法 230×230 固定
配置位置 X = ドロップ点X − 115、Y = ドロップ点Y − 115(負の値は 0 に補正)
解像度 128(既定)
出力解像度 96dpi(既定)

軸(X/Y チャンネルとグラフ種類)は次の順で解決されます。

  1. そのファイル・母集団を表示しているグラフウィンドウがあれば、そのウィンドウのライブな軸設定を使う
  2. なければ、そのゲートに記録された最後の軸設定を使う
  3. それも無ければ、親ゲートへ遡って同じ判定を繰り返す
  4. ルートまで遡っても決まらなければ、既定軸を使う。X は FSC-A →(無ければ)FSC-H →(無ければ)2番目のチャンネル、Y は SSC-A →(無ければ)SSC-H →(無ければ)3番目のチャンネル(チャンネル数が少ない場合は最後のチャンネル)。このときグラフ種類は Pseudocolor になる
4.2.5 既存タイルへ重ねてドロップすると重ね合わせになる

ドロップ点に既存のプロットタイルがあり、そのタイルとドロップする設定の 重ね合わせカテゴリが一致する 場合は、新規タイルを作らずにそのタイルへ系列が追加されます。結合が起きると、対象タイルの凡例パネルが表示されます。

グラフ種類 重ね合わせカテゴリ 結合
Histogram hist 同じ hist 同士で結合可
Pseudocolor/Dot plot points pseudo・dot 同士で結合可(相互に可)
Density なし 結合不可
Contour なし 結合不可

4.3 プロットタイルの選択・移動・リサイズ
4.3.1 選択
操作 結果
無修飾クリック 置換選択(それまでの選択を解除して、そのタイルだけを選択)
Shift+クリック 加算選択
⌘+クリック 反転(選択済みなら外し、未選択なら加える)
空き領域を無修飾クリック 選択解除。同時に凡例パネルを閉じる
空き領域をドラッグ マーキー選択

プロットと注釈が重なっている位置では、統合された重ね順で前面にある方が選ばれます。選択した直後、そのタイルが複数系列の重ね合わせタイルであれば凡例パネルが自動表示されます。

4.3.2 ドラッグ移動

選択中のプロットタイル本体をドラッグして移動します。

  • 画面上で 4px(横移動量と縦移動量の絶対値の和に表示倍率を掛けた値)を超えるまで何も起きません。超えた時点で 1回だけ Undo が積まれます。
  • 動くのは掴んだ1枚ではなく、選択全体(プロットタイルと注釈) です。ドラッグ開始時のスナップショットを基準に移動します。
  • Shift を押している間は、移動量の大きい軸だけを残して水平または垂直に固定されます(軸ロック)。
  • グリッド固定が有効なら着地点がグリッドへ丸められ、Option を押している間は一時解除されます。
  • 移動中は移動距離のツールチップが表示されます。
  • ドラッグ中はタイルの枠の付け替えだけを行い、プロットデータの再計算は行いません(大量のタイルがあっても軽快に動きます)。

ドラッグを終えた時点で、重ね合わせ結合の判定が行われます(4.7.1)。

4.3.3 選択枠とハンドル

選択枠は、プロット面に枠余白(framePad)を足した外枠の矩形で描かれ、その 8 点(nw/n/ne/e/se/s/sw/w)にハンドルが出ます。ハンドルの当たり判定は表示倍率によらず画面上 11px 一定(中心から ±5.5px)です。

プロットタイルには 回転ハンドルがありません。また、選択にプロットタイルが1つでも含まれていると、グループ全体の回転ハンドルも無効になります。

4.3.4 ハンドル操作の一覧(辺/角 × Shift の有無)
ハンドル 修飾キー 変わるもの 縦横比 動かない要素
角(nw/ne/sw/se) なし プロットの実サイズ(位置と大きさ) 常に固定(Shift を押さなくても固定) 掴んだ角の対角は固定
辺(n/s/w/e) なし プロットの実サイズ 自由(同時に「自由縦横比」が確定する) 掴んだ辺の反対側の辺
辺(n/s/w/e) Shift 枠余白の該当する1辺だけ プロットの実サイズは一切変わらない
角(nw/ne/sw/se) Shift 枠余白の4辺(外枠の比率を保ったまま再計算) 外枠の縦横比を固定 プロットの実サイズは一切変わらない。掴んだ角の反対側2辺の余白も不変

注釈オブジェクトは Shift を押したときだけ縦横比が固定されますが、プロット項目は角ハンドルなら常に縦横比固定 である点が異なります。

角ハンドル(無修飾)の詳細 対角を固定し、幅と高さの相対変化が大きい方に合わせて元の縦横比を維持します。最小サイズは 4px です。ドラッグ中は枠と点群を安価に再投影して表示し、マウスを離した時点でフル再描画します。

辺ハンドル(無修飾)の詳細 プロットの実サイズを変更すると同時に、そのタイルを「自由縦横比」に確定させます。自由縦横比になっている間、グラフ本体は従来の「中央の正方形」ではなく、タイル全域から余白(左60/右10/上8/下52)を除いた非正方形の領域いっぱいに描かれます。カーソルは通常のリサイズカーソルです。

4.3.5 調整パネルでの数値指定と「光沢」

プロットタイルを選択すると、注釈用の調整パネルがプロット項目モードに切り替わります。このモードでは線色・塗り・線幅・不透明度・回転の行が隠れ、代わりに次が表示されます。

内容 効果
X/Y 数値欄 確定すると 選択全体 が移動する
W/H 数値欄 確定するとタイルの実サイズが変わる
光沢 有効チェックボックス+色ウェル(34×20)+「径」サイズ欄(40px)+「濃」不透明度欄(40px) 選択中の全プロット項目へ一括適用。「径」の既定は 3pt、「濃」の既定は 100

光沢の変更は、一連の操作(1セッション)につき Undo が1回だけ積まれます。

4.3.6 前面/背面へ(統合z順)

ツールバーの「最前面へ」「最背面へ」はプロット項目にも適用されます。項目の並びを変えて重ね順を採番し直すため、プロットと注釈が重なる位置でどちらが選択されるか・どちらが上に描かれるかも、この操作で変わります。


4.4 枠余白(framePad)の調整

枠余白は、プロット面の外側に確保する余白です。プロットの実サイズ(X/Y/W/H)とは独立した値で、次の用途に使われます。

  • 選択枠の大きさ
  • 特殊コピーおよび選択範囲エクスポートの範囲
  • バッチ帳票のセル寸法
4.4.1 Shift+辺ハンドル=1辺だけ調整

選択中のプロットタイルの辺ハンドルを Shift を押しながらドラッグすると、プロットの実サイズは一切変えずに、枠余白のその1辺だけが変わります。

  • ドラッグ開始時に未設定の辺は既定値(左=29、上=0、右=0、下=45)で補完されます。
  • 以後は「開始時の値+累積移動量」を毎フレーム絶対値として適用します。上辺は 上=開始値−縦移動量、下辺は 下=開始値+縦移動量、左辺は 左=開始値−横移動量、右辺は 右=開始値+横移動量 です。
  • いずれの辺も 0 未満にはなりません
  • プロットの再計算は起きず、選択枠だけが更新されます。
4.4.2 Shift+角ハンドル=比率を保ったまま調整

角ハンドルを Shift を押しながらドラッグすると、プロットの実サイズは変えずに、枠余白込みの外枠矩形 に対して「対角固定・縦横比固定」のリサイズが適用されます。その結果の矩形とプロット矩形の差分から、枠余白の4辺が絶対値で計算し直されます(左=プロット左端−外枠左端、上=プロット上端−外枠上端、右=外枠右端−プロット右端、下=外枠下端−プロット下端。いずれも 0 でクランプ)。掴んだ角の反対側にあたる2辺は常に不変です。


4.5 プロット設定パネル
4.5.1 パネルを開く・適用範囲・Undo

プロットタイルを ダブルクリック、またはプロットタイルを 右クリック→「プロット設定」 でパネルが開きます。パネルはモードレスのウィンドウ(タイトルバーと閉じるボタンあり・リサイズ不可)として画面中央に開き、内容は幅 280pt、スクロール領域 296×560pt です。

状況 適用範囲 ウィンドウタイトル
複数選択中で、右クリック/ダブルクリックした対象がその選択に含まれる 選択中の 全プロット項目 に適用 「プロット設定(N件)」
上記以外 そのタイル1枚のみ 「プロット設定」

各コントロールの変更は即時に対象タイルへ反映され、再描画されます。Undo はパネルを開いた時ではなく「最初に実際の変更が起きた時」に1回だけ積まれます(同一セッション中の以降の変更は追加で積まれません)。

複数のプロットへまとめて適用するとき、チャンネルは チャンネル名 で各ファイルのインデックスへ、ゲートは ゲート名 で各ファイルのゲートへ解決し直されます。

4.5.2 全コントロール一覧
項目名 種類 選択肢/範囲 既定値 効果 表示条件
集団 プルダウン(幅250pt・1行目) ungated(全細胞)/そのファイルのゲート名を全て そのプロットの現在の母集団(未設定は ungated) プロットの母集団を変える 常時
X軸 プルダウン そのファイルの全チャンネル名(インデックス順・生の名前) そのプロットの現在の X軸(未設定は先頭チャンネル) X軸チャンネルを変える 常時
Y軸 プルダウン そのファイルの全チャンネル名 そのプロットの現在の Y軸(未設定は先頭チャンネル) Y軸チャンネルを変える 常時(グラフ種類が Histogram のときはグレーアウト)
グラフ種類 プルダウン Pseudocolor/Dot plot/Contour/Density/Histogram Pseudocolor 描画種類を変える 常時
解像度 プルダウン 64チャンネル/128チャンネル/256チャンネル/512チャンネル/1024チャンネル 128チャンネル ビニング解像度 常時
目盛りの数値を表示 チェックボックス ON/OFF ON 軸の目盛り数値ラベルの表示/非表示(目盛り線自体は消えない) 常時
小目盛りを表示(Log/Biex軸) チェックボックス ON/OFF OFF 主目盛りの間に小目盛り(マイナーティック)を追加表示する X軸・Y軸のいずれかが Log または Biex のときのみ
配色 プルダウン 白黒(濃淡)/カラー 白黒(濃淡) 密度図の配色 グラフ種類が Density のときのみ
配色 プルダウン 白黒(ドットあり)/白黒(ドットなし)/カラー(ドットあり)/カラー(ドットなし) 白黒(ドットあり) 配色と外れ値ドット表示の組合せ グラフ種類が Contour のときのみ
等高線の本数 スライダー+数値欄(幅52pt・枠付き) 2〜12(刻み 1) 6 等高線のレベル数 グラフ種類が Contour のときのみ
濃淡(コントラスト) スライダー+数値欄 0.15〜1(刻み 0.01・小数2桁表示) 0.42 密度色のガンマ グラフ種類が Pseudocolor または Density のときのみ
細胞数補正 チェックボックス ON/OFF OFF 細胞数による色合いの差を補正する(詳細説明はチェックボックスのツールチップに表示) グラフ種類が Pseudocolor または Density のときのみ
高さを揃える方法 プルダウン 最大値(全体で揃える)/最大値(各々で揃える)/面積で揃える 最大値(全体で揃える) 重ね合わせヒストグラムの正規化方法 グラフ種類が Histogram かつ 系列が2件以上のときのみ
高さ調整 (%) スライダー+数値欄 20〜200%(内部値 0.2〜2・刻み 0.05/表示は整数の百分率) 85%(内部値 0.85) ヒストグラムの高さ倍率 グラフ種類が Histogram のときのみ
スムーズ チェックボックス ON/OFF ON ヒストグラムの平滑化 グラフ種類が Histogram のときのみ
スムーズの量 スライダー+数値欄 1〜20(刻み 1) 1 移動平均の半径。ウィンドウ幅は 2×量+1 グラフ種類が Histogram のときのみ
統計表示(プロット内の全細胞に対する%) 見出しラベル(11pt・二次ラベル色) 以降の統計チェックボックス群と MFI軸の見出し 常時(グラフ種類に関係なく表示)
% 表示 チェックボックス ON/OFF OFF 各ゲートの統計ボックスに、親母集団に対する % を1行出す 常時
MFI 表示 チェックボックス ON/OFF OFF MFI(実装は中央値)を1行追加 常時
Median チェックボックス ON/OFF OFF 中央値を1行追加 常時
Geo Mean チェックボックス ON/OFF OFF 幾何平均を1行追加 常時
Mode チェックボックス ON/OFF OFF 最頻値を1行追加 常時
統計情報数値のみ チェックボックス ON/OFF 表の下の説明を参照 統計行を値だけの表記にする 常時
ゲート名 チェックボックス ON/OFF OFF そのプロットに描かれる各ゲートの名前ラベルを表示 常時
軸名 チェックボックス ON/OFF ON プロットの X軸名・Y軸名ラベルを表示 常時
ファイル名 チェックボックス ON/OFF ON プロット下のファイル名ラベルを表示 常時
ファイル名短縮 チェックボックス ON/OFF ON プロット下のファイル名ラベルを短縮する 常時
MFI軸 プルダウン(最下段) X軸チャンネル名/Y軸チャンネル名(末尾の "-A" を除いた表記) X軸 統計値を計算する対象チャンネルを選ぶ 常時

「Median」「Geo Mean」「Mode」およびグラフ種類の 5 項目(Pseudocolor/Dot plot/Contour/Density/Histogram)は、日本語環境でも英語表記のまま表示されます。

4.5.3 集団・X軸・Y軸・グラフ種類の詳細

集団 先頭の項目は空値で「ungated(全細胞)」を意味し、以降はそのファイルのゲート順に全ゲート名が並びます。選択すると、対象の各タイルについて「同じ名前のゲート」をそのファイル内で探して母集団に設定します(見つからなければ母集団なしになります)。系列を持つタイルでは、同じファイルの系列の母集団も同時に更新されます。

X軸/Y軸 選択肢はそのファイルの全チャンネル名で、"-A" などのサフィックスを含む生の名前がインデックス順に並びます。複数プロットへ適用するときは、選んだチャンネル「名」で各ファイルのインデックスを引き直します(同名が見つからなければ、選んだインデックスをそのまま使います)。Y軸はグラフ種類が Histogram のときグレーアウトし、種類を切り替えるとその場で有効/無効が切り替わります。

グラフ種類 種類を切り替えたとき、重ね合わせカテゴリ(hist/points/それ以外)が変わる場合は系列(母集団の重ね合わせ)が破棄されます。Pseudocolor と Dot plot のように同じカテゴリ内での変更では系列は維持されます。変更後はパネル全体が作り直され、ガンマ・ヒストグラム・等高線などの種類依存セクションが出し分けられます。

目盛りの数値を表示・小目盛りを表示(Log/Biex軸) 「目盛りの数値を表示」をオフにすると、軸の目盛り数値ラベル(例: 10², 10³ や 100, 200 等)だけが消え、目盛り線自体はそのまま残ります。既定はオンです。

「小目盛りを表示(Log/Biex軸)」は、主目盛りの間に副目盛りを追加します。X軸・Y軸のいずれかが Log または Biex 変換のときのみ表示される設定で、Linear 軸には小目盛りの概念自体がありません。小目盛りは主目盛りの半分の太さ・半分の長さで、各10進区間内の「5倍」の位置(例: 2,3,4,5,6,7,8,9 のうち5)だけは半分の太さ・75%の長さになります。既定はオフです。Biex 軸では正側の10進区間にのみ小目盛りが生成されます。

4.5.4 種類依存セクションの詳細

配色(Density) 「白黒(濃淡)」または「カラー」を選びます。既定は白黒(濃淡)です。

Windows版との違い: Windows版は同じ設定をプルダウンではなく、チェックボックス「カラー表示(オフ=白黒濃淡)」で提供します。

配色(Contour) 配色(白黒/カラー)と外れ値ドットの有無を1つのプルダウンに統合したものです。選んだ値は配色と「外れ値を点で表示するかどうか」に分解して適用されます。既定は「白黒(ドットあり)」です。

Windows版との違い: Windows版は「カラー表示(オフ=白黒濃淡)」と「外れ値を点で表示」の2つの独立したチェックボックスに分かれています。

等高線の本数 範囲 2〜12、刻み 1、既定 6。スライダーはドラッグ中も連続して反映されます。右の数値欄(幅52pt・枠付き)へ直接入力した場合は、Enter またはフォーカスを外した時点で刻みに合わせて丸め、範囲内へ収めてから反映されます。

濃淡(コントラスト) 密度色のガンマです。範囲 0.15〜1、刻み 0.01、既定 0.42。数値欄は小数2桁で表示されます。

細胞数補正 チェックすると、総イベント数が少ないプロットでも分布が同じなら同じ色合いになるよう補正します。既定はオフです。

高さを揃える方法 系列が2件以上ある重ね合わせヒストグラムでのみ行が現れます。系列が1件以下のときはこの行自体が表示されません。

選択肢 意味
最大値(全体で揃える)(既定) すべての系列を通じた最大値で正規化する
最大値(各々で揃える) 系列ごとに自分の最大値で正規化する
面積で揃える 面積で正規化する

高さ調整 (%) 内部の倍率は 0.2〜2(刻み 0.05)で、数値欄には 100 倍した百分率(20〜200 の整数)が表示されます。既定は 85%です。

Windows版との違い: Windows版のパネルは未設定時の表示既定が 100%で、mac版の 85%と食い違います。

スムーズ/スムーズの量 「スムーズ」は平滑化の有効/無効で既定はオンです。「スムーズの量」は移動平均の半径で、実際のウィンドウ幅は 2×量+1 になります。範囲 1〜20、刻み 1、既定 1。

4.5.5 統計表示セクション

見出し「統計表示(プロット内の全細胞に対する%)」以降のチェックボックス群と MFI軸プルダウンは、グラフ種類に関係なく常に表示されます。

チェックボックス ON にしたときに追加される行 統計情報数値のみ ON のとき 既定
% 表示 各ゲートの統計ボックスに「親母集団に対する%」を1行。1%未満は小数2桁、1%以上は小数1桁で、末尾に % が付く OFF
MFI 表示 「MFI <チャンネル名> <値>」(MFI の実装は中央値) 値だけ OFF
Median 「Median <チャンネル名> <値>」 値だけ OFF
Geo Mean 「GeoMean <チャンネル名> <値>」 値だけ OFF
Mode 「Mode <チャンネル名> <値>」 値だけ OFF

統計情報数値のみ オンにすると統計行が値だけ(例:「1234」)になり、オフだと「MFI FITC 1234」のような説明付きの表記になります。既定値は経路によって異なります。

  • レイアウトに新しく作られたプロットタイル: オン
  • 「統計情報数値のみ」の項目を持たない古い保存ファイル(.faws)を読み込んだ場合: 値が無いものとして扱われ、パネル上ではオフ表示になります

ゲート名 オンにすると、そのプロットに描かれる各ゲートの名前ラベルが表示されます。ラベルは太字で、色はそのタイルで有効なゲート色、フォントサイズは統計用フォント(既定 9pt)に従います。既定はオフです。

軸名 オフにすると、プロットの X軸名・Y軸名ラベルが両方とも非表示になります(目盛り線・目盛り数値はこの設定の影響を受けません)。既定はオンで、値が未設定の古い保存ファイル(.faws)を読み込んだ場合もオンとして扱われます。オフの間は該当ラベルが存在しないため、4.6.3 のダブルクリックによるインライン編集の対象にもなりません。

ファイル名 オフにすると、プロット下のファイル名ラベルが非表示になります。既定はオンで、値が未設定の古い保存ファイル(.faws)を読み込んだ場合もオンとして扱われます。この設定は「ファイル名短縮」(表示するかどうかではなく、表示する場合に短縮するかどうか)とは独立しています。

ファイル名短縮 オン(既定)だと、プロット下のファイル名ラベルは拡張子を除いたうえで 最後の "_" より後ろ だけになります。オフだと拡張子の除去のみを行います。値が未設定の場合はオンとして扱われます。「ファイル名」がオフのときは、この設定に関係なくファイル名ラベル自体が表示されません。

MFI軸 MFI/Median/GeoMean/Mode を計算する対象チャンネルを X軸・Y軸のどちらにするかを選びます。選択肢のラベルは X/Y のチャンネル名から末尾の "-A" を除いたものです。X軸チャンネルが解決できない場合は「X軸」、Y軸が未設定の場合は「Y軸」がそのままラベルになります。既定は X軸です。グラフ種類が Histogram のときは、MFI軸に Y軸を選んでいても X軸チャンネルが使われます。


4.6 プロット上のラベルとフォント・線幅
4.6.1 ラベルの選択とドラッグ移動

プロットタイル上に描かれる次のラベルは、個別に選んで動かせます。

  • X軸名/Y軸名
  • ファイル名
  • ゲート名(ゲートごと)
  • 統計ボックス(ゲートごと)

Shift・⌘・Control のいずれも押していない 無修飾クリック でラベルが選択されます。選択すると、それまでのオブジェクト選択は解除され、ラベルの4隅に薄青の塗り(rgba(100,160,255,0.20))と青枠(#2f6fed、線幅は表示倍率によらず画面上 1.5px 一定)が描かれます。同時に、ツールバーのフォントサイズ欄にそのラベルの現在のフォントサイズが表示されます。

そのままドラッグすると、ラベルの位置がプロット内の絶対位置として記録されます。ラベルの移動では軸ロックもグリッドスナップも働きません。1回のドラッグにつき Undo が1エントリ積まれます。

ラベルの当たり判定はタイル本体や注釈より先に行われます(ラベルのオーバーレイが常に最前面にあります)。

4.6.2 ラベルのフォントサイズ変更

ラベルを選択している間は、ツールバーのフォントサイズ欄(数値入力)または右の ▼ プリセットメニューでの変更が、そのラベルへ適用されます。

選択中のラベル 反映先 既定サイズ
X軸名/Y軸名 軸名フォント 11pt
ファイル名 ファイル名フォント 軸名フォントに従う(下記参照)
ゲート名/統計ボックス 統計フォント 9pt

軸名フォントを初めて変更するとき、ファイル名フォントがまだ未設定であれば、変更前の軸名フォント(既定 11)でファイル名フォントを固定してから軸名だけを変えます。これにより、軸名を大きくしてもファイル名は元の大きさのまま残ります。

フォントサイズの変更は毎回 Undo に積まれます。▼ プリセットの選択肢は次のとおりで、欄への直接入力も可能です。

6 / 8 / 9 / 10 / 11 / 12 / 14 / 16 / 18 / 20 / 24 / 28 / 32 / 36 / 40 / 44 / 48 / 54 / 60 / 66 / 72 / 80 / 88 / 96

4.6.3 軸名の書き換え

プロットタイル上の X軸名または Y軸名のラベルを ダブルクリック すると、その場に編集オーバーレイ(白地 92%・#2f6fed の 1px 枠、Arial でラベルと同じ pt サイズ・同じ色)が現れ、その場で書き換えられます。

  • 表示されている角度のまま編集します。Y軸名は −90° に傾いたまま編集され、水平にはなりません。
  • Enter/Escape/フォーカスを失う のいずれでも 確定 します。取り消し操作はありません。
  • 入力は前後の空白を除いてから確定され、空になった場合は元の既定テキスト(チャンネル名)へ戻ります。
  • 編集中は、そのラベルの通常描画が外れるため二重表示になりません。

ダブルクリックの判定順は、軸名ラベル → 注釈 → プロットタイル(=プロット設定パネルを開く)→ 空き領域(=新規テキストの作成)です。

なお、X軸名を書き換えたときの Undo 記録の判定が Y軸名の値と比較されるため、X軸名の変更については Undo が正しく積まれない場合があります。

4.6.4 プロット枠線・目盛りの線幅

ツールバーの線幅欄(数値入力+▼プリセット)は、プロットタイルを選択しているときに有効です。値を変えると、選択中の全プロットタイルの 枠線と目盛り線の太さ に適用されます。対象があるときだけ Undo が積まれます。プロットタイルを選択すると、線幅欄にそのタイルの現在値(未設定なら既定の 1)が表示されます。

プリセットの選択肢: 0.5 / 1 / 1.5 / 2 / 3 / 4 / 6 / 8

4.6.5 目盛り数値のフォントサイズ

ラベルもテキスト注釈も選択していない状態でプロットタイルを選択していると、ツールバーのフォントサイズ欄の変更は、選択中の全プロットタイルの 目盛り数値のフォントサイズ(px) に適用されます。0 以下の値は無視されます。

未設定の場合、目盛り数値のフォントサイズはタイルの大きさに応じて自動で決まります(8 に「タイルの短辺 ÷ 126(上限 1)」を掛け、小数1桁に丸めたうえで最小 5)。


4.7 ヒストグラム/プロットの重ね合わせと系列の編集
4.7.1 タイル同士のドラッグ結合

レイアウト上でプロットタイルを別のタイルへ重ねてドロップすると、系列が結合されます。判定はドラッグ終了時に、実際に移動していた場合にだけ行われます。

  • 選択中の各タイルについて、「自分の中心点が内側に入っている、非選択で同じ重ね合わせカテゴリの別タイル」を探します。
  • 見つかれば、そのタイルへ自分の系列を追加し、自分は削除されます。
  • 選択中のタイル同士は結合対象になりません。
  • 結合後は結合先のタイル群が選択され、先頭タイルの凡例パネルが開きます。
  • Undo はドラッグ移動の 1 エントリに集約されます(結合側では別途 Undo を積みません)。

結合できる組合せは Histogram 同士Pseudocolor/Dot plot 同士 だけです。Density と Contour は結合できません。

4.7.2 Option+ドラッグ結合(コピー扱い)

結合のためのドラッグで、マウスを離すときに Option キーを押していると、結合元のタイルが削除されずに ドラッグ開始時の位置へ戻って残ります(複製したように見えます)。開始時のスナップショットが無い場合は、現在位置のまま残ります。

Windows版との違い: Windows版でも同じ機能があり、Option の代わりに Alt キーを使います。

4.7.3 凡例パネル(「ヒストグラム凡例」/「プロット凡例」)

重ね合わせカテゴリを持ち、系列が2件以上あるタイルをクリックすると、凡例パネルが自動的に表示されます。それ以外のタイルをクリックすると閉じます。

  • 配置は対象タイルの 右 → 左 → 下 → 上 の優先順で、重ならない位置へ自動的に決まります。ヘッダーの余白をドラッグしてパネルを移動できます。
  • ヘッダーのタイトルは、hist カテゴリなら「ヒストグラム凡例」、points カテゴリ(Pseudocolor/Dot plot)なら「プロット凡例」です。
  • 右上の ✕ で閉じます。閉じると、系列スタイル編集の Undo セッションも終了します。
  • 各行の名前は「短縮したファイル名 / 集団名(未設定は ungated)」で、ツールチップにフルのファイル名が出ます。

列構成はカテゴリで変わります。

カテゴリ
hist(Histogram) 「サンプル/集団」(130px)+「線」「塗」「幅」「濃」
points(Pseudocolor/Dot plot) 「サンプル/集団」(130px)+「色」(「塗」「幅」「濃」の列は無い)

列見出しのツールチップは、「線」=「線色」、「塗」=「塗り色」、「幅」=「線幅」、「濃」=「塗り濃度」です。

4.7.4 系列の順序変更(▲▼)

各行の左端に、16×13px の枠付きボタンが縦2段で並びます。

ボタン 動作 無効になる行 ツールチップ
前面へ(その系列と1つ後ろの系列を入れ替える) 末尾の行 「前面へ(重なりの上に表示)」
背面へ(その系列と1つ前の系列を入れ替える) 先頭の行 「背面へ(重なりの下に表示)」

押すたびに Undo が1回積まれ、タイルが再描画され、凡例が作り直されます。系列の並び順は描画の重ね順と一致し、先頭が背面 です。

4.7.5 系列の削除(✕)

各行の右端の ✕ で、その系列を削除します。系列が1件しかない場合はボタン自体が表示されず、削除も行われません。押すと Undo が1回積まれ、タイルの再描画と凡例の作り直しが行われます。

4.7.6 系列の線色・塗り色

各行の色スウォッチ(22×16px・角丸3・グレー枠)をクリックすると、カラーピッカー(44色のパレット+HSB/RGB 指定、ライブ反映)が開き、選んだ色が即座にその系列の線色または塗り色になります。

  • points カテゴリ(Pseudocolor/Dot plot)には塗りの概念が無いため、線色スウォッチだけが表示され、それがドットの色になります。
  • 未設定時の既定色は #2f6fed です。
  • 新しく追加された系列の色は、8色のパレット(#2f6fed、#e8453c、#1aa06d、#f0a000、#9b59b6、#16a2b8、#e91e8c、#555555)から、既存の系列数を 8 で割った余りの位置が割り当てられます。
  • 1つの凡例セッション中の変更(色のドラッグ操作を含む)は、まとめて Undo 1エントリになります。

スウォッチのツールチップは、線=「線の色」、塗=「塗りの色」です。

4.7.7 系列の線幅

hist カテゴリのみ、各行に数値入力欄(幅36px・右寄せ)があります。入力値は 0〜6 にクランプされ、数値として解釈できない場合は 1.6 になります。既定は 1.6 です。ツールチップは「線の太さ」。

points カテゴリでは、ドットの径がタイル共通の値でしか決まらないため、この欄自体がありません。

4.7.8 系列の塗り濃度

hist カテゴリのみ、各行にスライダー(幅44px)と数値欄(幅36px)があります。内部の値の範囲は 0〜1(刻み 0.05)で、数値欄には 100 倍した百分率(0〜100)が表示されます。値が未設定のときスライダーは 0.2 の位置を初期表示します。実際に系列が作られるときの値は、結合時に元のタイル自身が系列になる場合が 0.22、追加された系列が 0.16 です。ツールチップは「塗りの濃さ」。


4.8 書式のコピー/貼り付け
4.8.1 書式のコピー

プロットタイルを右クリックして「書式のコピー」を選びます(プロット項目を右クリックしたときだけ表示され、常に有効です)。そのタイルの 表示スタイルだけ が記憶され、別のレイアウトウィンドウへも貼り付けられます。

記憶される項目:

グラフ種類、解像度、軸名フォント、統計フォント、ファイル名フォント、目盛り数値フォント、枠線・目盛り線幅、目盛りの数値を表示、小目盛りを表示、ヒストグラム高さ倍率、ヒストグラムの高さを揃える方法、スムーズ、スムーズの量、細胞数補正、濃淡(ガンマ)、配色、背景の不透明、MFI軸、MFI 表示、Geo Mean、Median、Mode、% 表示、ゲート名、統計情報数値のみ、軸名、ファイル名、ファイル名短縮、光沢、および各系列の塗り色・塗り濃度・線色・線幅。

記憶されない項目: ファイル、母集団、軸チャンネル、位置、サイズ、グループ。

4.8.2 書式のペースト

プロットタイルを右クリックして「書式のペースト」を選びます。クリップボードが空のときはグレーアウトします。

  • 複数選択中で、右クリックした対象がその選択に含まれる場合は 選択中の全プロット へ適用されます。そうでなければそのタイル1枚だけに適用されます(プロット設定パネルと同じ解決規則)。
  • 1回のペーストにつき Undo が1回積まれます。対象が1件も無かった場合は、その Undo は取り消されます。
  • 系列のスタイルは並び順の位置(1番目は1番目へ、2番目は2番目へ…)で適用されます。適用先に系列が無ければ何もしません(新しい系列は作られません)。

4.9 バッチ帳票(Batch)

レイアウトエディターのツールバー行1(レイアウト名の右)にある一連のコントロールで、現在のレイアウトのプロットをテンプレートにして、グループ内の全サンプル分のレイアウトを一括生成します。

コントロール 種類 選択肢 既定値 ツールチップ
「バッチ:」 グループ プルダウン ワークスペースのグループ名 「All Samples」 「バッチ対象グループ」
方向 プルダウン 横方向/縦方向 横方向 「並べ方向」
「列数」 プルダウン 1〜20 6 「列数/行数」
「Batch」 ボタン 「バッチ生成」

「Batch」ボタンのラベル自体は英語表記です。

テンプレートの決まり方

  1. 選択中のプロットがあれば、それだけをテンプレートにする
  2. 選択が無ければ、現在のレイアウトの全プロットをテンプレートにする
  3. どちらも空なら、サイドバーで直近に選択していた対象から、Pseudocolor・170×182 のプロット1枚を合成してテンプレートにする

生成される内容

  • 新しいレイアウトが作られ、名前は「Batch: <先頭テンプレートの母集団名>」になります。
  • 各サンプルのタイルは、テンプレートの母集団を 名前のパス で対応付けて作られます。
  • セルの寸法は、各テンプレートの枠矩形の外接矩形に 5px の隙間を足したものです。枠矩形は、手動で調整した枠余白があればその値、無ければ実測した自動フィットの枠、それも無ければ既定値(左29/上0/右0/下45)を使います。
  • 「横方向」のときは 列数=指定値、行数=サンプル数を指定値で割った切り上げ。「縦方向」のときは 行数=指定値、列数=サンプル数を指定値で割った切り上げ。
  • 生成後、新しいレイアウト全体が画面に収まるように自動でフィットします。

生成数が 0 のとき

警告ダイアログ「バッチ生成 / テンプレートのプロットを配置してから実行してください。」が表示され、レイアウトは生成されません。ダイアログを閉じてからテンプレートとなるプロットを配置し直してください。


4.10 プロットの分解(グループ解除/Ungroup)

ツールバーのグループ解除アイコンボタン、またはキーボードショートカット ⇧⌘U(⌘U 単独でも可)で実行します。ボタンのツールチップは「グループ解除 (Shift+Cmd+U)」です。

この操作は、選択の内容によって3段階に振り分けられます。

選択の状態 動作
選択にグループが含まれる グループ解除だけを行う。再描画はせず、選択表示だけ更新する
グループが無く、選択にプロットタイルが含まれる 選択中の全タイルを、編集可能なベクター注釈へ分解する(Undo は全体で1回)
どちらでもない 何も起きない

分解で生成されるもの

元の要素 生成される注釈
データ本体(Histogram) 単一・重ね合わせとも、系列ごとのポリゴンへベクター化される(ベクター化に失敗した場合は PNG 画像注釈)
データ本体(散布図・密度・疑似カラー・等高線) PNG 画像注釈(重ね順 z=1)
外枠 矩形(線色 #333333・線幅 1・塗りなし)
X軸の目盛り 目盛り線と数値テキスト(指数表記は 10 のべき乗を上付きで表現)
Y軸の目盛り 散布図の場合に生成される
各ゲートの輪郭 rect/quad → 矩形、ellipse → 楕円、poly/freehand → 多角形、range → 矩形、bisector → 直線。色は画面のゲート表示モードに一致し(黒モードなら #000000)、線幅は画面上の既定 1pt または手動で上書きした値
軸名・ファイル名・統計・ゲート名 テキスト注釈

分解が終わると、元のプロットタイルは削除され、選択も解除されます。


4.11 ゲートスタイル
4.11.1 ゲートスタイルのサブメニュー

プロットタイルを右クリックし、「プロット設定」のすぐ下にある「ゲートスタイル」を選びます。そのタイルに描かれる全ゲート(quad や bisector の兄弟ゲートを含む)がサブメニューに列挙され、選ぶとそのゲートのスタイルパネルが開きます。ゲート名が空の場合は、そのゲートの id が項目名になります。

ゲートが0件の場合や、ファイル・タイルが解決できない場合は、メニュー項目自体が無効になります(項目は消えません)。

以前はプロット上のゲート線を直接クリックしてスタイルパネルを開く方式でしたが、quad/bisector で意図しないゲートが開いてしまうため、コンテキストメニュー経由に変更され、クリックでの起動は廃止されています。

4.11.2 ゲートスタイルパネル

レイアウトビュー上に載る 220×130 の浮動パネルです。クリックした位置の近くに開き、端では 4px でクランプされます。

  • ヘッダーには「ゲート: <ゲート名>」(太字 12pt)と ✕ ボタンがあります。ヘッダーをドラッグするとパネルを移動できます。
  • パネルの外を左クリックまたは右クリックすると閉じます。そのクリック自体は下の要素へそのまま渡ります。
  • OK/キャンセルはありません。変更は即時に反映され、そのプロットタイルのそのゲートだけ の上書きとして保存されます。
  • 一連の操作(1セッション)中は、最初の変更でだけ Undo が積まれます。
  • パネル下部には説明ラベル「このプロットのゲートだけを変更します」(10.5pt・二次ラベル色)が常時表示されます。
項目 種類 範囲 初期値 効果
「色:」 カラーウェル(44×22px) ヒット時の有効なスタイル色(このタイルの上書き → ゲート自身の色 → 既定色 の順で決まる) 選んだ色が #rrggbb として保存され、そのタイルのそのゲートの色上書きになり再描画される
「線幅:」 スライダー(幅110px)+数値欄(幅40px) 0.5〜8pt(刻み 0.1) そのゲートの有効線幅(手動の上書きがあればその値、無ければレイアウト既定の 1pt) そのタイルのゲート線へ即座に反映される

ゲート表示モードが「黒」(既定)のときは画面上ゲート線が黒で描かれるため、色の変更が見た目に反映されるのはカラー表示モードのときだけです。

4.11.3 ゲートをカラー表示

メニューバーの「表示」メニューにあるチェック項目です。

状態 レイアウトでのゲート線・ゲート名の色
OFF(既定) すべて黒(#000000)で描画
ON 各ゲートの色(そのタイルの色上書き → ゲート自身の色 → 既定色 の順)で描画

この設定は保存され、次回起動時にも引き継がれます。切り替えると、開いている全てのレイアウトウィンドウへ即座に反映されます。ワークスペースのグラフウィンドウはこの設定の影響を受けず、常にカラーで表示されます。

ツールチップは「オンにすると、レイアウトのゲート線・ゲート名を各ゲートの色で表示します(従来の表示)。オフ(既定)では全て黒で表示します。この設定は次回起動時にも引き継がれます。」です。


第5章 レイアウト(2)編集・メニュー・入出力

本章は、レイアウト画面で使えるコマンドを網羅的に説明します。メニューバー、ツールバー、右クリックメニューの全項目、用紙と表示の設定、作図の手順、コピー/ペースト、外部ファイルの取り込み、そして PNG / PDF / PPTX への書き出しと印刷を扱います。


5.1 メニューバー

メニューバーのトップレベルは「アプリメニュー」「ファイル」「編集」「表示」「ウィンドウ」の 5 つです。mac 版にはヘルプメニューはありません。

Windows版との違い: Windows 版には「ヘルプ」メニューがあり、その中に「NeoFlowについて」が入っています。

NeoDraw ビルド(レイアウト専用アプリ)では、一部の項目が存在しなかったり、ショートカットが違ったりします。該当箇所には都度注記します。

5.1.1 アプリメニュー
項目 ショートカット 動作 有効条件
「NeoFlowについて」 なし 標準の About パネルを開く。 常時
「NeoFlowを終了」 ⌘Q アプリを終了する。区切り線の下に置かれる。 常時

NeoDraw ビルドでは、それぞれ「NeoDrawについて」「NeoDrawを終了」という表示になります。

Windows版との違い: Windows 版にはアプリメニューがありません。「NeoFlowについて」は「ヘルプ」メニューの中に、終了は「ファイル」メニュー末尾の「終了 Alt+F4」にあります。

5.1.2 「ファイル」メニュー
項目 ショートカット 動作 有効条件
「新規ワークスペース」 ⌘N 新しいワークスペース文書を作る。 NeoFlow ビルドのみ(NeoDraw ビルドには項目自体が無い)
「新規レイアウト」 ⇧⌘N 新しいレイアウトウィンドウを開く。 常時。NeoDraw ビルドではショートカットが ⌘N になる
「開く…」 ⌘O ファイル選択パネルを開き、ワークスペース/レイアウトファイルを開く。 常時
「最近使ったファイル」 なし サブメニュー。最近開いた/保存したワークスペースを一覧する。 常時(0 件のときは無効項目のみ)
「保存」 ⌘S 既存の保存先があれば確認なしで上書き。保存先が未定なら初回だけ保存先を尋ねる。 常時
「別名で保存…」 ⇧⌘S 常に保存パネルを表示する。 常時
「FCSをインポート…」 ⇧⌘I FCS ファイルを複数選択して読み込み、解析・登録・グループテンプレートの適用までを一括で行う。 NeoFlow ビルドのみ
「レイアウトにファイルを配置…」 ⇧⌘O 画像・ベクターファイルを選んでレイアウトに配置する。 常時
「プロットを閉じる」 ⌘W 最前面のグラフウィンドウを 1 つだけ閉じる。ウィンドウ全体は閉じない。 NeoFlow ビルドのみ
「印刷…」 ⌘P 全レイアウトを複数ページ PDF にして印刷する(ツールバーの「🖨 印刷」と同一動作)。 常時

「開く…」「レイアウトにファイルを配置…」「プロットを閉じる」の前にはそれぞれ区切り線が入ります。

「開く…」の詳細

  • ファイル選択パネルは複数選択不可、フォルダ作成不可です。パネルのタイトルは「ワークスペース / FlowJo .wsp を選択」(NeoDraw ビルドでは「レイアウトファイルを選択」)。
  • 前回開いたフォルダを覚えていて、次回もそこから始まります。
  • 選べる拡張子は neo / faws / wsp / jo です(NeoDraw ビルドは neo / faws のみ)。
  • 開いたあとは中身を見て種別を判定します。.wsp / .jo(FlowJo のワークスペース)はバックグラウンドで変換してから読み込みます。変換に失敗した場合は「ワークスペース変換エラー」というアラートにエラー内容が表示されます。
  • 読み込んだ内容に FCS が含まれていればワークスペースウィンドウだけを、含まなければレイアウトウィンドウだけを表示します。

「最近使ったファイル」の詳細

  • 最大 15 件を、拡張子を除いたファイル名で列挙します。項目にマウスを載せるとツールチップにフルパスが出ます。
  • 1 件も無いときは「最近使ったファイルなし」を無効項目として表示します。
  • 末尾に区切り線と「リストを消去」があります。
  • ファイルを開いたときと保存したときの両方で登録されます。
  • 既に存在しないファイルを選ぶと、アラート「ファイルが見つかりません」(本文は「「(ファイル名)」は削除されたか、移動された可能性があります。」)を表示し、そのファイルをリストから取り除きます。

「保存」と「別名で保存…」の違い

「保存」は保存先が決まっていれば黙って上書きし、決まっていない初回だけ保存先を尋ねます。「別名で保存…」は常に保存パネルを出します。この非対称は意図的なものです。

「レイアウトにファイルを配置…」の詳細

  • 選択パネルのタイトルは「レイアウトに配置するファイルを選択」。複数選択可、フォルダは選べません。
  • 選べる拡張子は pdf / png / jpeg / jpg / gif / bmp / svg / webp / pptx。
  • レイアウトウィンドウが開いていなければ先に開いてから配置します。
  • 配置位置は (40, 40) が基点で、複数ファイルを選んだ場合は 1 つごとに 18 ピクセルずつずらして置かれます(PDF と PPTX は例外。5.8 節参照)。
5.1.3 「編集」メニュー
項目 ショートカット 動作 有効条件
「元に戻す」 ⌘Z 前面のウィンドウに応じて行き先が変わる。補償エディタウィンドウが前面なら補償エディタの取り消し、レイアウトウィンドウならレイアウトの取り消し、それ以外はワークスペース(ゲート)の取り消し。 テキスト編集中は無効。ただし補償エディタウィンドウが前面の間は例外的に常に有効
「やり直す」 ⇧⌘Z 「元に戻す」と全く同じ振り分けでやり直す。 同上
「コピー」 ⌘C テキスト編集中(数値欄・リッチテキスト)は、その入力欄のコピーに転送。編集中でなければ選択オブジェクトを内部クリップボードに複製し、同時にシステムのクリップボードにも書き込む。 常時
「SVGコピー」 ⇧⌘C 選択をベクター SVG に書き出してクリップボードへ入れる。 常時(失敗時はビープ音)
「PNGコピー」 なし 選択部分を 300 dpi(既定)で描画し、PNG と TIFF の 2 形式でクリップボードへ書き込む。 常時
「カット」 ⌘X テキスト編集中は入力欄のカットに転送。そうでなければコピーしてから選択を削除する(取り消し可能)。 常時
「ペースト」 ⌘V テキスト編集中は入力欄のペーストに転送。そうでなければ内部クリップボードまたはシステムクリップボードから貼り付ける(5.7.3 参照)。 常時
「複製」 ⌘D 選択を複製する。スマートオフセット付き(5.7.5 参照)。 テキスト編集中は無効
「すべてを選択」 ⌘A テキスト編集中は文字の全選択に転送。そうでなければ現在のレイアウトの全オブジェクト(プロットタイルと注釈の両方)を選択する。 常時
「太字」 ⌘B 選択またはテキスト編集中の文字を太字にする/解除する。 常時(テキスト編集中でも無条件に働く)
「斜体」 ⌘I 選択またはテキスト編集中の文字を斜体にする/解除する。 常時(テキスト編集中でも無条件に働く)

「太字」の前に区切り線が入り、「斜体」がメニューの最下段です。

下線: 選択したテキストを右クリックし、「下線」サブメニューから線種を選びます。単線 / 二重線 / 太線 / 点線 / 破線の5種類があり、「なし」で解除します。現在の線種にはチェックが付きます。テキストを編集中に文字を選択して右クリックすればその文字だけに、編集していない状態でテキストオブジェクトを選択して右クリックすればそのオブジェクト全体に掛かります。線の位置と太さは使用中のフォントの下線メトリクスから決まるため、フォントやサイズを変えても文字との間隔が自然に保たれます。PPTX へ書き出すと PowerPoint の下線として(線種込みで)書き出され、PowerPoint 側でそのまま編集できます。

「SVGコピー」で書き出される内容: プロットの点群だけがラスタ画像として埋め込まれ、枠・目盛り・ゲート・ラベルは完全なベクターになります。クリップボードには SVG 形式のみで入ります。

「PNGコピー」の解像度: 既定は 300 dpi です。PNG には物理解像度の情報が埋め込まれるため、貼り付け先で実寸が保たれます。

画像を1枚だけ選んでいる場合: 「エクスポート」の中は解像度の一覧ではなく「PNG(元の解像度)」の1項目になります。その画像が持っている画素をそのまま書き出すので、拡大も縮小もされません。ベクターだけを選んでいる場合や、ベクターと画像を一緒に選んでいる場合は、元の解像度が一つに決まらないため従来どおり 72 / 144 / 300 / 600 dpi から選びます。

Windows版との違い: Windows 版の「やり直す」のショートカットは Ctrl+Y です。

5.1.4 「表示」メニュー
項目 ショートカット 動作 有効条件
「ゲートをカラー表示」 なし チェック式トグル。オフ(既定)ではレイアウトのゲート線とゲート名を全て黒で表示。オンにするとゲートごとの色で表示する。 NeoFlow ビルドのみ
「定規の単位」 なし サブメニュー。「センチメートル」「インチ」の相互排他ラジオ。 常時
「移動距離表示」 なし チェック式トグル。ドラッグ中に移動量をカーソル脇に表示する。 レイアウトウィンドウが無いときはグレーアウト
「ガイドバー」 なし チェック式トグル。用紙上の縦横ガイド線の表示を切り替える。 レイアウトウィンドウが無いときはグレーアウト
「グリッド固定」 なし サブメニュー。移動の着地点をグリッド刻みに丸める。 常時

「定規の単位」の前と「移動距離表示」の前にそれぞれ区切り線が入り、「グリッド固定」が最下段です。各項目の詳細は 5.5 節にまとめています。

5.1.5 「ウィンドウ」メニュー
項目 ショートカット 動作 有効条件
「最小化」 ⌘M 前面ウィンドウをしまう。 常時
「ズーム」 なし 前面ウィンドウの拡大/復元。 常時

このメニューは macOS のウィンドウメニューとして登録されているため、上記 2 項目に加えてウィンドウ一覧などの標準項目が OS 側から自動的に追加されます。

Windows版との違い: Windows 版は「最小化 Ctrl+M」「ズーム」「すべてを最前面に」を明示的に並べています。


5.2 レイアウトツールバー

レイアウトツールバーは 2 行構成です。行 1 は文書レベルの操作(ファイルリスト、バッチ生成、用紙サイズ、書き出し、印刷)、行 2 は描画・編集ツールです。

行 2 のうち、フォントサイズ欄・線の太さ欄・画像用の欄・テキスト揃え・書式・サイズ・位置・角度は、選択している対象の種類によって表示されたり隠れたりします。表示条件は各項目に記載します。

5.2.1 行 1
項目 ツールチップ 動作 表示・有効条件
ファイルリスト開閉ボタン(20×20 のアイコン) 状態に応じて「閉じる」/「開く」 ワークスペースウィンドウのファイルリストの表示・非表示を切り替える。 NeoFlow ビルドのみ
「レイアウトエディター」(タイトル) なし 12 pt ボールドのラベル。NeoDraw ビルドでは代わりにアプリアイコンと「NeoDraw」ロゴが出る。 常時
バッチ「対象グループ」プルダウン 「バッチ対象グループ」 バッチ生成の対象グループを選ぶ。既定は "All Samples"。 NeoFlow ビルドのみ
バッチ「並べ方向」プルダウン 「並べ方向」 「横方向」または「縦方向」。 NeoFlow ビルドのみ
バッチ「列数」プルダウン 「列数/行数」 1〜20。既定 6。 NeoFlow ビルドのみ
「Batch」ボタン 「バッチ生成」 現在のレイアウトのプロットをテンプレートとして、全サンプル分に展開する。 NeoFlow ビルドのみ
「用紙:」プルダウン 「用紙サイズ」 用紙サイズを切り替える(5.5.1 参照)。 常時
「エクスポート」ボタン 「PNG / PPTX / PDF で書き出し」 進行中のインライン編集(テキスト・軸名)を確定してからエクスポートダイアログを開く。 常時
「🖨 レイアウト印刷」ボタン 「現在のレイアウトのみ印刷」 現在アクティブなレイアウト 1 枚だけを 1 ページで印刷する。 常時
「🖨 印刷」ボタン 「全レイアウトを印刷」 全レイアウトを複数ページで印刷する(⌘P と同一動作)。 常時

バッチ生成の結果

「Batch」を押すと、現在のレイアウトに置かれたプロットをテンプレートとして、指定グループの全サンプル分に展開します。テンプレートとなるプロットが 1 つも置かれていない場合は、アラート「バッチ生成」/「テンプレートのプロットを配置してから実行してください。」が出て何も起きません。成功したときは、生成された内容が収まるように表示を自動で合わせます。

5.2.2 行 2 — 選択・取り消し・作図
項目 大きさ ツールチップ 動作
選択モード「↖」 30×22 「選択モード」 ツールを選択モードにする。選択中のモードボタンは青くハイライトされる
取消「↩」 30×22 「取消 (Cmd+Z)」 レイアウトの取り消しを実行する。トグル状態は持たない実行ボタン
右向き矢印 31×14 「右向き矢印」 終点側に矢じりを付けた矢印の作図モードへ入る
31×14 「線」 直線の作図モードへ入る
左向き矢印 31×14 「左向き矢印」 始点側に矢じりを付けた矢印の作図モードへ入る
矢印用「▼」(上段・下段の右) 15×14 「矢印の種類」 矢印プリセットのメニューを開く
線種用「▼」(中段の右) 15×14 「線の種類(点線/破線)」 線種のメニューを開く
矩形 30×22 「矩形(ドラッグで描く)」 矩形の作図モードへ入る
円・楕円 30×22 「円・楕円(ドラッグで描く)」 楕円の作図モードへ入る
多角形 30×22 なし 多角形の作図モードへ入る
ベジェ曲線 30×22 なし ベジェ曲線の作図モードへ入る
図形ボタン 30×22 なし 現在選ばれているパラメトリック図形の作成モードへ入る
図形用「▼」 15×22 「図形の種類」 パラメトリック図形の種類を選ぶメニューを開く

矢印と線の 3 つのボタン(右向き矢印・線・左向き矢印)は縦に 3 段並び、ボタンの絵柄は現在のプリセットを実際に描いたプレビューになっています。同じボタンをもう一度クリックしてもモードは解除されず、同じモードに入り直すだけです(作図を終えると自動的に選択モードへ戻ります)。

選択中に線や矢印があるときの特例: 線・矢印のボタンを押すと、作図モードには入らず、選択中の線/矢印の種類をその場で変換します(線 ⇄ 矢印の相互変換)。

矢印プリセット(矢印ボタン右の「▼」)

現在値にチェックが付いた 6 項目です。各項目のアイコンは実際の矢じり形状のプレビューです。選ぶと 2 つの矢印ボタンのプレビュー画像も更新されます。

選択肢
「標準 小」(既定)
「標準 中」
「標準 大」
「細型 小」
「細型 中」
「細型 大」

線種(線ボタン右の「▼」)

先頭が「実線」(既定)で、続いて 5 種類あります。各項目には実際のプレビューアイコンと、現在値のチェックが付きます。選ぶと線ボタンのプレビューも更新されます。

選択肢 備考
「実線」 既定
「細かい点線」 パターンは線幅に比例
「点線」 線幅 w に対して [1.4w, 2.2w]
「短い破線」
「長い破線」 線幅 w に対して [7w, 3w]
「一点鎖線」 線幅 w に対して [6w, 2.2w, 1.4w, 2.2w]

破線パターンは線幅に比例して伸縮します。PPTX へ書き出すときだけ PowerPoint 標準の破線種別に変換され、画面表示・PDF・SVG では幾何的に分割して描画されます。この線種機能は NeoFlow 独自の追加機能です。

パラメトリック図形(図形ボタン+「▼」)

本体ボタンには今選ばれている図形が表示され、押すとその図形の作成モードに入ります。「▼」で種類を選ぶと、その場で作成モードへ切り替わります。どの図形を選んでいても、点灯するのはこの 1 つのボタンです。

すべてドラッグで描き、描いた後は黄色いハンドルで形状パラメータを調整できます。

選択肢 黄色ハンドルで調整できるもの
「ブロック矢印」 太さ、矢じり
「両側ブロック矢印」 棒の太さ、矢じりの長さ
「曲がった矢印」 太さ、曲がりの半径、矢じり
「直角の曲がった矢印」 棒の太さ、矢じりの縦横
「Uターン矢印」 太さ、曲がりの半径、矢じりの縦横と上下位置
「角丸四角形」 角の半径
「大括弧 [」 曲線
「中括弧 {」 曲線、中央の位置
5.2.3 行 2 — 重ね順・反転・グループ・修復・検索
項目 ショートカット 動作 有効条件
「最前面へ」 なし 選択オブジェクトを最前面に移す(プロットタイル・注釈の双方で並び順も変わる)。取り消し可能。 選択が空なら何も起きない
「最背面へ」 なし 選択オブジェクトを最背面に移す。取り消し可能。 選択が空なら何も起きない
「上下反転」 なし 選択を上下に反転する。 選択時
「左右反転」 なし 選択を左右に反転する。 選択時
「グループ化」 ⌘G 選択に新しいグループを割り当てる。 2 件以上選択しているとき。条件を満たさないとボタンが薄く(無効に)なる
「グループ解除」 ⇧⌘U(⌘U 単独も可) 下記参照。 選択にグループ所属の注釈またはプロットタイルが 1 つでもあれば有効
「修復メニュー」 なし ポップアップメニューを開く(下表)。 常時
「検索」 なし オブジェクト検索パネルを開く。 常時

「最前面へ」「最背面へ」は図形群から 6 ピクセル空けた右に置かれ、縦 2 段に並びます。「上下反転」「左右反転」「グループ化」「グループ解除」も同様に縦 2 段ずつです。

「グループ解除」の 3 つの振る舞い

押したときの結果は選択内容で決まります。

  1. 選択にグループがあれば、そのグループを解除する。
  2. グループが無く、選択にプロットタイルがある場合は、そのタイルを編集可能なベクター注釈に分解する(データのビットマップ+枠+目盛り+ゲートの外形+ラベル)。
  3. どちらでもなければ何もしない。

⌘U 単独でのグループ解除は NeoFlow 独自の追加です。

修復メニューの全項目

項目 有効条件 実行後のメッセージ
「PDF修正: 重なったオブジェクトの集約」 常時有効 タイトル「PDF形状修復」。対象が無い場合は「修復するPDFグループを選択してください」「修復できる重複ポリゴンがありません」「修復できる重複図形は見つかりませんでした」のいずれか。成功時は「PDF図形を修復しました(n件)」
「画像修正: 明度、コントラスト調整」 画像を選択しているときのみ有効
「白色修正: 白色の透明化」 画像を選択しているときのみ有効
「ベクターオブジェクト合体」 常時有効 失敗時は「ベジェ曲線を保ったまま処理できませんでした。交点計算を確認してください」または「変換できる輪郭が見つかりませんでした」
「ベクターオブジェクト分解」 常時有効 同上
「ポリゴンを四角形化」 常時有効 タイトル「ポリゴンを四角形化」。「変換するポリゴンを選択してください」/「ポリゴンを四角形へ変換しました(n件)」/「変換できる枠ポリゴンがありませんでした」
「ポリゴンをベジェ化」 常時有効 タイトル「ポリゴンをベジェ化」。対象が無ければ「ポリゴンを選択してください」
「2点ポリゴンを直線化」 2 点のポリゴンを選択しているときのみ有効
「選択ベクターをPNG画像に変換」 ベクターを選択しているときのみ有効
「透過度の設定」 選択があるときのみ有効

オブジェクト検索

ツールチップは「選択中(未選択なら全体)から同じ種類・色・太さを検索」。開くウィンドウの見出しは「オブジェクト検索」です。

  • 何も選択していない状態で開くと、説明は「レイアウト内の全ての図形・文字オブジェクトの一覧」。
  • 選択がある状態で開くと、説明は「選択中に含まれる見た目ごとのオブジェクト一覧」。
  • 種別は「テキスト」「線」「長方形」「ポリゴン」「ベジェ」「円」「画像」として表示され、塗りが無いものは「なし」と表示されます。
  • ボタンは「クリア」と「選択」(Return が既定ボタン)。
  • 1 つもチェックせずに「選択」を押すと「少なくとも1つチェックしてください」と表示されます。
  • 対象が 0 件のときは「検索対象となる図形・文字オブジェクトがありません」または「まず複数の図形・文字オブジェクトを選択してください」と表示されます。
5.2.4 行 2 — 整列・分散

整列は 3 列 × 2 行のグリッド(各セル 28×22)です。検索ボタンの右に置かれます。

項目 動作
「左揃え」 選択の左端を揃える
「横中央揃え」 選択の横方向の中心を揃える
「右揃え」 選択の右端を揃える
「上揃え」 選択の上端を揃える
「縦中央揃え」 選択の縦方向の中心を揃える
「下揃え」 選択の下端を揃える

整列の基準は次のように決まります。

  • ガイドバーがオンで、該当する軸のガイドがアクティブ(赤色)になっている場合は、そのガイドの座標を基準にします。この場合は選択が 1 件でも動作します。
  • ガイド基準でない場合は、選択した順番の先頭のオブジェクトが基準になります。この場合は 2 件以上の選択が必要です。

グループは 1 つの剛体として扱われ、グループ全体を囲む矩形で位置が決まります。整列は取り消し可能です。

分散(均等配置)は整列から 8 ピクセル空けた右に、縦 2 段で並びます。

項目 動作 有効条件
「縦に均等配置」 上下の両端を固定したまま、間のオブジェクトの中心が等間隔になるように並べる 対象が 3 つ以上必要(グループは 1 つと数える)
「横に均等配置」 左右の両端を固定したまま、中心が等間隔になるように並べる 同上

分散もグループは剛体として扱い、グループ全体を囲む矩形の中心で並べます。対象が 3 つ未満のときは何も起きません。

5.2.5 行 2 — 色

分散から 8 ピクセル空けた右に、色バーが 2 段で並びます。

項目 ツールチップ 対象
「線・文字の色」 「線・文字の色」 線の色、文字の色
「背景色」 「背景色(四角・テキスト背景)」 図形の塗り、テキストの背景

クリックするとボタンの下に色ピッカーが開きます。バーに表示される現在色は選択内容に応じて更新され、塗りが設定されていないときは透明として表示されます。

色ピッカーの中身

  • 44 色のパレット。先頭のセルは「透明」です。
  • 「最近使った色」の並び。
  • 「HSB」タブ(スライダは「色相」「彩度」「明度」)と「RGB」タブ(スライダは「R」「G」「B」)。
  • 「グラデ」タブ(塗りつぶし可能な図形の背景色、または線のある図形の線色でのみ使用可能)。「なし」「線形」「円形」を切り替え、選択したストップの色・位置・不透明度をスライダで調整します。プレビューバーをクリックするとストップが追加され、丸マーカーは左右ドラッグで位置移動、下方向へ大きくドラッグすると削除されます(ストップは最低2個)。線形では角度、円形では中心位置・楕円比・半径を調整します。「ポイントをリセット」でストップだけを既定の2色へ戻せます。
    • 「最近:」の並び(最大8件)。クリックするとそのグラデーションを即座に読み込んでライブ反映します(パレットのスウォッチと異なり、クリックしてもパネルは閉じません)。
    • グラデーションを持たないオブジェクトで「グラデ」タブを初めて開くと、直前にOK確定したグラデーション(無ければ既定の白→青の線形)が自動的に設定され、即座にプレビュー適用されます。
    • 「最近使った色」「最近使ったグラデーション」「直前のグラデーション」はいずれもアプリ再起動後も保持されます。
  • スポイト。
  • 「キャンセル」ボタン。押すと元の色に戻して閉じます。

色セルのツールチップは、通常の色ではその色コード、透明のセルでは「色なし(透明)」です。

5.2.6 行 2 — フォントサイズと線の太さ
項目 初期値 表示条件 動作
「フォントサイズ(pt)」欄+プルダウン 12.0 画像を選択している間は隠れ、dpi 欄と入れ替わる 確定するとサイズが適用される
「線の太さ(pt)」欄+プルダウン 2.0 選択の主対象が画像のときは欄ごと隠れる 確定すると以後の既定線幅として記憶され、選択にも適用される

フォントサイズの適用範囲は状況で変わります。

  • テキスト編集中で文字を範囲選択している → その範囲だけ。
  • テキスト編集中でカーソルだけの状態 → そのテキストボックス全体。
  • 編集していないとき → 選択しているテキスト全体。

プルダウンには現在値にチェックの付いたプリセットが並びます。

フォントサイズのプリセット
6 / 8 / 9 / 10 / 11 / 12 / 14 / 16 / 18 / 20 / 24 / 28 / 32 / 36 / 40 / 44 / 48 / 54 / 60 / 66 / 72 / 80 / 88 / 96

線の太さの欄には、左に太さのプレビューが付きます。プルダウンも太さのプレビュー付きの一覧です。線・矢印・矩形・楕円・多角形・ベジェを選ぶと、その線幅が欄に表示されます。

線の太さのプリセット
0.5 / 1 / 1.5 / 2 / 3 / 4 / 6 / 8
5.2.7 行 2 — 画像用のコントロール(画像選択時のみ)

画像を選択している間だけ、フォントサイズ欄と入れ替わって次の 3 つが現れます。

項目 ショートカット ツールチップ 動作
「dpi」ラベル+数値欄(幅 50) なし 「画像の解像度(dpi)」 欄に入ると調整セッションが始まり、入力から 180 ミリ秒後に画面へライブ反映される。確定または欄を離れると確定
dpi ロック(28×22 のトグル) なし 「画像サイズを変えてもdpiを維持」 押し込み式のトグル
「トリミング」ボタン Return=確定 / Escape=取消 「画像をトリミング(Returnで確定・Escapeで取消)」 トリミングモードのオン/オフを切り替える

トリミングモード中は、Return(確定)と Escape(取消)が他のすべてのキー処理より優先され、マウス操作はハンドルのドラッグだけを受け付けます。

5.2.8 行 2 — テキストの揃えと書式
項目 大きさ 表示条件 選択肢
テキスト水平揃え(縦 3 段) 各 34×14 選択が 1 件以上で全てテキストのとき、または矩形・楕円など図形内テキストに対応した型のとき 「左揃え」/「中央揃え」/「右揃え」(同時に 1 つだけオン)
テキスト上下揃え(縦 3 段) 矩形・楕円など図形内テキストに対応した型を選択したときだけ 「上揃え」/「上下中央揃え」/「下揃え」
テキスト書式(縦 2 段 × 2 列、各 24×22) 各 24×22 テキストまたは図形内テキストを選択したとき 「太字」(B・⌘B)/「斜体」(I・⌘I)/「上付き」(A²)/「下付き」(A₂)

テキスト注釈は箱の高さが内容で決まるため、上下揃えの対象外です。書式の 4 つはそれぞれ独立してオン/オフできます。

5.2.9 行 2 — サイズ・位置・角度・選択情報

選択があるときだけ表示されます。

項目 ツールチップ 内容
高さ (cm) 選択の高さを実寸で表示・編集
幅 (cm) 選択の幅を実寸で表示・編集
縦横比固定トグル 「縦横比を固定」 オンにすると幅・高さが連動する
「W」(横方向の拡大率 %) 囲みに「選択オブジェクトの拡大率」 横方向の拡大率
「H」(縦方向の拡大率 %) 同上 縦方向の拡大率
「X」(cm) 左端の位置。NeoFlow 独自の追加
「Y」(cm) 上端の位置。NeoFlow 独自の追加
「角度」(幅 34 の数値欄) 「回転角(度)」 回転角。選択が無いとき、および PDF 由来のオブジェクトのときは非表示
選択情報(行 2 の右端) 右寄せ 3 段(主情報 11 pt、線色・塗り色 10 pt)。幅は 80〜420 pt にクランプされ、あふれると末尾が省略される

数値欄を編集している間は、自動更新で値が上書きされることはありません。数値欄の幅は、取りうる最大幅を実測した固定幅です。

回転ドラッグ中は角度欄の値がリアルタイムで更新され、カーソル脇にも角度が表示されます。


5.3 作図とオブジェクト操作の手順
5.3.1 線と矢印
  1. ツールバーの右向き矢印・線・左向き矢印のいずれかを押す。
  2. 用紙上をドラッグして描く。
  3. 描き終えると自動的に選択モードへ戻る。

矢じりの形と大きさは、矢印ボタン右の「▼」で選んだプリセット(既定は「標準 小」)が使われます。線種は線ボタン右の「▼」で選んだもの(既定は「実線」)が使われます。

既存の線や矢印を選択した状態でこれらのボタンを押すと、作図モードには入らず、その場で線 ⇄ 矢印の種類変換だけを行います。

5.3.2 矩形・円(楕円)

矩形ボタン/円・楕円ボタンを押し、用紙上をドラッグして描きます。

5.3.3 多角形
  1. 多角形ボタンを押す。
  2. 用紙をクリックするたびに頂点が追加される。
  3. 始点をクリックするか、ダブルクリックすると閉じて確定する。
  4. 途中で Escape を押すと、作図中の下書きを取り消して選択モードへ戻る。

ダブルクリックの判定は、直前のクリックからの実測時間と距離で行われます。

5.3.4 ベジェ曲線
  1. ベジェ曲線ボタンを押す。
  2. 用紙をクリックするたびに頂点が追加される。
  3. ダブルクリックで確定する。
  4. 途中で Escape を押すと下書きを取り消して選択モードへ戻る。
5.3.5 パラメトリック図形

図形ボタン(または「▼」で種類を選択)を押し、用紙上をドラッグして描きます。描いた後、選択すると現れる黄色いハンドルで、その図形固有のパラメータ(棒の太さ、矢じりの大きさ、角の半径など)を調整できます。調整できる項目は 5.2.2 の表を参照してください。

5.3.6 テキストの作成

ツールバーに専用のテキスト作成ボタンはありません。テキストは次の方法で作ります。

  • 選択モードのまま、用紙の空いている場所をダブルクリックする → その位置に新しいテキストが作られる。
  • 矩形・楕円などの図形をダブルクリックする → 図形内テキストの入力に入る。

既存のテキストをダブルクリックすると、その場でインライン編集に入ります。

5.3.7 頂点(ノード)の編集

多角形またはベジェ曲線を単一選択して右クリックし、「頂点を編集」を選ぶと編集モードに入ります。ダブルクリックは図形内テキストの入力に統一されているため、ノード編集の入口はこの右クリックメニューです。

編集モード中の操作は 5.4.8 と 5.4.9 を参照してください。ベジェ編集モード中にノードをダブルクリックすると、角(コーナー)と自由(スムーズ)を切り替えられます。

5.3.8 グループ化・グループ解除
  • グループ化(⌘G): 2 件以上を選択して実行すると、それらが 1 つのグループになります。条件を満たさないときはツールバーのボタンが薄く(無効に)なります。
  • グループ解除(⇧⌘U、⌘U 単独も可): 5.2.3 の 3 つの振る舞いを参照してください。

グループは、整列・分散では 1 つの剛体エンティティとして、グループ全体を囲む矩形で扱われます。

5.3.9 整列と分散

5.2.4 を参照してください。ガイドバーを併用すると、選択が 1 件だけでもガイド座標に揃えられます。


5.4 右クリックメニュー

右クリックメニューは、共通ヘッダ(必ず出る 7 項目)選択対象に応じた項目 の組み合わせで構成されます。

右クリックした位置は記録され、以後の「ペースト」の貼り付け位置になります。

右クリックしたときの選択の変化は次のとおりです。

  • 用紙の空きを右クリック → 選択が解除される。
  • プロットタイルの上を右クリックして、それがまだ選択されていなければ、その項目が選択される。
  • 注釈の上でも同様。どちらが手前かは、プロットタイルと注釈を統合した重ね順で判定されます。
5.4.1 共通ヘッダ(必ず先頭に出る)

選択の有無に関わらず、右クリックメニューの先頭には必ず次の 7 項目が出ます。

項目 ショートカット表記 有効条件
「↩ 取消」 取り消せる操作があるときのみ有効
「↪ やり直し」 やり直せる操作があるときのみ有効
(区切り線)
「コピー」 ⌘C 選択があるときのみ有効
「カット」 ⌘X 選択があるときのみ有効
「ペースト」 ⌘V 常に有効
「複製」 ⌘D 選択があるときのみ有効
「すべてを選択」 ⌘A 常に有効
5.4.2 何も選択していないとき(キャンバスの空き部分)

用紙の空いている部分を右クリックすると選択が解除され、共通ヘッダの 7 項目だけが出ます。対象別のセクション(区切り線より下)も、選択がある場合の共通セクション(「透明度…」以降)も出ません。

このとき「コピー」「カット」「複製」はグレーアウトし、「ペースト」と「すべてを選択」だけが使えます。

5.4.3 注釈を 1 つ/複数選択しているとき(共通部分)

図形・線・テキスト・画像などの注釈を右クリックすると、共通ヘッダの後に、(該当するものだけ)対象別のセクションが続き、さらにその下に次の項目が出ます。

項目 出る条件 内容
「透明度…」 選択があるとき 0〜100 % のスライダ。0 % =不透明、100 % =透明。開いた瞬間からライブ反映される。ボタンは「OK」「キャンセル」
「光沢…」 選択があるとき 色ピッカー、「輪郭のサイズ」0〜10 Pt、「透明度」0〜100 %
(区切り線)
「PNG変換…」 選択にベクターを含むとき(矩形・楕円・多角形・ベジェ・線・矢印・テキストのいずれかを 1 つ以上選択しているとき)だけ表示 解像度 36〜600 DPI、既定 300
「特殊コピー」(サブメニュー) 選択があるとき 「PNGコピー」/「SVGコピー」(⇧⌘C)
「エクスポート」(サブメニュー) 選択があるとき 「PDF」/「PNG 72dpi」/「PNG 144dpi」/「PNG 300dpi」/「PNG 600dpi」
5.4.4 テキストを選択しているとき(追加項目)

テキスト注釈を右クリックしたとき、または図形内テキストを編集中に右クリックしたときに追加されます。

項目 出る条件 内容
「行間…」 テキストを編集中(その段落が対象)、またはテキスト注釈を選択しているとき(テキスト全体が対象) 下記参照
「等幅フォント (Courier New)」 同上 チェック式トグル。選択しているテキストが全て等幅ならチェックが付く
「標準フォントに置換」 選択の中に、PDF・Illustrator(.ai)取り込みで埋め込みフォントを使って表示しているテキストが1つでもあるとき 下記参照

「行間…」のパネルのタイトルは、対象範囲によって「行間(この行のみ)」「行間(選択した n 行)」「行間(テキスト全体)」に変わります。

パネルの中身は 2 つのラジオです。

ラジオ スライダ範囲
「標準の倍率」 0.1〜5 倍
「ポイント数で指定」 4〜120 pt(改行の高さ)

スライダを動かすたびに即座に適用されます。キャンセルの概念は無く、閉じた時点で確定します。

「標準フォントに置換」を選ぶと、選択中の該当テキストの埋め込みフォント表示をやめ、以後は等幅設定に応じた既定の書体(Arial または Courier New)で表示・編集します。元のフォントに戻す操作はありません(Undo(Cmd+Z)でのみ取り消せます)。埋め込みフォントの取り込みそのものについては 5.8.3 を参照してください。

5.4.5 画像を選択しているとき(追加項目)

選択に画像が 1 つ以上あると、4 項目が追加されます。

項目 内容
「明るさ調整…」 明るさ範囲の下限・上限の 2 本のスライダ(各 0〜1000)。既定は下限 0・上限 1000。2 つのつまみは交差せず、下限は上限−1 まで、上限は下限+1 までしか動かせない
「白色透明化…」 「白を透明化」/「透明を白化」のラジオ(既定は「白を透明化」)と、0〜1000 のスライダ(既定 1000 =しきい値 255 =何も透明化しない)。スライダのラベルはモードによって「白判定しきい値」/「白/灰レベル」に変わる
「画像の角を丸める…」 半径 (%) 0〜100、既定 0。NeoFlow 独自の追加
「文字列抽出…」 画像から文字列を抽出する
5.4.6 図形変換系の追加項目
項目 出る条件 内容
「角を丸める…」 矩形を単一選択しているとき 半径 (%) 0〜100。100 % =短辺の 1/2。パネルには「半径: n.npx(100% = 短辺の1/2 = n.npx)」という情報が出る
「角を丸める(再調整)…」 既に角丸として作られたベジェを単一選択しているとき(ラベルだけが変わる) 同上
「四角/円をベジェ化…」 選択に矩形または楕円が 1 つでもあるとき 矩形・楕円をベジェ曲線に変換する
「ポリゴンをベジェ化…」 選択に頂点 2 個以上のポリゴンが 1 つでもあるとき 角の閾値スライダ 90〜179 度(既定 150)。説明は「閾値より鋭い角は尖ったまま残し、それ以外を滑らかに近似します」
「オブジェクト合体」 重なった閉じたベクターが 2 つ以上あるとき 図形を合体する
「オブジェクト分解」 同上 図形を分解する

合体・分解に失敗した場合は、「ベジェ曲線を保ったまま処理できませんでした。交点計算を確認してください」または「変換できる輪郭が見つかりませんでした」というアラートが出ます。

5.4.7 「ポリゴンに変換」「ベジェに変換」「頂点を編集」
項目 出る条件 内容
「ポリゴンに変換」 選択に「ブロック矢印」「両側ブロック矢印」「直角の曲がった矢印」が含まれるとき パラメトリック図形としての標識を外し、普通のポリゴンにする。見た目は変わらない
「ベジェに変換」 選択に「曲がった矢印」「Uターン矢印」「角丸四角形」「大括弧 [」「中括弧 {」が含まれるとき 標識を外して普通のベジェにする。見た目は変わらない
「頂点を編集」 ポリゴンまたはベジェを単一選択しているときのみ ポリゴンならポリゴンのノード編集、ベジェならベジェのノード編集に入る
5.4.8 ノード編集中に、ノード(頂点)の上で右クリックしたとき

ベジェ/ポリゴンの編集モード中にノードの上で右クリックすると、通常のメニューより優先して専用メニューが出ます。

項目 出る条件・有効条件
「曲線にする」 先頭項目。現在のノードが角(コーナー)のときに表示される
「尖らす」 先頭項目。現在のノードが角でないときに表示される。旧形式のパスでは常にこちらが出る
「スムージング」 通常形式のパスでは常に有効。旧形式のパスでは内部の点のときのみ有効
「ハンドルを追加」 ハンドルを追加できるノードのときだけ表示される
「曲線を閉じる」 閉じていない曲線で、かつ端点で、かつ頂点が 3 個以上あるとき
「開く」 閉じた曲線なら頂点 3 個以上のすべての頂点で。開いた曲線なら内部の点かつ頂点 3 個以上のとき
「ポイント削除」 通常形式のパスでは頂点が 3 個以上(2 個超)のとき。旧形式のパスでは先頭以外の頂点で、かつ 2 個超のとき
5.4.9 ノード編集中に、曲線本体の上で右クリックしたとき

ノード以外の曲線上を右クリックすると、次の 1 項目だけのメニューが出ます。

項目 動作
「編集モード終了」 ノード編集モードを抜ける
5.4.10 プロットタイルを右クリックしたとき

NeoFlow ビルドのみ。共通ヘッダの後に、対象別セクションとして次の項目が出ます。

項目 有効条件 動作
「プロット設定」 常に有効 そのプロットの設定を開く
「ゲートスタイル」(サブメニュー) そのタイルにゲートがあり、対象ファイルが解決できるとき。ゲートが 0 件、または対象ファイルが解決できない場合は項目自体が無効になる(非表示にはならない) そのタイルの全ゲートをゲート名で列挙する(quad や bisector の兄弟ゲートも含む)。選ぶと色と線幅(0.5〜8)を設定するパネルが開く
「書式のコピー」 常に有効 そのプロットの書式をコピーする
「書式のペースト」 プロット書式がコピーされているときのみ有効 コピーした書式を貼り付ける
5.4.11 レイアウトタブを右クリックしたとき
項目 出る条件 動作
「名前を変更」 常に タブ名のインライン編集を始める
「レイアウトを削除」 レイアウトが 2 つ以上あるときだけ表示 警告アラート「「(名前)」を削除?」を出し、「OK」で削除、「キャンセル」で中止。削除は取り消し可能

「+」タブの上では右クリックメニューは出ません。


5.5 用紙・表示・補助機能
5.5.1 用紙サイズ

ツールバー行 1 の「用紙:」プルダウン(ツールチップ「用紙サイズ」)で切り替えます。3 択で、初期選択は「A4 縦」です。

選択肢 基準寸法(内部単位)
「自由」 1100 × 850
「A4 縦」 794 × 1123(既定)
「A4 横」 1123 × 794

選ぶと、基準となる用紙寸法を切り替えたうえで取り消し履歴に登録し、レイアウトに保存して、印刷倍率を適用しなおしたうえで内容を再配置します。

5.5.2 印刷倍率(印刷 %)

レイアウトタブバーの右端、ズームの右にある数値フィールドです(幅 50・右寄せ・初期値 "100")。ツールチップは「印刷倍率(%):用紙の物理サイズ。画面ズームとは別。」。

  • 入力値は 10〜500 % にクランプされます(既定 100 %)。
  • 用紙の表示寸法は「基準寸法 × 100 ÷ 印刷倍率」で決まります。つまり倍率を大きくすると用紙の内部寸法は小さくなり、同じ図がより大きく印刷されます。
  • 値が実際に変わったときだけ取り消し履歴に登録されます。
  • 印刷倍率を変えると、定規の cm / inch 換算も再計算されます。
  • ファイルを読み込むとき、印刷倍率が 5 以下の旧式の分数表現になっている場合は「100 ÷ 値」に正規化してから 10〜500 にクランプします。
5.5.3 用紙の縁をドラッグして印刷倍率を変える

用紙の右辺・下辺・右下角(縁の両側 12 ピクセル以内)を、選択モードで単クリックしてドラッグすると、印刷倍率を直接変えられます。

ドラッグする場所 変わるもの
右辺
下辺 高さ(幅も比例して計算される)
右下角 対角方向に拡大・縮小
  • ドラッグ開始時に一度だけ取り消し履歴に登録されます。
  • 縮小の下限は基準寸法の 0.5 倍です。
  • 結果の印刷倍率は「100 × 基準幅 ÷ 新しい幅」を四捨五入し、10〜500 % にクランプします。
  • ドラッグ中は用紙と注釈が再描画され、マウスを離した時点で印刷倍率として確定し、全体が描画しなおされます。
5.5.4 画面表示(ズーム)とパン

レイアウトタブバーの右端に「画面表示:」ラベル、編集可能な数値フィールド、「%」、そして「−」「スライダ」「+」が並びます。

コントロール 範囲 備考
スライダ 5〜500 % 初期値 100 %
「−」「+」 現在のズームから ±10 % 5〜3000 % にクランプ
数値フィールド 編集中は外部からの更新で上書きされない

実際に設定できるズームの範囲は 5 % 〜 3000 % です。

操作 動作
ホイール/ピンチ ズーム。カーソル位置を固定して拡大・縮小する
⇧+スクロール パン(画面をずらす)
スペースキー+ドラッグ 手のひらツール。スペースを押した瞬間にカーソルが手のひらに変わり、離すとパン中でも即座に通常操作へ戻る
5.5.5 定規(ルーラー)と単位

レイアウトエディタの上端と左端に、それぞれ 20 pt の定規があります。上端と左端の定規が交わる左上には小さな装飾用のコーナーボックスがあり、これは操作できません。

  • 原点は用紙の左上です。
  • 主目盛りは、画面上で 48 ピクセル以上の間隔になるように 1 → 2 → 5 の進行から選ばれます。副目盛りは、主目盛りの先頭桁が 2 のときは 4 分割、それ以外は 5 分割です。
  • 主目盛りには数値ラベルが付きます(末尾の余分なゼロは表示しません)。
  • 表示単位は「表示」メニューの「定規の単位」で切り替えます。
「定規の単位」の選択肢 備考
「センチメートル」 既定
「インチ」

この設定は次回起動時にも引き継がれます。変更するとその通知で、開いている全てのレイアウトの定規が即座に再描画されます。ガイド線に表示される cm ラベルの換算式と、定規の換算式は完全に一致します。

5.5.6 用紙の外側の余白

用紙の外側には常に 1 cm 分のスクロール余白(ガター)があります。スクロールの対象は用紙そのものではなくこの余白を含めた領域で、編集用のオーバーレイも余白全域に張られているため、用紙の外側でのクリックやドラッグも受け付けられます

5.5.7 ガイドバー

「表示」メニューの「ガイドバー」でオン/オフします。レイアウトウィンドウが無いときはグレーアウトします。

  • 初めてオンにするとき、ガイド位置が未設定なら縦ガイドは用紙幅の 1/2、横ガイドは用紙高さの 1/2 に初期化されます。このとき両方とも非アクティブ(通常色)です。
  • 線の太さは 1.5 ピクセル。通常色は緑(rgba(76,190,110,.7))、アクティブ色は赤(rgba(240,110,110,.85))です。
  • 線の脇に「n.nncm」というラベルが出ます(9 px・白背景の角丸ピル・文字色は濃い緑)。

ガイド線の操作

操作 結果
そのままドラッグ ガイド線を移動する。0 〜 用紙幅/高さ の範囲にクランプされる。取り消しの対象外
ダブルクリック、または ⇧/⌘/Ctrl +クリック そのガイドのアクティブ色を切り替える(ドラッグはしない)

アクティブかどうかは可視性とは無関係で、色と、整列のスナップ対象になるかどうかだけを決めます。ある軸のガイドがアクティブなとき、整列コマンドは選択が 1 個だけでもそのガイド座標へ揃えます(通常は 2 個以上必要)。

なお、ガイドバーの切り替えは以前はオブジェクトの右クリックメニューにありましたが、現在は「表示」メニューに移されています。

5.5.8 グリッド固定

「表示」メニューの「グリッド固定」サブメニューで刻みを選びます。ツールチップは「移動をグリッドの刻みに固定します。Option を押しながらドラッグすると一時的に解除できます。」。

選択肢
「オフ」(既定)
「1 mm」
「2 mm」
「5 mm」
「10 mm」
  • 丸められるのは移動量ではなく着地点です。そのため一度グリッドに載れば、以後はきっちり刻み単位で動きます。
  • Option キーを押しながらドラッグすると、一時的に解除されます。
  • この設定は次回起動時にも引き継がれます(未設定=オフ)。
5.5.9 移動距離表示

「表示」メニューの「移動距離表示」でオン/オフします。ツールチップは「オンにすると、ドラッグ中に移動量(長さ・X・Y)をカーソル脇に表示します。」。

  • 対象は現在アクティブなレイアウト画面です。既定はオフ。
  • オンにすると、ドラッグ中にカーソルの右下(+12, −56 の位置)に次の 3 行が表示されます。
l: n cm
x: n cm
y: n cm
  • 値は有効数字 3 桁で、印刷倍率を織り込んだ cm 換算です。
  • レイアウトウィンドウが無いときはグレーアウトします。
  • メニューを開く直前に、チェック状態が実データから更新されます。

回転ドラッグ中の角度表示("n°")は同じ表示欄を使いますが、このトグルとは無関係に常に表示されます。

5.5.10 「ゲートをカラー表示」

「表示」メニューの 1 番目(NeoFlow ビルドのみ)。チェック式のトグルです。

状態 レイアウト上のゲート線・ゲート名の色
オフ(既定) すべて黒(#000000)
オン ゲートごとの色(プロットタイルごとのゲートスタイル指定 → ゲート自身の色 → 既定色 の順で決まる)

ツールチップは「オンにすると、レイアウトのゲート線・ゲート名を各ゲートの色で表示します(従来の表示)。オフ(既定)では全て黒で表示します。この設定は次回起動時にも引き継がれます。」。

この設定は次回起動時にも引き継がれ、変更すると既に開いている全てのレイアウトウィンドウへ即座に反映されます。ワークスペース(グラフウィンドウ)は対象外で、そちらは常にカラー表示です。


5.6 レイアウトタブ

レイアウトタブバーは、レイアウトエディタの下部左側にあります。

操作 結果
タブをクリック そのレイアウトへ切り替える。選択はクリアされ、用紙幅に合わせてズームが再フィットされる
タブをドラッグ 左右の位置を並べ替える(「タブの並べ替え」参照)
タブをダブルクリック インラインで名前を変更する
タブを右クリック 「名前を変更」/「レイアウトを削除」メニュー(5.4.11 参照)
「+」タブ(破線ボーダー)をクリック 新しいレイアウトを追加する
選択が無い状態で ← / → 前後のレイアウトタブへ切り替える

ツールチップは、通常のタブが「クリックで切替 / ダブルクリックで名前変更 / 右クリックでメニュー」、「+」タブが「新しいレイアウト」です。タブが多くなるとバーは折り返して高さが伸びます。

名前の変更

ダブルクリックまたは右クリックの「名前を変更」でインライン編集に入ります。

キー・操作 結果
Enter 保存する
Escape 取り消す
欄の外をクリック(フォーカスを失う) 保存する

空白のみの入力は無視され、元の名前が保持されます。編集欄の幅は文字数に応じて 60〜200 の範囲で決まります。

レイアウトの追加

「+」タブを押すと新しいレイアウトが追加されます。

  • 名前は、未使用の最も小さい番号 N を使って「Layout N」になります。
  • 用紙サイズは現在のレイアウトの設定を引き継ぎます。
  • 画面ズームは維持されます(タブの切り替えと違い、再フィットしません)。
レイアウトの削除

右クリックメニューの「レイアウトを削除」から行います。レイアウトが 2 つ以上あるときだけ表示されます。確認アラート「「(名前)」を削除?」で「OK」を押すと削除、「キャンセル」を押すと中止です。削除は取り消し履歴に入っているため、⌘Z で戻せます。

タブの並べ替え

タブをドラッグすると左右の位置を並べ替えられます。ドラッグ中はつかんだタブ自身がカーソルに追従して左右へ動き(上下には動きません)、他のタブは挿入位置を示すように詰めて表示されます。離した位置で確定します。タブの選択(表示の切り替え)はマウスを離した時点で確定するため、選択していないタブもそのままつかんで並べ替えられます(並べ替えただけの場合は選択は変わりません)。並べ替えは取り消し履歴に入っているため、⌘Z で戻せます。並べ替え自体はアクティブなレイアウトの中身や選択状態を変えません(ズームの再フィットも起きません)。


5.7 コピー・カット・ペースト・複製

NeoFlow のレイアウトには内部クリップボードがあり、これとシステム(macOS)のクリップボードの両方を使い分けます。

5.7.1 コピー(⌘C)

「コピー」を実行すると、次のことが順に起こります。

  1. 選択オブジェクトを内部クリップボードへ完全な複製として保持する(対象、選択状態、コピー元のレイアウトを含む)。
  2. 直近のクリック位置の記憶をクリアし、連続ペーストのカウンタを 0 に戻す。
  3. システムのクリップボードにも書き込む。書き込む形式は選択内容で決まります。
選択内容 システムクリップボードへ書き込まれる形式
画像オブジェクト 1 つだけ PNG(+TIFF)
それ以外(画像とベクターの混在、ベクターのみ) ベクター PDF
  1. 書き込んだ直後のクリップボードの状態を記録する。これにより、自分が書き込んだ内容を外部からのコンテンツと取り違えて用紙の (0,0) へ再取り込みしてしまうことを防ぎます。

テキストを編集している最中(数値欄やリッチテキストの中)に ⌘C を押した場合は、その入力欄のコピーとして処理されます。

5.7.2 カット(⌘X)

テキスト編集中は入力欄のカットに転送されます。そうでなければ、コピーを実行してから選択を削除します。削除は取り消し履歴に入ります。

5.7.3 ペースト(⌘V)— 優先順位

貼り付け位置は、直近に用紙をクリック/右クリックした位置です。それが無ければ (40, 40) が使われます。

貼り付ける内容は次の順で決まります。

(1) 内部クリップボードがあり、かつシステムクリップボードが自分の直近のコピー以降変化していない場合 → 内部クリップボードの内容をクリック位置へ貼り付けます。

(2) システムクリップボードが変化していた場合(他のアプリがコピーした場合) → システムクリップボードから取り込みます。対応形式の優先順位は次のとおりです。

順位 形式
1 PDF
2 PNG
3 TIFF
4 JPEG
5 GIF
6 BMP
7 AVIF
8 JPEG 2000
9 上記のどれにも該当しないが画像として読める場合の汎用画像
  • PDF が選ばれた場合、その解析に失敗しても画像へフォールバックすることはありません。
  • PDF が先頭に無い場合に限り、SVG 形式があればそれを SVG として取り込みます。
  • 形式があるかどうかは、クリップボードの「先頭アイテム」と「クリップボード全体」の両方で判定します。
  • PowerPoint の線・矢印: PowerPoint は線や矢印を stroke(線描画命令)ではなく、線幅ぶんの薄い塗り(矢印なら矢じり部分の三角形を添えた塗り)として PDF に書き出します。この形を検出した場合、塗り潰した図形としてではなく、NeoFlow 本来の「線」「矢印」オブジェクトとして取り込みます。取り込み後は線・矢印ツールで作図したものと同様に、矢じりの形・線種・太さなどを編集できます。

(3) プレーンテキストしか無い場合新しいテキストオブジェクトとして貼り付けます。幅は内容に合わせた自動幅で、色・サイズ・左揃えは既定値、太字/斜体/上付き・下付きは既定のテキストスタイルを引き継ぎます。

(4) どれにも当たらない場合 → 内部クリップボードの内容にフォールバックします。

5.7.4 貼り付け位置の決まり方(内部クリップボードから貼るとき)

内部クリップボードから貼り付けるときの位置は、次の 3 通りに分かれます。

状況 貼り付け位置
コピー元のレイアウトが現在のレイアウトと違う ずらさない(元と同じ座標)
直近のクリック位置がある 選択集合の左上(最小 X・最小 Y)がその位置に来るように平行移動する。貼り付け後、クリック位置の記憶はクリアされ、連続ペーストのカウンタも 0 に戻る
どちらでもない(同じレイアウトへの連続ペースト) 連続ペーストのカウンタを 1 増やし、その回数 × 20 ピクセルを X・Y の両方に加える(20 → 40 → 60 …)

貼り付けられたオブジェクトには新しい ID と新しいグループ ID が割り当てられます。コピー元で同じグループだったものは、貼り付け後も同じ新しいグループにまとまります。貼り付け直後、それらは選択状態になります。

5.7.5 複製(⌘D)— スマートオフセット

「複製」は、選択したオブジェクトのコピーを少しずらして作ります。ずらす量は次のように学習されます。

  1. 前回の複製で作られたオブジェクトが、そのあとユーザーによって移動されていれば、その移動量を次回の複製間隔として採用します。
  2. 複製の直前に、元のオブジェクトの位置を記録します。

つまり「複製 → 好きな位置へ動かす → もう一度複製」とすると、同じ間隔で並べていくことができます。

テキスト編集中は「複製」メニューは無効になります。

5.7.6 PNG コピーと SVG コピー
コマンド ショートカット 出力
「PNGコピー」 なし 選択部分を 300 dpi(既定)で描画し、PNG と TIFF の 2 形式でクリップボードへ。PNG には物理解像度の情報が埋め込まれる
「SVGコピー」 ⇧⌘C 選択をベクター SVG に書き出して、SVG 形式のみでクリップボードへ。失敗するとビープ音が鳴る

SVG コピーでは、プロットの点群だけがラスタ画像として埋め込まれ、枠・目盛り・ゲート・ラベルは完全なベクターになります。

どちらも「編集」メニューのほか、注釈を右クリックしたときの「特殊コピー」サブメニューからも実行できます。


5.8 外部ファイルの取り込み
5.8.1 取り込む方法

外部ファイルは次の 3 通りで取り込めます。

  • レイアウトの用紙へドラッグ&ドロップする。
  • 「ファイル」→「レイアウトにファイルを配置…」(⇧⌘O)でファイルを選ぶ。選べる拡張子は pdf / ai / svg / pptx とラスタ画像です。
  • クリップボードから貼り付ける(PDF・SVG・ラスタ画像)。
5.8.2 ドロップの振り分け

用紙にファイルをドロップすると、拡張子で行き先が振り分けられます。

ドロップしたもの 行き先
.fcs このウィンドウのワークスペースへ読み込む。アクティブなグループが "All Samples" 以外なら、そのグループへ入る
.neo / .faws / .wsp / .jo 独立した文書として開く
フォルダ 配下の .fcs を再帰的に集め、ファイル名順でワークスペースへ読み込む(PDF などは無視される)
それ以外(pdf / ai / pptx / svg / 画像) レイアウトへ配置する。複数ファイルは 1 つごとに 18 ピクセルずつずらして配置

レイアウトへ取り込んだ後、このワークスペースに FCS が 1 つも無い場合は、ワークスペースウィンドウが閉じられます。

5.8.3 PDF・Illustrator(.ai)の取り込み

PDF は 1 ページずつベクターに変換されます。ファイルの中から PDF の実体(%PDF から %%EOF まで)を探して正規化してから解析します。

Adobe Illustrator の .ai ファイルも、同じ経路でそのまま取り込めます。 Illustrator 9(2000 年)以降は「PDF 互換ファイルを作成」が既定で有効になっており、保存された .ai の実体は PDF そのものだからです(Illustrator 固有の編集データが併せて埋め込まれているだけです)。したがって取り込みの挙動は下の表のとおり PDF と完全に同じで、レイヤーやアートボードといった Illustrator 固有の構造は使われず、見えているとおりのベクター図形として展開されます。

項目 挙動
配置位置 ページ数に関わらず、常に用紙の左上 (0, 0)。ドロップ位置や貼り付け位置は無視されます
複数ページ 2 ページ目以降は新しいレイアウトタブが作られ、1 ページ=1 タブになります
用紙の向き 自動切替はしません
はみ出しの調整 ページが用紙より大きい場合に限り、印刷倍率を下げて収めます(1 ピクセルの許容差、10〜100 % にクランプ)
グループ化 取り込んだ注釈が複数あれば 1 つのグループにまとめます
選択状態 取り込み後、それらは選択されません
文字認識 OCR は使いません(機能自体が無効で、UI もありません)

ベクター要素が 1 つも取れなかった場合は「PDFから取り込めるベクトル要素が見つかりませんでした」と表示されます。

取り込める .ai と取り込めない .ai

保存形式 判定のしかた 結果
Illustrator 9 以降(PDF 互換・既定 ファイル先頭に %PDF がある PDF として取り込む
Illustrator 8 以前、または「PDF 互換ファイルを作成」を外して保存したもの ファイル先頭が %!PS(PostScript) 取り込めません。「このIllustratorファイルは古い形式(PostScript)のため取り込めません。Illustratorで「PDF互換ファイルを作成」を有効にして保存し直してください。」と表示されます
どちらでもない %PDF%!PS も見つからない 取り込めません。「このIllustratorファイルの形式を判別できませんでした。」と表示されます

取り込めない場合の対処は表のメッセージのとおりです。Illustrator の「別名で保存」ダイアログで 「PDF 互換ファイルを作成」にチェックを入れて保存し直すか、いったん PDF として書き出してからその PDF を取り込んでください。

穴の空いた図形・クリップについて

元データの描き方 取り込み結果
1 つのパスが複数の輪郭からなる複合パス(ドーナツ、文字の「O」、はしごの踏桟など) 塗り規則(nonzero / even-odd)で外側と穴を判定し、穴が空いたまま取り込みます
曲線や凹形状によるクリップ(曲がったストローに縞を重ねる、など) クリップ形状で正確に切り取ります。切り取られて複数の島に分かれる場合は、島ごとの図形になります

複合パスは、穴を外周へ「幅ゼロの橋」でつないだ 1 つの図形として取り込まれます。塗った見た目は元と同じですが、取り込み後に頂点を編集すると橋の部分が見えることがあります。

特色(スポットカラー)・CMYK について

Illustrator の図版でよく使われる特色(/Separation)と /DeviceN は、濃度(tint)変換関数を評価したうえで、下地の色空間(CMYK など)を経由して RGB へ変換されます。CMYK・ICC ベース・Lab・インデックスカラーも同様に解釈されます。単色塗りだけでなくグラデーションの各色もこの経路を通ります。

埋め込みカラープロファイル(ICC)について

ファイルにカラープロファイルが埋め込まれている場合(Illustrator の図版ではほぼ常に埋め込まれます)、そのプロファイルを解釈して画面表示用の色へ変換します。プロファイルの種類ごとの扱いは次のとおりです。

プロファイルの形式扱い
変換表つき(A2B0/ルックアップテーブル方式。CMYK 用のプロファイルは通常こちら)入力表 → 多次元の変換表 → 出力表を順に適用して変換します
行列+階調カーブ方式(sRGB や Adobe RGB などの RGB プロファイル)階調カーブと行列で変換します
グレースケール(kTRC階調カーブで変換します
上記以外・解釈できないもの代替色空間(/Alternate)または成分数から推定した色空間で変換します

プロファイルを見ずに数値をそのまま RGB とみなすと、同じファイルでも Illustrator やプレビューで見た色と違って見えます。この変換により、色管理された表示とほぼ同じ色で取り込めます。

透明・ソフトマスクについて

元データの描き方取り込み結果
一定の不透明度(/ca/CA図形の不透明度としてそのまま持ちます
位置で濃さが変わるソフトマスク/SMask の輝度マスク)不透明度が変化するグラデーション塗りへ写します。曲線的な変化もそのまま保ちます
画像によるソフトマスク(任意の濃淡)グラデーションでは表せないため、図形とマスクを画素単位で合成して 1 枚の画像として取り込みます
描画モード(/BM)が Multiply・Screen などで、その塗りが下地を変えない場合(Multiply の白、Screen の黒)描かないのが厳密に正しいので省きます

制限: 描画モードそのもの(Multiply・Screen など)は図形の属性として保持できないため、上記の「下地を変えない場合」以外は通常の重ね方で描かれます。下地と混ざって中間色になる部分だけ、元の見た目とわずかに異なります。

埋め込みフォントについて

PDF・.ai のフォントに実体(フォントプログラム)が埋め込まれている場合、そのフォントを取り込んで元と同じ書体のまま表示します。編集(文字の追加・削除)もその書体のまま行えます。

埋め込み形式対応状況
TrueType(/FontFile2対応
OpenType(/FontFile3OpenType対応
素の CFF(/FontFile3Type1CCIDFontType0C対応(内部で OpenType 形式に組み直してから使います)
Type1(/FontFile非対応。取り込み後は既定の書体(Arial または Courier New)で表示されます
フォントの実体が埋め込まれていない(システムフォント参照のみ)非対応。既定の書体で表示されます(従来どおり)

取り込んだ埋め込みフォントを使うテキストを右クリックすると「標準フォントに置換」が選べます(5.4.4 参照)。選ぶと以後は既定の書体で表示・編集するようになります。

同じ埋め込みフォントを複数の箇所で使っていても、内容が同じであれば内部では 1 つとしてまとめて保持します(ファイルサイズが余分に増えることはありません)。

5.8.4 PPTX の取り込み

PowerPoint ファイルからスライドを抽出します。

項目 挙動
配置位置 PDF と同じく常に用紙の左上 (0, 0)
複数スライド 2 枚目以降は新しいレイアウトタブへ。1 スライド=1 タブ
用紙の向き PPTX だけは自動で切り替えます。スライドが横長なら「A4 横」、縦長なら「A4 縦」に設定し、印刷倍率を 100 % へ戻します。ただし用紙が「自由」の場合は対象外です
はみ出しの調整 向きを合わせたうえで、まだスライドが用紙を超えていれば印刷倍率を下げます

解析できなかった場合は「PowerPointを解析できませんでした」、要素が 1 つも取れなかった場合は「PowerPointから取り込めるベクトル要素が見つかりませんでした」と表示されます。

5.8.5 SVG の取り込み

ドラッグ&ドロップ、「レイアウトにファイルを配置…」、そしてクリップボードからの貼り付け(PDF が無い場合)で取り込めます。

項目 挙動
配置位置 ドロップ位置に配置します(PDF / PPTX と違ってドロップ位置を使います)
大きさ 420 × 420 に収まるように配置されます
グループ化 複数要素は 1 つのグループにまとめます
選択状態 取り込み後、選択されません

要素が取れなかった場合は「SVGから取り込めるベクトル要素が見つかりませんでした」と表示されます。

5.8.6 ラスタ画像の取り込み
状況 配置される大きさ
画像に物理 DPI のメタデータがある(DPI が 1 より大きい) 実寸で配置(ピクセル数 × 96 ÷ dpi)
メタデータが無い 420 × 420 に収まるようにアスペクト比を保って縮小。拡大はしません

幅・高さとも最小 8 ピクセルです。

画像は常に PNG に変換した形で保持され、同時に元のデータと元のピクセル寸法も保存されます。そのため、あとから dpi を変えたりトリミングを取り消したりできます。

画像の取り込みだけは、取り込んだオブジェクトが選択されたままになります(ベクターの取り込みが選択を解除するのとは異なります)。

5.8.7 取り込みに失敗したときのメッセージ

読み込めないファイルをドロップまたは配置したときは、タイトル「取り込み」のアラートが出ます。本文は状況に応じて次のいずれかです。

本文
「ファイルを読み込めませんでした」
「対応していないファイル形式です」
「画像を読み込めませんでした」
「画像を変換できませんでした」
「PDFを解析できませんでした」
「このIllustratorファイルは古い形式(PostScript)のため取り込めません。Illustratorで「PDF互換ファイルを作成」を有効にして保存し直してください。」
「このIllustratorファイルの形式を判別できませんでした。」

5.9 書き出し(エクスポート)
5.9.1 エクスポートダイアログ

ツールバー行 1 の「エクスポート」ボタンで開きます。押した時点で、進行中のインライン編集(テキスト・軸名)は確定されます。ダイアログは 640 × 560 の独立ウィンドウで、タイトルは「エクスポート」です。

Windows版との違い: ツールバーの同じ「エクスポート」ボタンを押すと、まず書式選択のポップアップメニューが開きます(「PDF」「PPTX(PowerPoint)」「PNG」「Illustrator(.ai)」に加え、区切り線の下に「PDFバッチ書き出し(レイアウトを選択)…」「PPTXバッチ書き出し(レイアウトを選択)…」「PNGバッチ書き出し(レイアウトを選択)…」「Illustratorバッチ書き出し(レイアウトを選択)…」)。上の4項目(従来からある単発書き出し)は現在のレイアウトのみ/全レイアウトの2択をさらに尋ねます。「…バッチ書き出し」の4項目を選ぶと、この節で説明する進捗表示・キャンセル・複数レイアウト選択に対応した独立ダイアログ(1形式につき1つ)が開きます。mac版は1つのダイアログの中で形式(PDF/PPTX/PNG/Illustrator)を切り替えられますが、Windows版は形式ごとに別のダイアログです。レイアウト一覧はサムネイル無しのチェックボックス+名前のみで、「全選択」の独立チェックボックスもありません(既定でチェックされているのは mac 版と同じく現在アクティブなレイアウトだけです)。「解像度:」プルダウンと PPTX 専用オプションはこのダイアログの中には無く、代わりに書式選択メニュー自身の「PNGの解像度」「PDFの点群解像度」サブメニュー(値は同じ 72/144/300/600 dpi 系列)や、既存の「目盛りをテキストに変換」「ゲートを図形に変換」設定で持続的に指定します(書き出しの都度ではなく、次に変更するまで有効です)。ボタンは「エクスポート」ではなく「書き出す」、「キャンセル」ボタンは実行前は「閉じる」という表示です。保存先は mac 版と同じく実行前(レイアウトの生成前)に尋ねます。

左カラム(幅 230)— 書き出すレイアウトの選択

  • 一番上に「全選択」チェックボックス。
  • その下に、レイアウトごとの行(チェックボックス+サムネイル+名前)が並ぶスクロールリスト。
  • 既定でチェックされているのは、現在アクティブなレイアウトだけです。
  • 行のどこをクリックしてもチェックが切り替わります。
  • 「全選択」は、全部にチェックが付いているときだけオンになります(中間状態は使いません)。
  • 名前が空のレイアウトは "Layout n" と表示されます。

右カラム

コントロール 表示条件
「形式:」プルダウン 常時
「解像度:」プルダウン PDF・PNG・Illustrator のときだけ表示(PPTX では非表示)
PPTX 専用オプション PPTX のときだけ表示
形式ごとの説明文 常時
ステータス表示・プログレスバー 常時
「キャンセル」「エクスポート」ボタン 常時。「エクスポート」が Return の既定ボタン

形式と解像度

「形式:」の選択肢
「PDF」
「PPTX(PowerPoint)」
「PNG(画像)」
「Illustrator(.ai)」
形式 「解像度:」の選択肢 既定
PDF 72 / 144 / 200 / 300 / 600 300(プロット画像のみに適用)
Illustrator 72 / 144 / 200 / 300 / 600 300(プロット画像のみに適用。実体が PDF のため PDF と同じ挙動)
PNG 72 / 144 / 300 / 600 144
PPTX (解像度の項目は出ません)

PPTX 専用オプション

オプション 既定
「目盛りをテキストに変換(指数は上付き)」 オン
「ゲートを図形に変換」 オン

実行時の挙動

  • レイアウトを 1 つもチェックせずに「エクスポート」を押すと、ダイアログは閉じずに「レイアウトを選択してください」と表示されます。
  • 実行中はすべてのコントロールが無効になります。
  • 実行中に「キャンセル」を押すと「キャンセルしています…」と表示されます。
  • 進捗欄には「準備中…」「PNGを描画中…」「PNGを圧縮中…」「PNGを保存中…」「PDFを保存中…」などが順に出ます。
5.9.2 形式ごとの説明文と保存動作

保存先を選ぶパネルの既定ファイル名の「ベース名」は、最後に開いた/保存したワークスペースのファイル名です。ワークスペースが無い場合は "flow_layout" になります。

PDF

説明文: 「全レイアウトを1つの複数ページPDFに書き出します。解像度はプロット画像のみに適用(文字/枠/目盛り/ゲートはベクター)。」

  • 保存パネルのタイトルは「PDFを書き出し」。
  • 既定ファイル名は「(ベース名).pdf」。
  • 文字・枠・目盛り・ゲートはベクターとして書き出され、解像度の設定はプロットの画像部分だけに効きます。
  • 貼り付けた画像は元の画質のまま埋め込まれます。JPEG は再圧縮せず元のデータをそのまま入れるため、画質が落ちず、ファイルも小さくなります。画像を回転させている場合も、回転を画素に焼き付けず PDF の変換行列として書き出すので、拡大しても輪郭がぼやけません。
  • 失敗したときは「PDFの生成に失敗しました。」と表示されます。

Illustrator(.ai)

説明文: 「全レイアウトを1つの複数ページIllustrator(.ai)ファイルに書き出します。実体はPDF互換形式のため、Illustrator 9以降で開けます。解像度はプロット画像のみに適用(文字/枠/目盛り/ゲートはベクター)。」

  • 保存パネルのタイトルは「Illustratorを書き出し」。
  • 既定ファイル名は「(ベース名).ai」。
  • 生成される内容は PDF 書き出しと完全に同一です(Illustrator 9 以降の既定「PDF 互換ファイルを作成」と同じ、実体が PDF そのものである .ai)。文字・枠・目盛り・ゲートはベクターとして書き出され、画像も PDF と同じく元の画質のまま埋め込まれます。
  • 失敗したときは「Illustratorファイルの生成に失敗しました。」と表示されます。

取り込みとの対応: この書き出しは 5.8.3 PDF・Illustrator(.ai)の取り込み と対になっています。NeoFlow 自身が書き出した .ai ファイルは、当然そのまま再取り込みできます。

PPTX

説明文: 「全レイアウトを1つの複数スライドPPTX(ベクター)に書き出します。」

  • 保存パネルのタイトルは「PPTXを書き出し」。
  • 既定ファイル名は「(ベース名).pptx」。
  • 失敗したときは「PPTXの生成に失敗しました。」と表示されます。

PNG

説明文: 「各レイアウトを個別のPNGに書き出します(複数選択時は保存先フォルダを選択)。」

選んだレイアウトの数 保存の流れ ファイル名
1 つ 保存パネル(タイトル「PNGを書き出し」) 「(ベース名)_(dpi)dpi.png」
複数 フォルダ選択パネル(タイトル「保存先フォルダを選択」・ボタン「選択」) 「(ベース名)(レイアウト名)(dpi)dpi.png」。レイアウト名のうち英数字・アンダースコア・ハイフン以外の文字はアンダースコアに置き換えられます

失敗したときは「PNGの生成に失敗しました。」と表示されます。

Windows版との違い: 「PNGバッチ書き出し(レイアウトを選択)…」から、チェックした複数レイアウトを個別の PNG として書き出せます(2026-08-27 追加。それ以前の Windows 版にはこの複数書き出し自体がありませんでした)。ファイル名は「(レイアウト名)_(dpi)dpi.png」(ベース名は付きません)。ファイル名の組み立て・フォルダ/単一ファイルの切り替え条件は mac 版と同じです。

5.9.3 右クリックからの書き出し

注釈を選択して右クリックすると、「エクスポート」サブメニューから選択部分だけを直接書き出せます。

項目
「PDF」
「PNG 72dpi」
「PNG 144dpi」
「PNG 300dpi」
「PNG 600dpi」

また、ベクターを選択しているときに出る「PNG変換…」では、解像度 36〜600 DPI(既定 300)を指定して、選択したベクターを PNG 画像オブジェクトに置き換えられます。


5.10 印刷

印刷は次の 3 つの入口から実行できます。

入口 対象
「ファイル」→「印刷…」(⌘P) 全レイアウト(複数ページ)
ツールバーの「🖨 印刷」 全レイアウト(複数ページ)
ツールバーの「🖨 レイアウト印刷」 現在アクティブなレイアウト 1 枚だけ(1 ページ)
印刷の流れ
  1. まず「印刷の準備」というシートが出ます。中身は「印刷データを準備中…」というラベル、プログレスバー、「キャンセル」ボタンです。ここでバックグラウンドで PDF を生成します。
  2. 生成中は、対象のレイアウトウィンドウの編集が止まります。
  3. 「キャンセル」を押すと「キャンセルしています…」に変わります。
  4. 生成に失敗した場合は「印刷データの生成に失敗しました」というアラートが出ます。
  5. 生成が終わると、macOS 標準の印刷パネルへ渡されます。印刷パネルと進捗パネルの両方が表示されます。
印刷設定
  • 用紙サイズは 1 ページ目の寸法がそのまま使われます。
  • 余白は上下左右すべて 0 で、上下左右中央寄せがオンです。
  • 拡大縮小は行いません(倍率 1.0、ページに合わせる処理なし)。はみ出す分は切り取られます。
  • 用紙の向きは 1 ページ目の縦横から決まり、必要に応じて自動回転します。
  • 印刷するページ範囲は、macOS 標準の印刷パネルの「ページ」欄で指定します。

5.11 レイアウト画面のキーボード操作

用紙の上での(テキスト編集中でない)キー操作をまとめます。

⌘ を伴うもの
キー 動作
⌘Z 元に戻す
⇧⌘Z やり直す
⌘G グループ化
⌘U / ⇧⌘U グループ解除
⌘A すべてを選択
⌘C コピー
⇧⌘C SVG コピー
⌘X カット
⌘V ペースト
⌘D 複製
⌘B 太字
⌘I 斜体
修飾なし
キー 動作
← → ↑ ↓(選択があるとき) 選択を 1 ピクセル動かす。取り消し可能
⇧+← → ↑ ↓ 10 ピクセル動かす
← →(選択が無いとき) レイアウトタブを切り替える
Delete / Forward-Delete 選択を削除する
Escape 多角形・ベジェの作図モードのときだけ、作図中の下書きを取り消す(他のモードでは何も起きない)
スペース(押している間) 手のひらツール。押した瞬間にカーソルが手のひらになり、離すとパン中でも即座に通常操作へ戻る
トリミングモード中

トリミングモード中は Return(確定)と Escape(取消)が他の全てのキー処理より優先されます。


5.12 ダブルクリックの振り分け

用紙上のダブルクリックは、次の優先順で解釈されます。

順位 ダブルクリックした場所 結果
1 プロットの軸名(X 軸名・Y 軸名)の上 その場でインライン編集に入る
2 注釈の上 テキストならインライン編集、図形なら図形内テキストの入力など
3 プロットタイルの上 プロット設定を開く(NeoFlow ビルドのみ)
4 空きの上(かつ選択モードのとき) その位置に新しいテキストを作る

ベジェ編集モード中にノードをダブルクリックした場合は、角(コーナー)と自由(スムーズ)の切り替えになります。


5.13 レイアウトウィンドウを閉じるときの保存確認

レイアウトウィンドウの赤い × ボタンを押したとき、ワークスペースに未保存の変更があるか、読み込み済みの FCS が 1 つ以上ある場合は、確認アラート「ウィンドウを閉じますか?」が出ます。他にワークスペースウィンドウが開いているかどうかに関わらず、常に確認されます。

本文は状況で変わります。

状況 本文
FCS が 1 つ以上ある 「n 個のサンプルが読み込まれています。/未保存の変更があります。/ワークスペースを保存してから閉じることができます。」
FCS が 0 個 「保存していない変更があります。…」

ボタンと結果は次のとおりです。

ボタン 結果
「保存して閉じる」 ワークスペースを保存してからウィンドウを閉じる
「保存せずに閉じる」 保存せずにウィンドウを閉じる
「キャンセル」 閉じるのをやめる